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シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その43前編

2022年9月22日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品」を紹介します。

前編となるこの記事は、あらすじのまとめが中心です。

後編ではその内容をもとに注目すべきポイントを述べますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。

取り上げる映画は次のタイトルです。

『バイオハザード(2002)』

○監督

ポール・W・S・アンダーソン

○脚本

ポール・W・S・アンダーソン

○あらすじ

アリスが目を覚ました、そこは立派な屋敷のシャワールーム。彼女はどうやらそこで夫と暮らしていたようだが、はっきりとは思い出せなかった。一時的な記憶喪失に陥っていることに気づいたアリスが、記憶を取り戻そうと館内の部屋を回っていると、人の気配を感じた次の瞬間、謎の特殊部隊による襲撃を受ける。アリスの感じていた人の気配は特殊部隊の彼らではなく、屋敷を訪れていた新任の警官マットだったが、二人はともに拘束されてしまう。

特殊部隊の隊長から「状況を報告しろ」と命令されるも、記憶を失っているアリスは何も答える事ができない。アリスは彼ら特殊部隊と同じ組織に所属し、先行して潜入していた隊員だと明かされるが、おぼろげに記憶の断片はあるものの、具体的な命令や活動は思い出せなかった。

アリスは特殊部隊のメンバーたちと、館の地下から「ハイブ」と呼ばれる地下施設へ向かうことになる。「ハイブ」とは、館のあるラクーンシティに居を構える大企業「アンブレラ社」の秘密研究所のことで、連絡が途絶えたことから、特殊部隊が投入されたのだという。アンブレラ社には、表向きの活動とは別に、細菌・遺伝子研究の軍事兵器開発で莫大な利益を得る裏の顔があった。特殊部隊のメンバーは内密に事態を納める命令を受けていた。

屋敷の地下に設置された特殊列車に乗り込んだアリスたちは、列車内で気絶して倒れていた男スペンスを発見する。アリスは彼と夫婦を装い、地下施設の情報が漏れないよう過ごしていたことを思い出すが、スペンスもまた記憶を失っており、何が起きたのか、不明なままだった。

アリスたちが「ハイブ」にたどり着くと、そこには職員たちが全員死亡という凄惨な光景が広がっていた。理由は、細菌兵器の暴発と、その情報漏洩を危険視したメインコンピューター「レッドクイーン」が関係者を抹殺したためだった。特殊部隊のメンバーたちは、これ以上レッドクイーンの独断行動を許すわけにはいかないとして、コンピューターのシャットダウンを試みる。

「レッドクイーン」は、自分をシャットダウンさせては事態を解決できなくなる、と警告してきた。しかし、部隊長はこれを無視し、任務を続行。抵抗するレッドクイーンの防衛システムによって隊長をふくむ数名が犠牲となるが、レッドクイーンを強引にシャットダウンさせた。すると、レッドクイーンの管理がなされなくなった研究施設は、開発途中だったウィルス兵器や生物兵器を制御できなくなってしまい、施設は暴走をしはじめた。抹殺された研究職員たちがゾンビとして蘇り、アリスたちに襲いかかってきた。

一行が、なんとか施設からの脱出を試みようと手がかりを探すなか、独断で動いていてゾンビに襲われたマットを助けたアリス。事情を問いただされたマットは、自分は警官を装ってハイブへ侵入し、先行して調査をしていた妹と落ち合うはずだったが、まさに今襲いかかってきたゾンビこそがその妹だったという。この話を聞かされたアリスは重要な記憶が蘇る。マットの妹に協力して社内の秘密データを持ち出そうとしていたのがアリス自身だったのである。

アリスが記憶を取り戻したように、スペンスもまた記憶を取り戻していた。そして今回の事態は、スペンスが社内の秘密データを外部に持ち出して高額で取引しようとしたことが原因だったことが判明する。スペンスはアリスに、再び自分の元へ来るようもちかけてきたが、多大な犠牲者を出してなお自分だけが利益を得ようとするスペンスをアリスは拒否した。

施設の強制封鎖まで1時間をきり危機が迫る中、スペンスは自身だけが助かるべくアリスたちを置き去りにして列車で逃亡しようとする。しかし、そこには施設から逃げ出した凶暴な生物兵器「リッカー」が潜んでおり、スペンスは抵抗も出来ぬまま食い殺されてしまう。リッカーは更にアリスたちに襲いかかろうとするが、一瞬の隙をついて列車に乗り込み、ただちに全力で発車させた。

それでも恐ろしい速さで追ってくるリッカーによって一人また一人と仲間たちは命を落としていく。最後まで抵抗を続け、戦い続けたアリスはリッカーを車両の下に引きずり落として、ようやく勝利を掴み生還を果たしたが、結局生き残ることができたのは彼女ただ一人だった。

・・・次回は、この作品でシナリオライターとしてどこに注目すべきか、について述べていきます。どうぞお楽しみに。

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