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2024年1月

【広告は生きている】広告は社会を写す鏡である②メディア学部 藤崎実)

2024年1月31日 (水) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

広告のコピーは、社会を反映していると言い換えることができます。

例えば、バブル景気で日本中が活気に満ちて、日本中が沸騰しているような1990年代に作られたのがJR東海の「日本を休もう」というシリーズ広告です。

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景気が良いということは、働けば働くだけ経済が前進していきます。その熱気が、新しい熱気を呼び。今から思えば、バブル景気で活動的だった当時の日本は、ちょっと働き過ぎの時代だったのでしょう。

そうした風潮に対して、JR東海は広告を通じて「日本を休もう」という提案をしたのです。

これは、鮮やかな切り返しだと言えますね。
この広告に触れた多くの人は、働き過ぎだった自分たちに、はっと、気づいたのでした。

(メディア学部 藤崎実)

【広告は生きている】広告は社会を写す鏡である①(メディア学部 藤崎実)

2024年1月29日 (月) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

私の授業では「広告は社会を写す鏡である」というキーワードが何度か出てきます。

広告は今という社会で暮らす生活者とのコミュニケーションです。
したがって、今という時代に生きている人たちにピンとこなければ、意味がないのです。

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例えば日本でクルマが普及し始めた戦後のモータリゼーションの時代は、
同時に大衆車の出現や道路の舗装も進んだ時代でした。

クルマの広告も、その時代ならではの訴求の仕方がありました。例えば、クルマは人々の憧れや、最先端の文化の象徴でもあったのです。

広告は今という時代や社会や暮らしを見据えて、考えて、作られています。
その最もわかりやすい象徴がコピーです。

その時代時代に作られたコピーを並べていくと、確かに時代を反映していることに気づきます。そうしたコピーには以下が挙げられます

「男は黙ってサッポロビール」

「モーレツからビューティフルへ」

「想像力と数百円。」

「あなたの夏が、わたしの夏でありますように。」

「好きだから、あげる。」

「夏の記憶は、濃い。」

「諸君。学校出たら、勉強しよう。」

「サラリーマンという仕事はありません。」

「おいしいものは、脂肪と糖でできている。」

「史上最低の遊園地。」

「おじいちゃんにも、セックスを。」

「ぜんぶ雪のせいだ。」

「みんながみんな英雄。」

広告コピーはまるでタイムカプセルのようなものですね。

(メディア学部 藤崎実)

ウェブサイトの参照日

2024年1月26日 (金) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

1月は卒業論文の季節です。今年も大勢の4年生が卒業論文を提出しました。

論文には、参考文献をしっかり示すことが大切です。私の研究室では、「なるべくウェブサイトではなく学会等の論文を参照しよう」と言っていますが、それでもどうしてもウェブサイトを参照せざるを得ない場合もあります。研究室によっては、そういうことは特に気にせず、ほぼすべての参考文献がウェブサイトというところもあるようです。それはともかくとして、ウェブサイトを引用する際には、タイトルやURLに加えて、自分が最後にその内容を確認した日付を書くのが慣例です。出版物と違って、ウェブサイトは内容が更新されていく可能性があるためですね。具体的にはこんな感じです。

[1] 大淵研究室ウェブサイト, https://www.obuchilab.org/ (2024.1.26参照)

ここで気になるのが参照日です。たまに、この参照日が前年の6月とか7月になっている卒論が提出されることがあります。そんなに早くからきちんと調査をしていたのですから、きっと真面目な人なんだと思いますが、せっかくなので、卒論提出前にちょっとそのサイトにアクセスして、参照日を書き変えればいいのになあ、なんてことを思ったりします。万一サイトの構成が変わったりしてたら、駆け込みで修正することもできますしね。

2023年度、大学院メディアサイエンス専攻 修士1年生中間発表会

2024年1月24日 (水) 投稿者: メディア技術コース

さる1月9日、大学院メディアサイエンス専攻修士1年生の中間発表会を実施いたしました。修士1年の中間発表はポスター発表という形式で行っています。ポスター発表のほうが質問やコメントのやりとりを時間の制限無く行えるメリットがあるため、まだ研究途中である中間発表時にはスライドによる口頭発表より適しているでしょう。例年、研究棟Cの会議室を利用していましたが、発表の人数に比べて部屋が小さいため、2グループで時間を分けて行っていました。そこで今年度は片柳研究室1Fのロビーを利用して行うことにいたしました。寒い、死ぬ、という多くの非難の声を振り切って実施いたしましたが、当日は天候にめぐまれ、凍え死ぬ!ということにはならずにすみました。広い場所で一斉にポスターが並ぶとなかなか壮観で、ちょっとした学会のような雰囲気で良かったのではないかと思います(映えてる、と私一人で騒いでおりましたが、周囲は気温と一緒で冷ややか…?)。オープンな場所で実施することで、専攻や学部が違っても通りすがりに覗いてくれる人がいれば他分野の方との交流を持てるのでは、と期待していましたが、単に通り過ぎてしまっているだけのようだったのが残念です。今後工夫していきたいと思います。

 

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   発表会のポスター

 

 

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 発表会の様子

 

 

会場では、スマホからWebにアクセスして、各発表のレジュメを参照したり、コメントを書き込むことができるシステムを、戀津先生にお願いして用意していただきました。また、このシステムから、各発表に対して投票できる仕組みも用意いたしました。

 

発表終了後、会場の片付けをした後に研究棟Cに戻り、打ち上げの懇親会を行いました。発表した学生とレビューいただいた教員の慰労を兼ねると共に、上記のシステムからの投票により、優秀発表賞(1位~3位)、学生投票賞、ポスター賞、を表彰いたしました。まだ中間発表ではありますが、他からの評価を得られることはモチベーションに繋がることと思います。今回受賞しなかった人も発奮する機会となればいいですね。是非、学会での外部発表に繋げていただきたいと思います。会は、発表修了した後の開放感もあったはずで、和やかに楽しそうな雰囲気の会になったと思います。

 

さて次は、修士2年生の最終発表会です。こちらはもう少し緊張感があるものになるかな?

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    表彰状の授与

 

 

太田高志

メディア学部の新しいカリキュラム(情報リテラシー演習篇)

2024年1月22日 (月) 投稿者: メディア技術コース

来年度(2024年4月)の1年生からクオーター制の導入など、新しい時代を見据えた新カリキュラムが始動します。

ということで、1年次の科目担当は準備に大わらわ(いえ、2年次以降の準備もバタバタしておりますが…)。

”情報リテラシー演習”というのは1年生向けの、学業や社会で必要となるITの基本知識を習得させる演習なのですが、この内容もリニューアルされます。

これを書いている本年度(2023年度)までは、PCの基本操作とレポートや発表を行うための基礎知識、加えて文章作成のための技法を習得する…という段取りだったのですが、より教養的な内容は別学環が別授業で対応するということで、メディア学部に特化した先端的な基礎知識を盛り込もうという話になりました。

昨今のIT基礎知識として話題が上がるのがAI利用とネット越しでの協調作業。従来のPC作業の基礎に加えて、これらを積極的に盛り込んで演習授業を構成する予定で話が進んでいます。昨今、これらの技術があってこそ、より効率的に質の高いコンテンツを作ることができるようになっています。

ただし、この辺りの分野は情報が日々どんどん進歩していくので、新学期が始まって演習授業が開始されたあとも「古くなるもの」「新しく使えるようになるもの」の知識がいろいろと新たに出てきそうなのです。授業を計画する側としては怖い気がするのでした。AI技術なども日進月歩で目新しいものが次々に出てくる関係上、何を選択するのがベストなのか?というのはその時点でないと判断しにくい面があります。

ということで、その時に一番良いものを演習で扱えるとよいと考えつつ、新情報に気を配っている昨今でした。

(文責 情報リテラシー演習担当 永田)

 

2024年度入学者から新カリキュラムになります!③ほかにも新しくなります

2024年1月19日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

今週は、新カリキュラムについてお話してきましたが、クォーター制や社会連携プロジェクトが始まるほかに、どういう変化があるのかをまとめてみます。

まず、メディア学部のすべての学生が履修する演習に「メディア基礎演習」があります。現在、メディア基礎演習は1年生後期と2年生前期期の2セメスターにわたって、メディア学の基礎となる内容の演習を週3コマ履修しています。新カリキュラムでは、これが週2コマに変わり、1年生後期だけになります。期間は短くなりますが、メディア学部の学生全員が身に着けてほしい内容を絞って演習します。
大学の在学期間だけでなく、卒業後も役に立つような演習プランを考えています。

次に、メディア基礎演習を受け終わった学生が、次に受ける演習に「メディア専門演習」があります。現在は2年生後期と3年生前期の2セメンスターに渡って2テーマ履修しています。新カリキュラムでは、1テーマ1クォーターになり、2年生前期(第1クォーター)から3年生前期(第2クォーター)までのいずれかで3テーマ履修するようになります。これまでよりも様々なテーマの演習に参加することができ、卒業研究を行う研究室を決める参考になります。また、クォーター単位で好きな時期にメディア専門演習の履修ができるので、自分がやりたいことのに合わせた授業プランを組むことができます。

最後に、全学部共通の科目も変わります。現在の「教養教育科目」が「実学基礎科目」と名前を変えてリニューアルします。講義科目群が新しくなるほかに、新たにコーオプ実習、地域連携実習、海外実習などの社会と連携した実習が始まります。
社会連携プロジェクトがメディア学に特化した内容のプロジェクトであるのに対し、実学基礎科目のこれらの実習はほかの分野と共通した一般的な内容を行う実習になります。

ぜひ、新しくなるメディア学部にご期待ください!

(文責:竹島)

2024年度入学者から新カリキュラムになります!②在校生はどうなるの?

2024年1月17日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

前回に引き続き、新カリキュラムのお話です。
今日は、では、今在学している学生はどうなるの?ということについて説明します。

2023年度までに入学している在校生については、2024年度以降も入学時のカリキュラムが適用されます。つまり、今と同じセメスター制で授業が行われます。
え?じゃぁ、1年生の授業を取るときはどうなるの?とギモンに思った学生さんも多いと思います。
多くの講義科目は、対応する新カリキュラムの授業を履修することで、単位を取得することができます。
どの科目がどの新カリキュラム科目に対応するかは、新年度のガイダンスで説明します。

また、来年度からプロジェクト演習が2つ同時期にとれるなら、とりたい!と思った学生さんもいるかもしれません。
残念ながら、在学中の皆さんは、入学時のカリキュラムが適用するため、1セメスターに1つのプロジェクト演習しか履修できないのです。

そして、新カリキュラム目玉の社会連携プロジェクトですが、こちらも履修が難しいです。
「できない」ではなく「難しい」と書いていますが、留年すれば履修できる可能性があります・・・・。全くうれしくないですね。

一方、新カリキュラムで新しく開講される授業がとりたいと思った場合は、該当する科目群の選択科目として履修できる場合があります。
ただ、ここで注意してもらいたいのが、異なる科目名でも同様の授業内容の科目を履修済みの場合は、履修ができません。
なので、現在、在学している学生さんが、来年度新カリキュラムの授業を履修しようと思ったときには、履修可能かどうかの確認が必要です。

なかなかややこしいですね。

3月末に実施される各学年のガイダンスで説明がありますので、4月の履修登録までにいろいろ考えてみてください。

(文責:竹島)

2024年度入学者から新カリキュラムになります!①新カリキュラムのポイントはこれだ!

2024年1月15日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

すでに、ご存知の方も多いかと思いますが、メディア学部では2024年度入学者から新カリキュラムになります。
今週は、新カリキュラムになるとどう変わるのかについてご紹介します。

新カリキュラムのポイントは以下の3点です。

  1. 授業がクォーター制になります
  2. 2つのプロジェクト演習が同時に履修可能になります
  3. 社会連携プロジェクトが始まります

まず、クォーター制の導入ですが、現在、メディア学部の授業は4月~8月の前期と、9月~1月の後期の2つからなるセメスター制で開講されています。クォーター制は、さらにそれらが2つずつに分かれ、第1クォーターから第4クォーターになります。すなわち、各セメスターで14回で実施していた講義が、各クォーターで7回もしくは14回の講義に変わります(一部科目はセメスター単位で実施します)。
では、クォーター制になると何がいいのでしょう?
まず、授業の選択の幅が広がります。1クォーターずつ異なるコースの科目を取るのもよし、関連する科目を続けて取るのもよし、自由にカスタマイズできます。また、1クォーターで14回実施する講義科目は、週2回講義があります。すなわち、これまでよりも短期間で集中的に学ぶことになります。

次に、メディア学部の目玉といっても過言ではないプロジェクト演習ですが、現在、1セメスターで1科目の履修しかできません。しかし、実際には、複数のプロジェクト演習を聴講している学生も少なくありません。そこで、1セメスターで2科目のプロジェクト演習が履修できるように変わります(プロジェクト演習は従来と同じセメスター制で実施します)。こちらも、関連する2テーマを受けるのもよし、異なる2テーマを受けてみるのもよし、もちろん1テーマだけ履修してじっくり取り組むのもよし、です。

最後に、社会連携プロジェクトなる新たな授業が始まります。これは、選択したクォーターにおいて、必修科目以外のすべての時間をプロジェクトだけに費やすという、超集中型科目になります。そのクォーターでは、必修科目を除いてほかの授業は履修できないので、計画的に授業の履修計画を立てる必要があります。また、プロジェクトによっては履修条件がある場合があります。こちらは、入学後の説明会でお知らせします。

まとめると、新カリキュラムに変わることで、授業の履修の幅が広がる、集中して好きな課題に取り組む時間が取れるなどの利点があります。これから受験を控えている皆さん、すでに入学が決まっている皆さん、ぜひ、メディア学部の新カリキュラムで思う存分学んでください。

(文責:竹島)

先輩からのメッセージ 「挑戦者たれ」

2024年1月12日 (金) 投稿者: メディア社会コース

皆さんこんにちは、メディア学部社会コースの森川です。
今回のブログ、卒業した先輩からの皆さんへのメッセージです。
このSさんという卒業生は、映像制作の道を志し、在学中プロジェクト演習などに真剣に取り組んでいました。
しかし、あまりに真面目に一直線に頑張り過ぎ、しんどくなってしまったこともあるようで…。
 
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私が東京工科大学の在校生に伝えたいことは「挑戦すること」です。
1つのことに固執せずにいろいろと挑戦してほしいと思っています。
理由は私自身が1つのことを頑張りすぎていろんな経験ができなかったと思うことがあるからです。
大学では主に番組の企画・撮影や編集をしていましたが、CGやプログラミングなども学んでみたかったと後悔しています。
他にも大学にとらわれずにボランティアなどにも挑戦してみたかったです。

いろんなことに挑戦をして自分の向き不向きを探してほしいです。
不向きだなと思うことを一生懸命にやるのはもちろんいいと思いますが、逆に自分の首を絞めることにもつながります。
私自身も慣れないことをやってしんどくなってしまうことが多くありました。
挑戦できる機会は大人になればなるほどどんどん少なくなってくると私は思うので、
大学生のうちにいろんなことに挑戦してほしいです。頑張ってください。

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一つの道に突き進み、情熱を傾けるのも素晴らしいと思いますが、
時に「自分にはこれしかない」と思い込んで固執することは、自分の可能性を狭めてしまうことに繋がります。
皆さんには無限の可能性がある、と言うと綺麗事に聞こえますが、自分の中にはまだ自分も知らない自分がいることに気付いてください。
そして是非、いろんな自分を見付けてもらいたいと思います。
それは、就職してからでも遅くはありません。
このメッセージを書いてくれたSさんも、まだまだ挑戦できるはずです。
 
Always be a challenger!!

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(メディア学部 森川 美幸)

先輩エッセイ 「さいたま三国志」

2024年1月10日 (水) 投稿者: メディア社会コース

皆さんこんにちは、メディア学部社会コースの森川です。
今日の投稿も、今年3月に卒業した森川研・溝口将人さんのほのぼの(?)エッセイ第3弾です。
溝口さんが住む埼玉県の県庁所在地はさいたま市ですが、もともとは大宮市、浦和市、与野市という3つの市に分かれていました。
2001年にその3市が合併し、県内・内陸県唯一の政令指定都市「さいたま市」となったのです。
しかし、もともと3つに分かれていた3つの地域にはそれぞれ違いや誇りがあるようで、
それはさながら魏・呉・蜀の三国志のよう。
今回はその3つの地域について書いてくれました。
 
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【大宮】
高崎線を境に東西に分断されていた大宮も今はすっかり友好ムードである。
高崎線の上には橋が掛けられ、下にはトンネルが開通し、東西を自由に行き来することが出来るようになった。
かつて東西を分断していた高崎線沿線には多くの人が集まっていた。
 
【浦和】
依然として京浜東北線を境に東西に分断されている浦和。
西部はさいたま市の行政の中心地として、東部は住宅地として発展している。
この日、浦和東部の人々は浦和駅東側にある小さなスタジアムに集まっていた。
最前列には溢れるほどの大旗が振られている。
 
【与野】
大宮、浦和と比べると圧倒的に知名度が低く、大宮浦和に挟まれている与野。
しかし、大型アリーナや公園、芸術劇場がありカルチャーを担っていると言っていいだろう。
住宅街としても人気があり、アリーナやその前にある広場には人がひしめき合っていた。
 
さあ、戦を始めようか、さいたま市よ。
我々は断じてさいたま市民などではない。

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合併して20年以上も経つのに、まだ「さいたま市民」の意識は根付いていないのですね!
溝口さんの年齢からすると、ものごころついた時にはさいたま市民だったはずですが…。
「さいたま市民ではない」という思いは親から子へと受け継がれているんでしょうか!?
 
それにしても埼玉って、「ださいたま」と呼ばれたり、漫画&映画『飛んで埼玉』でネタにされたりと、
何かと話題にされることが多いですよね。
全国魅力度ランキングでは最下位を争っていますし…。
でも、“小江戸”の風情が味わえる町として有名な川越や、温泉やグルメ、各種アクティビティが楽しめる自然の宝庫、秩父・長瀞など、
観光地として見どころいっぱいの県だと思います!
皆さんも是非一度、埼玉へ!!
 
(メディア学部 森川 美幸)

先輩エッセイ 「王国浦和」

2024年1月 8日 (月) 投稿者: メディア社会コース

皆さんこんにちは、メディア学部社会コースの森川です。
今日の投稿は、今年3月に卒業した森川研・溝口将人さんのほのぼの(?)エッセイ第2弾です。
溝口さんの地元は埼玉・浦和。
浦和と言えば「浦和レッズ」!
レッズサポーターは熱狂的なことでも有名です。
溝口さんも例外ではないようで…。
 
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サッカーのまち浦和。
自分が住む街はそう呼ばれている。
どこの小学校にもサッカー少年団があり(どうやら日本でもさいたま市だけらしい)、
6年生は市内で1番を決めるクラス対抗サッカー大会があり、高校も全国制覇している。
そして、浦和レッズの存在。
浦和にとってサッカーやレッズの存在は非常に大きく、お店の看板は赤、街灯には赤い旗、イルミネーションももちろん赤。
街を挙げて赤一色である。
同じくサッカーが有名な清水が王国清水と言っているが、それをリスペクトして王国浦和と自称するのもうなずける。

自分も物心が付いた頃には浦和レッズが好きだった。
なぜ好きになったのかは覚えていない。
覚えていないぐらいには浦和レッズは自然にあるものだった。
そんなレッズとレッズサポーターはたびたび問題を起こす。
最近では声出し応援で罰金2000万円を払った。
極一部の悪質なサポーターのせいで大多数の善良なサポーターまでもが悪く言われる。
今回の事件も多くのレッズサポーターはクラブに対して改善や処罰を求める声を挙げていた。
しかし、クラブ側は見て見ぬふりをした。
その結果が罰金である。
悪くないサポーターまで悪者扱いされている。
アジア一のサポーターを正しく導くのはクラブの役割の1つではないか。

いい加減、ダメなことをするサポーターにはダメだとはっきり言うクラブになれよ。
俺達はJリーグだけでなく、アジアのサポーター達の手本にならなきゃいけないだろ。

アジアの中心が浦和であると言うのならその責任をクラブにもサポーターにも持ってほしい。
応援だけでなく日々の行動も称賛されるサポーターになってほしい。
世界で戦うために必要なことだと思う。
Twitterで匿名のリプライを送るより、実名で記事を書いて批判の声を挙げたかったので今回はこんな記事を書いてみた。
だらだらと愚痴を書いたが、浦和を愛しているので今日も今日とて赤いユニを身にまといテレビの前で飛び跳ねながら選手のために歌うのである。

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溝口さんの、レッズサポーターとしての誇りがよくわかるお話でした。
私は生まれも育ちも広島でしたので、溝口さんにとっての浦和レッズのように、広島カープの存在がいつも身近にあり、
自然とファンになっていました。
広島にはサンフレッチェというサッカーチームもありますが、私が生まれた頃はまだなかったので(笑)、
やっぱりカープ愛の方が強いんですよね。

サッカーにしろ野球にしろ、これだけ愛せる地元チームがあるというのは良いものだと思います。
皆さんも是非、自分の地元のチームに注目してみてください。
そして応援する時は品位を忘れずに。

(メディア学部 森川 美幸)

n刀流のすすめ

2024年1月 5日 (金) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。

今回は「のめりこむ」ものを複数持とうという話です。移籍が話題になった大リーグの大谷選手の「二刀流」は広く知られていますが、大谷選手ほど高度に両方を実現できなくても、自分が得意とすること、興味があってのめりこめるものを複数持つことは良いことなのではないかと思います。

私は大学教員としてコンピューターやネットワークのことを研究・教育する立場ですが、スキーや歴史についても大変興味を持っています。また、はるか昔の中高生のころは吹奏楽部員でした。スキーや吹部の話はまたいつか書くことにして、歴史の話をしたいと思います。高校まで「社会科」の分野としての日本史や世界史はあまり好きでも得意でもありませんでした。ところが、大学の学部生のころだったと思いますが、町の本屋さんで立ち読みをしていた時に、なぜか日本の戦国時代について書かれた本を手に取っていました。堺屋太一さんの「巨いなる企て」でした(ちゃんと買いました)。

この本は豊臣秀吉時代の末期から関ヶ原の戦いまでが石田三成側の視点から書かれたものです。小説ですから書かれていることがすべて史実(そもそも「史実」は新たな発見や研究で上書きされていきます)ではありません。しかし、実在した登場人物が非常に多く、彼らが多くのエピソードにかかわっているため、初めて読んだときは大変苦労したことを覚えています。それでも、描かれていたこの時代の様子や武将たちの性格(小説の人物像としてですが)、関係性など全体が把握できた時、もっといろいろなことを知りたいと強く思いました。それから、司馬遼太郎さんの戦国時代もの、幕末ものの小説や一般の人向けの歴史書を読み漁るなどして日本の歴史への興味を深め、今に至っています。

なぜ私が歴史にひかれているのかは私自身にもよくわかりません。ただ、歴史上の人や物に触れて思うのは、そういう流れが日本人を作りその延長線上に私たちがいるということです。日本人は世界の中でも独特な人々だと思いますが、ある時期から日本や日本人ということと自分の研究分野の関係などを考えるようになりました。これは良い影響を与えていると思います。一見結びつかない分野ですが頭の中のどこかでリンクするのでしょう。「のめりこむ」と書きましたが趣味で良いと思います。のめりこめる時期・時間やお金というのも限られると思います。でも熱中できるものが複数あるというのは発想の幅と視野を広げてくれるものだと思います。

受験生の皆さんは今が大事な時ですが、大学生になったらぜひ様々なことに手を出して自分の幅を広げてほしいと思います。このブログで様々に紹介されているように、メディア学部にはそういう仕掛けがたくさんあります。

(メディア学部 寺澤卓也)

AIの活用

2024年1月 3日 (水) 投稿者: メディア技術コース

1月1日に発生した能登半島地震で亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。また、被災された方に心よりお見舞い申し上げます。翌日には地震救援に向かおうとした飛行機の事故が羽田空港で起きてしまいました。犠牲者の方のご冥福をお祈りし事故にあわれた方にお見舞い申し上げます。

さて、前回、大淵学部長より新カリキュラムのお話がありましたが、これからはAIを抜きにした話はできません。AIとの付き合い方については昨年ブレイク?したChatGPTの影響により、各方面で様々な観点からの提言がなされています。AIの発展は急速に進んでおりできることがどんどん増える一方、制度や法律は追いつけていません。そのため、AIの活用はまだまだ手探り状態と言えると思います。

ChatGPTをはじめとした生成AIは驚くようなクオリティの結果を出してくれます。だからと言って、それをそのまま自分の成果であるように使ってしまうのは問題があると思います。例えばレポートで課された問題をAIに与え、出力された結果をそのまま使って(コピペして)自分のレポートとして提出するのは何が問題なのでしょうか。まず、例えばChatGPTは必ずしも与えられた問題を「理解」して「考えて」回答を出しているわけではありません。自然な文章の結果を出してくれますが、よく読むとおかしな内容だったり明らかに間違っていたりします。これはChatGPTの仕組みに起因します。また、Stable Diffutionではリアルな画像が生成されますが、どこかで見たことのあるような画像や不適切な画像になることがあります。場合によっては著作権の問題が発生するでしょう。これはAIをトレーニングする時に用いた画像データの問題でしょう。

何より問題だと私が考えるのは、上記のような使い方ではAIを使った本人に何も得るものがなく、理解や成長がないことです。AIを使いこなせることも能力ではありますが、AIが誰でも簡単に使える方向に進化している以上、その強みはどんどん小さくなります。AIは道具であり、それをうまく使って人間が自分の能力を高められなければ意味がないと思います。AIの進化とともにその使い方は変わっていくと思います。常にそのことを意識しながら大学での授業や研究の中で活用していく方法を考え実践していきたいと思います。

生成AIの仕組みなどに関してはこちらにメディア学部の藤澤先生による解説があります。ぜひ、ご一読ください。

なお、本稿に書いたことは寺澤の個人的な考えであることを明記しておきたいと思います。

(メディア学部 寺澤卓也)

メディア学部の新しいカリキュラムが動き出します!

2024年1月 1日 (月) 投稿者: メディア技術コース

2024年4月から、メディア学部の新しいカリキュラムが始動します。

1999年の発足以来、メディア学部は常に時代に先行した教育の実現を目指してきました。2003年に始まったプロジェクト演習では、通常の授業の枠にとらわれずに、ゲームやアニメ、音楽といったテーマでの専門的な学びの場を提供してきました。2016年に始まった先端メディア学/先端メディアゼミナールでは、低学年のうちから最先端の研究に触れ、学会発表などの成果を挙げてきました。それでも、時代はさらに先へ先へと進んでいきます。私たちは、今から5年後、10年後を見据えて、さらに新しい教育のスタイルを考えてきました。そして今年、それらが具体的な形となります。

ひとつめの目玉は、あらたに始める「社会連携プロジェクト」です。これは、プロジェクト演習の一部などで、学外の企業・機関と一緒にやっていた活動に着目し、それを更に活性化するため、短期集中で取り組めるようにしたものです。履修する学生は、いくつかの必修科目を除く大半の時間をプロジェクトに専念して過ごし、大きな成果を挙げることが期待されています。

ふたつめの目玉は、これまでの前期・後期制から、1年を4つに分けたクオーター制への移行です。1年を細かい期に分けることで、ある期は講義に専念してたくさんの単位を取り、その代わり別の期には特定の活動に時間を割くといったことが可能になります。特定の活動というのは、上で述べた社会連携プロジェクトでもいいですし、海外留学やインターンシップ、作品制作や起業など、自分でやりたいことでも構いません。

その他にも、新しい講義科目の導入や、プロジェクト演習の枠組みの拡大、演習科目の再編など、様々な改革を予定しています。今でも十分に楽しいメディア学部ですが、これから更に楽しく、更に深く学べる学部へと変わっていきます。皆様、どうか2024年のメディア学部に注目していてください。

メディア学部長 大淵康成

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