確率の不思議 - 1. モンティ・ホール問題
2022年7月26日 (火) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の大淵です。
私が研究している音響信号処理という分野は、いろんなことを確率の枠組みで表すので、確率論の基本を理解していることがとても重要です。最近はやりの人工知能という分野も同様で、データサイエンスの基本になるのも確率の考え方です。
確率の話でよく出てくるのが、「モンティ・ホール問題」というものです。どういう問題かというと…
- 司会者と解答者がいて、その前にドアが3つある。3つのドアのうち1つはアタリ、あとの2つはハズレである。
- 解答者はドアを1つ選んだ。
- すると司会者が「あなたが選ばなかった2つのドアのうち、こちらはハズレです」と言って、ハズレのドアを1つ開いて見せてくれた。
- さらに司会者は「さあ、今からどのドアを選ぶか変えてもいいですよ」と言った。
- さて、解答者はドアを変えるべきか、それとも最初に選んだドアのままにすべきか?
もともとは、モンティ・ホールさんという人が司会をしていたアメリカのテレビ番組に出てきた問題のようです。これに対し、よくある議論は、「残ったドアは2つ。どちらがアタリかは五分五分なので、変えても変えなくても同じ」というものです。
これに対し、確率論に詳しい数学者が「ドアを変えた場合、アタリである確率は三分の二、変えない場合の確率は三分の一。なので変える方が良い」と言ったため、それに納得できない人が出てきたりして、大きな論争になったらしいです。
さて、どのように考えると「変える方が良い」という結論が出てくるのでしょうか?(明日に続く)
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