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2023年10月

メディア学大系第18巻:メディアのためのアルゴリズム-並べ替えから深層学習まで- 発行

2023年10月30日 (月) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の藤澤です。

メディア学大系 第3期の書籍「メディアのためのアルゴリズム」が9月にコロナ社より発行されました。

9784339027761

寺澤先生、羽田先生とともに作り上げたこの書籍は、いろいろあって完成まで足掛け6年かかってしまいました。その分充実した内容になっているかと思います。さて、第3期の書籍はいずれもサブタイトルがついており、本書は「並べ替えから深層学習まで」となっています。当初、前半の純粋なアルゴリズムに関することだけ扱うという構想もあったのですが、検討を重ねた結果、機械学習・深層学習まで扱うこととなりました。書籍の後ろ半分は機械学習に関する内容となり、私が担当しております。この6年間の間には機械学習周りで大きな変化もあり、できる限り取り込むようにしてきました。ただ、この一年間で爆発的に発達・普及した生成AIについては、ごく一部しか入れることができていません。改定する機会があれば、盛り込んでいきたいと思っています。

そこで、生成AIを用いて、本書の前書きをベースに「ブログでの書籍紹介記事」として書かせてみました。なかなか自然な文章になっており、紹介記事としてそん色ないのではないかと思います。

===生成AIによる本書紹介記事ここから===

 

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メタバースの中の音をメタバースの外で聴くために

2023年10月25日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

こんにちは。伊藤彰教です。

VTuberをはじめとして、バーチャル空間内での音楽ライブ配信や声優トークイベントを楽しんでいる方も多くなってきたかと思います。現実空間では未成年だと入れない「クラブ」をVR空間内に作成し、自宅などから安全に音楽を楽しめる空間として、VRchatなどで盛んに制作が試されるようになりました。

当たり前すぎて見過ごされがちですが、こうした音楽や声を楽しむ仮想空間の構築に「音」の存在は欠かせません。音はどうやって仮想空間内に配置し、どのような形で視聴者にお届けすればよいのでしょうか。

ここで、現実空間においての音楽やトークイベントについておさらいをしてみます。

Sound Reinforcement (サウンド・リインフォースメント, SR)は、一般の方から「PA」と呼ばれている作業の専門用語です。イベント会場に巨大な、あるいは多数のスピーカを配置して、マイクや楽器の音量・音質のバランスを調整して、会場に適切な音を届ける仕事です。よく音楽のライブ会場で、観客席のまんなかあたりに機材がたくさん並んでいて、なにやら難しそうな操作をしている方々を見かけると思います。これらの方々のお仕事としては、当日の仕事だけではなく、何か月も前から会場の音響を計算してシステム設計を行い、限られた時間で説明・サウンドチェック・リハーサルをこなします。当日はステージ上の演奏家・実演家とともに「リアルタイムで同じステージを完成させる」ことになりますので、実演家としての素養も必要となります。

SRの責任者は、実演時間はFOHと呼ばれる場所にいて、時々刻々変化する音に対応する操作をします。FOHはFront of House(フロント・オブ・ハウス)の略で、たいていは観客席の中のどこかに陣取ります。こちらは、お客さまの位置から「いま、どんな音がしているのか。調整するとしたらどの音をどのように変化させるか。」を常にチェックするお仕事なので、ファンが音楽に没頭して楽しむのとはまた別の、冷静な判断力が要求されます。

バーチャル空間が「空間」である以上、ライブ空間・トークイベント空間もまた、仮想空間内でのSR、つまり音の調整が必要であるのは自明でしょう。ここで音響制作者としては、いろいろと考え込んでしまいます。

  • 仮想空間内でのFOHってどうすればいいんだ?
  • どこからなにを聴くことで音を調整すればいいんだ?
  • 仮想空間内での聞こえ方をチェックするのは仮想空間外なのだが果たしてそんなシステムがあるのか?

などなどです。

こうした問題を一気に解決するのはまだまだ先になりそうですが、誰かが少しずつ課題を小分けにして、できることから取り組まなければいつまでたっても先にに進みません。伊藤彰教としては、このような課題に取り組むのも、サウンドデザイン研究・オーディオエンジニアリング研究のひとつだと考えています。

exSDプロジェクト所属の大学院生である村上輝さんは、コロナ禍真っただ中の学部生時代からネット配信のシステム構築や番組制作などを多数経験し、大学院生になった現在ではその経験からネット配信企業のインターンにも積極的に参加して、現場経験も深めてきました。その彼が行きついた課題は「バーチャル空間内に多数存在する音源のバランス制御などをするためには、まずそれらの音をバラバラに、現実世界でモニタリングできないと話が始まらない」という点でした。

この課題にアプローチするため、通常の音響機器やアプリだけではなく、メディアアートのためのツールを応用するなど大学らしい先端的な発想と実装力を元に、音声モニタリングツールを開発し、東京ゲームショウ2023の出展に関わる様々な配信でテストを重ねました。ここでえられた知見をもとに日本デジタルゲーム学会2023年夏季研究大会にて研究成果を発表しました。おりしも特集テーマが「eSports」とのこともあり、ゲーム本体・プレイヤーのほかに、eSportsを支える重要な要素のひとつである「ゲームの試合イベントを配信する」という業務の観点から、しかも音の研究ということで注目を集めました。

この研究で、指導する側としても若者らしい興味深い点だと感心したのは、いわゆる「正確な物理シミュレーションだけでは、お客さまは満足しないだろう」という発想を研究に盛り込んでいることです。リアルイベントの会場に足を運んだ時は、様々なブースから漏れ聞こえてくる全体的なざわめきが「ああ、イベントに来たんだなぁ…」という実感を醸し出します。一方で、あるブースでイベントが行われた際には、お客さまは「意図的に他からの音を意識から排除し、お目当てのイベントの音をなんとか拾おうとする」という主観的な聴き方をしてしまう点も考慮して、研究を進めているようです。

また、ディジタルテクノロジーによる仮想空間では、FOHは必ずしも客席のどまんなかに設置する必要はなく、必要に応じて自在に配置できますし、音の大きさも必ずしも距離減衰の公式に当てはめる必要はなく「心情的・主観的に特定の音を選別して聴いている」ような、いわば「演出音響空間」を構築できるのがメリットです。これらをモニタリングするためのシステムとして、発展が期待されます。

メタバース、デジタル・ツインなど、今後も仮想空間での新たなメディア・コンテンツ・イベントが生み出され続けるが予想されます。現実空間だけではなく、仮想空間でも、実演家と視聴者を上手に結び付けられる「メディア」としてのサウンドデザインを担ってくれる、そんな若手研究者がメディア学部・メディアサイエンス専攻(大学院)に在籍していることを、頼もしく、心強く思います。

(画像はVTuberのトークイベントを想定したライブ配信番組の様子です)

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AES学生支部活動へのメディア学部生の取り組み

2023年10月23日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

こんにちは。伊藤彰教です。

今日はAES(オーディオ・エンジニアリング・ソサエティー)という団体と、メディア学部の学生さんの活動についてご紹介したいと思います。

Audio Engineering Societyは、レコーディング、ミキシング、SR(サウンド・リインフォースメント:一般にはPAなどと呼ばれます)など音響制作を行う制作者や、音響機器・ソフトウエア開発などを行う産業界の方々と、音響工学や知覚研究を行う大学や研究所の方々が集う国際的な組織です。本部はニューヨークにあり、2023年の今年で設立75周年とのことです。

グローバルに広がる組織なので、地域や国でローカルチャプター(支部)があり、AES日本支部は世界的にみても活動が盛んな支部として知られています。社会人向けにも多数、世界の音響テクノロジーに関する最先端の潮流や、基礎音響を学ぶセミナーなどを開催しており、近年ではゲームオーディオへの取り組みなども広く紹介しています。これらのセミナーには、音響業界を志す大学生、専門学校生なども多く参加しています。

さらに日本支部の下部組織として、AES日本学生支部があります。こちらは学生主体で年に1回の研究・制作発表会と社会人との交流会を実施しています。こちらは昨年2022年のフォーラム開催の様子です。学校教員や社会人はあくまでサポートにまわり、熱心な学生さんが主体となって自主的に運営されています。

メディア学部としては長いこと、あまりご縁がありませんでしたが、コロナ禍真っ只中の2020年から本格的に発表を行う機会を得ることとなり、オンライン発表という不利な状況のなか、立体音響制作について様々なメディア・テクノロジーを駆使しながら上手に発表していました。メディア学部らしく、ゲームにおける立体音響制作の試みについても2021年に発表をしていますこうしてここ数年で、メディア学部の学生さんたちにとってご縁が深くなってきたAESですが、昨年度から学生支部の運営にも関わるようになり、メディア学部に在籍することで単に音響技術を学ぶだけでなく、他大学の学生さん達と関わることでの社会性も深められる機会をもてるようになりました。

こうした中、2023年の今年、AES日本支部が設立70周年ということもあり、都内某所で記念パーティーが開かれることになりました。幸いなことに学生さんも出席歓迎ということで、本学のみならず、多数の大学や専門学校の学生さんたちもあつまり、賑やかな交流の場となりました。

教員であるわたし自身も、ご縁が深くなったのはコロナ禍以降だったので、他校の学生さんの様子はまったくうかがい知ることができなかったのですが、それは学生さんも同じことだったようです。若い世代が、地域や学校を超えて音について楽しげに語らう時間は本当に見ていても微笑ましく、学生さんたちにもよい刺激になったようです。他大学の先生方からは「東京工科大学さんは、本当に多くの学生さんが会員として活動していて、いまや一大勢力ですね」と称されるほど、音響制作について取り組む大学として知っていただけたようです。

パーティーでは、学生支部企画の「学校紹介ショートプレゼン」が催され、東京工科大学からはメディア学部exSDプロジェクト(伊藤彰教研究室)3年の三浦海響さんが、メディア学部の音楽・音響の研究や演習の紹介を立派につとめていました。特にメディア学部の立体音響制作への取り組みは、出席していた産業界の方々にも注目していただき、学生さんと企業の方との出会いを円滑にしてくれました。現状ではあまり具体的なことは書けませんが、企業の方からのお誘いで、学内ではなかなかできない貴重な体験の機会をいただく学生さんも増えたようです。

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最新情報では、どうやら2023年(今年)の学生・若手フォーラムは11月下旬に開催されるとのこと。会場はどこなのか、どのような発表企画を行うのか…。学生さんのさらなる自主的な取り組みについて、教員としても楽しみにしながら、頼もしい学生主体の活動を見守っていこうと思います。

ソーシャルビジネスについて その3 日本の仏教精神

2023年10月20日 (金) 投稿者: メディア社会コース

近年、ソーシャルビジネス、企業の社会的責任などが注目されており、これらの考え方は西洋から入ってきた概念だと思われがちですが、日本は歴史的に仏教国であり、安土桃山時代~江戸時代にかけて、単なる利益追求ではなく世間のために商売を行うことは盛んに行われました。特に近江商人と言われる商人は、”売りてよし、買い手よし、世間よし”の “三方よし”を理念に商売を行っていたと言います。

取引先だけでなく、地域の人々まで大切にすることによって、商売が長く続くことを目指していたのです。この ”三方よし”は後世になって近江商人の代名詞となったようですが、日本において、商売で売り上げを上げることだけでなく、地域社会も大切にすることを理念として経済活動していた歴史があることは事実です。

仏教で「六波羅蜜」(ろくはらみつ)という概念があります。これは、お釈迦様が、この世は苦しみであり、その苦しみの原因は煩悩の集まりによって成り立っている。しかし、その苦しみを滅する方法があり、それには悟りための修行の道をゆくことであると説明しており、これを四諦(したい)と言っていました。その道の一つに「布施、自戒、精進、忍辱、禅定、智慧」の6つがあると教えました。これを、「六波羅蜜」と言います。

特に「布施(ふせ)」とは人々に施しをあたえ「精進」は努力し働くことも含むでしょう。このような仏教的な精神が当時の日本には生きており、商人も商売を通じて修行を行うことが良しとされていたのでしょう。ですから、ソーシャルビジネスや企業の社会的責任といった概念は、日本の風土と決して相反するものではなく、むしろ、現在の日本の企業も昔の商人の知恵に立ち返って、日本らしいCSR活動を行うことが重要なのではないでしょうか。 

文責:飯沼瑞穂

 

 

ソーシャル ビジネスについて その2 CSRとDue Diligence

2023年10月18日 (水) 投稿者: メディア社会コース

近年では、社会のグローバル化が進み企業の社会的責任が問われる時代となりました。企業の社会的責任のことを、英語でCSR(Corporate Social Responsibility)と呼び、近年では日本でも多くの企業がCSR部門を確立し活動をしています。今までは、経済的な利益を追求することに重きを置いていた企業も、社会的な責任を果たすこと、様々なステークホルダーとの関係性を念頭に置いたビジネスを行うことが期待されています。2010年にジュネーブにある国際標準化機構であるISO(International Standardization Organization)が倫理の世界標準を世界各国の企業代表との議論の末、明文化しました。この標準化コードをISO26000と呼びます。ISO260では透明性、人権、環境へ配慮、腐敗防止、などの項目が明文化され、日本国の企業もこれらの基準に応じた活動を行うことが期待されています。また倫理基準を守らない企業と取引を行うことも禁止されています。

現在、メディアの偏向報道や、人権侵害を行ったエージェントと、取引きを行い続ける放送局などの問題が日本でも国際的な問題として扱われていますが、メディアも倫理の世界標準化に見合った経済活動が重要です。デューデリジェンス(Due Diligence)とは、自社や個人が、このような倫理規定を破っている団体や企業とは関係を持たないように、自分で調べて、調査することの義務を表した言葉です。ソーシャルビジネスやソーシャルデザインを考える上でCSRやDD(Due Diligence)について考える必要があるでしょう。 秋学期に開講されているソーシャルデザイン論ではこのようなトピックにも触れて議論を進めています。 

文責 飯沼瑞穂

ソーシャルビジネスについて その1

2023年10月16日 (月) 投稿者: メディア社会コース

秋学期に開講されているソーシャル デザイン論では、社会課題を解決するための手法の一つとしてソーシャルビジネスについても学びます。ソーシャルビジネスとは、社会課題をビジネスで解決する事業のことを指し、社会的なミッションを達成しながら経済的に事業を持続することを目的としています。1980年代以降、ビル・ドレイトン氏が中心となり社会起業家を支援するNGOであるAshoka Foundation を設立したことを機に、日本ではソーシャル・アントレプレナー、もしくは社会起業家の活躍が注目されるようになりました。東京工科大学、メディア学部でも過去に日本で活躍中の、社会起業家の方達とコラボレーションを行って来た経緯があります。ソーシャル デザイン論では、ソーシャルビジネスを世に広めた、バングラデッシュの貧困層を対象としたマイクロファイナンスという仕組みを使い、グラミン銀行を設立されたユヌス博士をはじめとする、ソーシャル・ビジネスの事例の多くを紹介しています。

文責 飯沼瑞穂

 

紅華祭研究室紹介

2023年10月13日 (金) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。

10月8日、9日の2日間、東京工科大学八王子キャンパスにて学園祭『紅華祭』が開催されました。今年の紅華祭はコロナ以前の状況にかなり近く、雨がちな天気ではありましたが、多くの方の来場がありました。ありがとうございました。私の研究室では毎年紅華祭で研究室公開を行っています。今年は写真を撮りそびれてしまったのですが、卒業研究を行っている12名が自分のテーマのポスターを作成し、パネル展示して説明を行いました。4年生はシフトを組んで、3人くらいずつで対応していました。micro:bit(ハードウェア開発環境)などの研究にも使用している機材の展示や体験会も実施しました。

似たような機会として、オープンキャンパスがあります。メディア学部では現在年4回行われている八王子キャンパスのオープンキャンパスで、何度か研究室公開をすることになっています。オープンキャンパスは6月から8月にかけて実施され、この時もパネル展示や説明を行っていますが、対象者が高校生と保護者中心です。この時点では4年生の卒業研究の進捗状況はかなり学生によって違っています。したがって、卒業した先輩の研究を中心に説明を行うことが多いです。また、説明に不慣れなので、私が何度か来場者対応をやって見せています。

一方、紅華祭では、4年生自身の進行中の研究に関する展示が主です。来場者もお子さん連れのご家族から、卒業生、かなり年齢が上の先輩、他学部の学生など、さまざまです。4年生はオープンキャンパスや研究室内の発表会、学部で義務付けられている中間発表などの発表機会で徐々に鍛えられ、説明がうまくなっていくのが感じられます。ほかの人の研究も自分の研究も説明するので、先輩や同期生の研究内容に関する理解も深まり、どうすれば対象者ごとにわかりやすい説明になるか考えて話せるようになっていきます。

卒業研究も終盤です。残された時間でまだできていないことを進めなければなりません。その先に卒業論文の執筆と最終発表、そして学生によっては学会発表もあります。卒業研究やこのような発表機会の経験により、主体的に考える、わかりやすく手短に伝える、建設的な議論ができる、などの力が付きます。今後は指導教員にとっても修羅場?が予想されますが、各自が体調をキープしつつ満足のいく形で研究をまとめられることを願っています。

(メディア学部 寺澤卓也)

音波の正体

2023年10月11日 (水) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

今年の後期から、2年次科目「音声音響メディア処理論」を担当することになりました。基本的な授業構成は、前任の相川先生が作られたものを踏襲していますが、自分なりに工夫できそうなところがあるかを考えながら、毎週の授業を行っています。

初回の授業は、「音とは何か」という話から始めました。一般的な大学の授業では、「音とは空気の疎密波である」と説明します。疎密波とは、空気の密度が低いところ(疎)と高いところ(密)とが、相互作用しながら伝搬していくものです。密度に着目した波なので、密度波と言うこともあります。ところが、高校の物理では、「音は空気が縦(進行)方向に振動しているものである」ということを中心に教えるので、空気の密度ではなく変位(最初にいた場所からどれぐらいずれたか)に着目することが多いです。このような考え方を変位波と呼びます。疎密波と変位波は、互いに微妙に異なるものの、どちらも間違った考え方ではなく、きちんと定式化すれば問題はありません。

ただ、二つの考え方が混在していることは混乱の元であり、特に音の反射を扱うときなどは、注意をしないと勘違いをしてしまいがちです。実際、大学入試の物理で出題ミスが起きるのは、たいてい音波の分野に関する問題だというような印象があります。私の授業でも、学生さんが混乱しないように、この部分は特に時間をかけて丁寧に説明しています。

音は目に見えないので抽象的な説明が多くなりますが、PCを使った動画なども活用して、少しでもわかりやすい授業になるよう工夫していきたいと思っています。

CEATEC 2023に東京工科大学がブースを展示します

2023年10月 9日 (月) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部メディア技術コースの盛川です。

 

2023年10月17日(火)から20日(金)まで、幕張メッセにてCEATEC 2023が開催されます。東京工科大学も、デジタルツインセンターを中心として、コンピュータサイエンス学部とメディア学部から、研究・教育活動の紹介を展示します。

https://www.ceatec.com/ja/

https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=89

 

CEATECはもともと国内最大規模の家電機器の展示会だったのですが、近年ではその役割が大きく変化し、社会に貢献する技術開発への取り組みを紹介するイベントとなっています。多くの企業が「Society 5.0」というキーワードのもとに、経済発展と社会問題を目指す取り組みを行っており、製品やテクノロジーの展示を通してメッセージを発信しています。

東京工科大学のブースは、スタートアップ&ユニバーシティエリアにて、ポスター展示を行っています。メディア学部からは教育活動紹介として、プロジェクト演習を通した「デジタルコンテンツ表現」を実践する戦略的教育プログラムを紹介します。

これからの社会に向けて、企業や大学がどのような活動を行っているか、興味のある人は是非参加してみることをお勧めします。

TGS2023で実施されたe-sports大会で本学サークルが優勝

2023年10月 6日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部の兼松です.

9月21日〜24日に幕張メッセで東京ゲームショウ2023が開催されました.
同イベントのPICOブースで24日に開催された「X8 University Invitational Tournament」の決勝トーナメントに,本学のe-sportsサークルである「A2Z」が出場.見事優勝しました!

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この決勝トーナメントは,10チームの中から予選トーナメントを勝ち抜いた4チームが出場.A2ZのメンバーはVRゲーム自体初プレイのメンバーがほとんどだったそうですが,提供していただいたデバイスを用いて1か月前くらいから練習を始めたそうです.

今回出場したメンバーは監督役含め下記の6名です.

メンバー

工学部4年 釘宮瑞樹
メディア学部1年 Pas
メディア学部2年 Tatry_TRTR
応用生物学部3年 Fancker5.5
コンピュータサイエンス学部1年 ぺぺ

監督役、チーム付き添い
コンピュータサイエンス学部3年 エグゼ

A2Zからのメッセージ
今回の大会の優勝に際し、関わってくださった全ての人に感謝いたします!そして応援のほどありがとうございました!
e-sportsサークルA2Zでは、様々なタイトルでの大会参加、学年や学部の垣根を超えたe-sportsを通しての交流など学生生活を充実させる場を提供しています!
ゲームが好きな人やゲーム初心者でも楽しめるサークルですので、気になった方はぜひご連絡ください!

A2Z公式X/Twitter
https://twitter.com/EsportsA2Z

(文責:兼松祥央)

後期「シナリオアナリシス」「デジタルキャラクターメイキング」スタート

2023年10月 4日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部の兼松です.

後期が始まってから1週間と少し経ちました.
私が担当しているプロジェクト演習「シナリオアナリシス」と「デジタルキャラクターメイキング」もそれぞれ初回が終わり,それぞれ受講生も固まってきたところです.後期はどちらの演習も,前期と比べて座学少なめ,実制作多めの配分で実施します.

さて,近頃何かと話題にあがるSociety5.0ですが,上記の演習で取り扱うシナリオやキャラクター制作にとっても無関係ではありません.
わかりやすく話題に上がるのは,ChatGPTやstable diffusionなどの生成系AIの進歩・普及ですね.
私も空き時間などにこれらのAIを使って遊んでみたり,授業でも私の意見とchatGPTの意見でどれくらい違うか比較したりなどしてみています.現状ではこれらのAIの普及によってシナリオ執筆やキャラクター制作に関する人間の仕事がなくなっているというようなことはありません.それに私個人としては今後も人間のクリエイターが必要なくなるということはないと思っています.ただ,セルがに着色していたものが,デジタルに置き換わったように,道具が進化・変化していくということは絶対にあると思います.
特にデジタルキャラクターメイキングのほうだとわかりやすいですね.この演習では,「上手い絵・イラスト」を描くための授業ではありません.だからこそ,キャラクターデザインではなくキャラクターメイキングと意図的に名前をつけているわけですが,
最終的には自分の意図した通りのキャラクターが,他人(デザイナーをはじめとする他の制作スタッフ)に伝われば良いのです.
したがって,これら生成系AIの進化はむしろ,今まで「キャラクターを作り上げるセンスや素養,ネタを十分持っているのに,ビジュアル資料を提供できなかったからキャラクターメイキングを諦めていた人」でもキャラクターメイキングができるようになる,とも考えられます.

これら生成系AIを活用して私の授業の課題をうまく突破しにかかる学生がそろそろ増えてくるのではないか,とちょっと楽しみにしています.

(文責:兼松祥央)

東京ゲームショウ2023に出展しました

2023年10月 2日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部の兼松です.

9月21日〜24日に幕張メッセで東京ゲームショウ2023が開催されました.
今年もメディア学部は日本工学院専門学校と共同で出展しました.

このblogでも毎年出展の様子を記事にしていますが,東京ゲームショウは時期的に毎年夏休みの最後に開催されています.
ですので,毎年東京ゲームショウが近づいてくると,夏休みも終わり後期が始まるなぁ,と感傷に浸っています.
特に今年は東京ゲームショウ最終日の翌日が後期授業開始日で,しかも自分が初めて担当する授業がある日だったため,例年以上に疲れました(笑).

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さて,この東京ゲームショウ出展はメディア学部のゲーム教育の中核とも言えるイベントです.
ゲームのプロジェクト演習は,ただ単にゲーム制作に関する技術,ソフトウェアの使い方を習うだけではありません.チームを結成し,ディスカッションしながら企画を立て,そして最後には東京ゲームショウで社会に向けて作ったゲームを発表します.このように,ゲームのチーム開発を一通り体験できるところに大きなポイントがあります.実際のところ,メディア学部からゲーム業界へ就職する学生には,この東京ゲームショウ出展経験者が多く含まれています.

今年のメディア学部のブースでは,プロジェクト演習でゲーム制作を学んできた3年生の8チームがそれぞれ制作したゲームを展示,来場者に試遊していただきました.
今年は昨年度までと比較してチーム数が多いことや,ブースのレイアウトを計画する段階でもさまざまな課題もあり,特にコアメンバーとして全体を取りまとめていた学生たちの負荷が高かったと思います.また,当日も東京ゲームショウ全体の来場者数が前年よりも多く,メディア学部のブースにも多くの方に立ち寄っていただきました.

この体験が出展した彼らにとっても,きっと大きな経験になったと感じています.

(文責:兼松祥央)

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