アフォーダンスをアイデアに
2025年8月 5日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース
2025 相変わらずの猛暑です。
特任准教授の安原です。
昨日のエスカレーターのアイデア問題はいかがだったでしょうか?
学生から、様々なアイデアが寄せられて、とてもたのしかったです。
多かったのは、片側を上ると「警告表示」が出る、というものでした。
子どもの頃から、「してはいけない」という倫理観が身についている学生はルールを守る意識が高い傾向にある気がします。でも、これでは、ルールを守らないヒトたちには対処できませんね。
そして、その「警告」のアイデアでは、モノの自然の形状と、そこにヒトが見出す役割の関係性を意味するアフォーダンスとは違う、社会的規範を利用するソリューションになってます。
エスカレーターのステップにトゲを生やしてヒトが立てないようにする、というアイデアもありました。
危ないと感じるものを置くのは直感的ですが、それでは多くの人を安全に運搬するエスカレーターの役目が弱くなりますね。
数名の学生が、ステップに靴の足跡や矢印を描いて、立つべき位置の「目印」にする、というアイデアを出してくれました。これはヒトは自分の靴を「目印」の上に重ねあわせたくなる性分を利用するもので、実際に多くの実在するエスカレーターに使われているアイデアです。ヒトに立つべき位置を教えてあげることで、子供のサンダル巻き込み事故などを予防する意味もあります。しかし、これではまだ、片側に立つ習慣を止めるためのアイデアとして十分とは言えません。
ヒトが乗るステップに「傾斜」を付ける、というアイデアがありました。とてもユニークです。これはステップに立ちづらい、そして歩いて上りづらいエスカレーターですね。しっかりベルトに掴まってないと転んでしまう人も出てきます。後ろに傾斜を付けるとひっくり返るヒトが出そうだし、前に傾斜を付けると、降りる時につんのめってしまいそうです。転倒事故を招いてしまうことが明確なので、実際に作ることはできないアイデアですが、モノの形状で、「上る」ことを止めさせるには「警告」を出すより、「上りづらい」と思わせるには効果的かもしれません。
アイデアの一つに、ものすごく急勾配で手すりにがっちり掴まっていないと滑り落ちてしまう、というものがありました。これも架空の世界では漫画のようですが、おもしろい発想だと思います。
・・続きます