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2022年6月

7/17 第2回オープンキャンパスのお知らせ

2022年6月30日 (木) 投稿者: メディア技術コース


皆さんこんにちは
メディア学部 広報担当の羽田です.

東京工科大学八王子キャンパスにおける今年度2回目のオープンキャンパスが 7月17日(日)に行われます.

今回も、来場型[定員制・事前予約制]とオンライン型[申込制]での開催を予定していますが,
すでにメディア学部の来場型のうち午前の部はほぼ満員となっています.
午後の部もこれから混雑が予想されますのでできるかぎりこちらからお早くお申し込みください


また,オンライン型(オンデマンドビデオ)は7月1日(金)〜7月31日(日)の期間にお申込み頂くことなくご視聴いただけます.

7月17日(日)の来場型については,こちらのページに各研究室の展示内容をご紹介しています。

今回は16研究室の展示が行われる予定になっています.
ゲームやCGから広告,障害者支援までさまざまなテーマを用意しています.
定員に限りはありますが,皆様の来場をお待ちしています.

卒業研究「プロダクトデザイン」の皆さん(2022年3月卒)のポスター紹介 3回目

2022年6月30日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

今年の夏は気温が高めの予想が出ています。梅雨時で蒸し暑くなって来ましたので、気温がさらに上昇するとつらいなと思っていたところで、6月なのに早くも猛暑日の連続。勉強や研究にはなかなか厳しい暑さです。そんな中でも、今年の4年生も各自のテーマに関する調査を終えつつあり、順調にコンセプト立案へと進んでいます。

さて、この3月卒業のみなさんの卒研紹介として3回目です。河野さん、駒場さん、鈴木さんのポスターを紹介します。

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河野さんは、マンションのベランダなどでも家庭菜園を楽しむ人が増えていることに着目しました。調査の結果、本格的な畑作業とは異なるため、ベランダなどでの使用のためには収納面での使い勝手や汚れ対策のニーズが高いことなどが分かりました。これらの調査結果を踏まえ、趣味作業用としてスコップとプランターの関係性を重視したスコップ・プランターのデザイン提案を行いました。提案物は3Dでも表現し、製品としての成立度合の高い提案になりました。

駒場さんは、コロナ禍を背景に手の消毒に使いポンプの問題点に着目しました。店舗の入り口や学内など、消毒の際の動作を観察した結果、適切な使用のためにはボトルネックの改善が必要であることを指摘しました。このことを踏まえ、いろいろなボトルにも対応できるリング状のボトルネックリングのデザイン提案を行いました。

鈴木さんは、スマホ本体とは別にケースの必要性も高まっていることに着目しました。調査の結果、スマホの普及に伴い、従来から携行しているモノの存在は変わらないまま、持ち歩くモノが増えていると感じているユーザーが多いことがわかりました。このことを踏まえ、カードケースやスタンドとしても使えるスマホケースのデザイン提案を行いました。

メディア学部 萩原祐志

クリティカル・シンキング

2022年6月29日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

クリティカル・シンキング(Critica Thinking)とは、よく「批判的思考」などと訳されますが、
ものを制作したり表現するエンタティメントの仕事に関わるヒトがあるべき姿勢とよくいわれます。
自分の創作したものは、自分の目だけ、立ち位置からだけで見て捉え、判断するのではなく、他のヒトの視点からも捉えなくてはいけない、
なぜなら、その作ったものは、他のヒトのために作るものだから、というと分かりやすいかもしれません。
「先入観や偏見に囚われるな」(Free from prejudices )と、作り手側のヒトは肝に銘じます。
先日、北欧からのゲーム関連教育者の面々が工科大を訪れた際に、「どのようにクリティカル・シンキング」を学生に教えるのか?
という質問をされました。ゲームなどの作品を作りたいと思う若い人たちは世界のどこでも、「自分の世界」のなかからモノを発想し作り始めます。なのでどうしても、「自分」を押し出した個性的なものができ上ります。これを、想いの強い個々の学生に教えるのはとても大変だと思います。
自分のゲームデザインの演習では、毎週ゲームを一本作ることを課題としています。そして最後の講義では、作ったものを参加者全員でプレイして、好きな作品に投票する大会を開きます。おのずと順位が付いて、人気の作品とあまり票が集まらない作品がでてきます。
使っているゲームギミックはほぼ同じなのに、何が原因で差が付くのかを考えます。
ごく簡単に原因を言えば、それは、あそび易い工夫がされていたか、プレイヤーの立場に立った「おもてなし」がされていたか、にあります。
ゲームはプレイしてもらうことが目標です。プレイするヒトのことを考えてあそびやすいよう、それを考えて実装しただけで「クリティカル・シンキング」の学びの一角は達成されているでしょう。

 


(安原)

6人たどれば、世界中の誰とでも知り合いになれる?!(2)

2022年6月28日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

「6人たどれば、世界中の誰とでも知り合いになれる?!(1)」では、人間関係には6次の隔たりがあるといわれているよ。というお話をしました。

その中で、私が最も好きな事例を紹介します。

アメリカにケビン・ベーコンという、有名な俳優がいます。1984年のフットルースや、1995年のアポロ13などに出演しています。おそらく、このブログを読んでいる皆さんの親御さんなら知っているかもしれません。

1994年、あるインタビューで、ケビン・ベーコンはすべてのハリウッド俳優またはその俳優と仕事した誰かと共演しているといわれました。そこから、「Kevin Bacon is the Center of the Universe」というニュースグループのスレッドが立ち上がり、一躍話題に。それを面白く思った大学生が果たして、すべての役者がケビン・ベーコンにつながるのか?という、ケビン・ベーコンゲームなる、ゲームを作成しました。それが下記のサイトです。

https://oracleofbacon.org/

空白欄に俳優名を入れると、それぞれどの作品で共演したか、何人でつながるかといった情報が表示されます。例えば、Ken Watanabe(渡辺謙)と入れると、Ken WatanabeとGlenn Morshowerが "Transformers: The Last Knight" で共演しており、Glenn MorshowerとKevin Baconは "The River Wild" で共演しているので、1人を介すれば、渡辺謙さんはケビン・ベーコンとつながります(注:ほかのつながりもあります)。

いろいろな俳優の名前を入れていくと、確かに少ない人数でケビン・ベーコンにつながることができます。

さすがに登録されている日本の俳優はあまり多くはありませんが、それでもみなさん6人以内にはケビン・ベーコンにつながっています。

みなさんも、知っている俳優の名前を入れて、試してみては??

(文責:竹島)

 

授業紹介:「音楽入門」での作曲(今年のお題の紹介)

2022年6月27日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤(謙)です。

私の担当科目「音楽入門」での作曲の季節がやってきました。

この授業では楽典の「音名」のトピックを説明する際に、履修生諸君に自分の名前をアルファベットで書いてもらい、その中でドイツ音名に読み替えることができる文字をピックアップする課題を出しています。その文字を並べてできた音列の中から投票で選ばれたものを素材として私が作曲し、完成した作品を最終回の授業で披露するイベントを8年前から毎年行っています。

今年は145名から音名の回答が寄せられ、履修生の投票の結果、得票数が多い上位3つの音列で作曲することが決まりました。その音列(五線の上の赤文字はドイツ音名を示します)を以下にご紹介します。(※【音列①】と【音列②】の得票数はどちらも58票でした)

2022_1_20220627025501


2022_2




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現時点では、それぞれの音列に合いそうなハーモニーの検討にとどまり、本格的な作曲はこれからです。果たしてどのような曲に仕上がるでしょうか? 完成した作品はこのブログで改めてご紹介しますのでお楽しみに!(※次回の私の記事は8月上旬に掲載予定です)

(参考:過去の関連ブログ記事)
[2021.10.21] 授業紹介:「音楽入門」(1年次開講科目)での作曲【演奏編】
[2021.10.24] 授業紹介:「音楽入門」(1年次開講科目)での作曲【解説編】


(メディア学部 伊藤謙一郎)

【Vocagraphy!の使い方③】慣れてきたら、より便利に使うための機能3選

2022年6月26日 (日) 投稿者: メディア社会コース

カードを作り、フォルダに入れて分類し、覚えたらクイズをする。これがVocagraphy!の基本的な使い方です。しかし、毎日使って慣れてくると、「もっと効率的にやりたい」と感じてくるでしょう。

今回は、より便利に使うための機能を3つご紹介します。

Vocagraphy!では、言葉のクイズをして正解か不正解かを絵文字(😀 🙁 😢)で記録します。カードの絵文字を見れば、どの言葉は覚えていて、どの言葉が苦手なのか一目で分かります。

さらに、今回ご紹介する機能を使えば、まだ覚えていないカードだけをハイライトすることが出来ます。正確に言うと、選択した絵文字(😀 🙁 😢)が少し暗くなるので、他がはっきりと明るく見えるということです。

  1. 中央の四角が4つあるボタンをタップする

  2. 暗くしたい絵文字をタップする

  3. 明るさを戻す場合は、もう一度タップする

  4. 最後に一番右の[完了]をタップする

詳しくは動画でご確認ください。

動画はこちら>
https://vimeo.com/704152793

▶︎リスト表示のままクイズをする

さて、まだ覚えていない言葉が分かったら、そのままクイズをしたいですよね。Vocagraphy!は、実はリスト表示のままクイズをすることができます。カードに記入したメモを見ることはできませんが、写真を見て答えることはできます。ぜひ、試してみてください。

  1. カードが入っている階層を表示する

  2. [Q]をタップしてクイズモードにする

  3. 回答が[?]になり、回答したらタップして答えを表示する

動画はこちら>
https://vimeo.com/704153416

▶︎コピーして同じカードを作成する

紙の言葉カードでは絶対に出来ないことですが、一つのカードを複製することが可能です。なぜこの機能を思いついたかと言うと、同じ言葉が複数のカテゴリに分類されることを教える必要があるからです。例えば、「りんご」は「くだもの」の仲間であるのと同時に、「あかい」ものの仲間でもあります。一つの言葉に複数の上位概念が存在することを直観的に理解することができます。

  1. [✔️]ボタンをタップする

  2. 一番下の□と■が重なっているアイコンのところをタップする

  3. コピーしたいフォルダやカードを選択する

  4. 右上の[複製]をタップする

動画はこちら>
https://vimeo.com/704153826

▶︎まとめ

Vocagraphy!には、密かに便利な機能が備わっています。分かりにくいというご意見もあることは真摯に受け止めますが、実はたくさん使っていかないと「必要だ」と感じない機能もあります。

まずは、自分なりに毎日使っていただき、必要になってきたら少し複雑な機能を使って、より効率的に言葉を覚えて頂ければ嬉しいです。そして、自分だけのオリジナル教材で楽しく言葉を覚えましょう。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

【Vocagraphy!の使い方②】「でんわ」と聞いて、何を思い浮かべる? 複数の写真を一つのカードに入れる方法。

2022年6月25日 (土) 投稿者: メディア社会コース

皆さんは、「でんわ」という言葉を聞いて、どんな絵を思い浮かべますか?上の写真のような昔の電話がパッと頭に浮かぶ人はあまりいないですよね。今だとスマホを「でんわ」と呼びますね。少し前ならガラケーでしたね。さらにその昔は、公衆電話に長蛇の列が出来ていたものです。

では、子どもはどうやって「でんわ」という言葉を最初に覚えているのでしょうか。電話が何なのか意味を理解しているとは思えません。スマホが電話となった今の時代、大人でも説明するのが難しいですよね。

▶︎なぜ複数の写真を使うの?

聞こえる子どもであれば、親がわざわざ教えなくても「でんわ」という言葉を自然に覚えます。小さいお子さんでも、手を耳のあたりにあてて「でんわ」と発語します。「おじいちゃんとおばあちゃんから電話だよ」と四角い物体を渡されて声が聞こえてきたり、パパやママが電話をしていて「ちょっと待って、いま電話してるから」と構ってもらえなかったり、そんな体験と「でんわ」という音が結びついて、言葉を覚えているのでしょう。

音声で言葉を覚えるのが難しい子どもの場合、視覚的に覚えやすい工夫をしてあげると言葉を覚えやすくなることがあります。Vocagraphy!では、一つのカードで一つの言葉を覚えますが、複数の写真を読み込むことが可能です。お子さんが喜びそうな工夫をすることで、楽しく言葉を覚えることができます。

▶︎カードに複数の写真を入れる方法

カードの作り方は前回のブログでご紹介しましたので、そちらをご確認ください。

さて、カードを作ったら、次の2ステップで写真を追加してみましょう。

  1. 写真の上を左にスワイプする

  2. 「+」をタップして画像を追加する

簡単ですね。画像は10枚まで追加することが可能です。「でんわ」というカードに写真を4枚入れる動画をご覧ください。

動画はこちら>
https://vimeo.com/698897335

▶︎どんな使い方が出来るでしょうか。

では、どんな場面でこの機能を使えば良いのでしょうか。私の経験談をご紹介します。

(1) かわいいイラストと実際の写真で結構違う罪な動物たち

さて問題です。キツネはどれでしょうか?
全て答えてください。

画像

答えは①と③ですね。皆さんは、どんな順番で答えを導き出したでしょうか。

①はキツネっぽいな。
②はどうだろう。キツネっぽいけど、犬かな。
③は・・・・犬っぽいけど、キツネだな。
④は明らかにネコじゃん。でも、①に似てるな・・・・・。

絵を見て、これまで見た絵本や実物と照合し、記憶された動物の名前を引っ張り出してくる作業をしたのだと思います。体に染み付いた言葉は、そんな手順を意識することなく、パッと言葉が出てくるでしょう。

市販の言葉カードだと、①のように可愛らしいイラストのものもあれば、③のように本物そのものの写真やイラストもあります。どちらもキツネだと覚えてもらうには、アプリに両方の写真を入れると良いでしょう。

(2) オリジナル言葉カードの原点は「ラーメン」

娘がなかなか覚えられなかった言葉の一つに「ラーメン」がありました。市販の言葉カードに書かれているイラストには、大人が食べる本格的なラーメンが書かれており、チャーシュー、なると巻、ネギなどがトッピングされています。3歳くらいの子どもがそのようなラーメンを食べる機会はなかなかありません。

そこで、週末に私が作ったラーメン(コーン、キャベツ、タコさんウインナーなどをトッピングしたもの)を写真に撮って印刷し、言葉カードの上から貼りました。すると、ラーメンが好きな娘は、すぐに覚えることが出来ました。

この時にアプリがあったら、家で作ったラーメンの写真と、言葉カードのラーメンのイラストと、カップラーメンの写真などを入れたでしょう。今考えると、アプリで1つの言葉に複数の写真を取り込めるようにした原点は「ラーメン」だったのかもしれません。

(3) 抽象的な「上位概念」を覚える

色の名前を覚えるとします。「赤」「青」「黄」などの折り紙を写真に撮って、カードを作ると良いでしょう。でも、言葉をこれから子どもにとっては、それだけでは不十分です。これでは、折り紙の場合に使う言葉だと思ってしまうからです。

画像

「赤」であれば、「トマト」「いちご」「赤信号」「ポスト」などの写真も入れれば、なんとなく「色」という上位概念があることを認識します。「赤」「青」「黄」に対して、「色」という上位概念があることも覚えます。

「色」以外にも、例えば「かたち」というフォルダに、「まる」「さんかく」「しかく」というカードを作ります。「まる」であれば、トマト、ボール、お皿などの写真を入れます。

トマトは「赤い色」で、「形は丸」なんだな。

アプリで写真と言葉を繰り返し見ていると、このような事に気がつくでしょう。

他にも「味」「季節」「におい」など、さまざまな上位概念を知る事で、覚えた言葉同士が有機的に結びつきあい、単語を組み合わせて短い文章を作ることができるようになります。

▶︎まとめ

フォルダや複数の写真を使えば、抽象的な「上位概念」と具体的な「下位概念」を直感的に理解できます。言葉を暗記するだけではなかなか定着しないので、多面的に言葉をとらえ、日常生活で意識して使うことをオススメします。そして、なるべく子どもが喜ぶ写真を使い、楽しく言葉を覚えましょう!

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

【Vocagraphy!の使い方①】とっても簡単な、最初にやるべき5つのステップ

2022年6月24日 (金) 投稿者: メディア社会コース

Vocagraphy!はいろいろな使い方ができます。もともとは、難聴児の言葉の療育を想定して開発しましたが、聞こえる子どもたちが勉強に使っても良いですし、大人が外国語を覚える時に活用することもできます。

あなたの覚えたい言葉を写真と一緒にカードにして、毎日ながめて、クイズをして覚えたか確認します。電車やバスに乗っている時やちょっとした空き時間にVocagraphy!を使ってみましょう。

⑴覚えたいモノの写真をとる

まずは覚えたい(子どもに覚えて欲しい)モノの写真をとります。ここでは、難聴児の療育を想定して、子どもに覚えさせたいモノを例にあげます。

Vocagraphy!で写真の撮影はできませんので、スマホに予めインストールされているカメラアプリ等で撮影してください。覚えるモノを1つずつ写真にとります。撮影の際は以下の3つのポイントに気を付けてください。

  1. 覚えたいモノを1つずつ撮影する

  2. 背景はなるべく無地にする

    • 写真と言葉を直感的に結びつけるために、余計なモノが入らないように気をつけましょう。

  3. 画面の中央に覚えたいモノが写るようにする

撮った写真をそのまま使えるのが一番効率が良いのですが、必要に応じて明るさを調整したり、トリミングして大きさを変更したりしてください。

⑵フォルダを作成する

では、いよいよVocagraphy!を立ち上げましょう。

  1. 左下のカードの形をしたボタンが青くなっていることを確認します。

    • 青くなっていない場合はタップしてください。

  2. 左から2番目の「+」ボタンをタップします。

  3. 「新規フォルダ」を選択します。

  4. フォルダ名を入力し、「完了」をタップします。

これで、フォルダが出来ました。作ったフォルダを1回タップして、フォルダの中に入ります。動画でも手順をチェックしてみましょう。

動画はこちら>
https://vimeo.com/697221333

⑶カードを作成する

では、覚えたい言葉のカードを作っていきましょう。

  1. 左から2番目の「+」ボタンをタップします。

  2. 「新規カード」を選択します。

  3. カード名(覚えたい言葉)を入力し、「完了」をタップします。

    • 空欄のまま「完了」をタップすると、「カード」という名前のカードが作成されます。名前は後で変更することが可能です。

  4. 上部のカメラマークをタップします。

  5. 使いたい写真を選択します。

これでカードが出来上がりました。

この作業を繰り返して、覚えたいカードを全て作りましょう。

動画はこちら
https://vimeo.com/697221312

⑷カードを見て言葉を覚える

Vocagraphy!は、いつでも、どこでも、楽しく言葉を覚えるために開発されました。必ずしも机に向かって、えんぴつを持って、紙に書いて覚える必要はありません。特に小さいお子さんは長い時間集中力を保つことは難しいでしょう。しかし、アプリなら子どもは喜んで操作します。クイズをやるとなれば、さらにモチベーションはアップします。

電車やバスの中で、カードを次から次への見るだけでも構いません。子どもが言葉を覚えるのに必要なのは「言葉のシャワーを浴びさせること」だと言われています。聞こえなかったり、聞こえにくかったりするのであれば、目から「言葉のシャワー」を浴びさせれば良いのです。写真と言葉の組み合わせで、目から言葉のシャワーを浴びせましょう。

動画はこちら>
https://vimeo.com/697225810

メモに書いた言葉は、日常的に使いましょう。今回の例で言えば「かみ」という名詞や、「きる」という動詞、そして「を」という助詞はまだ理解していないかもしれません。しかし、聞こえる子どもたちは、意味が分からなくても繰り返し聞いたり、発話したりすることにより、自然にそれらを覚えていき、そして意味もなんとなく理解します。

難聴の場合は、「紙を切る」ような場面になったら、文字を見せたり、指文字を使って、これらの言葉と体験を結びつけると良いでしょう。そして、隙間時間にアプリでまた「見る」ことにより、言葉を定着させることにつながります。あなただけのオリジナル教材カードを作りましょう。

⑸クイズをする

カードを作って言葉を覚えたら、クイズをして確認をしましょう。

  1. 一番右の「Q」ボタンをタップします。

  2. クイズをしたいカードを選択します。

  3. 答えを声に出したり、紙に書いたりして、回答します。

  4. 「?」をタップして答えを確認します。

  5. 下部中央の「評価ボタン」で「正解!」「おしい!」「また頑張ろう!」のマークを選択します。

  6. 「>」ボタンをタプして、次のクイズに答えます。

以上の作業を繰り返して、楽しく言葉を覚えましょう。

動画はこちら>
https://vimeo.com/697263822

▶︎まとめ

これらの5つのステップを覚えて頂ければ、Vocagraphy!を使って楽しく言葉を覚える毎日が始まります。工夫次第であなただけのオリジナル言葉カードを、いつでも、どこへでも、持ち運ぶことができます。

いろいろな体験と言葉をつなげるためにも、買い物に行った時、公園に遊びに行った時、旅行に行った時など、さまざまな場所で写真を撮っておきましょう。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

【多様性について考える④】当事者が1歩踏み出す勇気が多様性を生み出す

2022年6月23日 (木) 投稿者: メディア社会コース

当事者が1歩踏み出す勇気が多様性を生み出す

バークレーのスロープにしても、娘が地域の小学校に通っていることにしても、当時者が1歩前に踏み出したことにより、それ以外の人が「課題」に気づき、それに対する「行動」に繋がっていることが分かります。もし、1歩踏み出す勇気がなければ、それらの「課題」を多くの人が知る機会が失われていたでしょう。

「課題」に気づくことはとても重要です。例えば、学校の教室にゴミが落ちていたとします。それを拾うか、知らないふりをするかで、学校が清潔に保たれるかどうかが決まるでしょう。学校がゴミだらけになれば、外から来た人は「汚い学校だな」と感じるでしょうし、ゴミがなければ「キレイな学校だな」という印象が残るでしょう。学校全体の印象が、たった一人の気づきで決まるかもしれません。

私は難聴の娘を育てている中で、言葉を覚えることに困難を感じました。日常生活で覚えて欲しいものがあっても、なかなか覚えてくれません。そこで、思い切ってアプリの開発を思い立ったのでした。

Vocagraphy_omote

通常は紙の言葉カードを使ったり、ドリルを見ながらノートに書いたりして言葉を覚えます。もちろん、そのような従来の学習方法は重要ですが、子どもの集中力は長くは続きませんし、いつでもどこでも学習できるわけではありません。しかし、スマホアプリにすることで、子どもは自ら進んで操作をしますし、移動中やちょっとした隙間時間に使えるので、学習する時間が必然的に増えます。

子どもが言語を上達させるには、言葉のシャワーを浴びせることが大切だと言われています。つまり重要なのは従来の学習方法にこだわる事ではなく、子どもが言葉と触れ合う時間を増やすことです。音声で言葉を聞き取れないなら、視覚的な情報を増やして学習すれば良いと考えました。

アプリをリリースすると、難聴児だけではなく、発達障害を持つ保護者の方や大人の方でも失語症でリハビリをしている方などが、このアプリを必要としていることが分かりました。さらに、障害のない人々も、外国語を覚えたり、専門用語を覚えたりするのにも使えることが分かってきました。

私はこのアプリがカーブカットにおける「コンクリートの塊」となり、多くの方々の助けになることを望んでいます。そして、誰もが辛い思いをすることなく、どんな人も言葉を楽しく学べるような社会にしたいと思います。

詳しくはホームページをご覧ください。

Vocagraphy!

 

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

【多様性について考える③】情報の可視化が多様性を生む

2022年6月22日 (水) 投稿者: メディア社会コース

情報の可視化が多様性を生む

娘の学校では情報をなるべく可視化するようにお願いしていますが、それらの配慮は難聴児だけのためでしょうか。最近では多様な発達障害のお子さんもいらっしゃいますし、障害がなくても情報を可視化してもらうと理解が進みます。

音声言語はとても曖昧な情報です。例えば、「かんき」と聞くと、今のご時世では「換気」を思い浮かべるかもしれませんが、「歓喜」「寒気」などもあります。大人になれば前後の文脈から自然と意味を推測しますが、言語が発達途中の子どもや聞こえにくい難聴児は、その1つの単語が分からなくなることで、言っていること全てが理解できなくなることもあります。

本学で私が担当する音楽産業入門では、150人ほどが受講しています。その授業でスマホアプリを使ってリアルタイムに字幕をつける実験をしてみました。難聴の学生は一人もいません。学生に字幕があった方が良いかアンケートをとったところ、8割以上の学生が「字幕があった方が授業をより理解できる」と回答しました。音声で聞いている内容がより明確になることや、聞き逃したところを見返すことができるメリットがあるようです。

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「情報の可視化」は、カーブカットにおける「コンクリートの塊」と同じように、多くの人を助ける鍵になるのかもしれません。すでにスマホアプリで話している言葉を簡単にテキスト化できる時代になりましたし、それを多言語に翻訳することも可能です。聴覚障害の有無だけでなく、言語の壁さえも超えてコミュニケーションを可能にするツールとなるでしょう。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

【多様性について考える②】聞こえる子どもたちと一緒に学ぶことを選択した娘のケース

2022年6月21日 (火) 投稿者: メディア社会コース

聞こえる子どもたちと一緒に学ぶことを選択した娘のケース

私の娘は難聴で、両耳に人工内耳をつけて聞こえるようになり、地域の小学校に通っています。このように障害児とそうでない子どもたちを一緒に教育することをインクルーシブ教育といいます。

生まれてくる子どもの1000人に1人が先天性難聴児とされています。娘が通う学校はこの地域では児童数が多い方なので1学年に150名ほどいます。同じ規模の学校7校の中に難聴児は1人しかいない計算になります。そのため、聞こえる子どもたちが難聴のある子どもに出会う確率はとても低いことになります。

障害がある子どもは適切な教育を受けるために、入学前に地域の教育委員会に就学相談を申し込む必要があります。難聴児の場合、特別支援学校のいわゆる"ろう学校"、地域の小学校に特別支援学級があればその学級、ない場合は近隣の学校に設置されている特別支援教室に通うという選択肢があります。ちなみに、我が家から一番近いろう学校はバスと電車を乗り継いで45分くらいのところにあります。同じ学年の児童数は2、3名です。丁寧な教育を受けるにはとても良い環境ですが、多様な子どもたちがいることを知るためには、もう少し人数の多い学校に行かせたいという気持ちがありました。

我が家の場合、長女と一緒に学校に通わせたかったのが第1の理由ですが、社会に出た後のことをイメージすると、聞こえる子どもたちと一緒に過ごして欲しいと考え地域の小学校に通うことにしました。娘は人工内耳が有効なタイプの難聴で音が良く聞こえているので、このような選択が出来たのでしょう。とはいえ、難聴であることには変わりませんので、聞こえにくい場面がありますから、学校ではいろいろな配慮をお願いしています。

また娘は週に1回、別の小学校に設置されている「聞こえの教室」に通っています。そこでは、発音の練習、言葉の勉強、音声言語でのやりとりなど、難聴児が苦手なことを個別指導してもらいます。詳しくは先日取材して頂いた「手話を知ろう! (知ろう!あそぼう!楽しもう!はじめての手話①)」で4ページ使って紹介されていますので、学校の図書室などで探してみて下さい。

通常の授業では、席を前から2番目にしてもらったり、なるべく黒板に文字を書いてもらったり、ディスプレイを使って視覚情報を使ってもらったりといった情報保障をお願いしています。複数の人が同時に話していると、いくら人工内耳をしていても聞き取りにくくなります。そのため、発言は一人ずつしてもらうように先生を通じてクラスの子どもたちにも伝えています。

娘も聞こえにくいながらに頑張っており、それを受け取ったのか周りの子どもたちはとても理解を示してくれています。聞こえやすいようにゆっくり話してくれたり、発言を繰り返してくれたり、子どもたちは自然と難聴について学んでくれています。

娘が聞こえる社会に飛び込んだことで、化学反応のように多様性のある環境が生まれているのを肌で感じています。一番仲の良い友だちは娘が教えた指文字を覚えてくれたので、先生の言葉が通じなかった時は指文字を使って通訳してくれることもあるそうです。友だちは毎年増え続け、とても楽しく学校に通っていますから、私たちの選択は間違っていなかったのだと確信しています。

一人がほんの少し勇気を持って一歩前に出ることで、波紋のようにその輪が広がっていくのですね。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

【多様性について考える①】カーブカット効果から学ぶ

2022年6月20日 (月) 投稿者: メディア社会コース

カーブカット効果から学ぶ

-自ら作ったコンクリートの塊が、世界中に広まり多くの人の助けになった話-

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今や車椅子のためのスロープはいたるところにあります。1970年代初頭にはそれらがほとんどなく、車椅子での移動が非常に困難だったことをご存知でしょうか。

多様性を生み出した事例としてすぐに思い浮かぶのが、スタンフォード・ソーシャルイノベーションレビューでも取り上げられているThe Curb-Cut Effect(社会を動かすカーブカット効果)です。

この論文では、カリフォルニア州バークレーのとある歩道の縁石にセメントを流し込んで、簡易的なスロープを勝手に作ってしまった話が紹介されています。本来であれば警察に捕まってしまう行為ですが、このスロープにより車椅子で移動する人々が助かるため見逃してもらったそうです。

当時、全米のあらゆる都市において車椅子での移動は簡単ではなかったようで、車椅子で道路を渡る時は障害物競走のようであったと表現されています。政治活動が盛んなバークレーではこの小さな簡易スロープから車椅子を使う人々の声が広がり、何百ものスロープが作られ、後に全米に広がり何十万ものスロープが作られました。

するとスロープを使ったのは車椅子を使う人々だけではなかったのです。ベビーカーを押す人々、台車やスーツケースを運ぶ人々、そしてスケートボードで楽しむ若者までがその恩恵を受けることになったのです。

最初は困っている当事者が自力で作ったコンクリートの塊が、後に多くの人々を助けることになり、行政や政治が動き、それが世界中に広まっていったという、多様性について考える上で欠かせないストーリーですね。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

運動不足の人に役立つ健康アプリ企画をペルソナ的に考える

2022年6月19日 (日) 投稿者: メディア技術コース

新しいメディア学の研究テーマに取り組んでいる健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。人体を健康メディアとしてとらえメディアを活用して自らの健康をデザインするための研究を行っている研究室です。

今回はメディア学部2年生後期・3年生前期に実施しているメディア専門演習I/IIの健康メディアと地域メディアの企画デザインという演習の1コマを紹介したいと思います。この演習では、
①アプリのコンセプトデザイン評価方法
②figmaを使用したアプリデザインの学修
③既存アプリの調査
④既存アプリの改善案デザイン
⑤ペルソナを想定した新アプリ企画
⑥新アプリのfigmaによるデザイン
の6段階でアプリの企画法を学びます。そして、漠然とアプリデザインを学ぶのでなく、最近注目されている健康アプリおよび地域アプリを対象としたアプリデザインを企画・制作していきます。

6月末の今の時期は⑤の段階に入っています。新しいアプリ企画を考える際に皆さんはどのようなプロセスで組み立てていけばよいと思いますか?「ひらめき」、、、大切ですよね。でも「ひらめき」だけに頼っていては、「ひらめき」が起こらない場合、つまりひらめかない場合に困ります。企業の場合は新企画ができないわけですから、予算は計上しても開発ができないことになります。

とすると他には上記の④で学修した既存のアプリの改善というアプローチもあります。これも悪くないですが、単に類似アプリであったとしたら敢えてこれから新企画するアプリを使用してもらうという動機付けが弱いですよね。

そこで新しいアプローチが必要になってきます。従来はより多くの人に共通的な機能を提供すれば、ターゲットとする多くの人の一部が利用してくれたという結果になり、そこそこのユーザを獲得することができました。特に日本の場合は村社会でかなり画一的であったためこのような方法論が成功の秘訣でした。

しかし今は個の時代です。つまりたくさん人はいるけど、それぞれが個性的でライフスタイルも趣味嗜好も異なるということです。このような環境の人々に、従来のより多くの人に使ってもらうアプリ企画ができるでしょうか?全員にとって少しは役に立つけど、敢えて利用するほどではないということになります。

そこで登場するのが「ペルソナ」(https://prtimes.jp/magazine/persona/)です。

「ペルソナ」は、マーケティングの分野で頻出する単語ですが、混同されることの多いターゲットとペルソナとは本質的に違います。

ペルソナは「人格(Persona)」の意味を持つラテン語です。元は、俳優が演技をする際に役の仮面をかぶることを指していましたが、そこから転じて人格や性格などを意味するようになったといわれています。

ターゲットは「実在する属性のそこそこの人数の集団」で、その集団に商品やサービスを提供することを目的とします。例えば、ターゲットでは「30代独身女性」と属性での括りになりますが、抽象的なので具体的なイメージを思い浮かべるほどには至りません。「休日はどうしているの?」ということを聞かれても具体的なイメージがわきませんし、10人に答えてもらうと10種類ほど出てきそうです。これではどのような仕様でどのようなデザインをしていこうかという際に、ヒントが少なすぎます。

一方、ペルソナは「架空の具体的かつ詳細な人物像」で、例えば、ペルソナでは「38歳男性、職業は食品メーカーの営業職。現在は八王子在住で、八王子の大学では経済学部でラグビー部に所属し、4年間で卒業し、26歳で大学のサークルのマネージャーと結婚し、9歳の息子がいる3人家族の夫」などと具体的かつ詳細に人物像を定めます。具体的な人物像なので、例えば記載の無い「休日はどうしているの?」ということを推定するとき、息子のサッカースクールのお手伝いとか応援かなとか、家族で高尾山にハイキングにいくのかな、とかなんとなく発想が広がっていきます。

実際に上記の演習でペルソナ設定を実践してもらうと、本人はペルソナを記載していたつもりで、実はターゲット設定のままで具体性が欠けていいるというケースは少なくありません。つまりペルソナとターゲットの違いを曖昧に捉えているからで、問題意識が低く、深掘りができておらず、自身が設定したアプリの利用者についての対象者設定が甘いということになります。

そしてペルソナが完成すると、その人物像が必要とするニーズを箇条書きにして仕様を決定し、その人物像を想像しながら優先順位を決めます。つまり十人十色(https://plaza.rakuten.co.jp/tensinotubuyaki/diary/200706040000/)な新アプリ企画になります。そしてデザインする際には、設定したペルソナに気に入ってもらえるように、十人十色的に色やフォントやイラスト・写真を用いてのデザインを構成していきます。

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ややこしい3次元座標系

2022年6月18日 (土) 投稿者: メディア技術コース

コンピュータ上で3次元を扱おうとする際に直面するハードルの一つが,3次元座標系です.

単純に「軸が3つある体系」,「2次元に比べ,軸がもう一つ増えている」など簡単に思うかも知れません.しかし,3次元座標系にはこの記述だけでは書き切れない複雑さが色々潜んでいます.あらゆる内容を全て書き下すと切りがないので,ここでは2つほど,困惑しがちな内容を挙げておきます.

 

(i) 3次元「回転」扱いの難しさ

3次元座標変換は,教科書的には4x4の行列で定義できるアフィン変換を用いて記述します.このアフィン変換を用いることで平行移動,回転,拡大縮小などが記述できます.その中で,最もややこしいのが回転変換です.一応,X,Y,Z軸に沿った回転角度の組み合わせで回転を記述するオイラー角という表記方法が最も直観的です.しかし,この表記方法には表記自体に曖昧性が存在します.また,回転順序によって結果が異なってきます.また,異なる表記でも同じ回転を表現したり,ジンバル・ロック現象と言った複雑な問題が起きます.こう言った問題がないように回転を記述する方法としては四元数というものがありますが,これの理論もかなり複雑なもので,容易に理解できるものではありません.

 

(ii) 異なる座標系間の「変換」

前述した回転の難しさはある意味よく知られている問題です.それに対して,こちらの内容はあまり広く知られていません.普段3次元座標系の必要なものを実装する際は,何かしら既存のライブラリを用いることが殆どです.しかし,ライブラリごとにこの3次元座標系の設定が異なっているのが悩みの種です.

3次元座標系における軸設定は3次元物体を記述するところ(モデル座標系)だけに用いられるのではなく,カメラにおける軸設定(カメラ座標系),描画ピクセルの並べ(スクリーン座標系)等における軸設定にも関わるものです.同じライブラリの中では,こういう変換に問題が起きないようになっている(はず)です.しかし,場合によっては軸設定の異なるライブラリの機能をそのまま使いたい場合がありますが,その変換の際に役立つデータの橋渡し方が用意されていない場合が多く,結局自前の試行錯誤で正しい変換のやり方を探すことが殆どです.なので,単純にあるライブラリAからライブラリBに繋げるのに,両者の変換を正しくさせるための変換を探すのに別途の時間を費やす必要があります.

 

今回は数式を極力用いず,具体例も挙げずに概略を説明したまでですが,今度からは実動するプログラムと数式と共にこの内容が説明できればなと思います.

使いにくいインターフェース

2022年6月17日 (金) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

1年前期の必修科目「メディア学入門」では、4人の教員が数回ずつを受け持ち、メディア学部で学ぶ様々な分野の基本的なことを紹介していきます。この講義については、以前にもこのブログで紹介しました。

今年も既に第8回までの講義が終わりましたが、私が担当した先日の回では、インターフェースについて話しました。CUIとGUIの違いとか、良いインターフェースが満たすべき条件などについて説明したのですが、具体例があった方がわかりやすいだろうということで、悪いインターフェースの例をいくつか紹介しました。

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そこで紹介したものの一つが、私自身の研究室の照明のスイッチです。下の写真のように、右側に白いスイッチが3つ並んでいて、その左側に黒いロータリースイッチがあります。これを見ると、ほとんどの人は、右側が照明のスイッチで、左側は換気扇とか構内放送とかそんなもののスイッチだろうと思ってしまいます。でも、実際にはこれら4つは全て照明のスイッチで、右の図のように、廊下側の3つのエリアが白いスイッチ、窓際のエリアがロータリースイッチに対応しています。ちょっと想像がつかないですよね。毎年4月に新しい4年生が研究室に来はじめますが、しばらくは窓側エリアの照明を付けずに作業をしてたりします。

こういうインターフェースは、「一貫性」が無いので使いにくいとされます。同じ機能を異なる種類のボタンやスイッチに割り当てると、ユーザーが一見しただけで機能を推測できなくなってしまうという問題があります。私の研究室は、たぶん何らかの歴史的経緯でこうなってしまったのだと思いますが、これからインターフェースを設計する皆さんには、一貫性のことをよく考えて作って欲しいと思います。

 

IMKEN 2022 (海外大学との合同シンポジウム)

2022年6月16日 (木) 投稿者: メディア技術コース

去る6月9日、10日にタイの大学(KMUTT: King Mongkut’s University of Technology, Thonburi)と合同でシンポジウムを開催いたしました。この御時世ですから実施はオンラインです。このシンポジウムは何年かおきにお互いの大学で交互に開催していたので、本来であればタイを訪問してというところでありました。今回は行くことができず非常に残念です。

 

IMKEN 2022、というのは International Conference on Media Technology, Knowledge and Education in Next Normal から取ったということですが、かなり無理がある…? ICMTKENNでは?とも思いますが、それじゃ呼びにくいですしね。イムケン?

 

シンポジウムは、KMUTT側からはIndustrial Education and TechnologyとMedia Technologyという2つの学科が参加し、こちらからはメディア学部が参加しました。メディア学部からは、学部長の大淵先生がオープニングのスピーチをされて、柿本先生がキーノート講演を行い、吉岡先生と太田が口頭発表で参加いたしました。また、学生がポスター発表のセッションに7名ほど参加いたしました。全体では、口頭発表は20件以上ありましたので、こちらの大学からももう少し参加者があると良かったなと思います。

 

さて、メタバースでのシンポジウム開催ですが、いきなり波乱です。今回は、Spatialというサービスを利用したのですが、メタバース環境で用意された部屋に入ろうとすると、入ることは入れたのですがなんだか様子が違う…。人数もやけに少ないし、司会もいません。これは類推なのですが、一つの部屋(ワールド)に入ることができる人数に上限があって、それを超えてしまうと複製された部屋に入場させられてしまうようなのです。しかもその人数は、その瞬間の人数ではなく、その部屋ができてからの累計のような気が…。「入れないよー、なんか変だよー」と主催側の先生方にLineで訴えた結果、全員一度退場して、部屋を再度立ち上げて再入場ということをして

ようやく参加することができました。こういう現象はある程度以上の人数が参加しないと気づかないものですから、シンポジウムの本番で起きたことは不幸でしたが、経験として貴重な知見を得たと思います。今回はメタバースでこのようなイベントを行うときの課題をいろいろ知ることができました。そういう観点からも非常に良い機会でした。

 

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ポスター発表は2日目に行われましたが、ここでも部屋から度々強制的に退去させられ、また戻るということが何回かありました。仮想ワールド内のアバター間の距離が離れると聞こえなくなるという機能はそれなりに機能していて、部屋のレイアウトとポスターの配置をきちんと考えればそれなりに現実を模した形で発表会を行うことができそうでした。

 

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実際にはメタバースでの課題もいろいろあったため、今回はいくつかの口頭発表のセッションはZoomに変更して行いました。ただ、Zoomのほうが効率的かもしれませんが、メタバースは空間を共有している感覚があるという点では楽しかったですし、オンライン会議としては面白い体験でした。KMUTTはコロナの前に訪問したり、前回のシンポジウムはこちらに来ていただいたりしていましたが、そうした先生方とまたお会いできた?のも嬉しいことでした。学生は互い交流を図るということまではオンラインでは難しいようでした。やはり直接集まって実施できるようになることを期待したいですね。一方で、オンラインでは海外の人ともこうしたイベントを簡単に持つことができます。このシンポジウムのテーマでもありましたが、コロナ後の”Next Normal”では、現地での実施と、こうしたオンラインの活用をうまく組み合わせたアイデアで新しい価値を創り出していくことができるのかもしれません。もっと多くの海外の大学に呼びかけて実施するようなこともできそうです。次回に向けて模索していきたいと思います。

 

この記事に載せたもの以外のシンポジウムの画像が以下のリンク先に載っています。

https://imken.kmutt.ac.th/gallery/

 

また、これまでの過去の4回のシンポジウムについては以下の記事に紹介があります。

第4回(2019年)http://blog.media.teu.ac.jp/2019/07/post-40945d.html

第3回(2016年)http://blog.media.teu.ac.jp/2016/04/international-s.html

第2回(2013年)http://blog.media.teu.ac.jp/2013/06/2nd-kmutt-tut-j.html

第1回(2012年)http://blog.media.teu.ac.jp/2012/06/20123-3fde.html

 

 

太田高志

 

モデリング研究に携わったきっかけ

2022年6月15日 (水) 投稿者: メディア技術コース

前回 (5月28日の投稿),自己紹介と今までやっていた研究の1つを紹介しましたが,今回は私の履歴をもう少し説明しつつ,現在の研究に至った経緯を説明したいと思います.

私は高校まで出身国である韓国で過ごしていて,学部過程から日本に渡ってきました.学部や修士までやってきたものは現在やっている研究とは関連性が薄いので,ここでは割愛させて頂きます.

修士過程を終えた2012年に,兵役のために韓国に帰国しました.韓国は兵役制度が実施されていて,一定年齢以上の男性は基本的に2年弱,兵士として義務を果たす必要があります.私はその代わり,大学や企業の研究所にて研究員として3年間勤める,代替服務で兵役を果たせました.勤務地はKAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology, 韓国科学技術研究院)という研究重心大学に付属されているAR(拡張現実間)の研究所でした.

そこで私が携わった研究は以下のようなものでした.
"An HMD-based Mixed Reality System for Avatar-Mediated Remote Collaboration with Bare-hand Interaction" 
Seung-Tak Noh, Hui-Shyong Yeo, and Woontack Woo,
In ICAT-EGVE 2015, Kyoto, Japan: The Eurographics Association, 2015, pp. 61-68, The Eurographics Association, 2015.
コンセプトを要約すれば,遠隔地にいる2人が,お互い相手をアバターの形で自身の空間に召喚させ,何かしら共同作業を行うとのコンセプト (動画 0:06~0:18) と,それを実現するためのシステム構築 (動画 2:50~) をまとめたものです.今となってはこのような概念は「メタバース」などの名前で括られ,一般にもよく知られている概念になってきたと思います.映画やコンセプト動画程度で現れていた概念だけのものであったので,それを先立て実現させてみたのに意義があったと言えます.

今度紹介した論文は一応,研究プロジェクトの一貫として作ったものです.なので,やはりあっちこっち満足の行かない部分が多かったです.その中でも,私として最も満足の行かなかったところは3次元モデルのアバター部分でした.基本的に,このプロジェクトで使うアバターは遠隔のユーザを表すものですが,そうするには顔,服装などのパーツを現実のユーザに似るようなものとして作り上げることが望ましいです.ですが,このような作業を3次元キャラクターモデルとして一貫性を保ちつつできるようにするのは案外簡単ではありませんでした.なので,当時のプロジェクトでは,3次元モデラーに依頼して作ってもらった3次元キャラクターものをそのまま利用した訳です.この辺りの問題を解決するには,その度にモデラーに依頼するような仕組みではなく,もっと技術的な解決策が必要と思い,CGのモデリングを研究することと決めた訳です.
また次の機会でKAISTにて行った他の研究や,博士課程以後行った研究も紹介できればなと思います.
よろしくお願いいたします.

続きを読む "モデリング研究に携わったきっかけ"

メタバースを用いた発表会(フレッシャーズゼミ)

2022年6月14日 (火) 投稿者: メディア技術コース

メタバースってご存知ですか?最近巷(ちまた)を賑わせていますね。フレッシャーズゼミの課題があったのを機会として、その発表をメタバース環境で行ってみました。課題は学生それぞれが好きなことを他の人に紹介するというものでした。アメリカの小学校でやっている show and tellみたいですな…、と思い、それをそのままやるのも何なのでメタバースでやってみることにしました。使ってみないとどうこう言えないですもんね。

 

ということで、今回はSpatialというサービスを利用しました。メタバース?っぽい環境はいままでも演習講義や卒業研究の発表会で使用したことがあるのですが、画像でおわかりのようにカスタマイズされたアバターを簡単に作ることができるようになっています。顔画像から自分に見える(見えないこともない)ようなアバターができあがったりするので、それが3DCG空間を動いているだけでちょっと面白く感じます。

 

実はこのとき皆同じクラスに集まっていたので、実施したときは画面を見ながら声は直接話していました。ですからそれぞれ別の場所から参加してネット越しにアバターを通じて会話するという感じではありませんでした。同じような試みを海外の大学とのシンポジウムでこの後に行いました。そうすると色々な課題が見つかるのですが、このときはそういう方法でやっていたため気づきませんでした。ただ、それはまた別のお話…(アラビアン・ナイト風)。

 

 

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太田高志

 

2022年6月12日 東京工科大学 メディア学部 八王子キャンパス オープンキャンパス開催 

2022年6月13日 (月) 投稿者: メディア社会コース

6月12日(日)東京工科大学 八王子キャンパスにてオープンキャンパスが開催されました。メディア学部は、研究棟Cにて卒業研究室の公開を

行い、終日多くの来場者が訪れました。メディア学部には、コンテンツコース、技術コース、メディア社会コースがありますが、その中から

当日公開されていた一部の研究室の様子をお伝えします。

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こちらは、進藤先生のデジタルマーケティングの研究室です。こんにちは~、入ってもいいですか?と伺うと、「良いですよ!ちなみに

こちら、私たちの研究室で作ったデジタルサイネージです!」と実際に学生さんが作ったデジタルサイネージの前でお迎えしてくれました。

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デジタルマーケティングの研究について、学生さんが説明してくれていました。頼もしいですね!

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こちらはメディアと人間工学の研究室です。教室に入ってみると、、

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最新の人間工学の説明を盛川先生ご自身が行っていらっしゃいました!

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こちらの研究室も藤澤先生ご自身がいらっしゃいました!人口知能とメディアコンテンツの研究室です。

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こちらの研究室も何やら人が多く集まっているので入ってみると、、

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こちらは、渡辺先生のゲームサイエンスの研究室でした。学生が作成したゲームを丁寧に来場者の皆さんに説明されていました。

こんなゲームが作れるようになるのですね。他にも、紹介し切れなかったたくさんの研究室の公開が行われていました。

是非、皆さんも今年は7月、8月と夏にかけてオープンキャンパスを開催していますので、学生や先生に会いに来てください!

皆さん気軽に来てみてください。将来、やりたいことのイメージがもっと具体的になると思います。

 

文責:飯沼瑞穂

 

 

 

 

 

 

企業・団体のプロモーション技法の学修成果「デザイン力」を発揮して八王子のまちづくりに貢献

2022年6月13日 (月) 投稿者: メディア技術コース

人体を健康メディアとしてとらえメディアをつかって自らの健康をデザインするための研究を行なうという新しい研究領域としての健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。

今回はプロジェクト演習「企業・団体のプロモーション技法」の課外活動的あるいはボランティア活動として八王子商店研究会の講師例会の講師・アシスタントをした取り組みを紹介いたします。

八王子商店研究会は八王子市近隣のモチベーションの高い商業者が集う設立100年越えた団体です。主に2代目の育成の場として設立され、個店の商品力向上、販売力向上、ネットワーキング、などの取り組み以外にも八王子ゆめ駅伝に2~3チーム出場したりとても意欲的な団体です。

八王子商店研究会の公式Facebookページには以下のように案内があります。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100057076645359

八王子商店研究会は、会員個店のレベルアップと会員資質の向上を図ることのみならず、ひいては八王子商業の健全なる発展を目的として、市内外の商店経営者及びその後継者を中心に、様々な業種の会員が活動しております。

当会では、出会いを大切にし、お客様に喜ばれ、お役に立つ店が「元気な店」となり、地域に「元気な店」が増えることが「活気ある楽しいまち」につながると思っております。それがまず、お客様のためにあることを礎に、今後も事業を検討、活動を実施いたします。

5月26日19:30~21:00の講師例会には商店研究会の会員11名の参加、プロジェクト演習からのスタッフ5名が参加しました。講師の早川氏、千種、アシスタントとして、受講生の江尻さん、栗原さん、三瓶さん、でcanvaを使用したショップカード制作や店頭用ポップ制作をしました。最後にデザインレビューをして時間いっぱいワイワイと楽しみながら充実した講師例会を終えました。

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6月12日オープンキャンパス開催報告(片柳研究所棟)

2022年6月12日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部助教の兼松です.

本日,八王子キャンパスではオープンキャンパスを実施しました.
お越しいただいた皆様,いかがだったでしょうか?
今年度はこの後も,7月17日,8月7日,8月21日にも実施予定ですので,今日お越しいただけなかった皆様も,次の機会にぜひお越しください.

本日のオープンキャンパスで,メディア学部は片柳研究所棟と研究棟Cの2ヶ所で出展していました.
私自身は片柳研究所棟で展示などを行っていましたので,この記事では片柳研究所棟の様子をお伝えします.研究棟Cの様子は,また別の先生が記事にしてくださいますので,そちらをお楽しみに!

片柳研究所棟は3階では伊藤彰教先生の研究室が出展,研究の紹介をしていました.
実は本日,私自身も会場で様々な説明をしていて,思っていたよりも多くの方にお越しいただいたため,伊藤先生のブースを見に行く時間がありませんでしたので,写真のみの紹介になってしまいますが,伊藤彰教先生の研究室では主に音楽・音響に関する研究を行っています.
事前に学生から聞いた話では,伊藤彰教研では,現役の卒研生たちが今回のオープンキャンパスにお越しいただいた高校生に自分の研究の要点をわかりやすく伝えるため,限られた短い時間の中で要点をしっかり説明する練習をしていたと聞いています.その成果はいかがだったでしょうか?

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4階のコンテンツテクノロジーセンター(CTC)ではゲームやアニメに関する研究を取り扱う,三上・兼松研が展示を行いました.ここでは主に私が,CTC自体のご紹介や,ゲームやアニメに関する演習,CTC周りで行なっている様々なプロジェクト,そして,三上・兼松研で行なっている研究事例などを紹介していました.
20年と少し前,別の大学附属の高校に通っていた私も,本学のオープンキャンパスに来て,CTCの活動などを見たことで,メディア学部に入学したという経緯があります.
本日お越しいただいた高校生の皆さんにも,CTCでの活動やメディア学部の魅力が少しでも伝わっていたら嬉しいです.

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4階の廊下部分では佐々木先生率いるIntebroという番組制作や配信を行なっている学生達が,本日のオープンキャンパスの様子をお伝えする番組の配信を行なっていました.普段からこういった活動を集中的にやっているだけに,プロさながらの統率の取れた動きは目を見張るものがあります.Intebroは卒業式などの学内イベントをはじめ,日ごろから様々な配信や番組制作を行なっており,残念ながらキャンパスへお越しいただけない方も,活動の様子に触れられる機会があります.ぜひ本学のwebサイトなどをチェックして,Intebroの活動を見てみてください.

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そして5階では,プロジェクト演習という授業の中でゲーム制作をおこなっている学生達が,開発したゲームの展示を行なっていました.詳しくは先日の三上先生の記事で解説されていますので,あわせてご覧ください.この学生達は9月にビッグサイトで行われる東京ゲームショウ(TGS)への出展を目指して活動しています.実はゲーム制作を行なっている学生達にとってオープンキャンパスは,高校生の皆さんに自分達の活動を紹介する場であるとともに,TGSへ出展する前に,みなさんから様々な意見を頂く場としても活用されています.

本日お越しいただいた皆様も,ぜひ次回のオープンキャンパスにもお越しください.次回のオープンキャンパスでは,本日いただいたご意見や皆様の反応を活かして,TGS本番に向けてさらにクオリティアップしたバージョンのゲームを展示します.オープンキャンパスに毎回来ていただくと,同じゲームが段々と進化していく様子もお楽しみいただけます!

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以上,本日の片柳研究所棟での展示の様子でした.

次回のオープンキャンパスもお楽しみに!

 

(文責:兼松祥央)

6人たどれば、世界中の誰とでも知り合いになれる?!(1)

2022年6月11日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

「友達の友達の親戚が、芸能人の〇〇さんの知り合いで~」とか、「知り合いのお母さんの同級生が、〇〇先生で~」なんて話聞いたことがあったりしませんか?

人のつながりには、6人たどれば世界中のだれとでもつながることができるという、「6次の隔たり」があると考えられています。

実際、アメリカの社会心理学者であるミルグラムは、1967年にAさんから知り合いを通して、Bさんに手紙を渡すまでに、何人を経由するのかという実験をしています。平均すると約6人目で手紙が届いたそうです。

このような人と人のつながりは、人を頂点(ノード)、つながりを線(リンク)としたネットワークとして可視化されます。ネットワークとして考えると、6次の隔たりは、任意の点どうしを結ぶ最短の経路は6以下であることを意味します。人間関係をネットワークとして考えると、様々な情報を得ることができます。このような研究分野はグラフ理論と呼ばれます。

現在は、インターネットやSNSの普及により、3.5人で世界中の人とつながることができるといわれています。

世界って狭いですね!

(文責:竹島)

 

 

 

メディア学部の学生がWWDC2022のSwiftStudentChallengeでWinnerに選出

2022年6月10日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

助教の戀津です。
タイトルの通りですが、今回は学生さんの成果についてご報告です。

先日大学のホームページでもお知らせを出しましたが、メディア学部二年生の久保田舞さんがAppleの主催するWWDC2022のSwiftStudentChallengeでWinnerに選出されました。
SwiftStudentChallengeは、SwiftUIという最新のアプリ開発基盤で開発を行い競い合う、学生のためのチャレンジの場です。
今回は4/5に募集が開始され、応募締め切りは4/24と非常にタイトなスケジュールの中での挑戦になりました。

プロジェクト演習『Creative Application』では、演習講師をお願いしている渡辺電気株式会社の渡邉賢悟先生が、ちょうどそのSwiftUI用の開発資料を作成されていました。
SwiftUIはシンプルな記述で画面や機能の設計ができ、コードを書きながらのプレビュー機能が特長です。試行錯誤を高速で行えるので、短期間での開発にも取り組みやすくなっています。
世界的なイベントへの挑戦はとてもいい機会なので是非とお勧めし、何名かでアプリ作りのアイデア出しや簡単な機能のプログラムなどを開始しました。

その中で久保田さんが打ち上げ花火のアプリを企画し、音も絵も自作してアプリを組み上げて応募まで完了できました。
SwiftStudentChallengeは世界中から応募があり、Winnerの選出は350名と狭き門ですが、見事Winnerに輝きました。
後日Apple社から賞品が届き、その写真をいただいたので掲載します。Apple社のロゴ入りです。

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久保田さんから受賞に際してのコメントもいただきました。
「今回のチャレンジは全てが初めてだったのでとても緊張しましたし、未だに信じられません。大学に入ってCreApp演習で初めて触れたプログラミングでこのような成果が出たこと大変嬉しく思います。演習ではMacBookやiPadなどのApple製品を使ったプログラミングだったので、Windowsユーザーであった私には大きな壁がありました。ですが、コロナ禍でオンライン授業を強いられた際に演習講師の渡邉先生が開発されたWebエディタの活用もあり、Windows機でも不自由なく学習を進める事ができました。今回のチャレンジは、渡邉先生や多くの方のサポートがあり達成できた事であると思っております。この結果に満足せず、これからも新しいことにたくさん触れて学習を深めていきたいと思います。」

厳しいスケジュールの中でも果敢に挑戦し、世界的な企業から評価を受けるという、大変素晴らしい成果でした。
制作したアプリについては、後日改めて紹介します。

東京ゲームショウ2022展示に向けて開発中のゲームが初お披露目

2022年6月 9日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

今週の日曜日(6月12日)のオープンキャンパスで,東京ゲームショウ2022に向けて学生が開発中のゲームの展示を行います.ここ2年はオンラインでのOCのため,メタバースを制作してのバーチャル展示が続いていましたので,久しぶりのリアル展示となります.

リアル展示となると,PCや展示筐体の準備や誘導など,いろいろと注意することが増えるうえに,COVID-19への感染対策もあり大変なのですが,制作したゲームを多くの人に遊んでもらいたいという学生たちの情熱は,その大変さをはるかに上回るようです.

今年は6チームがTGS出展に向けて開発を続けています.

オープンキャンパスはしばらくは人数制限下での実施ではありますが,ぜひに間さんお越しいただければ幸いです.

来場できない皆様には,各チームのTwitterをご紹介します.ぜひフォローしていただき開発途中の様子なども見ていただければと思います.

ピノストラグル」(ツタを利用したアクションゲーム)

マテルのヘンゲ」(形態変化を活用したアクションゲーム)

Modicter」(文字をモチーフにした謎解きアクション)

HUGE HAND HERO」(ジャイロを利用したハンドアクションゲーム)

サイコロ輪廻」(サイコロをモチーフにしたパズルアクション)

もうひとチームは今回は出展見送り(ちょっと出遅れているので・・・)

 

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こちらは最後にリアル出展したTGS2019のブース設営の様子です.

メタバースに関する国際会議での講演準備で気が付いたこと

2022年6月 8日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

2022年5月15日にオンラインで,BIDC(Bangkok International Digital Content Festival)というタイの国際会議にてメタバースに関する講演をしてきました.

実は大学を卒業して初めて勤務した総合商社では,取引先だった富士通の「Habitat」というサービスや,自分が担当のひとりであった「Worlds Chat」と,今から25年以上も前にメタバースをお仕事にしていたんです.(こういうこと最近増えてきました)

メタバースというキーワードは最近世間をにぎわせています.特に2021年にFacebook社が社名を「Meta」に変更しメタバースに力を入れることを表明したり,Microsoftがサービスを計画したりなど,強大なIT企業がこぞってシフトすることから大変話題になりました.

日本では2000年代中盤に爆発的に話題になり,急速に収束した「Second Life」の再来?といった見方もあります.一方で,コロナ禍で多くのユーザーがバーチャル空間でのコミュニケーションなどに親しんだという事実もあります.

本学メディア学部の学生が東京ゲームショウ作品をメタバースで発表したように,現在のメタバースサービスを利用すると,以前とは比べ物にならないぐらい容易に自らのメタバースを構築することができます.以前は,バーチャル空間を楽しむことはできるけど,自分から作り出すのは大変でした.しかし,無償の3DCGソフト(Blender)や無償のゲームエンジン(Unity,Unreal),メタバースプラットフォームのClusterなどのおかげで容易に自分たちのメタバースを構築することができるようになりました.

このような流れは,VRのトレンドにも似ているなと思いました.技術として成立し,楽しめる商品も増えてきた中で何度か話題になってはすたれていましたが,現在のVRトレンドは2013年ごろから10年近く継続しています.これは,ユーザー個人がゲームエンジンなどを用いて容易にVR今t年つをる来る環境もできたことが大きいと思います.

さて,そのメタバースですが,いろいろと定義が乱立している中で,何がメタバースなのかという議論も多くあります(「フォートナイト」や「どうぶつの森」はある意味メタバースとして認知されているとも言えます)

様々な書籍や研究者もメタバースの定義については諸説唱えていますが,それら一つ一つを議論するのもいいですが,メタバースは様々な技術の集合体により,今後もリアルな空間とバーチャルな空間を境目なくつなぎ,制御していくということは変わらないものと思います.

メディア学部ではその根幹の技術の多くを研究していますので,今後の発展にも寄与していけるものではと思っています.

20220610久しぶりに訪れた「Second Life」

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学生がClusterを用いて制作した東京ゲームショウバーチャル展示用のメタバース

2022年度オープンキャンパス(八王子キャンパス)のご案内

2022年6月 7日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

皆さん、こんにちは!

すでにご存じの方も多いと思いますが、2022年度の八王子キャンパスでのオープンキャンパスが下記の日程で開催されます。

 ・6月12日() ・7月17日() ・8月7日() ・8月21日(

現時点ではいずれの回も、来場型[定員制・事前予約制]とオンライン型[申込制]での開催を予定しています。

メディア学部は、6月12日(日)の来場型は申込みが定員に達しましたので受付を終了しましたが、オンライン型は6月1日(水)〜6月17日(金)の開催期間にお申込み・ご視聴いただけます。

6月12日(日)の来場型については、こちらのページに各研究室の展示内容をご紹介しています。7月以降も毎回組み合わせを変えながら15前後の研究室を公開しますので、どの研究室がピックアップされるかお楽しみに!

(メディア学部 伊藤謙一郎)

大学院特別講義がはじまります(学部生も聴講可・zoom開催)

2022年6月 6日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部助教の兼松です.

来週15日水曜日から,メディアサイエンス先端特別講義Iがはじまります.
この特別講義は,6月15日(水),6月22日(水),6月29日(水)の各日2コマずつ(4,5限)+7月後半に課題の講評会の計7コマで実施します.

履修登録不要で,googleformで用意した受講申請フォームから登録するだけのものですので,今からでも受講できます.
各回ともにzoomでの実施ですので,MS専攻のみなさんはぜひ!

気になる内容ですが,スウェーデン・ウプサラ大学の林先生をお招きし,ウプサラ大学ゲームデザイン学科での研究事例や,複数枚の写真から3Dモデルを制作するPhotogrammetry,制作したモデル等を展示できるバーチャルミュージアムなどについて,解説・実践があります.
また,2日目には私の学生時代の指導教員でもあり,メディア学部名誉教授の近藤先生が特別講師としてご講演くださいます.

昨年度開講したメディアサイエンス先端特別講義Ⅱと内容はほぼ同じですが,昨年度受講した方も,興味を持っていただいた方は今年度再び受講することも可能です(一昨年のメディアサイエンス先端特別講義Iで単位認定を受けているかたは,再度単位を取得することはできません)

また,この特別講義は大学院の授業ですが,学部生も聴講可能です.興味のある方はぜひ!

詳細はこちらを確認してください.

(文責:兼松祥央)

【シン・ウルトラマン⑦】空想特撮という憧れと夢とロマン(メディア学部 藤崎実)

2022年6月 5日 (日) 投稿者: メディア社会コース

映画「シン・ウルトラマン」が2022513日に公開され、現在大ヒット中です。

私の知人が、映画「シン・ウルトラマン」の魅力は、つまるところ、空想特撮ということではないか、と言っていました。
私は懐かしい感覚を思い出しました。随分長いこと、聞いていない懐かしい言葉を聞いたためです。
それは、「特撮」であり、「空想」という言葉です。

現在、映像の特殊効果は、SFXSpecial Effectsスペシャル・エフェクツ)と呼ばれるのが一般的になっています。ですが、かつて映像の特殊効果は「特撮」と、日本語で呼ばれていたのです。

日本でSFXという言葉が一般的になったのは、いくつかの節目があると思いますが、中子真治さんの『SFX映画の世界』(1983年)や、『シネフェックス 日本版1号』(1983年)でSFXというコトバが使われたことがきっかけだったと記憶しています。
実は私はSF映画が好きで、当時それらの書籍を購入したので、よく覚えているのです。

さて、話を「シン・ウルトラマン」に戻しましょう。
映画のタイトルには、何と、「空想特撮映画」とはっきり書いてあるではないですか。

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(画像出所)YouTube 東宝MOVIEチャンネル 内『シン・ウルトラマン』予告【2022513日(金)公開】より(https://www.youtube.com/watch?v=2XK23KGM-eA


そこでYouTubeで、かつての「ウルトラマン」のタイトルを探してみると…。
タイトルには、何と「空想特撮シリーズ」と書いてありました。
こうしたサブタイトルがあったことは、すっかり忘れていました。
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(画像出所)YouTube「ウルトラシリーズ タイトル集(Qz)」より(https://www.youtube.com/watch?v=3vmhl2mCP6o

SFXではなく「特撮」。
その言葉に、何とも言えない作家たちの手作り感覚の熱いエネルギーを感じたのです。

そして「空想」という言葉が持っている、何とも言えない青臭い感じに、懐かしさを感じました。
思い出すと、私は空想が好きな子供でした。
いえ、ウルトラマンが放送されていた当時の子供たちは、みんな空想や空想物語、空想世界が大好きだったようです。

それは、今ほどモノや情報が溢れておらず、PCもインターネットもSNSもスマホもなく、空想という世界がとても身近な世界だったからかもしれません。

おおらかで豊かな空想の世界観。正義や夢や愛やロマン、人間の弱さや強さや、善意や、人の気持ちを信じる世界観。

そうした時代に創造された世界観を、今の時代に再生したのが、「シン・ウルトラマン」だったのですね。(メディア学部 藤崎実)

【シン・ウルトラマン⑥】脚本家、金城哲夫の功績(メディア学部 藤崎実)

2022年6月 4日 (土) 投稿者: メディア社会コース

映画「シン・ウルトラマン」が、現在大ヒット中です。

「エヴァンゲリオン」が好きだという理由で庵野秀明監督に興味を持ち、2016年の「シン・ゴジラ」を観に行ったり、2022年の「シン・ウルトラマン」を観に行った若者は多いのではないでしょうか。
そして、改めて「ウルトラマン」の世界観や、奥深いテーマに興味を持った若者も多いのではないでしょうか。

「シン・ウルトラマン」が誕生した背景にある、言い換えれば、庵野監督を魅了したTV番組「ウルトラQ」や「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」の最大の魅力に、優れた物語性、つまり脚本の素晴らしさがあります。

先日は、デザイナー成田亨氏の功績にスポットを当てましたが、映像作品で最も大切なのは、物語、つまりストーリーです。

20代の若さで「ウルトラQ」や「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」の脚本を担当した金城哲夫氏の功績は、今までも様々な機会で語られてきました。そうしたエピソードで私が最も印象深いのは、金城哲夫氏の生い立ちです。

金城氏は生まれこそ東京ですが、中学までを沖縄で過ごします。
その幼少期は第二次世界大戦にあたるのですが、その際、金城氏はアメリカ軍による攻撃を体験するのです。
そうした戦争体験や、戦争による悲劇が金城氏の原体験にあるのです。

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(画像出所)「円谷プロダクションクリエイティブアワード 金城哲夫賞」より(https://m-78.jp/TCA/

「ウルトラQ」の不思議で不条理な世界観、「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」の正義や愛についての感覚や、底辺に流れる悲しい感じ、人間は本当にこれで良いのだろうか、といった深淵なテーマ設定など、脚本家、金城氏の戦争体験が物語に反映しているのではないかと思えるのです。

このコラムは、評論を書く場でないので、金城氏のご紹介にとどめておきますが、「昭和第1期ウルトラシリーズ」の物語の深みは間違いなく金城氏の功績です。

偉大なる作品はひとりでは創ることができません。
まず最初に良いシナリオありきです。そして、良い役者、良い美術、良い演出、良い技術などの多くの才能が集まって、ひとつの世界観がくっきりと具体化されるのです。

素晴らしい世界観とテーマを私たちに届けてくれた脚本家、金城哲夫氏の功績は今後も輝き続けることでしょう。(メディア学部 藤崎実)

【シン・ウルトラマン⑤】デザイナー成田亨氏の功績(メディア学部 藤崎実)

2022年6月 3日 (金) 投稿者: メディア社会コース

映画「シン・ウルトラマン」が、現在大ヒット中です。
ウルトラマンの魅力のひとつに、そのデザインや造形美が挙げられます。

現在公開中の映画「シン・ウルトラマン」のヒットをきっかけに、すでにご存知の方も多いと思いますが、1966年オンエア開始の「ウルトラマン」や、1967年オンエア開始「ウルトラセブン」の美術を担当したのはデザイナーの成田亨氏です。

今回、庵野監督・樋口監督によって再生された「シン・ウルトラマン」は、もともと成田亨氏がイメージしていたウルトラマンの原型に最も近いデザインを具現化したとのこと。

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(画像出所)「シン・ウルトラマン」公式サイト内、「シン・ウルトラマンの姿」より(https://shin-ultraman.jp/about/

具体的にはTV放送時にあったカラータイマーがありません。
また、TV放送時は人間が入って演じる都合上、仕方なくつけらていた背中のファスナーや、目の部分の覗き穴などがないのです。
ミニマムな美を目指して考え抜かれた顔の造形。真実と正義と美の化身としてデザインされたウルトラマンの姿が、初めて映像化されたと言っても過言ではないかもしれません。

成田亨氏のデザインはヒーローや怪獣だけではありません。番組に登場するメカや科学特捜隊の制服や流星のマークなどなど。

怪獣のデザインも秀逸なものばかりです。ピグモンやカネゴン、バルタン星人、ベムラー、ジャミラ星人、メフィラス星人、ザラブ星人、ウー、シーボーズ、レッドキングなどなど。それぞれがキャッチーで、かなり個性的な怪獣ばかりです。

映像作品はひとりでは創ることができません。多くの才能が集まって造られます。
「ウルトラマン」「ウルトラセブン」の独特の世界観を体現させた成田亨氏の功績は大きいのです。(メディア学部 藤崎実)

【シン・ウルトラマン④】最強の敵、ゼットンの秘密(メディア学部 藤崎実)

2022年6月 2日 (木) 投稿者: メディア社会コース

2022年513日に公開された映画「シン・ウルトラマン」が、現在大ヒット中であることは前回お伝えした通りです。

私は「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」などを子供時代にほぼリアルタイムで見てきた世代です。
当然、思い出深い怪獣がたくさんいるのですが、特にゼットンには何とも言えない思いがあります。

それは最強の敵としての絶望感に近い感情です。
詳しくは語りませんが、あれほど強かったウルトラマンの最後の敵がゼットンでした。

ゼットンの頭部はカブトムシやカミキリムシといった昆虫のような形をしています。
体は人間風ですが、しかし頭部に明確な顔といったものはないので表情は伺えず、とても無機的な印象を与えます。

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(画像出所)「バンダイ公式ウルトラマン玩具情報サイト」ウルトラ怪獣シリーズ 03 ゼットンより(https://toy.bandai.co.jp/series/ultraman/item/detail/3792/

さて、表題であるゼットンの秘密ですが、このコラムでは、ネーミングの秘密をご紹介いたします。

ウルトラマンが戦う究極の敵、最後の怪獣という意味で、
アルファベット最後の文字「Z」と、ひらがな最後の文字の「ん」を合わせて「Z(ゼット)」+「ン」と名付けられたとのこと。

なるほど!という良いネーミングですね!(メディア学部 藤崎実)

【シン・ウルトラマン③】日本版「トワイライトゾーン」の「ウルトラQ」(メディア学部 藤崎実)

2022年6月 1日 (水) 投稿者: メディア社会コース

2022年513日に公開された映画「シン・ウルトラマン」が、現在大ヒット中であることは前回お伝えした通りです。

「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」をまとめて、「昭和第1期ウルトラシリーズ」と呼ぶそうですが、実は私も子供の時にリアルタイムでTV放送を見ていたひとりです。

ただ、「ウルトラQ」は年齢的には再放送だったと思います。
毎回不思議な世界が展開していきます。これは子供心に、とにかく怖い印象しかありません。

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(画像出所)YouTubeSFMV-ウルトラQのテーマ(オリジナルSTREOVer)」より(https://www.youtube.com/watch?v=wJvoAnhSrDQ

まず、番組の冒頭に語られる石坂浩二さんの「これから30分間、あなたの眼はあなたの体を離れ、この不思議な世界へと入ってゆくのです・・・・」というナレーションが恐怖心を煽ります。
また、オープニングのタイトル映像が何ともオドロオドロしくて、怖さを増長させます。物語も必ずしも勧善懲悪やハッピーエンドとは言えない、何とも言えぬ余韻を残すものばかり。

後になって、「ウルトラQ」はアメリカのテレビドラマ「トワイライトゾーン」を参考にして作られた番組なのだと知るのですが、一見、子供向けの番組のようで、実は不思議さと不条理に満ちた怪奇現象中心の大人っぽい物語なのでした。

21世紀も2020年代に入り、様々な矛盾や理不尽なことが存在する、複雑な時代になりました。
舞台を今の時代に移した「ウルトラQ」も見てみたいと思うのは、私たけではないはずです。(メディア学部 藤崎実)

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