CSUでの交流
2026年3月27日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
卒業論文の学会発表を終えた2月中旬、かねてより依頼を受けていたカリフォルニア州立大学フレズノ校(CSU Fresno)にて、シンポジウムの基調講演(キーノートスピーチ)を行ってまいりました。滞在中は講演に加え、コンピュータサイエンス学部でのゲーム制作発表会におけるコメンテーターや、YouTube番組の取材対応など、多忙ながらも充実した時間を過ごしました。
シンポジウムでは、日本発のサブカルチャーがアジア、そして世界へ浸透していった歴史を軸に、ハードウェアの進化に伴うキャラクターゲームの変遷、さらにはAIが拓くゲーム産業の未来展望について、私自身のカリフォルニアシリコンバレーでの経験を交えてお話ししました。会場からは熱心な質問が相次ぎ、私なりの考えを深くお伝えできたと感じています。また学生や教師からゲーム研究の交流を本学部と一緒にやりたい、との意見も聞かせて頂きました。
フレズノ市はヨセミテ国立公園への観光拠点として知られる一方、全米屈指の農業地帯でもあります。ブドウや野菜、ナッツ類の一大生産地であり、「全米のサラダボウル」と称されるこの街は、サンフランシスコとロサンゼルスの中間に位置します。かつて多くの日本人移民が農業に従事した歴史があり、今もジャパンタウンの名残や、和菓子を作り続けている老舗が存在します。その光景に、石川好氏の『ストロベリー・ロード』の一節が鮮やかに蘇りました。
車で案内していただいた大学周辺の広大な演習用アーモンド畑では、桜に似た白い花が一面に咲き誇っていました。かつての日本人移民の方々は、この景色をどのような思いで見つめたのでしょうか。その歴史に思いを馳せ、深い感慨を覚えました。
私の講演が地元の新聞に掲載されたこともあり、当日は学生のみならず一般の方々からも多くの問い合わせをいただきました。なかには家族で4時間かけて車で駆けつけてくださった方もおられ、会場のホールは満席となりました。自分の手がけたキャラクターゲームが、今なおこれほどまでに世界中で愛され、支持されていること。その事実に改めて深い感謝の念を抱いた、心に刻まれる大学訪問となりました。関係者の皆様、暖かいおもてなしをありがとうございました。
(安原広和)