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第6回シナリオ執筆に役立つ小理論

2023年1月 7日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆に役立つ理論」と題し、知っておくとシナリオの内容が良くなる知識やポイントを簡潔に紹介していこうと思います。

今回は2つ目の「プロット」についてです。

「段階的シナリオ制作その2『M(ミディアム)プロット』」。

『Sプロット』は60文字前後で書くプロットでしたが、
『M(ミディアム)プロット』は文字数が増えて200文字で書くプロットになります。

60文字では具体的な内容が記述できませんが、200文字なら「特徴」は記述できるでしょう。
全開同様映画「バックトゥザフューチャー」を例に挙げるなら次のような内容になります。

『タイムマシンの暴走によって、過去に飛ばされたマーティは
元いた時代に戻ろうとするがタイムマシンはエネルギー不足だったため、
後にタイムマシン開発者となる博士や、若かりし頃の両親の協力を得て、帰還のチャンスを伺い、
落雷による超エネルギーを獲得して、無事現代に戻った』(129文字)

比較のために前回のSプロットも載せます。

『過去に飛ばされた主人公が
協力者を得て、元いた時代に戻るための条件と問題を解決し
現代に帰還を果たす話』(51文字)

Sプロットではよくわからなかった「過去に飛ばされる」とは
Mプロットでは「タイムマシンの暴走」が原因だとわかります。

Sプロットでは「現代に戻る」という結末しかわかりませんが
Mプロットでは「落雷による超エネルギーを獲得」したことで、それを可能にしたとわかります。

Sプロットで「要するにどんなストーリーなのか」を把握した人たち向けに「作品の具体的な特徴」を知ってもらうためにつくるプロットがMプロットです。

前回の繰り返しになりますが、シナリオを書く人は壮大な構想を持つがゆえに、自分の構想を思いつくままに話してしまいがちです。

しかし、いきなり壮大な構想を話されても、聞く人はすぐに内容を理解できないものです。Sプロットでおおまかな内容を伝えて、Mプロットで特徴をかいつまんで伝える、という段階を踏んだ説明が重要なのです。

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