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IMKEN 2022 (海外大学との合同シンポジウム)

2022年6月16日 (木) 投稿者: メディア技術コース

去る6月9日、10日にタイの大学(KMUTT: King Mongkut’s University of Technology, Thonburi)と合同でシンポジウムを開催いたしました。この御時世ですから実施はオンラインです。このシンポジウムは何年かおきにお互いの大学で交互に開催していたので、本来であればタイを訪問してというところでありました。今回は行くことができず非常に残念です。

 

IMKEN 2022、というのは International Conference on Media Technology, Knowledge and Education in Next Normal から取ったということですが、かなり無理がある…? ICMTKENNでは?とも思いますが、それじゃ呼びにくいですしね。イムケン?

 

シンポジウムは、KMUTT側からはIndustrial Education and TechnologyとMedia Technologyという2つの学科が参加し、こちらからはメディア学部が参加しました。メディア学部からは、学部長の大淵先生がオープニングのスピーチをされて、柿本先生がキーノート講演を行い、吉岡先生と太田が口頭発表で参加いたしました。また、学生がポスター発表のセッションに7名ほど参加いたしました。全体では、口頭発表は20件以上ありましたので、こちらの大学からももう少し参加者があると良かったなと思います。

 

さて、メタバースでのシンポジウム開催ですが、いきなり波乱です。今回は、Spatialというサービスを利用したのですが、メタバース環境で用意された部屋に入ろうとすると、入ることは入れたのですがなんだか様子が違う…。人数もやけに少ないし、司会もいません。これは類推なのですが、一つの部屋(ワールド)に入ることができる人数に上限があって、それを超えてしまうと複製された部屋に入場させられてしまうようなのです。しかもその人数は、その瞬間の人数ではなく、その部屋ができてからの累計のような気が…。「入れないよー、なんか変だよー」と主催側の先生方にLineで訴えた結果、全員一度退場して、部屋を再度立ち上げて再入場ということをして

ようやく参加することができました。こういう現象はある程度以上の人数が参加しないと気づかないものですから、シンポジウムの本番で起きたことは不幸でしたが、経験として貴重な知見を得たと思います。今回はメタバースでこのようなイベントを行うときの課題をいろいろ知ることができました。そういう観点からも非常に良い機会でした。

 

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ポスター発表は2日目に行われましたが、ここでも部屋から度々強制的に退去させられ、また戻るということが何回かありました。仮想ワールド内のアバター間の距離が離れると聞こえなくなるという機能はそれなりに機能していて、部屋のレイアウトとポスターの配置をきちんと考えればそれなりに現実を模した形で発表会を行うことができそうでした。

 

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実際にはメタバースでの課題もいろいろあったため、今回はいくつかの口頭発表のセッションはZoomに変更して行いました。ただ、Zoomのほうが効率的かもしれませんが、メタバースは空間を共有している感覚があるという点では楽しかったですし、オンライン会議としては面白い体験でした。KMUTTはコロナの前に訪問したり、前回のシンポジウムはこちらに来ていただいたりしていましたが、そうした先生方とまたお会いできた?のも嬉しいことでした。学生は互い交流を図るということまではオンラインでは難しいようでした。やはり直接集まって実施できるようになることを期待したいですね。一方で、オンラインでは海外の人ともこうしたイベントを簡単に持つことができます。このシンポジウムのテーマでもありましたが、コロナ後の”Next Normal”では、現地での実施と、こうしたオンラインの活用をうまく組み合わせたアイデアで新しい価値を創り出していくことができるのかもしれません。もっと多くの海外の大学に呼びかけて実施するようなこともできそうです。次回に向けて模索していきたいと思います。

 

この記事に載せたもの以外のシンポジウムの画像が以下のリンク先に載っています。

https://imken.kmutt.ac.th/gallery/

 

また、これまでの過去の4回のシンポジウムについては以下の記事に紹介があります。

第4回(2019年)http://blog.media.teu.ac.jp/2019/07/post-40945d.html

第3回(2016年)http://blog.media.teu.ac.jp/2016/04/international-s.html

第2回(2013年)http://blog.media.teu.ac.jp/2013/06/2nd-kmutt-tut-j.html

第1回(2012年)http://blog.media.teu.ac.jp/2012/06/20123-3fde.html

 

 

太田高志

 

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