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数学以外から

2024年4月 5日 (金) 投稿者: メディア社会コース

ヴィヴィアーニという数学者の名前を聞いたことはないでしょうか。今日4月5日は、ヴィヴィアーニの生まれた日です。17世紀のことです。

ヴィヴィアーニ自体は、教科書などには載っていないかもしれませんが、トリチェリの弟子で、ガリレオの晩年の助手だったと言えば、わかる人もいると思います。

トリチェリは、ガリレオの弟子で、真空の実験で有名ですが、その実験のときの助手がヴィヴィアーニでした。その後、トリチェリが出世してしまったため、ガリレオの助手を自分の弟子であるヴィヴィアーニにさせたとされています。

ヴィヴィアーニは、ガリレオが亡くなるまで助手をしていました。それもあって、ヴィヴィアーニは、ガリレオについて後世に伝わるのに決定的な役割を果たしています。ガリレオに関する最初の伝記を書いているのです。

もちろん、ヴィヴィアーニ自身も別の大きな功績があります。たとえば、音の速度のほとんど正確な算出に成功しています。共同で実験したボレリという物理学者とのデータをもとにしています。

こうしたことや、おととい4月3日に書いたことからもわかるように、数学は、物理学やコンピュータといった、数学以外の分野がその発端となっていることも多いのです。
自分のしようと思っていることに、いつ数学が関係してくるか、わかりません。その意味でも、数学への抵抗感は少ないほうがいいと思います。

利用される分野がますます広くなっていることとも関係して、現代の数学は範囲も広いです。
そのように広くなる時代のさきがけで、工夫することによって小さいころから複雑な計算をすばやく行うことができて、数学の申し子と言われた、あのガウスも、数学を本格的に始めようと考えたのは、計算ではなく、正十七角形を作図できたときからだったと話していたようです。

以前にも述べましたが、数学以外の分野で使われていることも含めて、何か、よく理解できたとか、面白かったとかいうことから数学に広げていってほしいと思います。

(メディア学部 小林克正)

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