n刀流のすすめ
2024年1月 5日 (金) 投稿者: メディア技術コース
皆さん、こんにちは。
今回は「のめりこむ」ものを複数持とうという話です。移籍が話題になった大リーグの大谷選手の「二刀流」は広く知られていますが、大谷選手ほど高度に両方を実現できなくても、自分が得意とすること、興味があってのめりこめるものを複数持つことは良いことなのではないかと思います。
私は大学教員としてコンピューターやネットワークのことを研究・教育する立場ですが、スキーや歴史についても大変興味を持っています。また、はるか昔の中高生のころは吹奏楽部員でした。スキーや吹部の話はまたいつか書くことにして、歴史の話をしたいと思います。高校まで「社会科」の分野としての日本史や世界史はあまり好きでも得意でもありませんでした。ところが、大学の学部生のころだったと思いますが、町の本屋さんで立ち読みをしていた時に、なぜか日本の戦国時代について書かれた本を手に取っていました。堺屋太一さんの「巨いなる企て」でした(ちゃんと買いました)。
この本は豊臣秀吉時代の末期から関ヶ原の戦いまでが石田三成側の視点から書かれたものです。小説ですから書かれていることがすべて史実(そもそも「史実」は新たな発見や研究で上書きされていきます)ではありません。しかし、実在した登場人物が非常に多く、彼らが多くのエピソードにかかわっているため、初めて読んだときは大変苦労したことを覚えています。それでも、描かれていたこの時代の様子や武将たちの性格(小説の人物像としてですが)、関係性など全体が把握できた時、もっといろいろなことを知りたいと強く思いました。それから、司馬遼太郎さんの戦国時代もの、幕末ものの小説や一般の人向けの歴史書を読み漁るなどして日本の歴史への興味を深め、今に至っています。
なぜ私が歴史にひかれているのかは私自身にもよくわかりません。ただ、歴史上の人や物に触れて思うのは、そういう流れが日本人を作りその延長線上に私たちがいるということです。日本人は世界の中でも独特な人々だと思いますが、ある時期から日本や日本人ということと自分の研究分野の関係などを考えるようになりました。これは良い影響を与えていると思います。一見結びつかない分野ですが頭の中のどこかでリンクするのでしょう。「のめりこむ」と書きましたが趣味で良いと思います。のめりこめる時期・時間やお金というのも限られると思います。でも熱中できるものが複数あるというのは発想の幅と視野を広げてくれるものだと思います。
受験生の皆さんは今が大事な時ですが、大学生になったらぜひ様々なことに手を出して自分の幅を広げてほしいと思います。このブログで様々に紹介されているように、メディア学部にはそういう仕掛けがたくさんあります。
(メディア学部 寺澤卓也)
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