« 2023年1月 | トップページ | 2023年3月 »

2023年2月

江戸の和算のたしなみ(2):娯楽としての和算と算額

2023年2月28日 (火) 投稿者: メディア社会コース

まず前回の問題1の答え合わせから始めましょう。様々な解法が考えられますが、相似の性質を上手く利用すると、意外とあっさり解けてしまいます。ここで、問題の図に次のようにA~Mの頂点ラベルを振ってみます。すると、△ABC∽△EJC∽△KGC(※ ∽は相似の記号)であることにすぐに気付きます。さらに、三角形ABCにおける大正方形と大円の位置、三角形EJCにおける中正方形と中円の位置、三角形KGCにおける小正方形と小円の位置まで含めて相似であることがすぐに確認できます。したがって、中円の直径をd cmとおくと、9d d4より、d 6が導かれます。

Wasan_quiz12

さて、江戸時代における和算の位置づけですが、最初の頃は和算の専門家(現在の数学者)の研究対象に過ぎなかったものの、徐々に一般の人々の娯楽になっていきました。先の問題のような幾何パズルは楽しいものです。大名や藩主などの比較的階級が上の人から農民や商人などの階級の低い庶民まで、その階級の垣根を越えてパズルマニアが増えていきました。そして、既存の問題を解くに飽き足らず、新しい問題を作って他人に解かせるといったことが、日常生活の中に根付いていったのです。

そして、独特の風習も生まれました。難しい問題を解いたり作成したりすると、それを神社やお寺に奉納し、飾ってもらうというものです。その多くは劣化しないよう額縁のようなものに納められていたことから、算額と呼ばれるようになりました。この神社仏閣への算額奉納の風習には、いくつかの理由があるようです。そのうち最も多いとされる理由は、数学の腕が上がったことを神様、仏様に感謝することです。その他には、自分の流派(次回話す予定)を宣伝するという理由が挙げられます。

実は、前回の問題1は、岩手県大船渡市の五葉神社に奉納されたものです。問題文は、漢文では(本来は縦書きですが…)「今有鈎股如図容大中小方及甲乙丙円、只云甲円径九寸丙円径四寸、問乙円径幾何」となります。先の問題1は現代風の表現に置き換えて記しています。問題の意味を理解していれば、この漢文表現も部分的には何となく想像できますね。

次回は、著名な和算家とその業績について話をしたいと思います。

文責: メディア学部 松永

2023.02.28

江戸の和算のたしなみ(1):和算とは?

2023年2月27日 (月) 投稿者: メディア社会コース

本日から7回に渡り、パズル的な問題を交えつつ和算についてのお話をします。和算というと、江戸時代の算術のことを差すことが多いです。ただ、実際に和算という言葉が使われるようになったのは、開国後の明治時代以降とされています。いま私たちが学校で学ぶ算数や数学は、欧米由来のものです。いわば、洋算とも言えます(実際にはそういう言葉はありませんが…)。その“洋”に対して“和”が使われるようになりました。似たような例は、和食、和服、和書、和室…など、多々あります。しかし、これらの用語が明治以降に誕生したとはいえ、時代を遡って日本古来のものに対しても“和〇”という表現が使われるようになりました。

では、和算の起源はいつと捉えるのがよいのでしょう。実際には江戸時代よりも前にも、日本で行われていた算術の記録は多々残されています。しかし、中国やインド、朝鮮などの大陸由来のものが多少アレンジされたものが中心だったので、和算は日本独自の工夫や着想が窺える江戸時代の算術あたりを差すことが多くなりました。

さて、うんちくだけで終わるのも忍びないので、最後に江戸時代に実際に出題された簡単な和算の問題を出しておきます。中学校レベルの平面幾何の知識で解けますので、頭の体操がてら、是非ともチャレンジしてみてください。次回は、この問題の答え合わせと併せて、江戸における和算の位置づけと算額について話をしたいと思います。

【問題1】下図のように、大きな直角三角形の中に大中小の正方形と大中小の円が接しています。ここで、大円の直径が9cm、小円の直径が4cmであるとき、中円の直径は何cmでしょう。

Wasan_quiz11

 

文責: メディア学部 松永

2023.02.27

 

極夜行

2023年2月26日 (日) 投稿者: メディア技術コース

春休みなので、たまには研究に関係ないことを書きます。

角幡唯介という人が書いた、「極夜行」という本を読んでいます。

北極や南極の近くでは、一日中太陽が沈まない「白夜」という現象があることはよく知られていますが、それとは反対に、一日中太陽が昇らないという現象もあり、「極夜」と呼ばれています。著者は、北緯77度のグリーンランドにあるシオラパルクという集落を拠点に、太陽が昇らない真っ暗な世界を探検していきます。遠いところや高いところ、寒いところなどに行く冒険譚は数多くありますが、暗いところをひたすら進むというのは、ありそうでなかった気がします。そしてこの本を読むと、現代における冒険を探し求めた著者が、極夜にたどり着いたことにとても納得させられます。

実は私、この本をしばらく前に一度読んだのですが、その後「極夜行前」という著者自身による前日談を読む機会があり、そうしたらあらためてこの本を読み直してみたいという気持ちになった次第です。ちなみに、著者が世に出るきっかけとなった「空白の五マイル」という本もとても面白いので、未読の方はぜひこちらも読んでみてください。

(大淵 康成)

雑感:新学生生活や新社会人生活におけるモチベーションと集中力

2023年2月25日 (土) 投稿者: メディア技術コース

新しいメディア学の研究テーマに取り組んでいる全国唯一の健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。人体を健康メディアとしてとらえメディアを活用して自らの健康をデザインしたり、多くの人たちに役立つ健康改善するための健康アプリを制作するための研究を行っている研究室です。

そろそろ、新しい環境への移行の季節になってきました。梅の香りから桜舞い散る季節は日本人にとってとても大切な季節です。この時期の卒業式や入学式を世界標準の9月に移行しないのは、この日本人感情のせいだからかもしれませんね。

これから新しい環境において、スタートは皆さんほぼ一斉にできますが、3日後、1週間後、1か月後、3か月後、と次々とチャレンジがやってくる人も一定数いるはずです。そのチャレンジとは、このまま続けることができるか、ギアチェンジしてペースダウンするか、またはペースアップするか、という3パターンでしょうか。

人間は、長時間駆動できる「モチベーション」と短時間駆動しかできない「集中力」の2気筒?2段階?の駆動系を有するアクセルとブレーキによってコントロールされています。生産性の高い人は能力の高い人ではなくて、その2種類のアクセルとブレーキの使い方が上手な人であると考えています。もちろん真に能力の高い人が高い生産性を発揮できているのは事実ですが、そのような人を真似ることはできませんが、

集中力は一般に30分程度とも言われている短時間駆動であるため、宇宙戦艦ヤマトの波動砲やドラゴンボールのかめはめ波のように一撃必殺の協力な道具なので使い方には慎重にならないといけません。しかしモチベーションは集中力と違って長時間駆動可能なので、全般にこれを高めることが有益とされていて、企業においてもモチベーションを高めるための様々な取り組みがなされています。

皆さんも集中力は貴重なものとして無駄使いせず、モチベーションを高める、もしくはモチベーションを高く維持できるスタイルを身に着けていきたいものですね。

卒業研究の進め方についての雑感

2023年2月24日 (金) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の盛川です。

先日、卒業研究発表や卒論提出が一段落し、この時期はデータの整理や引継ぎなどを行っていました。

卒業研究の進め方についてこの1年を振り返ると、やはり研究の進め方についての試行錯誤が多かった印象があります。もちろん試行錯誤を繰り返すことはよいことでもあるのですが、研究の方向性がわからず右往左往してしまうことも多々ありました。

4年生になると卒業研究を行わなければいけないということは、学生の皆さんは大学のカリキュラムとして知ってはいると思いますが、では「研究する」とは何か、何をすればよいかについては、いざ卒研に取り掛かるという段階で考え始めることも多いのではないでしょうか。卒研指導やその前段階となる創成課題の授業などで「研究」の方法を学ぶことはあります。しかし実際に卒業研究を進める段階になると、「自分で考えて手を動かさないといけない」という状況になり、これまでの授業を受けるのとは全く違った活動に戸惑ってしまいがちです。

私の研究室では、研究指導の最初の方で「卒業研究の攻略サイトをみよう」といったことを伝えています。メディア学部の学生はゲームなどに興味を持っている人が多いので、よくゲームの攻略法などを調べるといったことをする経験があったりします。どうやって進めればよいか、うまく攻略するにはどこに注意すればよいか、ということについて情報を集めることは、ゲームに限らず卒業研究でも有用です。

Google検索などで、「卒業 研究 論文 進め方」などのキーワードで調べると、たくさんのサイトが候補に挙がります。また、書籍としても多くのものが出版されています。そうしたサイトや書籍の多くでは、卒論の書き方のみならず、研究のテーマをどう決めればよいか、どういったことを考えるのが重要かについても解説しています。裏を返すと、それだけ卒論のテーマを決めることに悩んでいる人が多いということでもあります。

重要なのは、こうした情報を最初に知っておくことだと思います。卒論を書く段階になって初めて書き方について調べ、そこでテーマの設定についての重要性に気付く、といったことがよくあったりします。これから卒業研究に着手する、または大学に入って研究するとはどういうことなのかについて気になる人は、ぜひ「卒業研究の進め方」について一度調べてみることをお勧めします。

文責:盛川浩志

メディアエルゴノミクス研究室:卒業研究

2023年2月23日 (木) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の盛川です。

2022年度の卒業研究発表会が先月行われました。メディアエルゴノミクス研究室は今年初めて卒業研究の指導を行いました。6名の4年生がそれぞれ各自のテーマで研究を行い、その成果を論文という形でまとめるという作業を行いましたが、全員が完成までたどり着けたことは大変素晴らしいことだと思います。

本研究室では、新しいメディアと人間工学をコンセプトに、メディアがもたらす人への影響を調べるといったテーマで研究を行っています。今年の卒業研究も、そのテーマに沿った研究を行いました。本年度の研究は以下の6件になりました。

  • VR空間における視触覚クロスモーダル刺激の一致度の変化に関する研究
  • VR空間での睡眠が与える影響についての研究
  • メタバースでのグループワークにおけるコミュニケーションの評価
  • メタバースでのボードゲームにおけるコミュニケーションの評価
  • バーチャルショッピングにおける店員アバターの表現が購買行動に与える影響
  • 作業環境レイアウトのVRシミュレーションと実空間との印象の違いに関する評価

それぞれのテーマは、これから普及するであろうメディアを想定し、その普及がどのような影響を与えるかという視点で主題を考えました。今年度は、「メタバース」や「VR]がそのメディアとして取り上げられました。

来年度や再来年度、また5年先や10年先にどのようなメディアが取り上げられてくるのかを考えると、将来が非常に楽しみに感じられます。新しいメディアとは何かを常日頃から考え、いろいろな情報を取り入れていくことで、面白い研究ができることをこれからも期待しています。

文責:盛川浩志

言語メディア研究室: 2022年度卒業研究発表会

2023年2月22日 (水) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の松吉です。

2023年2月1日(水)の午前中に、言語メディア研究室の卒業研究発表会を実施しました。この研究室は出来たばかりであり、4年生が配属されたのは2022年度が最初です。それゆえに、今回が第1回の卒業研究発表会ということになります。6名の4年生がそれぞれ最終発表を行いました。

Sotu

言語メディア研究室は、計算言語学や自然言語処理を専門とする研究室ですが、今年度はこれら以外を研究テーマとする卒業研究もありました。今年度の研究テーマ一覧を以下に示します。

  • 英語由来の技名のカナ漢字変換
  • 「速い」をコンセプトとしたネーミング支援システム「スピードもじりん」の開発
  • 作詞支援のためのパンチライン度合いの自動判定
  • レビューのクラスタリングを用いたFPS ゲームの特徴の可視化
  • 動画投稿サイトにおいてバズに求められる編集のクオリティーレベルの検証
  • ライトノベルの文化祭におけるラブコメヒロインの特徴別ストーリー制作支援

「動画投稿サイト~」と「ライトノベルの~」の2つの研究は、3月上旬に外部発表を予定しています。

4年生は、このあと、審査版の卒業論文を修正し、最終版の卒業論文を完成させることになります。研究に使用したファイルを整理して後輩に研究を引き継ぐ作業もあります。あともう少し研究室での活動が残っていますが、これらが済んだら3月に卒業となります。

(文責: 松吉俊)

 

学会発表の思い出(その4)

2023年2月21日 (火) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

昨日の記事では、国内のいろんな場所を訪れたことについて書きましたが、せっかくなので海外出張についても書いてみます。こちらも東西南北で考えてみました。

最北端は、スウェーデンのストックホルムです。2017年に開催されたInterspeechへの参加で、そのときのことについてはこのブログにも書きました。ちなみに次点は2001年のEurospeechで訪れたデンマークのオールボーで、やはりヨーロッパは全般的に緯度が高いですね。逆に最南端はというと、実は学会で南半球に行ったのは一度だけで、2008年のInterspeechでオーストラリアのブリスベーンに行きました。季節は日本と反対になりますが、時差がほとんど無いので、出張で行くにはずいぶん楽だなあと感じた記憶があります。

グリニッジ子午線を基準に考えると、最東端もブリスベーンになります。逆に最西端は2011年のASRUワークショップで行ったハワイ島です。こちらの会場はいかにもリゾートホテルという感じで、休暇で訪れたら本当に楽しそうなところでしたが、出張なのがちょっともったいなかったです。ちなみに、日本からの距離が最も遠かったプエルトリコにも、2005年のASRUワークショップで行きました。このワークショップは、こんなふうにリゾートっぽいところで開催されることが多くて、それが励みになって論文書きを頑張ったりもしました。

コロナ禍で、もう3年ほど海外にも行っていませんが、今年こそはどこかに行けるといいなと思っています。

学会発表の思い出(その3)

2023年2月20日 (月) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

大学教員にとって、春と秋は学会発表の季節でもあります。以前にもここここなどに学会の思い出話を書いていますが、今年も入試や期末試験がひといきついて落ち着いたところで、思い出話の続きでもしてみましょうか。

学会では、いろんな場所に旅行できるのも楽しみの一つです。そこで、自分がこれまでに訪れた国内の学会会場の東西南北を考えてみました。最北端と最東端は北海道です。札幌の郊外にある札幌学院大学が最東端で、ここには2003年のFIT(情報処理学会・電子情報通信学会)で行きました。札幌の中心部からは少し遠いのですが、美味しいものも食べたいし、迷うことなく中心部に泊まりました。最北端は、この札幌学院大学よりほんのちょっとだけ北にある北海道大学です。ここには、1991年の日本物理学会(私はまだ学生でした)と、1997年の日本音響学会で行きました。とにかくキャンパスが広くて、どの建物に行くかで下車駅が全然違うのが驚きでした。

最南端と最西端は沖縄です。学会で沖縄に行ったのは一度だけで、2004年の日本音響学会が琉球大学で開催されました。当時の私の職場からは、いつも音響学会に2~3人が参加していたのですが、なぜかそのときだけやけに参加者が多かったのを覚えています。

今年の春は、残念ながら東京での学会にしか行く予定がありませんが、秋にはまたどこかに行けるといいなと思っています。そのためにも研究を頑張らなくては。

第13回シナリオ執筆に役立つ小理論

2023年2月19日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆に役立つ理論」と題し、知っておくとシナリオの内容が良くなる知識やポイントを簡潔に紹介していこうと思います。

今回は「登場人物設定」の6回目になります。今回で登場人物設定は一区切りとします。

「能力設定」です。

能力設定は、登場人物設定を書いてきてほしい発注すると、まっさきに書かれてしかもボリューム多めで提出される印象のある設定です。

できること、得意なことを書いてくる人が多いですが、逆に出来ないことや苦手なことも書くことが重要です。

身体能力、頭脳、特殊能力、能力の長所、能力の短所、弱点、などが該当します。

スポーツが得意とか、学校の学力テストの点数が高いとか、その程度の現実的に想像できるような能力設定だけであれば、それほど困らないのですが、ファンタジー作品をはじめとした非現実世界、架空の世界を舞台にした作品を制作しようとしている人は、だいたいの場合、その世界観にあわせて、その「能力設定」情報が膨大になりやすいです。

ある意味では「能力設定をいかに用いて活躍するのか」が作品の最大特徴となっていたりするので、どうしても力が入ってしまう箇所ではあると思います。

しかし、他の設定項目同様、いかにその特徴をわかりやすく示して、理解と共感を得られるか、が大事なことには変わりないので、凝りすぎた設定、難解過ぎるギミック、前提知識がないと理解できないような設定にはしないほうが良いでしょう。

魅力的な「登場人物設定」は、作品の評価を大きく左右するので、しっかり練り込みたいですね。

第12回シナリオ執筆に役立つ小理論

2023年2月18日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆に役立つ理論」と題し、知っておくとシナリオの内容が良くなる知識やポイントを簡潔に紹介していこうと思います。

今回は「登場人物設定」の5回目になります。

「性格設定」です。

性格設定は、書けと言われると書けない人が多いのではないか、と思われる設定です。

なぜなら、実際に「性格設定」を書いてくれ、と指定すると、えてして他の設定の情報をからめて「~みたいなことをする性格」と回答される場合が多く、それは果たして成果情報と言えるのか?と思わされることも多いのです。

そこで今回については次のような情報を「性格設定」と定義します。

自分がどんな性格だと思っているか、他人からどう思われる性格か、主張、生き方、スタンス、長所、短所、などです。

特に前ふたつ「自分では」「他人から」が重要で、言い表すことの難しい「性格」を、作者としてある程度客観的に把握できると、登場人物を作品中で動かしやすくなります。

もちろん、ここに記述した性格通りの言動を常にとらせなければならい、というわけではなく、ストーリーの展開次第では、思わぬ自体や衝撃的な出来事を目の当たりにして、絶対に取らないような言動を取ってしまうようなこともあるでしょう。

そのくらい「性格設定」の扱いは難しく、またデリケートなところがありますが、それゆえに事前準備はしっかりして、あまり一貫性のない言動を取らせないよう、基準の設定は大事にしたいところです。

第11回シナリオ執筆に役立つ小理論

2023年2月17日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆に役立つ理論」と題し、知っておくとシナリオの内容が良くなる知識やポイントを簡潔に紹介していこうと思います。

今回は「登場人物設定」の4回目になります。

「生活設定」です。

日常、スケジュール、行動ルーティン、習慣、趣味、癖などが該当します。

これも他の設定同様に、特徴あるものに絞って記述することが大事です。

何か特別な意味がないのであれば「朝起きて、仕事に行って帰ってきて、寝る」などという情報を書く必要はないです。

また、作中の物語が展開によっては「生活」と呼べるほど、普段の姿が描かれない場合もあります。

例えば戦争モノであれば、最初から最後まで戦争中の作戦遂行を描くことに終始して、普段その登場人物がどんな生活をしているのか情報提供されなかったりします。

その場合は、あくまでその作品の中の生活設定として特徴的なことは何か、を考えることが重要になってくるので、習慣や癖などを書くことで、その登場人物を印象付けることになります。

あまり突拍子もない行動や言動をとることを習慣や癖にしてしまうと、観客の感情移入を妨げるので注意は必要ですが、架空の存在である登場人物をリアルに感じさせるためには、目を引く「生活設定」を考えることは大事です。

第10回シナリオ執筆に役立つ小理論

2023年2月16日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆に役立つ理論」と題し、知っておくとシナリオの内容が良くなる知識やポイントを簡潔に紹介していこうと思います。

今回は「登場人物設定」の3回目になります。

「外見設定」です。

場合によってはイラストやラフスケッチ、イメージの近い俳優の写真やキャラ画像をつけることもありますが、基本的には文字で外見を説明する「設定」です。

身長、体重、大きさ 太さ、髪型、顔の特徴、服装、表情、トレードマーク、キーアイテム、などがあてはまります。

実際に作中で動くさまをイメージしてもらうためには、どれも重要な情報ですが、身長や体重はとりあえず決めるとして、それに伴う外見の印象については、特筆する必要があるものだけに絞ったほうがよいです。

例えば「ドラえもん」に登場するキャラクター「スネ夫」は、その特徴的な髪型が目を引く存在で、一見すると外見設定に何らかの記述をしたくなるのですが、彼は作中でその髪型に対して言及されることがほとんどありません。そういったキャラクターであれば、この「外見設定」に記述する必要は無いです。

逆に、マンガやアニメのキャラクターは、漫画家やキャラクターデザイナーのタッチを統一する意味で、どの登場人物も、それなりに整った顔立ちをしていたりするのですが、「私なんて平凡なタヌキ顔だし・・・」などと自称するような場合は、設定情報に「平凡なタヌキ顔」と書く必要があります。

どうしても文字情報だけだと伝わりにくい設定ではありますが「特徴」はしっかり示すようにしたいですね。

第9回シナリオ執筆に役立つ小理論

2023年2月15日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆に役立つ理論」と題し、知っておくとシナリオの内容が良くなる知識やポイントを簡潔に紹介していこうと思います。

今回は「登場人物設定」の2回目になります。

「社会設定」です。

前回の「基礎設定」同様、これもどちらかというと履歴書に書かれるようなものです。

生まれ、家族構成、職業、役職、社会的地位、などが該当します。

どれも比較的、単語一つで書けそうなものですが、これらは作中において、
ストーリーに大きく関わってくることが多い設定でもあります。

生まれや家族構成は、その登場人物の人間性を確立させる上で重要な意味をもちますし、職業や役職は、仕事をこなしていく過程そのものが物語になったりします。

場合によっては、複雑な家族構成をテーマにすることもあるでしょうし、ファンタジー世界では、現実には存在しない、例えば魔法や超能力を前提とした職業もあったりします。

それゆえに思わずたくさん色々書いてしまいそうになりますが、初めて設定内容を読んだ人でもわかるように書きましょう。

第8回シナリオ執筆に役立つ小理論

2023年2月14日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆に役立つ理論」と題し、知っておくとシナリオの内容が良くなる知識やポイントを簡潔に紹介していこうと思います。

今回から「登場人物設定」について取り上げてみます。

まず1つ目は「基礎設定」です。

ざっくりいうと、履歴書へ最初に書くような情報です

名前、性別、年齢、住所、出身、人種などです。
ファンタジー世界なら、細かく「種族」なども含まれるでしょう。

後述する他の設定に比べて、説明などはあまり必要のない設定だと思いますが

「見た目は子供だが、頭脳は大人」

・・・のような某少年探偵のように、ちょっと特殊な年齢設定だったりすると、
ここでそのへんを述べておく必要があります。

とはいえ、あくまで基礎的な情報なので、読んですぐわかるようにとどめておきたいところです。

アニメ制作の未来のために

2023年2月13日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

 

普段はゲーム開発の授業や研究の発信が多いですが,今回はアニメに関する発信です.

本年度は一般社団法人日本動画協会が実施する,令和4年度 経済産業省 『コンテンツ海外展開促進事業(アニメーションのデジタル制作に対応した効果的な人材育成に関する調査)』の検討委員会の委員長としてアニメ制作の未来を考える一人として参加しています.

メディア学部ではアニメといっても「CG」の色が濃く,プロジェクト演習でも3DCGをトレーニングしています.近年は3DCGを手描き風に表現する技術「トゥーンレンダリング」(セルレンダリング,トゥーンシェイディング,セルシェーディングとも呼ばれます)を活用して,いわゆるアニメと見分けがつかない表現をする技法もあります.

これらの技法を生かし3DCGのみで制作されるCG作品(いわゆるフル3DCG作品)や手描きのアニメと組み和される作品(現在ヒット中の作品のほとんどが組み合わせています)があります.

今日はCGではなく,いわゆる「作画」の話題です.

私は長らく,手描きアニメーションにおけるコンピュータ利用(ディジタル化)の支援のために,「プロフェッショナルのためのディジタルアニメマニュアル」という書籍をアニメ制)作会社の方々と編集してきました.1990年代終盤から,それまでのセルでの着色とフィルムへの撮影に対し,コンピュータ上での仕上げ(彩色),撮影(合成)が普及し始めました.それまでの技法,経験を新しい基盤の中でどのように再現していくのか,拡張していくのかに多くに時間が必要になり,その支援のためにフィルムでのアニメーション制作とコンピュータのアニメーション制作を比較するマニュアルを作成しました.

実は当時から議論になっていたのは,「作画」でした.2000年代初頭のディジタル化では,キャラクタを描く作業は「紙」に鉛筆使って描き,それをコンピュータにスキャンする方式がとられていました.当時から液晶ペンタブレットや液晶なしの板タブレットを用いて,直接コンピュータ上で作画することは可能であり,少数ではありますが採用しているスタジオもありました.

2015年ごろより,このコンピュータ上での作画の普及が広がり始めてきました.

再び,制作手段の変化を受けて,アニメ制作スタジオがどのように対応していくのか?,課題は何か?先進する企業はどのようにしているのか?業界標準の必要性は?など議論が必要になってきました.

そこで,取り組むようになったのがこの取り組みです.

事前申し込み制ではありますが,制作スタジオの経営者やクリエイターの方と意見交換をしながら,アニメ制作の将来に向けて研究者として大学の教育者としてどのようなことができるのか常に考えています.

もし興味がある方がいれば,下記のサイトからぜひ概要を確認いただき申し込んでいただければと思います.
(締め切りは2月15日(水)13:00です)

概要と申し込みはこちらです.

由来は何か

2023年2月12日 (日) 投稿者: メディア社会コース

この1週間は、いつの間にか、もとの意味合いがなくなって、別のところに重心が移ったものごとを述べてきました。

こうしたことは、社会文化にも、精密と思われる数学を含めて、さまざまな学術分野にも見受けられます。

数学に限りませんが、専門の用語や約束がむずかしいと思ったら、そのもとはどうだったのだろうかと調べてみると、腑に落ちることがあるかもしれません。

また、ときどき、その用語などを頻繁に使っている専門家でも、由来を知らないこともあります。これは、調べて由来などがわからなくても、もとの意味合いとは異なっているのかもしれないと心得て、頻繁に使えば、慣れて使いこなせるようになることを意味しています。

こんな知見も勉強に活かして、大学に(できればメディア学部に)進学していただければと思います。

(メディア学部 小林克正)

なぜ12なのか

2023年2月11日 (土) 投稿者: メディア社会コース

十二支に話を戻します。

十二支の12という数は、どこからきたのでしょうか。

すぐに思い付くのは12か月ということから、1年の月の数から来たのではということです。実際、旧暦の月と対応させることがおこなわれています。

ところが、それが違うのです。以前、少し述べたように、1年が12か月になったのは、1世紀の初めあたりらしいので、十二支ができたより、ずっと後のことです。

それに、十二支は、本来、年を数えるために用いられたものでした。

では、どこからきたのでしょうか。

実は、木星が十二支のもとらしいのです。
どういうことかというと、木星の公転周期がおよそ12年なのです。
だから、木星をよく観察していれば、12年ごとに同じ場所に来ることがわかり、それを対応させたものが十二支になったというわけです。

ただ、木星は太陽の周りをその周期で回っていて、それをやはり太陽の周りを回る地球から見ているので、かなりずれたり、時期によっては逆行して見えることもあります。

そうしたことを不思議に思いつつも、そのまま受け入れ、何世代にもわたる、現代の感覚からすれば途方もない時間をかけて観察し、記録したことから、12年という対応をみちびいたのでしょう。

それは、研究にとって、ある種の理想ともいえるものですが、現実にはなかなかできないことです。

(メディア学部 小林克正)

では十干は

2023年2月10日 (金) 投稿者: メディア社会コース

えとの話を続けます。

えとは漢字では干支と書きますが、これは、十干十二支(じっかんじゅうにし)の略です。また、干支は幹枝、すなわち幹と枝の略とされています。

えとという言葉は、もとは、十干のことで、きのえ(木の兄、甲)、きのと(木の弟、乙)といった具合に、「え」と「と」からなるので、こう呼ばれたのです。

十干は、十二支と同じように、10までの数を巡回的にかぞえるのに用いられてきました。10という数は、手の指の数10本がもとです。
10になると1桁上がる、十進法と根本は同じです。

メディア学部の分野でも基本となっている、デジタルは、指の意味です。
やはり、手の指でかぞえることがもとになっています。
でも、いまはデジタルと聞いて、指は思いおこさないですね。

上でも述べた、十干十二支は、十干と十二支を合わせて、甲子(きのえね)から順番にペアを作っていったものです。60番目の癸亥(みずのとい)で終わり、また甲子に戻ります。
120通りではなく、60通りしありません。
なぜかというと、10と12の最小公倍数が60だからなのですが、それがわからない時代には、存在しない組合せがあるというのは不思議に思われたに違いありません。

(メディア学部 小林克正)

十二支は動物ではなかった

2023年2月 9日 (木) 投稿者: メディア社会コース

今年のえとを知っているでしょうか。

卯(う)ですが、これは本来うさぎではなかったようです。

ここで言う、えとは、十二支のことですが、十二支の漢字が、もともと何を表していたかについては、いまも研究が続いています。動物ではなかったのです。

植物の育っていく様子だという説も有力なのですが、決め手に欠けるとされています。

由来は別として、12までの数を循環的(数学的には巡回的とも言います)にかぞえるのに使われてきました。

えとが動物と考えられているのは、関連づけられたのが相当古く、遅くとも紀元前1500年ころの資料があり、古代バビロニアが発祥とされる十二星座と関連があるという説が正しければ、紀元前3000年にもなるからです。

十二支は、中国の発祥ですが、アジアから東ヨーロッパにかけて伝わって、使われてきました。

十二支の動物は、国・地域によっても異なっています。たとえば、亥(い)のイノシシは、中国では、似てはいますが、ブタだということは、よく知られています。

十二支も、その、もともとの由来と異なってきたのです。

明日に続きます。

(メディア学部 小林克正)

ハロウィーンの翌日

2023年2月 8日 (水) 投稿者: メディア社会コース

時期外れで、唐突ですが、ハロウィーンは、もちろん、ご存じでしょう。

このウィーンは、クリスマス・イブというときのイブの別形で、前日という意味です。
ハロウィーンは、ハロウ・デイの前の日というだけにすぎませんでした。
ハロウ・デイは、11月1日のAll Halo's Day のことで、日本語では万聖節と訳されています。
しかし、ハロウ・デイはとくに祝わず、意識さえせず、ハロウィーンのほうをおこなっていますね。
もともとは、ハロウ・デイを祝っていて、ハロウィーンはおまけ、準備の日だったのです。

昨日から話している、立春と節分の関係は、
このハロウ・デイとハロウィーンの関係とそっくりです。

本来の由来と異なって、重要性が入れ替わっているのです。

こうしたことは、洋の東西を問わないようです。

明日は、東洋にもどります。

(メディア学部 小林克正)

立春より節分

2023年2月 7日 (火) 投稿者: メディア社会コース

立春の最中なので、昨日から、その話をしています。

立春を1年の始まりとすることもあります。

ただ、立春なんて、なじみがないという人もいると思います。

これに対して、節分はご存じですね。
先週の金曜日、豆まきをしたり、恵方巻を食べたりしたでしょうか。
節分は、実は、単に立春の前の日という意味なのですが、
節分には、やるべきことがあるので、有名なわけです。

節分というのも、正確には、春になる直前の節分というべきものです。
四季それぞれの間に節分があり、立夏・立秋・立冬の前日です。
しかし、いまの時季の節分は、年の最初ということもあって、
一番、重視されて、節分というとこの春の直前の節分になっているいるようです。

いずれにしても、一般には、立春より節分のほうがなじみがあるのは
間違いないでしょう。

こうしたことは、日本だけ立春だけのことではありません。
世界的に大変有名な行事にも、そういうものがあります。
それは、明日、述べます。

(メディア学部 小林克正)

今日は立春ではありませんが、立春の最中です。

2023年2月 6日 (月) 投稿者: メディア社会コース

今年は、おとといの土曜日 2月4日が立春です。
すでに過ぎてしまいましたが、これは、立春の由来と言える意味によります。

しかし、実は、派生的な意味合いでは、今日も立春の最中なのです。

2月4日が立春という言い方は、天文学的です。
以前、ここでも書きましたが、立春点は、太陽の通り道(黄道・黄経)と赤道を宇宙に映したもの(天の赤道)と交点の一方です。もうひとつの交点が秋分・秋分点です。
太陽が実際に、この立春点を通る日を立春としたのです。

一方、それから派生した、暦(こよみ)的には、立春点から始まる2週間程度になります。
1年を24に分ける、二十四節気の最初です。
こちらの意味では、今は立春の最中です。

派生したことで意味や使い方が少し違ってきたわけです。

今日からしばらくの間、ここを起点とした話をしたいと思います。

(メディア学部 小林克正)

プロジェクト演習(IoTプロトタイピング演習)発表会

2023年2月 5日 (日) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。

昨日の記事に引き続き、今日はプロジェクト演習「IoTプロトタイピング演習」の発表会のレポートをします。

この演習はMESHmicro:bitRaspberry Piなどのデバイスを使い、ハードウェアの一部自作・追加などを行って、ちょっとしたアイディアをすぐに実現してみようという演習です。製品開発の場ではアイディアを製品にするには試作が有効ですが、安価でプログラミング的にも扱いやすく、あらかじめ通信機能なども用意されたデバイスが各種登場したことで、大学の授業のような場でも、すぐに作って検証してみるということが簡単になってきています。インターネット側に用意されている各種サービスと連携させると、スマートホームのようなこともいろいろできます。

最終発表から2つ紹介します。こちらの演習では、いろいろなデバイスを試すので、一つ一つの「作品」はごく短期間で作っています。アイディアを素早く形にするということです。一つ目はお菓子の箱を監視する仕掛けです。ほかの人にお菓子を奪われてしまうのも監視できます。磁気を使ったリードセンサで開閉を検知しています。明るさセンサや人感センサに頼らず、物理的に箱が開くのを検知するというアプローチです。

Iot20232a1 Iot20232a2
もう一つはIoTハンドベルです。モードがいくつかあり、2つで連携して「演奏」できます。

Iot20232b1 Iot20232b2
なんとハンドベルが段ボールでできています。100円ショップの使い捨て容器くらい用意すればよかったのに...。写真では音が伝わりませんが、上の写真はベルの音のモード、下は電子ドラムの音のモードです。持ち手の少し上(ベルの中)のところにmicro:bitが入っています。小さくて邪魔にならないmicro:bitを使って内蔵センサでインタラクティブな動作をさせています。単3電池2本でも動かせるのでこれなら外見を整えると面白いことができそうですね。

(メディア学部 寺澤卓也)

プロジェクト演習(実践的プログラミング基礎)発表会

2023年2月 4日 (土) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。

2022年度後期に開講していたプロジェクト演習の最終成果発表会を行いましたので、この記事と明日の記事で紹介しようと思います。

今日は「実践的プログラミング基礎」という、Unityを用いて全くの初心者がゲーム作りのプログラミングを学ぶ演習です。授業は週に1コマしかないので、14回の授業の前半は授業時間を使って基礎的な解説と演習を実施し、自習コンテンツも併用して、ボールゲームをベースとしたゲームつくりを学びます。中間発表で後半の時間を使って自分が作りたいオリジナルゲームのプレゼンをし、以降はその制作に入ります。後半になると、受講者が自分でどんどん作っていくので授業時間はアドバイスをもらったり、トラブル解決をする時間になっていきます。

1月17日が最終回の授業でしたが、そこで作ったゲームのデモ実演を含む発表会を行いました。

202321 202322

ただデモをするだけでなく、どんな設計をしたのか、工夫のポイントなどのプレゼンも行います。

202323 202324

発表やデモの後、実際にこの授業で指導をされている演習講師の先生やUnityを使い込んでいるTAなどから質問やアドバイスがあります。この演習は個人のレベルに合わせて指導されているので、継続的に履修をしている人とUnityもプログラミングも初めてという人が混在しています。

この2人も初めての受講のようでしたが、それぞれが目指したゲームを作ることができ、目標達成度も高い水準でした。

例年、前期は新入生の履修が多いので、4月からまたにぎやかになりそうです。

(メディア学部 寺澤卓也)

謝らなくてもいいですよ

2023年2月 3日 (金) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

この時期、多くの大学では、期末試験も終わって春休みの真っただ中という感じです。でも、我々教員はまだ大忙し。各科目の採点をしなければならないのです。

授業の中でいろいろと課題を出したので、その答案をひとつずつチェックしていくのですが、ときどき「申し訳ありません。わかりません」と書かれているものがあります。わからないのはしょうがないとして、別に謝る必要は無いと思うのですが、こんなふうに言わせてしまうのが、日本の教育の問題点なのかもしれないと思ったりもします。

スポーツの部活の世界では、ミスをすると監督に怒鳴られる(ときには体罰を受ける)ようなスパルタ指導が批判されるようになり、少しずつ雰囲気が変わってきていると聞きます。「監督に叱られたくない」という気持ちで練習をしても、萎縮してしまうばかりで、本当の成長は得られません。それは勉強でも同じで、「わからなかったら叱られる」と感じていたら、ちっとも楽しくないし、成績が伸びることもないでしょう。私の授業では、できない人を責めるようなことは言っていないつもりですが、これからは「できなくても謝らないでください」ということをもっと伝えていくべきかな、なんてことを感じながら採点をしています。

ネットワークメディア研究室卒研発表会

2023年2月 2日 (木) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。

メディア学部は1月30日から2月2日まで卒研発表会が集中開催されています。私たちのネットワークメディア研究室は2月1日に対面の口頭発表形式で最終発表会を実施しました。全員マスク着用ではありますが、対面で発表会ができたのは良かったと思います。レビュアーの森川先生にはたくさんのコメントをいただきました。また、2年生、3年生で参加してくれた人も多く、質問も出てよい発表会となりました。

20230202

今回の発表者は6名で、テーマは以下の通りです。

  • 一方の絵に他方の絵の特徴を度合いを調整し付与するための手法の検討
  • FPSゲームにおける射撃訓練のAIの検討と実装
  • 合成音声を用いた講義動画における発話特徴の学習効果への影響
  • Webを活用した高等学校までの情報科目の教材の提案と試作
  • 画像分類における特定ラベルの正解率を上げる手法の考察
  • BluetoothLEを用いたスマートフォンへの周囲環境通知システム

それぞれが興味を持つ分野の問題発見からテーマを設定し研究を進めてきましたが、時間切れで目標としたところまで到達できなかったテーマもありました。それでも、テーマを設定し、研究手法を検討し、実際に研究を進めて最後に評価実験を行う、そしてそれを論文にまとめ口頭で発表するというプロセスを経験したことはとても大きいと思います。なぜそうするの?なぜそれを選ぶの?なぜそう言えるの?としつこく責められた1年だったと思いますが、そのような考え方や進め方というのは各自の今後の進路において必ず役に立ちます。

あとは卒業論文の最終版の作成が残っています。1月に論文を提出後、発表の準備の過程で新たに考えが整理されたり、良い図やデータの示し方が分かったという人もいたはずです。発表会での指摘も踏まえ、完成に向けてあと少し頑張ってほしいです。

メディア学部 寺澤卓也

サウンド×ヒューマン研究室・2022年度卒業研究発表会

2023年2月 1日 (水) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

1月31日(火)に、「サウンド×ヒューマン研究室」の卒業研究発表会を行いました。「ミュージック・アナリシス&クリエイション(伊藤(謙))研究室」との合同開催です。ポスターセッション形式で、うちの研究室からは、最終発表5件と中間発表1件の合計6件の発表を行いました。

Postersession

思い返すと、2020年の2月に卒業研究発表会を行ったあと、新型コロナの感染が広がり始めました。翌2021年は議論の余地もなくオンライン開催となり、昨年2022年こそは対面開催できるかと期待しましたが、直前からの感染再拡大によりやむなくオンライン開催となりました。そこからさらに1年が経ち、今年は満を持しての対面開催です。発表題目は以下の通りでした。

  • メロディの時系列パターンが主観的類似性に及ぼす影響の研究
  • 話者間の遮蔽版による音声了解度の低下に関する研究
  • 自然音と合成音の聞き分けと印象評価に関する研究
  • 音楽と映像の主観的適合性に関する研究
  • 聴取者の行動と楽曲のリズムの相互作用の研究
  • VRコンテンツにおける立体音響の最適化 (中間発表)

3年ぶりということもあって、発表する人も聞きに来た人も、「ポスターセッションってどんなやり方でやるんだろう?」といった感じで始まりましたが、その後は徐々にディスカッションが盛り上がりはじめ、あっという間に時間が流れていきました。オンラインだと、質問する方もされる方もちょっと身構えてしまう感じがありますが、対面ならではのカジュアル感のようなものが、うまく議論を盛り上げてくれたような気がします。

4年生の皆さんは、このあと卒業論文の最終版を提出して、無事卒業となる予定です。1年間どうもご苦労さまでした。

« 2023年1月 | トップページ | 2023年3月 »