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貞淑な美女?

2023年1月17日 (火) 投稿者: メディア社会コース

『不実な美女か貞淑な醜女か』は、1994年に今はなき米原万里というロシア語通訳者だった方が書いた本のタイトルです

 国際的な事件があったりニュースがあったりすると同時通訳が翻訳することがあります。素晴らしい通訳をされることがほとんどですが、私たちが聞いていてもどうしてこんなに日本語としてギクシャクした表現になるのだろうかと思うことがあります。

一流の通訳者だった米原さんはその問題を「日本語としてわかりやすいけれども原文とずれてしまった不実な美女」と「ちょっとぎこちないけれど原文に沿っている貞淑な醜女」として書いたわけです。

これは大学入試でも同じことがあると思います。もっと日本語らしく書きたい、でもこの英語などの外国語はきちんと読むとそうは訳せない、このことは外国語の日本語訳に関わる人たちがずっと長く悩み事となっていることなのです。

悩んでいるのは私も同じです。最高に素晴らしい英語の表現も訳してしまうと普通の日本語になってしまうのです。努力を重ねてできれば「貞淑な美女」となる翻訳や通訳をしたいものです。

                                          山崎晶子

                                                 

 

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