脈拍と心拍数と運動強度
2022年9月 6日 (火) 投稿者: メディア技術コース
新しいメディア学の研究テーマに取り組んでいる健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。人体を健康メディアとしてとらえメディアを活用して自らの健康をデザインするための研究を行っている研究室です。
今回は健康メディア研究室のテーマに関連する話題です。NHK総合で2022年9月1日19:57~20:42に放送された「あしたが変わるトリセツショー」では脈拍(心拍)がフォーカスされていて、以下のように番組内容が放送されました。
【トリセツ01 自分の脈拍を知って 未来のリスクを把握しよう】
■安静時脈拍が80超えだと・・・将来太るかも!? 自分の1分間の脈拍(心拍数)、把握していますか?近年、脈拍の値が高い人は、将来さまざまな病気になる可能性が高いことがわかってきました。(低すぎてもリスクになります)久留米大学が行った研究では、安静時の脈拍が80以上だと、将来肥満になるリスクが約2倍になったという結果が出ています。世界の研究者が大注目する「脈拍」☆脈が速いと将来肥満になるリスクが倍に!?☆ストレス解消に睡眠改善まで!脈下げヨガを大公開☆日々の脈拍で自律神経の状態を知ろう!
皆さんは、自分の脈拍数(心拍数)をご存じでしょうか?通常は朝起きた時が最低の心拍数で、日中の生活では運動量に応じて高くなったりします。また緊張すると心拍数が高くなったり、ぬるいお風呂でゆっくり入浴すると心拍数が下がったりします。
今回は、この自分の意志でコントロールすることが難しい心拍数について3つのトピックを紹介したいと思います。まず最初は安静時心拍数です。人間はリラックスすると心拍数が低下し、睡眠時の起床前が通常一番低い値になっています。この値を安静時心拍数と呼びます。心配事があって眠りが浅かったり、お酒を飲みすぎて熟睡できないときはこの値が通常ほどは低くなりません。若干の緊張状態にあるとも言いえます。
2つ目は最高心拍数です。人間は全力で運動していてもそれ以上に心拍数が高くならない値が存在します。考え方を変えれば、人間の身体が壊れる前に、それ以上の値にならないようにセーブしているとも言えます。通常は 最高心拍数 = 220 - 年齢 で概算できます。つまり、20歳の人はどんなに運動しても、心拍数は200以上にはならないということです。
そして3つめは、上記の2つの安静時心拍数と最高心拍数が決まれば、その人の心拍からみた運動に対する負荷を知ることができます。これを運動強度と呼びます。心拍数から運動強度を求める方法として、カルボーネンの式があり、運動強度(%) =(運動時心拍数-安静時心拍数)÷(最大心拍数-安静時心拍数)×100(%)
で求めることができます。
運動は運動強度が50%を上回った位置から、非常に軽い運動(50~60%)、軽い運動(60~70%)、普通の運動(70~80%)、きつい運動(80~90%)、最高にきつい運動(90~100%)、と運動の強さを5段階で定義できます。この運動強度を使用すれば、人によって値が大きく異なる心拍数によらず、その人にとっての運動の強度を数値化することができます。スポーツやジムにおけるトレーニング方法でよく使用されています。
以前は、トレーニング中に一旦停止して心拍数を測る必要がありましたが、スマートウォッチが普及した今、トレーニングを中断することなくリアルタイムに心拍数を計測することができます。便利になりましたね。
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