第1回シナリオ執筆に役立つ小理論
2022年11月24日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース
みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。
今回から「シナリオ執筆に役立つ理論」と題し、知っておくとシナリオの内容が良くなる知識やポイントを簡潔に紹介していこうと思います。
今回取り上げるトピックは・・・
「登場人物その1『主人公』」です。
登場人物はストーリーを進める上でシナリオには欠かせない存在であり、その中でも『主人公』は中心、中核となる存在です。
特に意識しなくてもシナリオの執筆者は、直感的に「この登場人物を主人公にしよう」と考え、決定していると思います。
しかし、それだけではシナリオを読む人間はもちろん、そのシナリオに基づいて制作されたコンテンツを享受する観客は、その登場人物を『主人公』として認識し、感情移入してくれません。
せいぜい「一番目立っているなぁ、一番場面に映っているなぁ」としか思ってくれません。ではいったい主人公には何が求められるのか?
それは「シナリオの発端で主人公がどんな考えや主張を持っていて、シナリオの結末で何を達成するのか明確にすること」です。
『主人公』という登場人物を通じて、観客は自分を投影して作品を観ます。いわば『主人公』は観客たちの分身です。
ゆえにその人物の原動力や行動動機をハッキリと理解できるようにする必要があるのです。
なんとなくシナリオライターは、主人公に特徴的な設定として、特殊な能力や才能、珍しい職業や地位をつけたがりますが、それを考えるのは「主人公が何を達成するのか」決めてからにすべきでしょう。
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