卒業論文を書こう (1)書き始め
2022年11月11日 (金) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の大淵です。
11月も終盤になり、4年生の皆さんは、そろそろ卒業論文を書き始める頃だと思います。私の研究室でも、卒論執筆にあたっての注意点などをいろいろ伝えることが増えてくるのですが、ここでは、研究分野に依らず多くの人に当てはまりそうなちょっとしたアドバイスを書いてみようと思います。
まずは書き始めです。さあ卒業論文を書くぞというとき、多くの人は「はじめに」から書き始めます。研究の意義を示す立派な文で始めようと思ったところで、良い書き出しが思い浮かばず、そのまま1時間ぐらい悩んでやめてしまうというのが、執筆が進まない典型的なパターンです。
実は、「はじめに」の書き出しというのは、卒業論文の中でも最も書くのが難しい場所の一つで、こんなところから書き始めるのは全く得策ではありません。ではどこから書き始めましょうか。私のお薦めは「謝辞」です。謝辞というのは、論文の末尾に、「研究を指導してくださった○○教授と、研究室の皆さんに感謝します」みたいなことを書くものですが、人の名前を書いて「感謝します」というだけなので、何も悩まずに書くことができます。研究室の先輩の卒論を見て、ちょっとだけ名前を入れ替えるぐらいでも大丈夫です。たぶん5分もあれば書けると思います。
それでも「謝辞」が完成するだけで、なんとなく論文執筆が一歩進んだような気がしてきます。この状態は、1文字も書けていない時に比べると、精神的にはずいぶん楽になるはずです。気が楽になったところで、次は目次を完成させましょう。もちろん、目次を作るということは、本文の章見出しや節見出しも書いてしまうということです。この段階では、各章や各節の中身は空白で構いません。ここまで来ると、これといった文章は書いていないのに、ずいぶん論文っぽくなってきたはずです。
そのあとで、参考文献リストを作ります。これまでの研究で参考にした論文や書籍などを、とりあえず適当にリスト化します。削除するのはいつでもできるので、とにかくリストっぽいものを作ってみるだけで構いません。
ここまで来れば、もうかなり作業がはかどってきた雰囲気になっているはずです。さて、このあとようやく内容に関わる部分に取り掛かりますが、それについてはまた明日。
「在学生向け」カテゴリの記事
- チュラロンコン大学からのインターン学生との再会(2019.03.14)
- あにめたまご2019「文化庁若手アニメータ等人材育成事業」(2019.03.12)
- タイの提携校、キンモンクット大学トンブリに短期訪問しませんか?(2019.03.11)
- 学会紹介:ADADA Japan学術大会と情報処理学会EC2019(2019.03.09)
- 大学院授業:プロシージャルアニメーション特論の紹介(2019.03.08)