今年度は対面授業(+ハイブリッド少々)
2022年12月26日 (月) 投稿者: メディア社会コース
コロナ禍3年目となり、大学の授業の様子はまさに「WITHコロナ」の年となりました。基本的には対面授業が実施されていますが、やはり体調不良等でお休みしなくてはならない学生もいます。私は全ての授業でハイブリッド授業を実施することで、自宅からでも授業を受講できるように努力しています。
⑴1年次科目「音楽産業入門」の様子
写真は1年生が中心に受講している「音楽産業入門」の様子です。受講生が200名以上となり、教室は満員です。もう少し広い教室に移動できないかと交渉しましたが、空き教室がありませんでした。まさに、WITHコロナなのだなと実感しています。常に換気をしていますし皆さん静かに受講していますから、心配になるようなことはありません。
写真1:授業風景(音楽産業入門)
⑵ハイブリッドシステムをコンパクトに!
2年前のブログを読み返すと、同じハイブリッド授業でも随分と大袈裟なシステムを使っていたなと少し反省しています。当時は初めてのことだったので、どうやって遠く離れた学生とコミュニケーションをとりながら授業を進めるかということを考え、必死でありったけの機材をかき集めて実施していました。
■2020年12月 6日
コロナ禍のハイブリッド授業って何?<7. システム図>
当時は研究室から配信し、大教室に来る学生にはパブリックビューイングをして、自宅から受講する学生はZoomで参加するというスタイルでした。翌年は、最初は遠隔で実施しましたが、感染が落ち着いている時期は基本的には対面で実施しました。
■2021年12月14日
コロナ禍2年目となった大学の授業(講義篇/ハイフレックス授業)
今年度は、昨年と同じ機能を保ちながら、もっとコンパクトに出来ないかと試行錯誤を繰り返した結果、ノートパソコン以外の機材は全てこの小さなケースに収めることが出来ました。
写真2:ハイブリッドシステムの小さなケース
⑶コミュニケーションを大切にしたシステム構成
コロナ禍にオンラインやハイブリッドといった、これまでにない授業形態を体験したことで、学生とのコミュニケーションがいかに大切かということを改めて考えるようになりました。その結果が、現在のハイブリッドシステムです。
①は画像をプロジェクターに投影したり、マイクやパソコンの音声出力の音量を調整したりするために、教室に備え付けられたシステムです。②のノートパソコンを持参し、スライドを表示したり、Zoomに接続したりします。
③は今年から導入したLINEオープンチャットを確認するためのiPadです。受講生全員がチャットに入り、発言したり、投票をしたりします。授業中に学生がどんなことを考えているかが分かりますし、質問を受け付けて回答することもできるので、とても役立っています。
④はライブテキストシステムで、私が話している内容を文字通りリアルタイムに文字化してくれます。「UDトーク」というスマートフォンアプリを使用しているのですが、最近はテレビドラマ「silent」で使われているので有名になりました。もともと聴覚障害者向けのアプリですが、聞こえる学生でも字幕があると授業内容を理解しやすいと評判です。
⑤はZoom用のイヤフォンマイク、⑥はZoomのカメラとして使っているiPadです。カメラは教室の学生と同じ目線に合わせることで、対面で受講しているのと同じ感覚が得られると考えています。
写真3:ハイブリッド授業システム
▶︎まとめ
コロナ禍も3年目となり少し様子が変わってきましたが、多様なニーズに合わせて対応していくことが求められる時代になってきています。パンデミックにならなければ、ハイブリッド授業をやろうという発想に至らなかったのではないかと思いますが、せっかく始めたのだから、これからも必要な人がいる限りは続けていきたいと思います。
メディア学部 吉岡 英樹
略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。
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