読書の勧め
2024年8月 5日 (月) 投稿者: メディア社会コース
皆さんは読書はされるでしょうか?
最近私はほとんど本をゆっくり読むことがなかなかできなくなりましたが、時間をつくって読んでいます。
『ダーウィンの呪い』という本は大変話題になりましたが、最近読み始めて著者の博覧強記ぶりに驚きました。
ビーグル号航海記や何よりも有名な進化論の『種の起源』、また表情研究の先駆けでもある『人及び動物の表情について』で有名なダーウィンですが、なぜダーウィンに呪いがあるのだろうと思いながら読み進めました。とても丁寧にダーウィンの考え方が説明されています。進化論は優生思想(適者と不適者、優れたものと劣ったもの)へとダーウィンの手を離れて進んでいき、20世紀にはアウシュビッツの悲劇にまで行き着きます。
しかし、同時に現在バース・コントロールと言われていることを普及させたサンガー女史のような方々にも優生思想があったということにも衝撃を受けました。
目の前の事実を科学的に見ることの重要性をさらに確認しました。もう一点、学際的(メディア学部のように社会・コンテンツ・技術)のような多様な背景で個々人がその科学的事実を複数のやり方で見ることができるようになれば、呪いになるようなことが少なくなるのではないかと思います。
そういう意味では、メディア学部の構成は、学生さんたちを市民として育てることに適していると自画自賛してしまいました。
山崎晶子
(ダーウィンのパブリックドメインの写真です)
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