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【授業紹介】情報の「見せ方」「伝え方」をデザインする──「情報デザイン入門」の世界

2025年5月16日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

メディア学部では,昨年度から1年次向けの新しい授業「情報デザイン入門」がスタートしました(担当は私です).

この授業は「情報をどのように人に伝えるか」をテーマに,日常の中にある“情報”を見つめ直し,それをわかりやすく,効果的に伝える方法を考える内容です.

たとえば皆さんが目にする駅の案内板,アプリの画面,Webサイトのレイアウト,動画のサムネイルや編集.
これらはすべて「情報のデザイン」の成果物です.
情報がただ存在しているだけでは意味が伝わらない場合も多く,それを“誰にでも伝わるように整える”のが,情報デザインの役割です.

授業では,情報デザインの考え方や歴史,そして「センスメーキング(Sensemaking)」といった情報を理解・整理するための方法論も学びます.センスメーキングとは,混沌とした情報の中から秩序を見出し,意味を構築していく人間の活動のこと.こうした理論に基づいて,紙のレイアウトやポスター,インフォグラフィック,さらには映像表現など,実際に手を動かしてデザインを行う課題にも取り組みます.

また,近年の情報デザインでは,単に「きれい」「見やすい」だけでなく,「使いやすい」「気づきを与える」ことも重要です.
授業では,ユーザの視点に立ったデザイン(ユーザ中心設計)や,人とモノとの“対話”を生み出すインタラクションデザインなども扱い,Apple Watch や Spotify などの実例をもとに分析を行います.

情報デザインとは,まさに現代を生きるための“読み書き能力”を磨く学びとも言えるかもしれません.
私たちの生活はますます情報に囲まれ,その取捨選択や見せ方が人生を左右する時代です.

「デザインはアートとは違うの?」と思っている人もいるかもしれません.でもこの授業では,情報を“誰かに届けるための工夫”こそがデザインであるという視点から,身近な例や実践を通して学んでいきます.

将来,メディア・コンテンツ制作,広告,アプリ開発,UX/UIデザインなどに関心のある人には,とても魅力的なスタートアップ科目になるでしょう.



文責:菊池 司

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