極夜行
2023年2月26日 (日) 投稿者: メディア技術コース
春休みなので、たまには研究に関係ないことを書きます。
角幡唯介という人が書いた、「極夜行」という本を読んでいます。
北極や南極の近くでは、一日中太陽が沈まない「白夜」という現象があることはよく知られていますが、それとは反対に、一日中太陽が昇らないという現象もあり、「極夜」と呼ばれています。著者は、北緯77度のグリーンランドにあるシオラパルクという集落を拠点に、太陽が昇らない真っ暗な世界を探検していきます。遠いところや高いところ、寒いところなどに行く冒険譚は数多くありますが、暗いところをひたすら進むというのは、ありそうでなかった気がします。そしてこの本を読むと、現代における冒険を探し求めた著者が、極夜にたどり着いたことにとても納得させられます。
実は私、この本をしばらく前に一度読んだのですが、その後「極夜行前」という著者自身による前日談を読む機会があり、そうしたらあらためてこの本を読み直してみたいという気持ちになった次第です。ちなみに、著者が世に出るきっかけとなった「空白の五マイル」という本もとても面白いので、未読の方はぜひこちらも読んでみてください。
(大淵 康成)
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