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「CG数理の基礎」を刊行(ソースコード付)

2022年9月28日 (水) 投稿者: メディア技術コース

 メディア学部の柿本です。今日の記事は宣伝です。
 
 「CG数理の基礎」という2年次後期の講義を担当しています。この夏、この講義内容を収めた同名の教科書(コロナ社「CG数理の基礎」)を刊行しました。
 
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 昨日の記事でも示しましたが、この講義では資料を事前公開し、履修生からの質問を授業前に集めています。授業当日には準備した回答とともに紹介しています。
 
 事前質問により、学生が陥りやすい誤解やそもそもの前提が理解されていないことなどがしばしば明るみになります。講義をする側にとっては当たり前のことで説明をしないで済ませてしまうような事項です。このようなことに気づくことができるのは、教員としては貴重な経験になります。
 
 授業中に質問を募っても、素朴な質問やそもそもの前提があやふやな質問はなかなか発言しにくいのは学生としては当然のことです。事前提出してもらうことで掘りだせる質問には知識や概念の幅を拡げる興味深いものが多く、勉強する側にとっても効果的です。
 
 今回刊行した「CG数理の基礎」はこれまでの学生からの質問疑問も加味して、説明する各技術について、そもそもの前提やなぜそうなっているのかの背景などもなるべくていねいに解説しました。
 
 また、題名のとおり基礎技術に焦点を絞りました。CG技術というと、美しいCG映像のための各種の華やかな技術が注目されがちですが、この本はその辺の内容は思い切って対象外にしました。そのような技術は断片的にWebで調べれば多くの記事から情報を得ることができます。
 
 ところが、そういう記事を正しく理解するための大前提となる基礎は意外とWeb上での解説はあまりありません。もちろん断片的にはありますが、基礎を知りたい人にとってどの断片が重要なのかはWebだけ見ていてはわからないものです。
 
 「CG数理の基礎」ではこの分野の常識となっている技術知識を体系的に学ぶことができます。10年後、20年後になっても基礎として残っている技術ばかりを収めています。学生の皆さんが社会で活躍するようになったときでも役立つことを約束します。
 
 CGを学ぶ学生だけでなく、技術、制作も含めてCGに関わる若手の社会人にも知っておいてほしい内容の本になりました。また、高校の情報の授業で画像やCGに興味を持った人にもぜひ手にしてもらえると深掘りした学びができます。
 
 出版社のサイトからは、この書籍で紹介した技術の一部を実装したサンプルプログラムをソースコード付でダウンロードできます。書籍中の図の多くを作成したプログラムも含まれており、全部で40種類以上のソースコードを試すことができます。
 
メディア学部 柿本正憲



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