« 教育メディア論の紹介 その1. | トップページ | 教育メディア論 その3.インターネット普及率とコロナ »

教育メディア論 その2.学習理論と学習用ゲーム

2022年9月13日 (火) 投稿者: メディア社会コース

教育メディア論の紹介をしています。教育メディア論で取り扱うテーマの一つに学習理論とメディアの種類があると、お伝えしました。

学習理論とは、人や社会がどのように学ぶかその仕組みに関する研究や理論です。人は生まれてから死ぬまで、学び続ける存在です。教育学や心理学では学ぶとは何かを研究するための理論が多く存在します。その古典的な一つの見方として人の行動様式の変化を学びの証拠として捉える方法があります。人間の行動を予測し、制御し、説明することを目指す実験心理学の一種、これは行動主義といわれる見方です。例えばスキナーを代表としたオペラント条件を使った犬などの行動変化の実験などが心理学でも良く使われる例です。学習を人間の行動の変化、意識の変化に基づく行動の変化であると限定して説明しており、現在の教育ゲームや学習用ゲーム教材にしばしば取り入れられる学習理論であります。しかし、人間の学びを、観測できる行動の変化の分析(意識の変化も含みます)に限定することは、社会において活動する人間の学びといった広義における、成長過程や意識の変化までとらえることはできません。

更に、社会に役立つ教材をデザインするのであれば、一つの学習理論に固執するの好ましくないでしょう。

 

文責:飯沼瑞穂

授業紹介」カテゴリの記事

« 教育メディア論の紹介 その1. | トップページ | 教育メディア論 その3.インターネット普及率とコロナ »