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ゲーム技術に関する学会発表紹介(4)

2022年12月 3日 (土) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の渡辺です。こんにちは。

前回の「ゲーム技術に関する学会発表紹介(3)」に続いて、NICOGRAPH2022で発表した研究を紹介したいと思います。

7件目は、学部4年の明石光平さんの研究を紹介します。題目は「感情パラメータを導入した疑似プレイヤーの研究」というもので、ポスター発表として採録されました。複数のプレイヤー同士が対戦するゲームは数多く遊ばれていますが、中には人間プレイヤーの代わりにAIがキャラクターを操作する場面もあります。そのとき、人間プレイヤーと比べてAIが操作するキャラクターは対戦しても面白くないと言われることがあります。本研究では、相手への印象変化がその要因であるという仮説を立て、AIに対し「感情パラメータ」という要素を導入しています。その上で、感情パラメータを伴うAIとそうでないAIでどのように印象が変わるのかを調査しました。

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実験用ゲームの実行の様子

8件目は、学部4年の渡辺充さんの研究を紹介します。題目は「2次元チューリングパターンを用いた多様な3次元モデルの作成」というもので、ポスター発表として採録されました。チューリングパターンとは、数学者アラン・チューリングが1952年に示した反応拡散方程式の一種で、様々な動物の柄模様が発現することで知られています。本研究では、チューリングパターンを用いた応用として、自然景観の自動生成手法を提案しています。自然景観の自動生成は「パーリンノイズ」と呼ばれる手法が有名ですが、このチューリングパターンを用いた方法では動的な調整が可能であることが特徴で、分布の濃淡を調整したり、分散の度合いを動的に変化させることが可能です。

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チューリングパターンを用いた自然景観の様子

(メディア学部教授 渡辺大地)

 

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