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英London Southbank Universityとの共同プロジェクト "The Healing Journey" ①

2025年6月16日 (月) 投稿者: メディア社会コース

皆さんこんにちは、メディア学部社会コースの森川です。
今週のブログでは、私と飯沼准教授が一昨年から取り組んでいる、イギリスのロンドンサウスバンク大学(LSBU)との共同プロジェクトを紹介したいと思います。
かねてより交流のあったLSBUのDr.Mai Khanh Tran(Mika先生)と共に、この共同研究に取り組み始めたのは、今から2年前の2023年ことでした。
この研究は、イギリスと日本の若者たちにとって「癒し」とは何かを明らかにし、現在世界的に注目されているサステナビリティについて考えようという試みです。
現代の若者は、心身の幸福と生活の質に関して多くの問題があると言われています。仕事や勉強の環境に対する不満、生活費の心配、社会的な孤立・孤独感、多忙な生活による疲れ、就職活動や将来への不安といったストレスが、若者たちの「ウェルネス」を阻害しているのです。多忙なライフスタイルは、生活空間を乱雑にし、プラスチックや使い捨て製品の使用を避けられないものにしてしまいます。それは最終的に、環境の悪化や生態系の破壊に繋がります。
サステナビリティを向上させるためには、個人がウェルビーイングな状態(善い状態)であることは非常に重要なのです。
 
私たちはこの共同研究を"The Healing Journey"(癒しの旅)と名付け、まず日本に焦点を当てて、日本の文化的背景が、若者たちの「癒し」や「サステナビリティ」にどのような影響を与えているかを明らかにしようと考えました。
 
第1弾の調査として、2023年の11月に2回に渡って東京工科大学にてウェルビーイングとアートを融合したワークショップ「The Healing Journey~若者とウェルビーイング~」を開催しました。
このワークショップではまず、ポジティブ心理学の観点からウェルビーイングなライフスタイルとその実践方法を議論し、参加した学生たちに理想の自分の姿を想像してもらいました。
次に、ストレスが溜まった時のエネルギーチャージの方法を、さまざまな色や写真・画像を使ったコラージュ作品という形で表現してもらったのです。
学生たちには、それぞれ自分に「癒し」を与えてくれる物や人などの画像を事前に用意しておいてもらいました。それらを用いた作品は、彼らにとっての“ウェルビーイング”がいっぱいに詰まったものとなりました。その“ウェルビーイング”には、日本の伝統文化や自然、そして若者ならではのサブカルチャーの影響が大いに見て取れました。

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このワークショップで具現化された日本の若者たちの“ウェルビーイング”やその根底に流れる日本のカルチャーは、イギリスの若者たちの“ウェルビーイング”にも影響を与え得るのでしょうか?
それを確認するため、今度はロンドンに場所を移し、第2弾の調査を行うことになりました。
 
そのお話は次回!
 
(メディア学部 森川 美幸)

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