シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その41前編
2022年8月29日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース
みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。
今回も「プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品」を紹介します。
前編となるこの記事は、あらすじのまとめが中心です。
後編ではその内容をもとに注目すべきポイントを述べますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。
取り上げる映画は次のタイトルです。
『バットマン・ビギンズ(2005)』
○監督
クリストファー・ノーラン
○脚本
クリストファー・ノーラン
デヴィッド・S・ゴイヤー
○あらすじ
ブルース・ウェインは、ゴッサムシティの富豪ウェイン家に生まれた御曹司である。しかし、幼少期に両親がゴッサム・シティの貧困層の強盗からブルースをかばって殺害され、心の傷となる。その後、執事のアルフレッドに見守られて成長したブルースだったが、心の傷は癒えておらず夜うなされる日もあった。
ブルースは犯罪者の心理を理解しようと、あえて刑務所に入っていたところをデュカードと名乗る男から声をかけられる。デュカードは両親の死から立ち直り、己の恐怖を克服するため稽古をつけてやる、と申し出てきた。ブルースはこの提案に乗り、見事にその修行をこなし、卓越した戦闘能力を身に着ける。
最後の試練として、自分たちの仲間になってゴッサムシティを滅ぼすよう告げられるブルースだったが、あくまでゴッサムシティを救いたいのであって、滅ぼしたいわけではないブルースはこの試練を突っぱねて、ゴッサムシティへ戻っていった。
ブルースが戻ったゴッサムシティは、かつて両親が殺された頃よりも酷い治安状態で、マフィアのボスファルコーニが都市を牛耳り、警察は汚職まみれだった。そこでブルースは執事アルフレッドと、かつて父の知り合いだった技術開発者のフォックスの協力の下、密かに動き始める。
アルフレッドの発案で用意した闇に溶け込むコウモリを模した仮面とスーツに身を包み、フォックスの開発した数々の装備と特殊車両を乗りこなし、ブルースは「バットマン」としてマフィアたちを急襲、瞬く間にボスのファルコー二を追い詰め、獄中入りさせ、マフィアはもちろん腐敗した警察の面目をも叩き潰した。
牢屋に入ったマフィアのボス・ファルコーニだったが、謎の精神異常をきたしてにより病院送りとなる。これでマフィアの背後には別な黒幕がいると察したブルースは、そのアジトに潜入を試みるものの、ファルコーニを精神異常足らしめた幻覚剤を浴びせられて撤退を余儀なくされる。
アルフレッドから連絡を受けたフォックスが解毒剤を作り出すことができたため、ブルースは何とか回復。表向きの富豪の顔を保つため、誕生記念パーティを開くと、そこに現れたのはなんとデュカードだった。
デュカードはゴッサムシティの壊滅を諦めておらず、みずからゴッサムシティにやってきていた。そしてマフィアたちを先導しつつ、幻覚剤を水道管に流し込み、一気に噴霧させて住人たちを発狂させる計画を実行に移そうとしていた。所詮、たった一人でゴッサムシティを救うことなどできない、とブルースを昏倒させ、館に火をつけるデュカード。
もはやこれまでか、というところだったが、危機を察したアルフレッドがバットマンの装備を格納している隠し部屋へブルースを抱えて逃げ込ませたことで、間一髪助かることができた。
デュカードたちによる幻覚剤噴霧計画を阻止するため、すぐさまブルースは動く。
デュカードたちが狙うのは、ゴッサムシティの足として運行しているモノレールを占拠し、シティ中央のタワーへ噴霧発生兵器を投げ込むこと。時間の猶予は残されていなかったが、これまで蓄えてきた「バットマン」としての装備と兵器の数々を駆使し、ブルースはデュカードのモノレール車両に飛び込んだ。
激しい戦いの末、デュカードをうち倒すブルース。「もはや列車は止められない」と吐き捨てるデュカードに対して「止める気など無い」と返し、モノレールの線路ごと破壊する手筈を整えていたブルースは、颯爽と列車から脱出し、ゴッサム・シティの危機を救ったのだった。
・・・次回は、この作品でシナリオライターとしてどこに注目すべきか、について述べていきます。どうぞお楽しみに。
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