シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その39前編
2022年5月19日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース
みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。
今回も「プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品」を紹介します。
前編となるこの記事は、あらすじのまとめが中心です。
後編ではその内容をもとに注目すべきポイントを述べますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。
取り上げる映画は次のタイトルです。
『ソードフィッシュ(2001)』
○監督
ドミニク・セナ
○脚本
スキップ・ウッズ
○あらすじ
テキサス州のミッドランドでトレーラー暮らしをする男、スタンリーはかつて「ハッカーの帝王」とも呼ばれた名うてのハッカーである。しかし、敏腕刑事ロバーツによって一度逮捕されて以来、パソコンに触れることも禁じられ、妻とは離婚、最愛の娘の親権も妻に奪われ、孤独な日々を過ごしていた。
そんなスタンリーのもとを、ジンジャーと名乗る怪しげな女性が訪ねてきた。彼女は大金をちらつかせ、自分たち協力してほしい、と切り出す。あまりに唐突で胡散臭いことなので一度は断るスタンリーだったが、娘の親権を取り戻す裁判費用も賄える報酬が用意されている、との話に心がゆらぎ、ジンジャーについていくことにした。
ジンジャーが引き合わせてきた人物ガブリエルは世界に名を轟かせるテロリストだった。彼はさらなる活動資金を得るべく、アメリカ政府のコンピューターサーバーにハッキングをかけ、隠し予算95億ドルを強奪する計画を立てていた。スタンリーはこの計画に、脅迫されるような形で協力することとなった。
スタンリーが政府に対策された何重ものセキュリティの突破に苦戦する一方、敏腕刑事のロバーツもガブリエルの暗躍に気づき出していた。するとガブリエルは、すぐさま冷酷かつ迅速にことをすすめていく。ロバーツたちに察知されるきっかけとなったライズマン議員を殺害したあと、計画を早めるためスタンリーの元妻を殺害して娘を誘拐、ハッキングを急がせた。
ロバーツたちの捜査によって、警察がガブリエルのアジトに迫る中、スタンリーは最後のセキュリティを突破、95億ドルの金をガブリエルの指定口座に移動させ、娘を開放させた。しかし、その直後に警察の突入が開始されたため、スタンリーは他の人質ともども拘束されガブリエルが逃亡するための盾にされる。
全身に爆弾を多数をくくり付けられた人質を前に躊躇する警察の隙をついて、ガブリエルはヘリコプターに乗り込む。逃亡は成功したかに思えたが、爆弾を括り付けられていなかったスタンリーは拘束から抜け出し、ガブリエルが残していったロケットランチャーでガブリエルのヘリコプターを撃ち落とした。
その後、スタンリーは娘と再会、一緒に暮らすことになった。結果的にはスタンリーにとってはハッピーエンドである。
だが、それすらもガブリエルの計画だった。ガブリエルはヘリコプターが撃ち落とされることを見通して、自身の身代わりになる死体を用意しており、爆発炎上にまぎれて脱出していた。スタンリーも見知らぬ土地で、95億ドルを手にしたガブリエルは不敵に微笑む。
・・・次回は、この作品でシナリオライターとしてどこに注目すべきか、について述べていきます。どうぞお楽しみに。
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