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「フレッシャーズゼミ」という偶然の奇跡?

2024年7月 3日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

「フレッシャーズゼミ」は、1クラス約13人の1年生が履修しています。他の講義と違うのは、どの先生に当たるのか?本人の意思がまったく通らない点にあります。もちろんクラスメートも選ぶことはできません。ある意味、高校までのクラス編成と同じですが、自分の志向と関係なく「新しい友達」と出会えるチャンスとも言えるでしょう。

 この講義の目的は、大学生活を円滑に進めるための履修情報、常識、マナー、リスクなどを共有することにあります。先日「40年前、自分が大学生だった頃にはこういう講義はなかったなあ」と考えていたら、『フランス語』のクラスが、同じ役目を果たしていたのかなと思い当たりました。20人ほどのクラスで、講義も先生の顔も思い出せませんが、今でも連絡を取っている友人が1人だけいます。

 たまたま初回の講義で隣に座った彼は、旅行とワインが大好きで、社会人になりたての頃に2人でフランス・ブルゴーニュ地方のワイン生産者(ドメーヌ)を巡りました(余談ですが、ワインの試飲でフランス人に言われた「ドウモ、アリゴテ!」というギャグは、今でも私の鉄板です)。私たちは別々の飛行機でパリ集合、パリ解散だったのですが、今でも信じられないエピソードがあります。

 当時はインターネットも携帯電話もありませんでしたから、旅行者が海外で連絡を取り合うことはほぼ不可能でした。そこで私たちはパリのノートルダム寺院の前で待ち合わせることにしました。ところが、私の飛行機が機材トラブルで3時間以上も遅れてしまったのです。ズボラな私は、その日の宿泊ホテルも彼任せでわかりません。仕方なく約束に4時間近く遅れて、大きなバックパックを抱えノートルダム寺院に着きました。「さあ、これからどうしよう?」と途方に暮れていたとき、「遅くなったな」と彼がひょっこり現れたのです。結局15分も待ちませんでした。彼も何かのトラブルで遅れたということでした。

 今では夫婦で数年に1度会いますが、たまたま『フランス語』のクラスで隣になって、偶然パリで合流できたことが、彼との大事な接点になっています。何が言いたいって?皆さんもフレッシャーズゼミで「偶然の奇跡」が起こるかも知れませんよ(笑)。

(メディア学部、山脇)

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