【シン・ウルトラマン⑤】デザイナー成田亨氏の功績(メディア学部 藤崎実)
2022年6月 3日 (金) 投稿者: メディア社会コース
映画「シン・ウルトラマン」が、現在大ヒット中です。
ウルトラマンの魅力のひとつに、そのデザインや造形美が挙げられます。
現在公開中の映画「シン・ウルトラマン」のヒットをきっかけに、すでにご存知の方も多いと思いますが、1966年オンエア開始の「ウルトラマン」や、1967年オンエア開始「ウルトラセブン」の美術を担当したのはデザイナーの成田亨氏です。
今回、庵野監督・樋口監督によって再生された「シン・ウルトラマン」は、もともと成田亨氏がイメージしていたウルトラマンの原型に最も近いデザインを具現化したとのこと。
(画像出所)「シン・ウルトラマン」公式サイト内、「シン・ウルトラマンの姿」より(https://shin-ultraman.jp/about/)
具体的にはTV放送時にあったカラータイマーがありません。
また、TV放送時は人間が入って演じる都合上、仕方なくつけらていた背中のファスナーや、目の部分の覗き穴などがないのです。
ミニマムな美を目指して考え抜かれた顔の造形。真実と正義と美の化身としてデザインされたウルトラマンの姿が、初めて映像化されたと言っても過言ではないかもしれません。
成田亨氏のデザインはヒーローや怪獣だけではありません。番組に登場するメカや科学特捜隊の制服や流星のマークなどなど。
怪獣のデザインも秀逸なものばかりです。ピグモンやカネゴン、バルタン星人、ベムラー、ジャミラ星人、メフィラス星人、ザラブ星人、ウー、シーボーズ、レッドキングなどなど。それぞれがキャッチーで、かなり個性的な怪獣ばかりです。
映像作品はひとりでは創ることができません。多くの才能が集まって造られます。
「ウルトラマン」「ウルトラセブン」の独特の世界観を体現させた成田亨氏の功績は大きいのです。(メディア学部 藤崎実)
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