AAS2026への参加報告①
2026年4月 6日 (月) 投稿者: メディア社会コース
皆さま、こんにちは。
メディア社会コース助教の陳海茵です。
2026年3月12日~15日にカナダ・バンクーバーにてAssociation for Asia Studiesの第85回年次大会が開催され、研究発表を行ってきました。
せっかくの機会ですので、AASについて紹介したいと思います。
1.AASとは——世界最大のアジア研究の集い
AAS(Association for Asian Studies)は、1941年にアメリカで設立された専門団体です。世界約6,500名の会員を擁し、歴史・文学・宗教から政治・経済・テクノロジーまで、30以上の学問ジャンルにまたがるアジア専門の世界最大の学術団体です。
その最大のイベントが年次大会(Annual Conference)です。世界中から3,000名を超える研究者・院生・教育者・政策関係者が一堂に会し、数百ものパネルが同時並行で開催されます。
自分の研究を世に問う場であるとともに、まだ論文になっていない「進行中の考え」を持ち寄って批判的に検討し合う場でもあります。
世界のアジア研究がいまどこに向かっているのか、最新の研究動向を掴める場所です。
2.「アジア研究」とは
そもそも、アジア・スタディーズ(Asian Studies)とは何だろう?
それは、単体の「学部」や「学科」というより、アジアの歴史学・社会学・文化人類学・言語学・経済学・政治学などが交差する、学際的な研究フィールドと言うことができます。「アジア」を知ることは、現代世界を知ることでもあります。東アジア・東南アジア・南アジアには世界人口の約60%が暮らし、グローバル経済・テクノロジー・地政学の中心に位置しています。
理工系の方からすると、「アジア研究は文系のもの」に思えるかもしれません。
しかし、実際は、AIと社会、スマートシティ、テクノロジーの歴史、ゲームと文化といったテーマも積極的に扱います。
テクノロジーが社会にどう根付き、誰に使われ、誰を排除するのか——技術革新の「その先」を問う研究とも言えます。
3.会場・バンクーバーという都市
今年の開催都市であるバンクーバーは、カナダ西海岸ブリティッシュコロンビア州に位置する国際都市です。背後に雪を頂くノースショアの山々、眼前には太平洋という、雄大な自然環境の中に、人口約250万人の大都市圏が広がっています。
カナダ有数の多文化都市であり、特に中国系・日系・韓国系を中心としたアジア系コミュニティが大きく、街のいたるところにアジアの食・文化・言語が根付いています。UBC(ブリティッシュコロンビア大学)をはじめ世界水準の大学も多く、アジア研究の文脈でも重要な拠点です。アジアに向かって開かれた窓口のような都市で、今年のAASが開催されたことは、とても象徴的でした。
会議はバンクーバー・コンベンションセンター、フェアモント・ウォーターフロント、パン・パシフィック・ホテルの3会場を中心に、3月12日から15日の4日間にわたって開催されました。
次回の記事では、今年の年次大会で私が特に印象に残ったパネルや発表について独断と偏見で皆さんにシェアしてみようと思います。
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