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先端ゼミ

2024年4月26日 (金) 投稿者: メディア社会コース

本学部には先端ゼミという科目があります。すでに他のブログでも紹介されているかもしれません。相当の成績が履修要件となりますが、学部初級の学生諸君にも専門的な研究の場を提供しようという趣旨の科目です。筆者も同カリキュラムが開設されて以来設定していましたが、過去に一人の受講者がいただけで、ほぼ毎年休講状態でした。

そこに、昨年秋冬学期にTさんとSさん、二人の2年生が応募してきました。学会報告を視野に、まずは基礎的な文献の購読から開始しました。過去の当研究室卒業生の特に優れた論文の中から、二人に2〜3編ずつ選んでもらいました。いずれも読んで理解するだけで大変な労力を要する論文ですが、それぞれの研究を引き継いで追加調査も行うことが課題です。研究で独り立ちするにあたって、いわば絵画の模写のように、調査/研究の方法、分析手法も合わせて習得してもらうことが狙いです。並行して、自らの研究計画も逐次報告してもらいました。

二人とも、他の授業との掛け持ちで大変だったと思いますが、期待を上回るスピードで課題を習得し、年末には自律的に研究を開始できる水準に達しました。そこで、年度内の学会報告を目指して、秋冬学期の終了した2月も、ゼミを続けました。2023年度内に参加可能な、社会情報学会中国・四国支部第2回研究発表会(香川短期大学、2024年2月24日開催)、ビジネス科学学会産業調査研究会(福岡中村学園大学、2024年2月27日開催)のうち、後者に応募しました。報告テーマは以下のとおりです。

Tさん「声優業界の現状と展望」

Sさん「アナログレコード産業の復活について」

当日の研究会では、中村学園大学の片山先生のゼミからも2名の学部学生が報告し、学生同士で実に活発な議論が展開されました。出席した諸先生も4人の学部学生に触発されて、時間を超過しながらも意見交換が続きました。

筆者が学部学生の頃は、他大学とインターゼミを行っていたものですが、学生同士の議論には通常の教員対学生という図式では得られない効果が生まれると改めて思いました。学会には、若手育成という重要な使命があります。今後、学生セッションをポスター形式、ワークショップなどで実施していくと、学生間のみならず互いに大いに啓発されるのではないかと確信しています。

今年は、二人とも3年次生として本格的な卒業研究を開始します。今回の研究蓄積を踏まえ、大いに飛躍を期待しています。片山ゼミの二人も、4年生ですでに社会に巣立っていかれましたが、大いなる活躍を祈念しています。

(メディア学部 榊俊吾)

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