メタバースに関する国際会議での講演準備で気が付いたこと
2022年6月 8日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部の三上です.
2022年5月15日にオンラインで,BIDC(Bangkok International Digital Content Festival)というタイの国際会議にてメタバースに関する講演をしてきました.
実は大学を卒業して初めて勤務した総合商社では,取引先だった富士通の「Habitat」というサービスや,自分が担当のひとりであった「Worlds Chat」と,今から25年以上も前にメタバースをお仕事にしていたんです.(こういうこと最近増えてきました)
メタバースというキーワードは最近世間をにぎわせています.特に2021年にFacebook社が社名を「Meta」に変更しメタバースに力を入れることを表明したり,Microsoftがサービスを計画したりなど,強大なIT企業がこぞってシフトすることから大変話題になりました.
日本では2000年代中盤に爆発的に話題になり,急速に収束した「Second Life」の再来?といった見方もあります.一方で,コロナ禍で多くのユーザーがバーチャル空間でのコミュニケーションなどに親しんだという事実もあります.
本学メディア学部の学生が東京ゲームショウ作品をメタバースで発表したように,現在のメタバースサービスを利用すると,以前とは比べ物にならないぐらい容易に自らのメタバースを構築することができます.以前は,バーチャル空間を楽しむことはできるけど,自分から作り出すのは大変でした.しかし,無償の3DCGソフト(Blender)や無償のゲームエンジン(Unity,Unreal),メタバースプラットフォームのClusterなどのおかげで容易に自分たちのメタバースを構築することができるようになりました.
このような流れは,VRのトレンドにも似ているなと思いました.技術として成立し,楽しめる商品も増えてきた中で何度か話題になってはすたれていましたが,現在のVRトレンドは2013年ごろから10年近く継続しています.これは,ユーザー個人がゲームエンジンなどを用いて容易にVR今t年つをる来る環境もできたことが大きいと思います.
さて,そのメタバースですが,いろいろと定義が乱立している中で,何がメタバースなのかという議論も多くあります(「フォートナイト」や「どうぶつの森」はある意味メタバースとして認知されているとも言えます)
様々な書籍や研究者もメタバースの定義については諸説唱えていますが,それら一つ一つを議論するのもいいですが,メタバースは様々な技術の集合体により,今後もリアルな空間とバーチャルな空間を境目なくつなぎ,制御していくということは変わらないものと思います.
メディア学部ではその根幹の技術の多くを研究していますので,今後の発展にも寄与していけるものではと思っています.
学生がClusterを用いて制作した東京ゲームショウバーチャル展示用のメタバース
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