瞳孔間隔
2022年5月26日 (木) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の盛川です。
突然ですが、皆さんは自分の「瞳孔間隔」がいくつか答えられますか?
瞳孔間隔とは簡単に言えば右目と左目の距離の事で、文字通り左右の瞳孔の中心間の長さになります。英語ではinterpupillary distance(IPD)と表記します。一般的な成人の瞳孔間隔の平均値は約63 mmといわれています。
瞳孔間隔の長さが必要になるのはどういった時でしょうか。まず思いつくのはメガネを作るときなどで、レンズの中心を決めるときに測るといった場面です。メガネを作ったことのある人は、「機械をのぞき込んで気球の絵を見ながら何かを測る」といった体験があるかもしれません。この時、眼の角膜や水晶体の状態とともに、瞳孔間隔も測っていたりします。
ではメガネを使わない人にとっては瞳孔間隔の数値を知っていることは役に立たないかというと、最近ではそうではなくなってきているかもしれません。どこで瞳孔間隔が影響するかというと、VRで用いるHMDを見るときに関係してきます。HMDも左右の眼でレンズを介して映像をみているため、メガネと同様、その人の瞳孔間隔にあわせてレンズ間隔を調整する必要があります。近年のHMDでは、このレンズ間隔を調整できるものが多くなっていますが、自分の眼に合わせて正しく調整することが、眼への負担や疲れを軽減させるために大変重要です。
今はまだHMDを使う場面はそう多くないですが、近い将来VR技術が発展し、普段からHMDを使って仕事をするという社会が来るかもしれません。そうした社会では、まるで自分の靴のサイズをみんなが知っているように、自分の瞳孔間隔も知っていて当たり前になっていることだって考えられるわけです。
瞳孔間隔の測り方については、ネットで検索すれば簡単に見つかります。研究などではもう少し厳密に測るための機器を使用したりもしますが、鏡と定規を使えばすぐに測ることができると思います。興味があれば、自分の瞳孔間隔について知っておくのもよいのではないでしょうか。
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