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【3D(立体映画)の歴史と挑戦⑥】2009年の「アバター」が今までの3D映画と全く違う、たった1つの理由(メディア学部 藤崎実)

2022年12月10日 (土) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

映画「アバター」シリーズの第1作「アバター」(Avatar)は、2009年に3D(立体映画)の超大作として公開されました。

私はジェームズキャメロン監督の大ファンでしたので、公開当時、ジェームズキャメロン監督への様々なインタビュー記事に目を通していました。

そして、ある記事に注目しました。
そこには、映画「アバター」が、今まで作られてきた数多ある3D(立体映画)と、どの点で違う3Dなのか、明確に語られていました。

そして、ジェームズキャメロン監督の発言を聞いて、私は「なるほど!」と大変感銘を受けました。

Avatar

(画像出所)imdbAvatar」 https://www.imdb.com/title/tt0499549/?ref_=tt_mv_close

それまで作られてきた3D映画のほとんどは、画面の奥から画面手前に向かって、何かを差し出したり、
ボールを投げたりすることで3Dの効果を強める演出を行っていました。

(そうした演出が続くと、あざとさが目立ってきます。だから3D映画は、次第に廃れてしまったのです・・・)

でも、3Dの使い方は、それだけではないはず。

ジェームズキャメロン監督はインタビューの中で、従来の3D演出の過剰さについて語り、「アバター」での3D表現は、画面の手前に向かって行われるアクションとは真逆で、映像世界の「奥行き」に対して発揮されている、と語っていたのです。

なるほど!その手があったか」私はとても感動しました。
D表現を、画面手間方向に利用するのではなく、画面の奥行きとして利用する。

どうしてそうした3Dの使い方に、今まで誰も気づかなかったのでしょうか。

映画「アバター」は、奥行きの表現として3Dを使うことで、過剰演出とは全く違った、リアルで未体験の映像世界が魅力の映画となりました。
ジェームズキャメロン監督は天才だな、と思ったのでした。(メディア学部 藤崎実)
 #アバター

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