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AIと統計学(Statistics)

2024年9月18日 (水) 投稿者: メディア社会コース

前回の記事でも触れましたが、ChatGPTに代表される生成AIがいま大きな話題になっています。リクエストに基づいて、文章や映像などの作成を支援してくれます。しかし、本来人間社会を豊かにする技術が時として悪用されることは、歴史が教訓として残してきました。この生成AIも、冗談では済まないフェイクニュースやフェイク動画を世の中に流布し、人々を混乱させるという事例が最近増えてきています。

政府のAI戦略2021では、AIの有効活用を推進しつつも、負の方向のAIの乱用に警鐘を鳴らしています。そして、その騙しの技法に対処するための真贋判断のリテラシーとして、統計学の重要性を謳っています。

そもそも、AIの主要な技術基盤はビッグデータとディープラーニング(深層学習)にあります。そして、それらを下支えする統計学やデータサイエンスという学問分野があります。高校数学において一昔前はやや軽視されていた基本的なデータ処理や推測統計は、昨今大きく見直され、その立ち位置は高くなりました。また、昨今の大学の基礎教育には、データサイエンスの科目が設置されています。“目には目を、歯には歯を”ではないですが、AIの悪用にはAIの賢い利用で対処・防衛するのが理にかなっています。

統計の素養の3本柱は、基本統計量の算出と味方(記述統計)・統計的推論や検定(推測統計)・総合的なデータ分析と判断(データサイエンス)と言えるでしょう。メディア学部では、多様な講義や演習の中で、これらのスキルをしっかりと磨くことができます。

文責: メディア学部 松永

2024.09.18

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