シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その44前編
2022年10月14日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。
今回も「プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品」を紹介します。
前編となるこの記事は、あらすじのまとめが中心です。
後編ではその内容をもとに注目すべきポイントを述べますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。
取り上げる映画は次のタイトルです。
『パイレーツオブカリビアン 呪われた海賊(2003)』
○監督
ゴア・ヴァービンスキー
○脚本
テッド・エリオット
テリー・ロッシオ
ジェイ・ウォルパート
○あらすじ
難破船から投げ出された少年ウィル・ターナーは、幸運にも港町ポートロイヤルのスワン提督の船によって救われた。船に乗り合わせていた総督の娘・エリザベスが看病していた際に、海賊の印があしらわれた金貨のペンダントを咄嗟に隠したお陰で、息を吹き替えしたウィルは海賊の関係者だとバレることなく、その後は町の鍛冶屋に引き取られて育った。
その後、成長したウィルとエリザベスが、互いに惹かれ合いつつも身分の違いから想いを遂げられずにいたある日のこと、ポートロイヤルに一人の海賊ジャック・スパロウが姿を現した。
ジャックは、式典中に気を失って海に投げ出されたエリザベスを偶然救い、何故か彼女が海賊の金貨を持っていたことに驚くが、真相を確かめる前に兵隊たちに囲まれたため、エリザベスを盾にしてその場から逃走する。
ジャックが追手をやり過ごそうと身を隠した建物は、ウィルの鍛冶屋。ウィルに見つかったジャックは剣での戦いの末、不意をつかれて昏倒、結局投獄されてしまうのだった。
翌日には刑に処されることになったジャックだが、その晩にポートロイヤルはブラック・パール号を駆る海賊・バルボッサの襲撃を受ける。なんと、その狙いはエリザベスの持つ金貨。彼女はその金貨と引き換えに襲撃をやめるよう交渉。確かに海賊たちは攻撃をやめたが、金貨ともどもエリザベスをさらっていってしまった。
父であるスワン提督ですらエリザベスの救出を諦めかけていたため、ウィルは救出に協力するという条件でジャックを脱獄させる。簡単に協力を決めたジャックを、ウィルは不思議に思ったが、ジャックはウィルの父親と旧知の仲であり、バルボッサの船・ブラックパール号は元々ジャックの船だったなど、今回の一見に浅からぬ因縁があった。
一方、バルボッサとその配下の海賊たちが、たった金貨1枚をそこまで欲した理由は、彼らにかけられた呪いを解くため。エリザベスの持っていた金貨とその持ち主の血を捧げることで、呪いが解け、人間に戻ることができる・・・はずだった。しかし、バルボッサの本拠地での儀式は失敗に終わる。金貨の本当の持ち主はエリザベスではなくウィルだったからだ。
慌てふためくバルボッサたちの隙をついて、ウィルとジャックはエリザベスを救い出した。これに激怒したバルボッサたちは猛然と追いかけてきたが、ウィルはジャックを見捨てることでエリザベスと共にその場を脱出した。
絶体絶命のジャックだが「金貨の本当の持ち主を知っている」とバルボッサたちに持ちかけ、共にウィルの後を追うことで窮地を脱した。そしてあっというまにウィルたちの乗る船に追いつくと、ウィルとエリザベスを捕らえるのだった。そこまではジャックの計算通りだったが、もはやバルボッサたちにジャックとエリザベスは不要になったため、ふたりは無人島に置き去りにされてしまう。
しかし、エリザベスの機転で大規模な狼煙をあげることで、ポートロイヤルの総司令官ノリントンの船に救われた二人。エリザベスはウィルの救出も嘆願するが、ノリントンは鍛冶屋一人のために兵を動かそうとはしないため、ウィルを救出してくれたら自分はノリントンと結婚する約束を提案すると、ノリントンはこれに応じる。
ポートロイヤルの兵団と、バルボロッサの海賊たちによる決戦の火蓋が切って落とされた。その間に、別働隊でジャックとエリザベスはウィルを救うべくバルボッサの元を目指した。バルボッサと海賊たちは、呪いの力によって眠ることも食べることもできないが不死身の身体を得ており、それはバルボッサも同様。兵団とジャックは苦戦を強いられる。
しかし、ジャックには秘策があった。不死身の身体に慣れて油断していたバルボッサが、ジャックの攻撃を受け止める瞬間を狙ってウィルに指示し、呪いを解かせた。バルボッサは人の身体を取り戻したが、同時にジャックの放った銃弾によって絶命した。
騒動が収まったとき、ウィルとエリザベスはもはや身分にこだわることをやめ、共に生きていくことを決めた。そして二人に見送られる形で、自身の船ブラックパール号を取り戻したジャックは新たな地へ出航していくのだった。
・・・次回は、この作品でシナリオライターとしてどこに注目すべきか、について述べていきます。どうぞお楽しみに。
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