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2022年12月

「STI for SDGs」アワード優秀賞受賞に至るまで

2022年12月31日 (土) 投稿者: メディア社会コース

今年最も嬉しかったことは、11月上旬に開発したスマホアプリ「Vocagraphy」が「STI for SDGs アワード」優秀賞を受賞したことでした。ちょうどコロナ禍となった2020年3月にアプリをリリースして以来、オンラインでの活動ばかりでした。アプリのダウンロード数が18,000を超えて嬉しかったのですが、本当に社会の役に立っているのかという不安がありました。今回受賞できた事で、これまでよりも責任を感じると共に、さらに多くの方々に使って頂けるよう活動していきたいと誓いました。

「STI for SDGs」アワードとは、未来共創推進事業の一環として、科学技術イノベーション(Science, Technology and Innovation: STI)を用いて社会課題を解決する地域における優れた取組を表彰する制度です。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が、国内の団体によって行われている優れた取り組みを見出して表彰し、それらの取り組みのさらなる発展や、同じような課題を抱える地域でも広く活用できるような水平展開を進めることを通じて、SDGsの達成に貢献することを目的としています。

Bab8ea2e813549a38b7d16fe45c3dad4写真1:表彰状と私

12月8日には、東京ビックサイトで開催されたエコプロ2022に出展し、開発したスマホアプリ「Vocagraphy」をご紹介しました。大勢の小学生、中学生、高校生がバスで乗り付けて、SDGsについて学んでいました。私の研究室の学生もスタッフで参加し、来場者にアプリの開発経緯や使い方を説明しました。私はミニステージでプレゼンテーションを行い、多くの方にアプリのことを知っていただくことが出来ました。

318868439_472301385044183_78110456834111写真2:ミニステージの様子

Img_3513写真3:学生スタッフと小学生

ことばを覚えるアプリ「Vocagraphy」はリリースから3年目を迎え、ようやく最初の大きな山を超えることができたように思います。多くの方に知って頂き、社会的にも評価をして頂きました。これまで関わって頂いた多くの方々に感謝を申し上げます。

2023年は、このアプリを必要としているさらに多くの方々に知っていただけるよう、尽力していきたいと思います。

皆さま、良いお年をお迎えください。

吉岡 英樹

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

動画教材で変わる難聴児療育の未来

2022年12月30日 (金) 投稿者: メディア社会コース

ことばを楽しく覚えるアプリ「Vocagraphy」を開発することを決めた時から、動画を扱えるようにしたいという願望がありました。なぜなら、難聴児である娘に動詞を教えるのに苦労をしたからです。

そして、ついに2022年10月末に「Vocagraphy+」をリリースし、GIF動画を取り込めるようになりました。テキスト画像生成という機能も追加し、文章題に対応できるようになりました。これまでは、パワーポイントで文章題を作り、それを画像で書き出して、アプリに取り込んでいました。この作業がめんどくさいと思い今回の機能追加をしました。

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難聴児の家庭学習では、どうしても紙と鉛筆で勉強することが多く、しかも不得意な勉強になるとなかなか前に進まないことがあります。同じことを繰り返していても、子どももストレスが溜まりますし、それを見ている保護者の負担も大きくなります。それよりも、スマホアプリで楽しく学べる方が良いですね。

Vocagraphy

このアプリは難聴児だけでなく、発達障害児をもつ保護者の方や、大人の方でも失語症のリハビリに使って頂いています。また障害がなくとも、語学を学習したり、なかなか覚えられない勉強をするのにも使えます。ぜひ、自分なりの使い方を見つけてください。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

念願のVocagraphyワークショップは、やはりハイブリッド配信でした

2022年12月29日 (木) 投稿者: メディア社会コース

ことばを楽しく覚えるアプリ「Vocagraphy」をリリースしたのは、ちょうどコロナ禍に入った2020年の3月でした。当初から使い方を説明するためのワークショップを開催したかったのですが、なかなか対面での実施が出来ませんでした。今年の夏、感染状況は決して落ち着いている時期ではありませんでしたが、ようやく対面とオンラインのハイブリッド形式での実施が実現しました。

⑴愛媛で開催されたハイブリッド・ワークショップ

最初のワークショップは、2022年8月上旬に愛媛県松山市で開催しました。参加したのはいつもお世話になっている言語聴覚士の石田先生と、難聴児をもつ保護者の皆さまです。代表の方など数名は会場にお越しいただき、他の方はオンラインで参加していただきました。

Img_2751写真1:愛媛で開催されたワークショップの様子

8月は東京の新型コロナ感染者がこれまでで最も多くなっていた時期でしたので、実施して良いのかどうか迷う時期でした。しかし、外出制限などはありませんでしたので、私や参加するスタッフは事前に検査をするなど、十分な感染対策をして実施することにしました。始めて難聴児をもつ保護者の皆さんに直接お会いして、アプリを開発した経緯や詳しい使い方を説明することが出来たことは本当に嬉しく思います。

⑵日本聴覚障害者コンピュータ協会のハイブリッド講演会

9月上旬には、聴覚障害のある方々が中心となって活動をしている日本聴覚障害者コンピュータ協会が主催するハイブリッド講演会に登壇し、「Vocagraphy」を紹介しました。

Dscf2330写真2:ハイブリッド講演会の様子

この講演会は聴覚障害のある方が多く参加されるので、十分な情報保障をする必要があります。コロナ禍にそのノウハウが構築されたようで、多くのスタッフの方が関わり、会場には多くの機材が設置されています。オンラインの画面は四分割し、①登壇者、②スライド、③手話通訳、④文字通訳が表示されます。手話通訳は途中で交代しながら進めるため必ず2名で担当します。文字通訳も数名で交代しながらタイピングをします。会場にもそれらの画面が複数のプロジェクターで表示されています。

私も、情報保障をしているスタッフの方々のことも考えながら、いつもより少しゆっくり、分かりやすく話すように心がけました。

▶︎まとめ

対面のみやオンラインのみのイベントと比べて、ハイブリッド配信イベントには多くのメリットがあります。一つ目は、対面で参加可能な人は顔を合わせて話ができることです。2つ目は、会場に来ることができない遠方の方でも参加できます。3つ目は、自宅など静かな場所で聞けることや、自分が見たい情報(スライド、手話、文字など)を居場所に関わらず確実に見ることができる点です。会場ですと座る場所によって見え方が変わってしまいますし、聞こえ方も変わります。

これからも、ハイブリッド配信を活用することで、多様なニーズに対応したイベントが開催されると良いですね。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

ろう学校はどこにある?

2022年12月28日 (水) 投稿者: メディア社会コース

突然ですが、皆さんの家の近くにろう学校(聴覚特別支援学校)はありますか?

もし、自分の子どもが難聴だと分かったら、どこに行けば良いのでしょうか。

⑴ろう学校の数はとても少ない。

生まれてくる赤ちゃんの1000人に1人が難聴であると言われています。1000人に1人というと、多いのか少ないのか分かりません。2021年度の統計データによると、小学校のクラス人数の平均は23.1人で、ボリュームゾーンは26-35人となっています。1学年に3クラスあるとすると、1つの学校の同じ学年の生徒数が約100人で、10校を合わせると1000人になります。その中に1人難聴児がいることになります。このようなデータを見ると、難聴児の数がとても少ないことが分かります。しかし、その子どもがろう学校に行くとなれば、健聴の児童が難聴児に出会うことはないでしょう。これは、私たちが聴覚障害について知る機会が少ないことの要因の一つと言えます。

47都道府県の中で、ろう学校が1校しかないのは21県もあります。場所によっては学校まで車で2時間かかると言われています。難聴児が少ないのでろう学校をたくさん設置することが出来ないのも理解できますが、遠距離通学しなければならないことを見過ごすことも出来ないと思います。

⑵コロナ禍に実施された遠隔療育

コロナ禍に多くの学校でZoomなどのオンライン会議システムを導入したのと同じように、難聴児の療育でも遠隔指導が実施されました。手話でコミュニケーションをとる場合は、自分の後ろに緑の幕を張ることで、見やすくなります。補聴器や人工内耳をしている場合は、音が聞こえるとは言え、電話の音などは音質が悪いので聞き取りづらいことが多くあります。同じように、Zoomなどの音も聴覚障害者には少し聞き取りづらさがあります。そこで、パソコンの音をワイヤレスで補聴器や人工内耳に送信するシステムを使うことで、聞き取りやすくなります。また、指導者は難聴児の様子を把握するために、体全体をカメラで映す必要があります。

実は私の娘も難聴であるため、コロナ禍に遠隔療育を受けました。これまで遠くまで電車を乗り継いで通っていましたが、遠隔でもある程度指導が出来ることが分かりました。

⑶これから求められる遠隔療育

コロナ禍に大学ではオンライン授業を実施してきましたが、改めてその要素を図にまとめてみました。Zoomをしている時に「聞こえない」とか「聞こえにくい」ということがあった場合に、考えられる要因はいろいろあります。例えば、ネットワークの速度、使用しているパソコンのスペック、カメラやマイクの接続や設定などです。

Vocagraphy__202212001

快適な遠隔コミュニケーションを実現するためのポイントをまとめると図のようになります。良い機材を使っていても、設置する場所や部屋の環境、そしてネットワークの状況によって配信がうまくいかない場合もあります。分かる人が各家庭に1人いれば対応できるかもしれませんが、必ずしもそのような状況とは言えません。これからの将来、このような遠隔システムを活用していくのであれば、誰もが快適に使えるようなガイドラインやマニュアルがあると良いと考えています。

 

Vocagraphy__202212002

▶︎まとめ

コロナ禍で注目されたZoomなどの遠隔会議システムは、これから私たちの暮らしに浸透していくのでしょうか。対面の良さはもちろんありますが、遠隔システムを取り入れることで助かる人もいるのではないでしょうか。いろいろな場面に置き換えて考えてみましょう。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

エスペラント語ってご存じですか?

2022年12月27日 (火) 投稿者: メディア社会コース

エスペラント語とは、1880年代に創案された人工言語で、世界中の人が簡単に学びコミュニケーションを取ることができるため親しまれてきました。今年の9月にエスペラント全国大会が大学のある八王子で開催されるということで、メディア学部の学生がハイブリッド配信スタッフを担当することになりました。

⑴ハイブリッド配信の舞台裏

ハイブリッド配信スタッフは、イベントが開催されているホールの裏にある廊下に機材を設置し、作業を行いました。完全に裏方ですので、写真のように雑多な感じです。配信中はカメラのアングル調整、音声の調整、動画再生、音楽再生など、進行に応じて臨機応変に対応する必要があります。

しかも、世界中の方が親しんでいるエスペラント後ということもあり、ヨーロッパやアジアなど様々な国からもZoomで参加していただきました。八王子から世界に配信するという重役を、学生が担ったのでした。テレビ番組のようなスタイルで、しかも世界配信が簡単に出来てしまう時代だということですね(簡単ではないですが、、、、)。

Img_3147写真1:学生スタッフの様子

⑵ハイブリッド配信の役割分担

パソコンがいくつも並んでいますが、それぞれ必要な役割があります。

一番右の大きなパソコン(iMac)がZoomのホストとなっており、カメラの映像や会場の音声を配信しています。スイッチャーで3つのカメラの映像を切り替える操作も行います。隣に音声担当の学生が音を常にチェックして、適切な音量で配信されているか確認しています。

その左のパソコンは、会場の大画面にプロジェクションするためのものです。必要に応じて表示方法を切り替えます。Zoomの視聴者と会場で観覧している方々に見せるべき画像は異なります。ハイブリッドで一番意識をすべき点です。

一番左のパソコンは、Zoomに画面共有をするためのパソコンです。用意された動画を流したり、場面転換の時に音楽を流したりします。演出上必要なコンテンツを流すため、この場所からは見えない会場の様子を他の人が確認して、切り替えのタイミングを指示します。

今回は3日間、朝から夜までのイベントでしたので、15名の学生がシフトを組んで取り組みました。

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写真2:学生スタッフの役悪分担

 

▶︎まとめ

コロナ禍で大学の授業がオンラインになり、そしてハイブリッドになりました。そのような時代だからこそ学生が身につけたスキルを、学外のイベントで発揮することが出来ました。これからの社会の変容に対応するためのヒントが得られたのではないかと思います。大学での学びを社会で実践することはとても重要です。貴重な機会をいただき、日本エスペラント協会の皆さまに感謝いたします。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

今年度は対面授業(+ハイブリッド少々)

2022年12月26日 (月) 投稿者: メディア社会コース

コロナ禍3年目となり、大学の授業の様子はまさに「WITHコロナ」の年となりました。基本的には対面授業が実施されていますが、やはり体調不良等でお休みしなくてはならない学生もいます。私は全ての授業でハイブリッド授業を実施することで、自宅からでも授業を受講できるように努力しています。

⑴1年次科目「音楽産業入門」の様子

写真は1年生が中心に受講している「音楽産業入門」の様子です。受講生が200名以上となり、教室は満員です。もう少し広い教室に移動できないかと交渉しましたが、空き教室がありませんでした。まさに、WITHコロナなのだなと実感しています。常に換気をしていますし皆さん静かに受講していますから、心配になるようなことはありません。

S__8691719写真1:授業風景(音楽産業入門)

⑵ハイブリッドシステムをコンパクトに!

2年前のブログを読み返すと、同じハイブリッド授業でも随分と大袈裟なシステムを使っていたなと少し反省しています。当時は初めてのことだったので、どうやって遠く離れた学生とコミュニケーションをとりながら授業を進めるかということを考え、必死でありったけの機材をかき集めて実施していました。

■2020年12月 6日
コロナ禍のハイブリッド授業って何?<7. システム図>

当時は研究室から配信し、大教室に来る学生にはパブリックビューイングをして、自宅から受講する学生はZoomで参加するというスタイルでした。翌年は、最初は遠隔で実施しましたが、感染が落ち着いている時期は基本的には対面で実施しました。

■2021年12月14日
コロナ禍2年目となった大学の授業(講義篇/ハイフレックス授業)

今年度は、昨年と同じ機能を保ちながら、もっとコンパクトに出来ないかと試行錯誤を繰り返した結果、ノートパソコン以外の機材は全てこの小さなケースに収めることが出来ました。

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写真2:ハイブリッドシステムの小さなケース

⑶コミュニケーションを大切にしたシステム構成

コロナ禍にオンラインやハイブリッドといった、これまでにない授業形態を体験したことで、学生とのコミュニケーションがいかに大切かということを改めて考えるようになりました。その結果が、現在のハイブリッドシステムです。

①は画像をプロジェクターに投影したり、マイクやパソコンの音声出力の音量を調整したりするために、教室に備え付けられたシステムです。②のノートパソコンを持参し、スライドを表示したり、Zoomに接続したりします。

③は今年から導入したLINEオープンチャットを確認するためのiPadです。受講生全員がチャットに入り、発言したり、投票をしたりします。授業中に学生がどんなことを考えているかが分かりますし、質問を受け付けて回答することもできるので、とても役立っています。

④はライブテキストシステムで、私が話している内容を文字通りリアルタイムに文字化してくれます。「UDトーク」というスマートフォンアプリを使用しているのですが、最近はテレビドラマ「silent」で使われているので有名になりました。もともと聴覚障害者向けのアプリですが、聞こえる学生でも字幕があると授業内容を理解しやすいと評判です。

⑤はZoom用のイヤフォンマイク、⑥はZoomのカメラとして使っているiPadです。カメラは教室の学生と同じ目線に合わせることで、対面で受講しているのと同じ感覚が得られると考えています。

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写真3:ハイブリッド授業システム

▶︎まとめ

コロナ禍も3年目となり少し様子が変わってきましたが、多様なニーズに合わせて対応していくことが求められる時代になってきています。パンデミックにならなければ、ハイブリッド授業をやろうという発想に至らなかったのではないかと思いますが、せっかく始めたのだから、これからも必要な人がいる限りは続けていきたいと思います。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

NICOGRAPH発表紹介: どんなハモりが綺麗に聞こえる?

2022年12月25日 (日) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

先日に続き、NICOGRAPHでの発表を紹介します。3年生の首藤拓海さんの「人の主観評価基準に基づく声のハーモニーのAI自動分類」です。このブログでも何度か紹介していますが、「先端メディアゼミナール」という科目を履修することで、3年生のうちから卒業研究に準じる活動をして、その成果を発表したものです。

この研究では、二人で合唱したときの「ハモり」に着目して、どんな声の組み合わせが人間にとって綺麗に聞こえるのかを調べました。単独で録音した声をコンピューター上でハモらせて、それを別の人に聞いてもらって良し悪しを判定してもらいました。そのようなデータが集まれば、あとはAIによる自動分類ができるはずだというのは、当研究室の定番のアプローチです。

ただ、今回はなかなか大量のデータが集められないので苦労しました。録音データを細切れにするなどしてデータ量を増やしたのですが、それでも限界があります。そこで思いついたのが、ボーカロイドによる合成音声を、人間の声にハモらせてみたらどうだろうということです。ボーカロイドの声にもいろんな声質のものがあって、なかなか面白いデータを取ることができました。

正直なところ、最初は「どうせ上手い人の声は誰と組み合わせても高評価で、下手な人の声は誰と組み合わせても低評価なんじゃないかな」と思っていたのですが、実際にやってみると、意外と「組み合わせの妙」のようなものがあって、面白い結果が得られました。ハモりに関する研究は、まだまだできることがいろいろありそうです。

学生海外体験シリーズ:タイ、シラパコーン大学編 #2

2022年12月24日 (土) 投稿者: メディア技術コース

本学部学生の海外ワークショップ体験、第二弾です。渡航した初日から、夜中までの街中体験とヘビィーなデビューを果たした林田さんですが、翌日はいかに?では、本人の報告をご覧ください。

 

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顔合わせの日

 

二日目はほかの国からの生徒を空港で迎えます。朝9:00にPiak先生が車でホテルまで迎えに来ました。空港へ向かう途中、私がコーヒー好きだと伝えると、タイのフランチャイズカフェ「Café Amazon」に連れて行ってくれました。一番スタンダードなコーヒー”Amazon”を砂糖、ミルクなしで注文したのですが、飲んでみるとかなり甘くてびっくり。しかも水筒並みに大きいです。タイの飲み物は甘いものが多いので、すぐにのどが渇きます。

 

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Café AmazonとAmazonコーヒー

 

 

空港に着くとPiak先生と別れて、現地のサポート生徒5人と合流。入国したばかりのシンガポールからの生徒とミニバンでホテルへ移動しました。そのあとは集合時間の18:00までシンガポールの生徒とホテルの周りを散策しました。カフェで休憩しながら、猫と戯れて雑談しているとあっという間に18:00になり、ホテルのロビーに全員が大集合。夕食のメインはタイ風の鍋です。その他はソムタムというチリソースで和えたサラダやアヒルの揚げ物が運ばれてきました。どの料理もスパイスが聞いていてピリ辛です。

 

夜はナイトパーティに誘われたためホテルのロビーへ。

 

 

授業の始まり

 

授業1:Understanding Thailand and the Neighboring Countries

(Silpakorn University, Sanam Chandra Campus, Nakhon Pathom Province)

 

この授業では、国ごとの文化や制度、考え方の違いについて議論をまとめてプレゼンテーションを行いました。用意されていたテーマは文化的特徴、教育制度、ジェンダーに対する考え方の三つです。先生が適当にグループを分けて、私は教育制度のグループに参加することに。各々が生い立ちと文化を共有しながら議論を進め、違いを吟味してプレゼンテーションに挑みました。

 

プレゼンテーションが終わると、先生から「もっと詳しく聞きたいから、各国の代表それぞれ自国について説明してくれ」とおねだりが。自国の歴史、教育、ジェンダー、キャリア形成について説明を求められました。日本人は私しかいなかったため、日本について思いを巡らせ、脳内はかなり焦りながらもどうにかカンニングペーパーを作成。突然のアドリブだったのですが、何とかやり切りました。

 

この瞬間が一番自分を試された場面だったと思います。

 

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発表の様子

 

授業2:International Experience

( Silpakorn University, Sanam Chandra Campus, Nakhon Pathom Province)

 

この授業は国際的な経験の意義についての講義を聴くだけでした。国際的な経験を積んでいくうえでの目標の立て方や、先生の経験談、金銭面などなど、、。正直とても退屈な授業だったため、外へ出かける生徒もちらほら。教室の出入りは自由で、講堂外のマーケットでサボったり、外で雑談したりしていました。

 

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学内の宮殿!内を散策

 

 

実はこのシラパコーン大学は学内の広場に屋台がたくさんあります。フード、洋服、下着、アクセサリーなどが安く売られています。タイの気候は暖かいため、飲み物を買いながら外を散歩するにはちょうど良い広場です。また、学内の宮殿には大きな鶏、池にはコモドドラゴンが何十匹も生息していました。どうやらタイでは普通の光景のようです…

 

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キャンパス内を徘徊するオオトカゲ

 

(※太田注:多分、タイのバンコク近辺に居るのはミズオオトカゲという種類のものだと思われます。コモドドラゴンがキャンパス内でうろついていたらかなり危険ですね…。タイの別の大学にも生息していたのを見たことがあります。あちらこちらに居るようですが、見るとかなりびっくりします)

 

授業3:Storytelling Photo (Amphawa Floating Market)

 

講義室に入るとマットレスと枕が用意されていたため、授業は寝ながら行われました。

 

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授業中!?の様子

 

この講義の講師は世界的に活躍している超ベテランの写真家でした。専門としているのは、”storytelling Photo“という写真自体にメッセージ性、物語、連続性を持った写真集の作成です。自身の活動以外にも、映像の撮影や様々なプロジェクトに参加しています。ハリウッドの撮影や世界的アーティストのMV撮影に携わった時の裏話などを一通り聞いた後、撮影技法について講義がありました。メディア学部での講義ととても似ていて、聞いたことのある撮影技法や専門用語がたびたび出現しました。

 

私たちへの課題は、フィールドワークをしながら実際に撮影して編集、最終的にはプレゼンテーションを行うという内容です。プレゼンテーションのテーマは、「物語性・創造性のある写真集の撮影」です。チームメンバーはアニメーション専攻の韓国の学生、医学専攻のマレーシアの学生でした。水上マーケットでのフィールドワークだったため、ココナッツジュースを片手に色彩や構図を吟味しながら撮影。ぎりぎりの時間まで写真を編集しながら、プレゼンテーションを練習。6チームがそれぞれ撮影した写真を披露しながら、意図を説明しました。

 

その後はフェアウェルパーティが準備されてました。みんなでちゃんと集まる機会はこの日が最後だったため、大団円になって踊ったり写真を撮ったり。二次会にも参加し、気が済むまで騒ぎました。この日は4時に就寝です。

 

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フェアウェルパーティー

 

 

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ということで、現地であった授業の紹介でした。一人でいきなり振られたプレゼンテーションをこなすあたり、さすがに「勇気ある人」の称号を得たことはありますね。フェアウェルパーティーまで終わってしまい、これで終わってしまいそうですが、レポートは個別の項目についてまだありますので、次回以降も是非お読みください!

 

 

林田明香里&太田高志

学生海外体験シリーズ:タイ、シラパコーン大学編 #1

2022年12月23日 (金) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の3年生、林田明香里さんがタイの大学で行われたワークショップに参加してきました。本記事では、本人による参加レポートを掲載いたします。ワークショップの内容は、本人の説明中にありますが、簡単な背景を少しはじめに補足いたします。

 

ワークショップが行われたのはタイのシラパコーン大学(https://www.su.ac.th/th/index.php)です。メディア学部とは、学生や教員の連携についての協定を結んでいます。今回のその大学から、海外の色々な大学から学生が集まって行うワークショップ参加へのお誘いをいただきました。学生2名の募集でしたが、学内に呼びかけたところ1名のみ、の希望だったため、林田さんが単独で参加することになりました。ワークショップはオンライン+現地(シラパコーン大学のキャンパス)で行われるため、一人で現地を訪れ海外の学生と交流をしてくるという体験に果敢に挑戦したということになりますが、本人の報告を読んでいただければと思いますが、非常に楽しく過ごせたようでした。他の海外からの参加者は複数名のグループ参加ばかりだったところに、1名での参加ということで、「勇気ある人」との称号?ももらったようです。

 

林田さんの報告では現地に向かうところから始まっていますが、その前の2日間、事前のコースがZoomによるオンラインで提供されました。それを受講した後に、現地で対面でのワークショップに参加するという手順です。

 

では、林田さん、お願いします。

 

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メディア学部3年の林田です。

 

私は先日、タイのシラパコーン大学主催プロジェクト”International Experience Course”に参加してきました。その国際体験をブログで少しずつお話しようと思います。この記事がこれから国際体験をする人にとって少しでも参考になればうれしいです。

 

プロジェクトの内容は、現地の大学で授業を受けたり、タイの観光名所を訪れたりと、詰め詰めでした。参加国はタイ(5)、ベトナム(15)、マレーシア(7)、シンガポール(4)、韓国(3)、日本(1)の総勢35名でした。

 

大まかなスケジュールは以下の通りです。

12/3, 12/4 Zoom授業

12/5 渡航

12/6 – 12/9 タイ

12/10 帰国

 

滞在費用はタイの大学が用意してくれました。航空券のみ自己負担です。

そのほかの準備としては、すでにパスポートを所持していたため、タイの大学へ応募フォームを提出し、事前にコロナワクチンを3回済ませることのみでした。

 

 

私はプログラム開始日の前日にタイに入国しました。

出発時刻が11:25(JST)だったのですが5時間の遅れが発生し16:50(JST)に日本を出国。

飛行機に乗る際の手荷物はスマホ、現金、パスポート、タイについての書籍のみでとても軽めです。ちなみに機内食はガパオライスでした。

 

約7時間のフライトの後、タイについたのは現地時間で21:30でした。空港に着いてするべきことは、SIMの交換と換金です。SIMフリーのスマホを使用している人は、空港でSIMを購入してタイの通信キャリアに乗り換えることができます。Wi-fiを持つよりも身軽で、使用期間を伝えてスマホを渡すだけで店員さんがサッと設定してくれるため、オススメのデータ通信方法です。それから、1万円をバーツに換金しました。この時のレートは0.2319だったため2319バーツ手に入れました。

 

一通り準備を終えるとすでに22:30PMを回っていました。出口ゲートで待っていてくれた現地のPiak先生と合流し、夜のタイを案内してもらいました。訪れたのは二つの繁華街。Yawarat(中華街)とKhao san road(飲み屋街)です。Yawaratではドリアンとココナッツジュースに初挑戦。

どちらも味に関しては問題ないのですが、やはりドリアンは臭いです。ドリアンのせいで手も口も臭くなったところで、Khao san road へ移動。丁度ワールドカップの中継がバーで流れていて騒々しく、Piak先生の声も耳に直接叫ばないと聞こえない程でした。また、タイは大麻が合法であるため、お酒やたばこ同様にバーで販売されていました。

 

 

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(写真1)カオサンストリート

 

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(写真2)ココナッツジュースとドリアン

 

 

日本では感じられない喧噪を一通り味わった後、Piak先生が手配してくれたホテルにチェックイン。夜中3:00に就寝です。

 

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出だしからいきなり飛行機の遅延トラブルがあったり、現地のディープな文化に触れたようで波乱の幕開けのようですね。続きは次のブログで…

 

 

林田明香里&太田高志

 

NICOGRAPH発表紹介: ドラムパートの作曲が楽になる

2022年12月22日 (木) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

少し前の話になりますが、11月の4~6日に開催されたNICOGRAPHという学会に行ってきました。会場は、金沢の郊外にある北陸先端科学技術大学院大学(通称JAIST)です。学会自体は対面とオンラインのハイブリッド開催だったのですが、私の研究室からは全員が対面で参加しました。私自身、最近はずっとオンライン学会が続いていたので、リアルな学会は2年ぶりです。その中から、当研究室の発表を紹介しようと思います。

大学院生の山本悠太さんは、「リズムパターンデータベース整備のための自動ラベリングの検討」というタイトルで発表しました。コンピューターを使って曲を作るときに、ドラムパートをどうやって作るかというのは、初心者にとっては結構悩ましいことです。例えばスネアひとつ取っても、個々の楽器ごとに音色は様々です。ドラムを構成するいろんな楽器について、そうした音色を決めたら、今度は打音のパターンです。同じ4拍子でも、単純に「タン、タン、タン、タン」と叩くこともあれば、「タン、タタタン」と叩くこともできるし、いろんなパターンが考えられます。

こうした音色やパターンは、楽曲制作ソフトのデータベースとして大量に用意されているのですが、問題は、自分のフィーリングにあったものをどうやって見つけるかです。そこで山本さんは、自然言語処理技術を使って、どんな言葉を入力しても、それに近い音色とパターンを見つけてくれるシステムを作ることにしました。

こうしたシステムを作るのはなかなか壮大な目標ですが、そのためにまず必要なのが、音色やパターンをいろんな言葉と結び付けたデータベースを準備することです。今回の発表は、その点にこだわり、特にパターン同士の類似度に基づくラベル付けの方法を提案しました。システム全体の完成までには、他にもやらなければならないことが沢山ありますが、まずは着実な一歩を刻んだという感じです。

ビブリオバトルで考える

2022年12月21日 (水) 投稿者: メディア技術コース

1年生のフレッシャーズゼミの授業でビブリオバトルをやるというので、最近自分も昔読んだ本を読み返している。本は「トウモロコシ畑の子供たち」(扶桑社ミステリー文庫)。

授業の中でVR(バーチャル・リアリティ)の話をしたこともあって、ふと古い映画の事を思い出した。1992年に公開された「バーチャル・ウォーズ(The Lawnmower man)」という映画で、ピアース・ブロスナンが007に抜擢される前に出演をしていた。大まかなあらすじはこうだ、〝博士が良かれと思ってした施術で、ある男がバーチャル空間で何でもできるようになり、現実までその力が及んでさあ大変〟そんな感じ。なお、映画は字幕なしであればYOUTUBEで観られるので興味ある人は原題で検索してみると良い。原作は有名どころのスティーヴン・キングで、この人は現在にいたるまで沢山の映画化作品がある(例えば「キャリー」「シャイニング」「ショーシャンクの空に」とか)。

話を本に戻すと、この映画「バーチャル・ウォーズ」(1992)の原作が『芝刈り機の男』という短編で、前述の「トウモロコシ畑の子供たち」という本に収録されているのだ。この本自体は“ナイトシフトII”という副題が付いて、短編集の分冊の二冊目。

さて、この「バーチャル・ウォーズ」の原作である『芝刈り機の男』を読むと、バーチャルのバの字も出てこないのに面食らう。簡単なあらすじをネタバレ承知で書くと〝芝刈り機を手放したので業者に頼んだら、変な男が丸裸で芝刈り機を操ってた〟みたいな話。先ず、なぜ映画化しようと思った?と企画担当を激しく問い詰めたい。

 

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動いて見える?

2022年12月20日 (火) 投稿者: メディア技術コース

今、世間では映画「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」が公開されて臨場感云々の話題が盛り上がっているようです。2009年の前作は3D映画ブームの先駆けとなりましたが今回はどうでしょうか。

 

さて、臨場感の話の延長として人間の視覚システムの情報処理の特性で生じる〝勘違い〟な動きの錯覚を紹介しましょう。

私たちがモノが〝動いている〟ことを〝認知〟するとき、網膜上の外界からの視覚刺激のパターン変化を感じ取っています。目から入った情報は瞬時に脳に送られているわけではなく、外界の光景が脳に送られて認知されるまでの時間遅れは一般的に50~300ミリ秒の間と言われています。

その時間、脳が外界を認知するまでに、情報の統合が行われます。「モノが動いている」と認知する場合は、ある物体が〝時間が経つこと〟で〝ある場所〟から「移動した」という情報が検知されるわけです。すなわち「前になかった部分」に「何かが出現した」という情報、あるいはその逆の現象が観測された場合、〝動いた〟という認識が生じます。ちょっと説明が回りくどいですが…。

これを利用すれば、動いていないのに〝錯覚〟で動きを見せることも可能になります。キーとなるのは〝画像の輝度の変化〟です。簡単に画像を並べて例を作ってみましょう。

①画像を用意する
②画像をネガポジ反転する
③方向付けをするために、元画像の輪郭線のコントラストを一定方向に変化させた画像(エンボス加工)を用意する
④3と逆方向のエンボス加工画像を用意する

Ball_all_

 

⇒ ①→③→②→④→①…のように画像を切り替えて表示する。

作例左 円の画像
作例右 どこかの大学の画像

 

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インスタグラム開設!(英語で取り組むワークショップ #6)

2022年12月19日 (月) 投稿者: メディア技術コース

「英語で取り組むワークショップ」という演習授業のレポート第6弾!?です(多分6のはず)。これまで私の適当なレポートで様子を何回かお伝えしておりましたが、この度、インスタグラムのアカウントを開設し、参加している学生達自身による真の声を直接!お伝えできるようになりました~、ブラボー、ブラボー、ブラボーーー(いま流行り?)。気になる方がほとんどだと思いますが、以下のアカウント名で検索してください。

 

@workshopinenglish.tut

 

Img_2840

 

 

すばらしいことに各記事の説明を、海外の学生が日本語で、日本の学生が英語で書いており、ロゼッタストーンのような仕様となっております(2つだけですが)。是非、フォローと、コメントなどいただけると励みになるのではと思われます。なお現メンバーの能力を総動員すると、日本語、英語、フランス語、スウェーデン語、ドイツ語のコメントに対応できる予定です(インスタの翻訳機能使えば何語でも問題ないか…)。

 

また、この演習のSA(Student Assistant)をしてくれている安井さんがWEBページを作成してくれました。ブラボー、ブラ…。こちらにも演習の様子の画像が載せられています。教室に居るだけではなく、一緒に八王子市内の色々なところに行って文化を体験するような活動もしていて、留学生のおかげで、国内に居ながらにしていい海外交流が持てているように思います。こちらは今とあるプロジェクトに取り組んでおり成果がでるのを楽しみにしております。WEBは下記のURLから御参照ください。

 

https://workshopinenglisht.wixsite.com/workshop-in-english

 

 

これまでの海外交流の試みについては、以下のページにありますので併せて御覧ください。

 

プロジェクト演習(英語で取り組むワークショップ #1, 2, 3)

http://blog.media.teu.ac.jp/2021/05/post-d447b4.html

http://blog.media.teu.ac.jp/2021/05/post-db3f60.html

http://blog.media.teu.ac.jp/2021/05/post-b60fb1.html

 

海外大学とのオンラインによる交流クラス(英語で取り組むワークショップ #4)

http://blog.media.teu.ac.jp/2021/06/post-d4efd7.html

 

海外大学との交流クラス最終発表会(英語で取り組むワークショップ #5)

http://blog.media.teu.ac.jp/2021/08/post-ded90c.html

 

ペタンクやったよー(国際交流の試み)

http://blog.media.teu.ac.jp/2022/08/post-fdff2e.html

 

プロジェクト演習(国際交流の試み)

http://blog.media.teu.ac.jp/2022/07/post-4261e0.html

 

 

 

太田高志

 

メディア学部卒業生がCG監督『すずめの戸締まり』

2022年12月18日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

11月11日(金)に公開され,現在も好調を維持し興行収入100億円超えも視野に入った新海誠監督作品『すずめの戸締まり』.

現在の三上・兼松研究室の前身である「コンテンツプロデューシング」の卒研プロジェクト出身の竹内良貴さんが,『君の名は。』,『天気の子』に続き,CG監督(3DCGチーフ,CGチーフ)として参加しています.

竹内さんは同じ学園の専門学校から転入で大学に進学,研究室で3DCGを利用した背景美術制作支援などについての卒業研究に取り組みました.高い制作スキルに加えて,作品全体の質の向上のために,より効率的な制作方法を俯瞰する大学の学びも身に着けました.そして,卒業研究ではそれを研究テーマとして成就させ,業界へと羽ばたいていきました.

ちなみに,在学中から新海誠監督作品にも携わり,3DCGチーフとして新海誠監督作品を支えてきました.『君の名は。』の頃は3DCGチーフといっても,スタッフの数は数名でしたが,今作はスタッフロールのCGスタッフの数を見て驚きました.正確な情報を待たないと確かな数はわからないのですが,ずらーっと50名近くがスクリーンに映し出されておりました.

スケールも大きくなった作品を裏側からしっかり支えているOBの活躍は頼もしい限りです.

ぜひ皆さんも劇場でご覧になってください.

「アニメ的な髪の毛をゲームで再現するために」(研究紹介@NICOGRAPH2022)

2022年12月17日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

本日は三上・兼松研究室の岩田摩由利さんが,NICOGRAPH2022で発表した研究について紹介します.

この研究は三上・兼松研でも研究例のある,手描きによる作画の特徴をゲームで再現しようという研究の1つです.髪の毛はキャラクタの特徴を強く押し出す重要な構成要素の1つです.さらに,風にたなびく様子や書き上げる様子など,動きも伴います.

このような手描きによって表現されたキャラクタの髪の毛を,CGなどを利用してアニメなどに利用する事例は多くあります.その際には,髪の毛が自然とたなびくように物理シミュレーションにより動かしたり,これとは逆に,意図的に動かすためにモデルとして生成し意図的に動かしていく方法があります.

今回は,キャラクタの動きに合わせてリアルタイムに描画する,ゲームでの実装を想定し,アニメやゲームのキャラクタに用いられることの多い紙の束に対して制御するための骨格構造を入れる手法を採用しています.

この手法は,その後のビジュアル表現が容易であることや,演算コストが比較的低い点から,ゲームにおいてアニメ的な効果を加えるためにも適した技法なのですが,そのためにはたくさんの髪の束に制御するための骨格構造を与える必要があります.

そこで,自動(半自動)で髪の毛に骨格構造を与えようと渡来したのがこの研究です.現在はプロトタイプの実装が住んでおりますが,これから最終発表に向けさらなる実装を進めていきます.

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文責:三上浩司

 

音楽系研究室の大学院生の研究発表報告(第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会)【5】駒形 奏さん

2022年12月16日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤謙一郎です。

「第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会」に参加した伊藤(謙)研究室所属の大学院生の研究発表報告です。最終回となる第5回は駒形 奏さんからのコメントをご紹介します。


駒形 奏(大学院バイオ・情報メディア研究科 メディアサイエンス専攻 1年 伊藤(謙)研究室[ミュージック・アナリシス&クリエイション]所属)/『少人数吹奏楽のための楽器編成再構築の試み 〜フレックス・アンサンブルの特性を教師データとした機械学習モデル〜』(口頭発表)

 八王子市内の各校が集まり、多種多様な分野・トピックについて発表を聞くことができました。学内での研究発表とは異なり、独創性に富んだアイデア発表や意見が飛び交っていたのが印象的でした。

 会場では、学生、教員、地域の方問わずディスカッションが交わされていて、終始賑やかな雰囲気だったので、あまり緊張せずに自身の発表を終えることができました。様々な視点からの質問、意見をいただけたので、今後の研究の参考にしたいと思います。


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(メディア学部 伊藤謙一郎)

音楽系研究室の大学院生の研究発表報告(第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会)【4】田嶋水美さん

2022年12月15日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤謙一郎です。

「第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会」に参加した伊藤(謙)研究室所属の大学院生の研究発表報告です。第4回は田嶋水美さんからのコメントをご紹介します。


田嶋水美(大学院バイオ・情報メディア研究科 メディアサイエンス専攻 1年 伊藤(謙)研究室[ミュージック・アナリシス&クリエイション]所属)/『音楽要素のインタラクティブな視覚表現 ~リアルタイム映像生成システムの構築~』(口頭発表)

 今回私は「音楽要素のインタラクティブな視覚表現 〜リアルタイム映像システムの構築〜」というテーマで口頭発表を行いました。プロトタイプの構築と、その実演・評価を中心に話し、研究の新規性を伝えました。

 2日目A会場、第3セッションで1番目の発表でしたが、会場も落ち着いた雰囲気で、緊張せず話すことが出来ました。専門分野でない方からの質疑やコメントをいただき、さらなるシステムの改善が必要だと感じました。

 今回の学生発表会で、対面での口頭発表の感覚を掴むことができたので、今後の対外発表や学校での審査会にも活かしていきたいです。


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【1】の記事でお伝えしましたが、田嶋さんの発表は優秀賞を受賞しました。下の写真は表彰式の様子です。

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(メディア学部 伊藤謙一郎)

音楽系研究室の大学院生の研究発表報告(第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会)【3】八木冴白さん

2022年12月14日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤謙一郎です。

「第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会」に参加した伊藤(謙)研究室所属の大学院生の研究発表報告です。第3回は八木冴白さんからのコメントをご紹介します。


八木冴白(大学院バイオ・情報メディア研究科 メディアサイエンス専攻 1年 伊藤(謙)研究室[ミュージック・アナリシス&クリエイション]所属)/『フィールドシーンを中心としたゲームサウンド制作プロセス』(口頭発表)

 バイオ・情報メディア研究科メディアサイエンス専攻の八木です。

 今回、初めての対外発表として八王子コンソーシアムに参加いたしました。研究内容を十分に伝えきれるかどうかを心配し、前日まで念入りに準備をしていましたが、当日は不思議と緊張しませんでした。

 参加を通して、他大学の学生の考えや、着眼点などに触れることができたことは、非常に新鮮でした。同じ工科大生でも、学部やゼミが異なる学生の発表はどれも興味深いものだったと感じます。

 自身の発表については、こうしてまとめて言語化する機会があまりなかったため、発表準備の中で気づくこともありました。今回のコンソーシアム参加を踏み台として、さらに先へ研究を進めていきたいと思います。


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(メディア学部 伊藤謙一郎)

音楽系研究室の大学院生の研究発表報告(第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会)【2】末吉春琉さん

2022年12月13日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤謙一郎です。

「第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会」に参加した伊藤(謙)研究室所属の大学院生の研究発表報告です。第2回は末吉春琉さんからのコメントをご紹介します。


末吉春琉(大学院バイオ・情報メディア研究科 メディアサイエンス専攻 1年 伊藤(謙)研究室[ミュージック・アナリシス&クリエイション]所属)/『シンセサイザー初心者に向けた音作りのためのUIに関する研究』(ポスター発表)

 今回、大学コンソーシアム八王子学生発表会のポスター発表に「シンセサイザー初心者に向けた音作りのためのUIに関する研究」というタイトルで参加しました。

 本研究は、シンセサイザーについて全く知識がない初心者でも理解が容易なシンセサイザーを開発し、開発したシンセサイザーをもとに音作りの学習支援システムを構築することを目的としています。今回の発表では、シンセサイザーのUIの調査・分析を行い、それを踏まえて開発するシンセサイザーのUIの提案について説明しました。

 今回の発表を通して他分野の方々から様々な意見をいただくことができ、研究に活かせることが多く、参加して良かったと思います。


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(メディア学部 伊藤謙一郎)

音楽系研究室の大学院生の研究発表・受賞報告(第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会)【1】

2022年12月12日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤謙一郎です。

2022年12月3日(土)・4日(日)の2日間、八王子市学園都市センター(八王子オクトーレ11階・12階)で開催された「第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会」に伊藤(謙)研究室所属の大学院生4名が参加し、現在取り組んでいる研究に関する発表を行いました。

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この発表会は、「大学コンソーシアム八王子」に加盟する25の大学・短大・高専で学ぶ学生が、日頃の研究・学びの成果やアイデアを市民や企業に発表する場です。今回は3年ぶりの対面開催で、17の教育機関から過去最多となる280件の発表がありました。「材料」「化学」「生物」「電気」「通信」「環境」「社会科学」「市政提案」などさまざまな分野のセッションがありますが、私の研究室は「メディア」「デザイン」のセッションを中心として、口頭3件とポスター1件の発表を行いました。そのうちの1件は、口頭発表で優秀賞を受賞した19件の一つに選ばれました。


■12月3日(土) ポスター発表
・末吉春琉『シンセサイザー初心者に向けた音作りのためのUIに関する研究』

■12月4日(日) 口頭発表
・八木冴白『フィールドシーンを中心としたゲームサウンド制作プロセス』
・田嶋水美『音楽要素のインタラクティブな視覚表現 ~リアルタイム映像生成システムの構築~』【優秀賞】 (関連サイト)(受賞者一覧)
・駒形 奏『少人数吹奏楽のための楽器編成再構築の試み 〜フレックス・アンサンブルの特性を教師データとした機械学習モデル〜』



私の研究室がこの発表会に参加したのは今回が初めてです。また、私自身も初めての参加で、ほかのセッションの座長・審査員を務めました。他校の学生たちが取り組んでいる研究にも接することができて、学生も私も大いに刺激を受けた発表会でした。

明日以降のブログでは、それぞれの発表学生のコメントをご紹介します。

(メディア学部 伊藤謙一郎)

【3D(立体映画)の歴史と挑戦⑦】「アバター」シリーズの挑戦(メディア学部 藤崎実)

2022年12月11日 (日) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部 藤崎実です。

アバター の1作目は2009年に公開されました。
そして2022年の今年、ついに続編「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」が1216日、日米同時公開されます!

これから2年ごとにアバターシリーズは公開予定です。

「アバター320241220日公開予定
「アバター420261218日公開予定
「アバター520281222日公開予定

どんな映像世界を見せてくれるのか、とても楽しみですね!
新しい挑戦が、きっと新しい可能性を拡げてくれるはずです!

 #アバター

(メディア学部 藤崎実)

 

【3D(立体映画)の歴史と挑戦⑥】2009年の「アバター」が今までの3D映画と全く違う、たった1つの理由(メディア学部 藤崎実)

2022年12月10日 (土) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

映画「アバター」シリーズの第1作「アバター」(Avatar)は、2009年に3D(立体映画)の超大作として公開されました。

私はジェームズキャメロン監督の大ファンでしたので、公開当時、ジェームズキャメロン監督への様々なインタビュー記事に目を通していました。

そして、ある記事に注目しました。
そこには、映画「アバター」が、今まで作られてきた数多ある3D(立体映画)と、どの点で違う3Dなのか、明確に語られていました。

そして、ジェームズキャメロン監督の発言を聞いて、私は「なるほど!」と大変感銘を受けました。

Avatar

(画像出所)imdbAvatar」 https://www.imdb.com/title/tt0499549/?ref_=tt_mv_close

それまで作られてきた3D映画のほとんどは、画面の奥から画面手前に向かって、何かを差し出したり、
ボールを投げたりすることで3Dの効果を強める演出を行っていました。

(そうした演出が続くと、あざとさが目立ってきます。だから3D映画は、次第に廃れてしまったのです・・・)

でも、3Dの使い方は、それだけではないはず。

ジェームズキャメロン監督はインタビューの中で、従来の3D演出の過剰さについて語り、「アバター」での3D表現は、画面の手前に向かって行われるアクションとは真逆で、映像世界の「奥行き」に対して発揮されている、と語っていたのです。

なるほど!その手があったか」私はとても感動しました。
D表現を、画面手間方向に利用するのではなく、画面の奥行きとして利用する。

どうしてそうした3Dの使い方に、今まで誰も気づかなかったのでしょうか。

映画「アバター」は、奥行きの表現として3Dを使うことで、過剰演出とは全く違った、リアルで未体験の映像世界が魅力の映画となりました。
ジェームズキャメロン監督は天才だな、と思ったのでした。(メディア学部 藤崎実)
 #アバター

【3D(立体映画)の歴史と挑戦⑤】1980年代に3D(立体映画)の第2次ブームが到来!(メディア学部 藤崎実)

2022年12月 9日 (金) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

1950年代に3D(立体映画)がブームになり、その後、長らく3D映画は作られなくなりました。
しかし、ある時、再び3D(立体映画)に注目が集まる時がやってきます。

それが、1980年代の第2次3D(立体映画)映画ブームです!

マカロニウエスタンとしては初めての3D映画、「荒野の復讐」(1981年)、
13日の金曜日Part3」(1981年)、「ジョーズ3Jaws 3-D)」(1983)などの3D映画が次々と製作されました。

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(画像出所)allcinema「ジョーズ3」https://www.allcinema.net/cinema/10913より

1980年代の、この第2次3D映画ブームの特徴も、ホラー映画の「13日の金曜日」や、パニック映画の「ジョーズ」といったテーマに3Dが使われた点でしょう。

ただし、それらの作品では、3Dが3Dである必然性はほとんどなく、過剰な演出や、陳腐なカメラワークが目立つ映画に留まってしまいました。

ですので、本当に一過性のブームとして、あっという間に1980年代の第2次3D映画ブームは去ってしまったのでした。
やはり、内容が伴っていないといけないのですね。(メディア学部 藤崎実)

【3D(立体映画)の歴史と挑戦④】第1次3D(立体)映画衰退の理由とは(メディア学部 藤崎実)

2022年12月 8日 (木) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

アメリカでは、1950年代に3D(立体映画)のブームが到来します。
そして、しばらく多くの3D映画が作られますが、ある時、ぱったりと製作されなくなります。

その理由は大きく2つありました。

1つ目の理由は映画の大スクリーン化です。
シネラマに代表されるスクリーンの巨大化に伴って、映画撮影の方法も大がかりになっていきました。
その結果、撮影に手間のかかる3D(立体映画)が撮影されなくなっていったのです。

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もう1つの理由は、3D(立体)のマンネリ化です。
D(立体)映画は、立体的な映像を楽しめる映画ですが、では、どのようなシーンを立体で描けば、3D(立体)が際立つでしょうか。
例えば、それは画面の奥にいる人物が、画面に向かってボールを投げるようなシーンでしょう。

従って、3D(立体映画)は、3Dを強調した演出が非常に多いのです。
それが映画の内容に関係すればまだしも、全く関係ない3D演出が目立つ映画の何と多いことか・・・・

そうした映画が飽きられてくるのは自明です。
いつしか3D(立体映画)は、マンネリで飽きられて、衰退してしまったのでした。
技術や仕掛けは、内容が伴っていないと、衰退してしまうという、良い事例だと思います。(メディア学部 藤崎実)

【3D(立体映画)の歴史と挑戦③】初期の最大のヒット作はホラー映画!!(メディア学部 藤崎実)

2022年12月 7日 (水) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

D(立体)映画の歴史が意外と古いことは前回お伝えした通りです。
まず、1950年代に3D(立体映画)が山のように作られる時期がありました。

その代表作として、「肉の蝋人形」(1953)が挙げられます。
この映画は、今でいうホラー映画ですが、当時の3D(立体映画)における最大のヒット映画となったのでした。

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(画像出所)『肉の蝋人形』(1953)のタイトル画面より

世にも恐ろしいホラー映画に3D(立体映画)が使われたというのは、とても象徴的です。
つまり、映画ならではの、映像としてのおもしろさを訴求するために3D(立体映画)が使われたのです!

画像を見ていただければわかる通り、タイトルも立体的です。
ホラー映画の恐怖をさらにかき立てる工夫として、3Dが使われたというわけです。

映画のエンターテイメントは貪欲です。
新しい技術や工夫をどんどん取り入れていくことがよくわかりますね!
(メディア学部 藤崎実)


【3D(立体映画)の歴史と挑戦②】第1次ブームは1950年代!(メディア学部 藤崎実)

2022年12月 6日 (火) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の前作、2009年公開の映画『アバター』(Avatar)は、3D(立体映画)の超大作として公開されました。

D映画が公開されたのは、「アバター」が最初というわけではありません。
世界の映画の歴史を紐解くと、3D映画はかなり昔から作られてきたのです。

映画の歴史に詳しい人はご存知だと思いますが、古くは1954年の『大アマゾンの半魚人』が3D(立体映画)として製作されました。

サスペンスの巨匠、アルフレッド・ヒッチコックも「ダイヤルMを廻せ!」(1954年)で3D(立体映画)にチャレンジしています。
その他にも、「恐怖の街」「肉の蝋人形」「謎のモルグ街」など、数々の3D(立体)映画が作られるようになります。
1950年代は、まさに3D(立体)映画の黄金期になるのです。

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(画像出所)「予告 大アマゾンの半魚人 1954年」https://www.youtube.com/watch?v=b5o_CvnmrWc

では、当時、どうして3D(立体映画)がたくさん作られたのでしょうか。
その答えはテレビの普及です。当時、家庭にテレビが急激に普及し始め、映画館の興行収入が減少し始めたのです。

そこで、映画でしか楽しめない新しい工夫として、3D(立体)映画が注目されたのでした!

映画は娯楽であり、エンターテイメントの要素があります。
視覚的な新しさを持つ3D(立体映画)をアピールすることで、映画は自らの存在感をアピールすることにしたのです。(メディア学部 藤崎実)

【3D(立体映画)の歴史と挑戦①】「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」2022年12月16日日米同時公開!(メディア学部 藤崎実)

2022年12月 5日 (月) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。
いよいよ「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」(Avatar: The Way of Water)が、20221216日に日米同時公開されます。

この映画は言わずと知れた2009年に公開のアメリカ映画「アバター」の続編です。
しかも前作からなんと13年!

その間に何度も制作の延期が報道されました。
途中で3部作構想が発表され、さらにシリーズとして全5作が制作されることも発表され・・・。
そのうち、2作目と3作目が同時に制作されていることが発表され・・・。

1_20221130022701
(画像の出所)The film's title was revealed at the 2022 CinemaCon
https://twitter.com/20thcentury/status/1519422681711480832?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Etweet.

本当に制作されているのか、もうわからないくらい、長い月日を経てやっと公開になったのでした。

もちろん私も大の映画ファンとして、続編の公開を長いこと待ち望んでいたひとりです。
というわけで、アバターの公開を記念して、これから1週間、3D(立体映画)の歴史と挑戦について、いろいろな角度からのコラムをお届けします! #アバター

(メディア学部 藤崎実)

ゲーム技術に関する学会発表紹介(5)

2022年12月 4日 (日) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の渡辺です。こんにちは。

前回の「ゲーム技術に関する学会発表紹介(4)」に続いて、NICOGRAPH2022で発表した研究を紹介したいと思います。

9件目は、学部3年の熊谷樹さんの研究を紹介します。題目は「波動方程式を用いた追跡行動アルゴリズムの3次元への拡張」というもので、ポスター発表として採録されました。波動方程式は、物理学者エルヴィン・シュレーディンガーにより提唱された理論で、以下の図のような方程式です。

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波動方程式

この方程式を用いると、波の伝播を高速に処理することができます。以前に私自身の研究で、2次元マップ中でこの波動方程式を用いた追跡アルゴリズムを提唱しました。(「波動方程式による波伝播作用を利用した追跡行動アルゴリズム」, 芸術科学会論文誌第20巻第1号, pp.1-9) 通常、追跡行動を実現するには経路探索が必要となるのですが、本手法を用いればその必要はなく、動的な地形変化があっても対応できることが経路探索に対する利点となっています。今回は、それを3次元に拡張したものです。3次元になっても追跡アルゴリズムが実現できることを立証した一方で、3次元の場合特有の問題も色々と発生しており、その解決について論じています。

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追跡アルゴリズムの実行の様子

10件目は、交換留学生のソイスヴァン・ジュリアンさんの研究を紹介します。題目は「高速性と移植性を重視した直列化システム」というもので、ポスター発表として採録されました。ジュリアンさんは、東京工科大学メディア学部と提携しているISART Digitalという学校の出身です。ISART Digital からは毎年数人の交換留学生が東京工科大学に来ており、数ヶ月から1年間くらい研究活動を行っています。この研究では、データ並列化の際の互換性を保証することを目的としています。プログラム開発でファイル入出力やネットワーク転送の際に生じる「データ並列化」という処理があるのですが、異なるハードウェアアーキテクチャやOSでは数値や文字のデータの形式が異なるため、データのやりとりで支障が生じることがあります。本研究で提唱するライブラリを用いて、異なるアーキテクチャやOS間でのデータ並列化をシームレスに実現しています。

(メディア学部教授 渡辺大地)

 

ゲーム技術に関する学会発表紹介(4)

2022年12月 3日 (土) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の渡辺です。こんにちは。

前回の「ゲーム技術に関する学会発表紹介(3)」に続いて、NICOGRAPH2022で発表した研究を紹介したいと思います。

7件目は、学部4年の明石光平さんの研究を紹介します。題目は「感情パラメータを導入した疑似プレイヤーの研究」というもので、ポスター発表として採録されました。複数のプレイヤー同士が対戦するゲームは数多く遊ばれていますが、中には人間プレイヤーの代わりにAIがキャラクターを操作する場面もあります。そのとき、人間プレイヤーと比べてAIが操作するキャラクターは対戦しても面白くないと言われることがあります。本研究では、相手への印象変化がその要因であるという仮説を立て、AIに対し「感情パラメータ」という要素を導入しています。その上で、感情パラメータを伴うAIとそうでないAIでどのように印象が変わるのかを調査しました。

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実験用ゲームの実行の様子

8件目は、学部4年の渡辺充さんの研究を紹介します。題目は「2次元チューリングパターンを用いた多様な3次元モデルの作成」というもので、ポスター発表として採録されました。チューリングパターンとは、数学者アラン・チューリングが1952年に示した反応拡散方程式の一種で、様々な動物の柄模様が発現することで知られています。本研究では、チューリングパターンを用いた応用として、自然景観の自動生成手法を提案しています。自然景観の自動生成は「パーリンノイズ」と呼ばれる手法が有名ですが、このチューリングパターンを用いた方法では動的な調整が可能であることが特徴で、分布の濃淡を調整したり、分散の度合いを動的に変化させることが可能です。

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チューリングパターンを用いた自然景観の様子

(メディア学部教授 渡辺大地)

 

ゲーム技術に関する学会発表紹介(3)

2022年12月 2日 (金) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の渡辺です。こんにちは。

前回の「ゲーム技術に関する学会発表紹介(2)」に続いて、NICOGRAPH2022で発表した研究を紹介したいと思います。

5件目は、修士1年の山本輝さんの研究を紹介します。題目は「回転剛体の衝突判定精度向上に関する研究」というもので、ポスター発表として採録されました。コンピュータゲームにおいて、物体同士の衝突処理は非常に重要です。最近のゲームでは、非常に多くのオブジェクトが同時に動くため、莫大な衝突処理を高速に行う必要があります。これを実現するための理論は数多く提案されており、ゲームエンジン内の物理エンジンでも多く採用されているのですが、その多くは並進運動を前提としており、回転運動では適切な処理がなされないことがあります。この研究では、回転運動での衝突判定をより高速かつ正確に行う手法を提案しています。

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回転運動衝突検出の概念図

6件目は、修士1年の柊元勇輝さんの研究を紹介します。題目は「交通シミュレーションにおける交通流の動的調整」というもので、ポスター発表として採録されました。近年、オープンワールドゲームが流行しており、市街地を表現している場合は自動車による交通表現も重要となります。しかしながら、実際の市街地における交通状態の表現としてはまだまだリアルではありません。本研究では、オープンワールド系のゲームでもリアルな交通状態を実現することを目的としています。一般的な交通シミュレーションは様々な手法が提案されているのですが、ゲームの場合は公道でのレースや追跡表現など、あまり現実世界では起こらない状況が多発します。そのような場合でも、各自動車の速度や密集状況などを適切に調整しつつ、各車が自然な動作を行うような手法を開発中です。今回は、その途中の段階を発表しました。

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交通シミュレーションの実行図

(メディア学部教授 渡辺大地)

ゲーム技術に関する学会発表紹介(2)

2022年12月 1日 (木) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の渡辺です。こんにちは。

前回の「ゲーム技術に関する学会発表紹介(1)」に続いて、NICOGRAPH2022で発表した研究を紹介したいと思います。

3件目は、修士2年の栗原亨輔さんの研究を紹介します。題目は「VRでのピンポイント近接攻撃の補助に関する研究」というもので、ショートペーパーとして採録されました。この研究は、VR格闘ゲームを対象としています。VRゲームでのコントローラーは、通常のゲームコントローラーのようにボタンやレバーによるものではなく、加速度センサーなどにより腕の振りがそのままVR空間に反映されます。そのため、VR空間内の特定箇所に攻撃をする場合などは、より精緻な操作が求められてしまいます。本研究では、剣の振り下ろしなどのモーションに対し、攻撃部位から多少外れた場合でも命中するための補正を実現しています。どの部位を攻撃しているのかを認識するため、アイトラッカーなどを利用していることも特徴です。

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ピンポイント近接攻撃の概念図

4件目は、修士2年の我彦拓磨さんの研究を紹介します.題目は「お察し行動をするチームワークAI」というもので、ポスター発表として採録されました。FPSゲームの中には、チーム戦を前提としているものが幾つかありますが、その際にチーム員をAIが担当するケースがあります。そのような場合、味方AIにプレイヤーがどのように作戦意図を伝えるかというのが問題になります。人間プレイヤー同士の場合、ゲーム中に用意されている「ピン」を用いて伝達をするのですが、その際にピンがどのような意味を持つのかをボイスチャットで伝達しておく必要があります。しかしながら、AIの場合は言葉で伝える事はできません。この研究では、ピンによる指示をAIがどのように解釈したのかをプレイヤー側が判定し、AIがその判定を学習してよりプレイヤーの意図に沿った伝達を実現するというものです。

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お察し行動AIの概要図

 

(メディア学部教授 渡辺大地)

 

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