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第4回シナリオ執筆に役立つ小理論

2022年11月27日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆に役立つ理論」と題し、知っておくとシナリオの内容が良くなる知識やポイントを簡潔に紹介していこうと思います。

今回取り上げるトピックは・・・

「登場人物その4『犠牲者』」です。

「主人公」「敵対者」「協力者」と挙げて紹介してきましたが、今回4番目に挙げる「犠牲者」の役割をもった登場人物がそろえば、とりあえずはシナリオの「ストーリー」を大きく動かす存在の登場人物は揃ったといっていいでしょう。

では「犠牲者」に求められる役割とは何か?

それは主人公が目的を達成するためのきっかけとして支払われる対価、コスト、損失、となる要素を担うことです。

もっともわかりやすい例の一つとして「勧善懲悪モノ」のシナリオを挙げる挙げるなら、主人公が悪を成敗するきっかけとなって敵対者に殺されてしまう存在が該当します。

例えばそれが自分の両親だったりするなら、殺されてしまう主人公の両親は「犠牲者」であり、両親を殺害した者は「敵対者」であり、主人公の仇討ちを手伝う仲間は「協力者」となり、ストーリーの大まかな構図が整うわけです。

逆に言うと、これら4つの役割がそろっていないことには「何も起きない」ためストーリーが動き出しません。

少し注意が必要なのは、今回紹介した「犠牲者」は主人公が同時に担うことも可能である、という点です。

例えば「主人公が敵対者にいじめられたので、協力者の力を借りてリベンジを達成する」という勧善懲悪ものがあったとすれば「主人公は犠牲者でもある」ということになります。

観客に「犠牲者」の存在を強く印象付けることが、シナリオの発端では特に重要で、それなくして最後まで作品を観てもらうことは不可能と言っても過言ではありません。観客の関心をひきつける「犠牲者」を工夫しましょう。

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