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音声情報アクセシビリティを社会へ

2026年7月 3日 (金) 投稿者: メディア社会コース

私はこれまで東京工科大学で、聴覚障害のある方や聞き取りに困難を抱える方々のための研究や社会実装に取り組んできました。

そして2026年3月、「音声情報をすべての人へ」を理念に、一般社団法人音声情報アクセシビリティ(AAIA)を設立しました。

大学で生まれた研究成果やアイデアを、実際の社会の中で活用していくためです。

音声情報アクセシビリティは、聴覚障害のある方だけでなく、高齢者や外国人、騒がしい場所で情報を聞き取ることが難しい人など、多くの人に関わる社会課題です。

現在、さまざまな企業や団体と連携しながら、実証実験や社会実装を進めています。

 

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1. 病院での実証実験

現在、大規模病院の待合室にAuracast™を設置し、呼び出しや案内放送をより聞き取りやすくするための実証実験を計画しています。

病院では重要な情報が音声で伝えられることが多く、聞き取りに不安を抱える方も少なくありません。より多くの人が安心して医療を受けられる環境づくりを目指しています。

2. 映画館での字幕表示

Auracast™が導入されている映画館では、ARグラスを活用した字幕表示の試験運用を計画しています。

映画の楽しみ方は人それぞれです。聞こえに関係なく、誰もが同じ作品を楽しめる環境づくりに挑戦していきます。

3. 地域のクリニックとまちづくり

地域のクリニックに設置されるデジタルサイネージとAuracast™を連動させ、映像コンテンツの音声を利用者のスマートフォンや補聴器へ配信する仕組みも検討しています。

医療情報や地域情報を、より多くの人に届けることで、地域社会のコミュニケーションを支える仕組みづくりにつなげたいと考えています。

4. 学会や地域との連携

2026年には、日本福祉のまちづくり学会への出展も予定しています。

スロープや点字ブロックが社会に定着したように、「聞こえのバリアフリー」も当たり前の社会インフラにしていくことが目標です。そのためには、大学だけでなく、企業や自治体、医療機関との連携が欠かせません。

また、教会においてもAuracast™を活用した実証実験を予定しており、さまざまな公共空間での活用可能性を検証していきます。

 

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高校生の皆さんへ

大学の研究は、論文を書いて終わりではありません。

社会の課題を見つけ、その解決方法を考え、実際の社会で役立つ仕組みとして実現していくことも大切な役割です。

東京工科大学では、学生たちも研究や実証実験に参加しながら、社会課題の解決に取り組むことができます。

今後の活動については、大学ホームページ、研究室ホームページ、そして一般社団法人音声情報アクセシビリティのホームページで発信していきます。

音声情報アクセシビリティという新しい分野に興味を持った高校生の皆さん、ぜひ東京工科大学で一緒に未来の社会をつくっていきましょう。

 

▶︎吉岡研究室(聴覚障害支援メディア研究室)

▶︎ 一般社団法人音声情報アクセシビリティ

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:米国バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業。日本の音楽業界でレコーディングスタッフやプロデューサーのマネージャーを務めた後、CM音楽作曲やモバイルコンテンツのサウンド制作に従事し、現職に着任。娘の難聴をきっかけに聴覚障害支援メディア研究室を設立し、アプリ「Vocagraphy」を開発(15万DL)。同アプリは科学技術振興機構主催「STI for SDGs」アワード優秀賞(2022年度)を受賞。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「サイレント・コミュニケーション」、3年次科目「音声情報アクセシビリティ」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。

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