根拠のない自信は若者の特権(その2)
2022年9月30日 (金) 投稿者: メディア技術コース
昨日の記事は「根拠のない自信は若者の特権」という話題でした。1年次前期の講義科目「メディア学入門」最終回講義でのトピックの一つです。
これについての履修生からの2つ目の質問と回答を紹介します。
質問:
「『根拠のない自信は若者の特権』とのことですが、柿本先生の実体験でこのような特権を行使されてきたことはあるのでしょうか。ぜひともお聞かせ願いたいです。」
回答:
いやあ、どうでしょうねえ。あんまり、ないなあ……、根拠のない自信……、少なくとも表明することはなかったですね。
だけどさっきの話(卒研や入社後しばらくは仕事ができなかった話)でいうと、自分はプログラミングはそんなに、客観的に見れば得意じゃないんだけども、「いや、オレはきっと得意だ! ……考えるの好きだし……、その、理詰めでロジック考えるのも好きだし……。だからきっと得意だ!!」っていう風に、自分の心の中で、その当時の客観的な状況としては根拠のない自信は持ってました。
そういう意味では、根拠のない自信を私は持ってたと言えるかもしれない。でもそれは30ぐらいまでですね。で、ようやくそれで、だんだん少しずつ、客観的に「あ、ちょっと結構出来る方かな」ていうふうにちょっとずつ思えてきた、という感じですね。
一番大きかったのは……、これです。企業の研究所に入ってて、その中で仕事してたわけですけども、たまたまラッキーなことにですね、29歳から30歳にかけて一年間アメリカに留学する機会がありました。もちろんこれは入学試験とか受けたわけではなく、たまたま企業もバブルの頃だったし、お金あって、アメリカの大学の研究室に、寄附をするんで、ちょっと一人留学生として社員を一年間滞在させてくれないか、て形でね、まあ、お金と一緒に行ったような感じですね。
で、その時の一年間というのはかなり私には自信になった。そのときにちゃんとプログラム組んで、当時のその先生の考えたアイディアをちゃんとプログラムにするっていうことをやってたんです。それが結構できて、ちゃんとした論文誌に結果が通ったわけですよね。私がやったのはプログラム書いただけなんですけども、それができたことで、すごい自信になりました。
なので、何かしら、根拠のない自信ていうのにね、どっかのタイミングで何か根拠をホントに与えるというかね、それで本当に自分が自信を持つっていうふうになる機会ってのがあると、皆さんにもね。何かしらのチャンスがどっかにあると、いいかな、と思います。
それは別にね、留学とかそういうんじゃなくてね。何でもいいんです。何かしら客観的にね、自分の力が、ああこれでやってける、ていう何かがあった。と、いうのが、まあ根拠のない自信に根拠を与える機会ということです。
メディア学部 柿本正憲
「卒業生向け」カテゴリの記事
- あにめたまご2019「文化庁若手アニメータ等人材育成事業」(2019.03.12)
- 学会紹介:ADADA Japan学術大会と情報処理学会EC2019(2019.03.09)
- 大学院授業:プロシージャルアニメーション特論の紹介(2019.03.08)
- 香港理工大学デザイン学部を訪問し、学部長Lee先生にお会いしました!(2019.03.03)
- メディア学部の提携校である香港城市大学への訪問(2019.02.27)
「在学生向け」カテゴリの記事
- チュラロンコン大学からのインターン学生との再会(2019.03.14)
- あにめたまご2019「文化庁若手アニメータ等人材育成事業」(2019.03.12)
- タイの提携校、キンモンクット大学トンブリに短期訪問しませんか?(2019.03.11)
- 学会紹介:ADADA Japan学術大会と情報処理学会EC2019(2019.03.09)
- 大学院授業:プロシージャルアニメーション特論の紹介(2019.03.08)
「授業紹介」カテゴリの記事
- トップレベルの論文を読み込む「CG技術特論」(大学院授業紹介)(2019.03.13)
- 大学院授業:プロシージャルアニメーション特論の紹介(2019.03.08)
- 専門演習「空間インタラクティブコンテンツ」2018後期(3)(2019.02.22)
- タンジブルインタラクションデザイン最終発表(2019.02.13)
- 専門演習「空間インタラクティブコンテンツ」2018後期(2)(2019.02.12)