メディア学部のオープンキャンパスにて
2024年4月 8日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部特任准教授の安原です。
大学ではビデオゲームのゲームデザインに関する授業を受け持っています。
先日3月24日に開催されたオープンキャンパスには、大勢の高校生のみなさんがご家族と来校してくださいました。
来場された高校生に学年を尋ねると、ほぼ高校2年生とのことで、これからの進路を考える参考にするため当大学を見学に来た、と答えてくれました。
自分はオープンキャンパスで「なんでゲームはおもしろいの?」といテーマでヒトがゲームをおもしろいと感じる仕組みをどうゲームデザイン(設計)に落とし込むのか、という公開講義をさせていただきました。
大変熱心に聞いて頂けた高校生の方もいらして、その後の質問とそれへの応え、そこからのディスカッションがとても本質的で、思索を巡らせる有意義でたのしい時間となりました。
是非、大学に入学して、自分の思うようにゲームを制作し、実践を踏まえながら検証し、その問いを深めていただきたいと思いました。
また、皆さんが興味を持たれるものとして、拙ゼミ室には往年のテーブル型筐体が置いてあります。
1970年代の後期、日本で一世風靡した「インベーダーゲーム」でおなじみ?のテーブル筐体です。
これは前任の先生が残されていったものなのですが、今となっては大変貴重なもので、筐体内にはコピー紙だけの当時のメーカー説明書が入っていて、40㎝四方のゲームの基盤がハーネスに取り付けられています。
訪れる多くの親御さんが懐かしがってくださって、その当時の話で会話も弾みます。
最近は「自分の時代はもうファミコンのカセットの時代だったから、うわさに聞く昭和のゲームセンターのテーブル筐体は初めて見ました」という親御さんも増えてきました。
筐体の天板を上げて、内部をお見せして、基盤や筐体のスイッチ類の仕組み、ディップスイッチの設定などの説明ができるのは、自分がかつて在籍していたゲーム会社の社員研修で学んだからです。
投入された100円玉は内部のケースに溜まり、当時は一日に何度も一杯になるので、100円玉が入らなくなって故障だ!とクレームを付けられた、という話を、会社員時代の上司に聞かされたこともありました。
このようにビデオゲームは、ゲームセンターから家庭に移り、さらにスマホ・ケータイに、あそぶメディアを移して発展してきました。
メディア技術の発明に伴って広告や宣伝が、街頭から家庭に、そして直接個人に移っていったのと同じように、今やゲームという娯楽もまた広告を載せるメディアの一角にいるのです。