変数の名前をどうするか
2022年10月20日 (木) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の大淵です。
後期の1年生向け科目「プログラミング入門」は、全くの初心者でもプログラミングができるようになることを目指す科目です。先日の第3回授業では「変数」を扱いました。
プログラムの中での変数というのは、後で使う可能性のある数値や文字などを覚えておくためのもので、プログラマーが自分で名前を付けることができます。授業の中では、簡単なプログラムの例を挙げて、「皆さんだったらこの変数にどんな名前を付けますか?」というアンケートを取ってみました。授業の中で「変数名は英語でもローマ字でもいいですよ」と言ったこともあって、英語の変数名とローマ字の変数名が半々ぐらいという結果だったのですが、英語派の人が悩んだのではないかと思うのが、「ファイルの個数」のようなものを表す変数の名前の付け方です。
「ファイルの個数」を英語にすると number_of_files になるのは皆さん知っているはずですが(スペースは変数名には適さないので"_"を使います)、3単語もあって変数名としてはちょっと躊躇するのではないかと思います。日本語だと、これを短くして「ファイル数」と言ったりするので、そのまま直訳して file_number としたくなるかもしれません。しかし、これだと全体の個数というよりは個々のファイルに付けられた通し番号をイメージさせるので、あまり適切ではないような気もします。
ここから先は、特に正解はありません。ある程度の経験を積んだプログラマーがこういうときにどうするかは、それまでに属していたコミュニティや、それまでに目にしてきたプログラムに大きく左右されると思います。私自身は、個数を表す number の頭文字をとって n_files のようにすることが多いです。他にも、numFiles とか fileCount とか、いろんな流儀があるようですね。大学では、教員も学生も個人で活動することが多いので、こういうことも自分で決めていかないといけません。一方、就職してプログラマーとして働く場合には、プロジェクトの中での命名規則が定められていることが多いので、あまり悩むことは無いかもしれません。
たかが変数名と思うかもしれませんが、学生さんの様子を見ていると、ちゃんとした変数名を付ける人はプログラミング能力も伸びていく傾向があるように感じます。変数名については、柿本先生が書かれたこちらの記事もぜひ読んでみてください。
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