プレゼンテーションは、話す才能が必要?
2026年1月21日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース
こんにちは。
前回は、論文執筆のお話を書いたので、今日はプレゼンテーションについて書きたいと思います。
前回述べたように、卒業研究は、論文執筆後に発表をしなくてはいけません。聴衆はレビューアの先生、研究室の後輩の3年生、これから研究室を決める2年生などです。卒研発表会では、いかに自分が研究した内容をきちんと伝えられるかがポイントになります。
メディア学部の卒研発表は、口頭発表(発表10分、質問5分)、ポスター発表のいずれかになります。いずれの場合も、まず初めに、その研究を行った社会的背景と目的を説明する必要があります。実はここが一番大事だったりします。なぜこの研究をやったのか、何をやろうとしているのか、が分からないまま話が進んでいっても、どんなに素晴らしい研究をしていたとしてもその価値は伝わりません。また、背景を話すときに気を付けなければいけないのは、聴衆が誰かということです。例えば、コンピュータブラフィックス(CG)の専門家が集まる学会でCGとは何かについて説明する必要はありませんが、CGについて知らない人たちの前では、きちんとその説明をする必要があります。背景、目的がきちんと伝われば、そのあとどのような方法で研究を行ったのか、その結果どういうことが得られたのかといった、自分が具体的に行った内容に入ってくるので、説明はしやすくなります。
プレゼンテーションというと、「うまく話せるかどうか」が重要だと思われがちですが、指導をしていると、それよりも準備段階で差がついていると感じることが多くあります。発表の出来は、話し方そのものよりも、「何を伝えるのか」「どの順番で示すのか」を事前にどれだけ整理できているかで決まります。
特に卒研発表では、限られた時間の中で研究のすべてを説明することはできません。そのため、発表を準備する段階で、「この研究で一番伝えたい点は何か」「この研究の新しさはどこにあるのか」を自分の言葉で説明できるようにしておくことが重要です。論文では丁寧に書いた部分であっても、発表では省略したり、簡単に触れるだけにしたりする判断が必要になる場合もあります。
また、スライドやポスターは、それ自体が完結した説明資料である必要はありません。発表者の話を補い、聴衆の理解を助けるためのものです。内容を詰め込みすぎてしまうと、かえって話の流れが追いにくくなってしまいます。どの情報を見せ、どの情報を話すのかを意識しながら、整理していくことが大切です。
卒研発表は、研究内容を評価してもらう場であると同時に、自分の研究を第三者に伝える練習の場でもあります。発表を通して得られる経験は、卒業後、研究職に限らず、企画の説明や報告など、さまざまな場面で役立つはずです。
これから発表を控えている学生の皆さんには、ぜひ「誰に向けて話しているのか」「何を持ち帰ってもらいたいのか」を意識しながら、準備を進めてほしいと思います。
(文責:竹島)