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なぜ12なのか

2023年2月11日 (土) 投稿者: メディア社会コース

十二支に話を戻します。

十二支の12という数は、どこからきたのでしょうか。

すぐに思い付くのは12か月ということから、1年の月の数から来たのではということです。実際、旧暦の月と対応させることがおこなわれています。

ところが、それが違うのです。以前、少し述べたように、1年が12か月になったのは、1世紀の初めあたりらしいので、十二支ができたより、ずっと後のことです。

それに、十二支は、本来、年を数えるために用いられたものでした。

では、どこからきたのでしょうか。

実は、木星が十二支のもとらしいのです。
どういうことかというと、木星の公転周期がおよそ12年なのです。
だから、木星をよく観察していれば、12年ごとに同じ場所に来ることがわかり、それを対応させたものが十二支になったというわけです。

ただ、木星は太陽の周りをその周期で回っていて、それをやはり太陽の周りを回る地球から見ているので、かなりずれたり、時期によっては逆行して見えることもあります。

そうしたことを不思議に思いつつも、そのまま受け入れ、何世代にもわたる、現代の感覚からすれば途方もない時間をかけて観察し、記録したことから、12年という対応をみちびいたのでしょう。

それは、研究にとって、ある種の理想ともいえるものですが、現実にはなかなかできないことです。

(メディア学部 小林克正)

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