【シン・ウルトラマン②】物語は時代を越える(メディア学部 藤崎実)
2022年5月31日 (火) 投稿者: メディア社会コース
前回のコラムでは、私の身の周りの多くの人たちがこの映画を観に行っていることを書きました。
つまり、リアルタイムで「ウルトラQ」や「ウルトラマン」「ウルトラセブン」を観ていた、かつての子供たちが、遥かな年月を経て、庵野監督・樋口監督によって再生されたウルトラマンを観に行っているのです。
TVで「ウルトラQ」が放送されたのは、1966年1月2日から7月3日、「ウルトラマン」の放送は1966年7月17日から1967年4月9日、「ウルトラセブン」は、1967年10月1日から1968年9月8日の放送でした。ということは、今回の「シン・ウルトラマン」は、約50年の時を経て、再生された物語ということになります。
劇場用の映画として大人向けに再構成されているとはいうものの、子共時代に見た番組のリメイクを、かなり良い歳を迎えた年齢の高い大人たちが観に行っているのです。これは考えてみればすごい現象だと思います。
(画像出所)「シン・ウルトラマン」公式サイト内、「シン・ウルトラマン劇場用パンフレット」より(https://shin-ultraman.jp/news/)
身の回りの学生に感想を聞いたところ、とても感動したそうです。
「シン・ウルトラマン」は新作映画です。しかし今の若者たちの心を揺さぶった物語のエッセンスは約50年前に提示されていたのです。良い物語は古びないと言えるでしょう。
(メディア学部 藤崎実)