コンテンツ

風変わりなアイデア

2024年11月29日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

コンテンツコースの椿です。

私は研究室の皆様に、イグ・ノーベル賞がとれるような卒業研究をしてね、と毎年話しています。

そこで、どのような研究がイグ・ノーベル賞を受賞したのかを調べていたところ、日本人に受賞者が多いと書かれた記事を見つけました[1]。「本当に風変わりなアイデアを思いついた人を排除することなく大切にして、自分たちの中の1人として受け入れてきた結果」とも書かれていました。

日本の研究力は低下していると言われることが多いですが、日本にはそういう強みもあるのかもしれないと思いました。

[1] https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240913/k10014580141000.html

2024年11月29日 (金)

研究棟Cと春

2024年11月27日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

コンテンツコースの椿です。

一昨日、虫のことを書いていて、春に見た虫のことを思い出しました。

部屋の窓の外側にとまっていたので写真を撮りました。

裏側からしか見えなかったのですが、美しかったです。私は初めて見ました。

調べたところ、ヨコヅナサシガメという虫のようです。

刺されると腫れることもあるとのことですが、窓の外側なので安心です。

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2024年11月27日 (水)

研究棟Cと冬

2024年11月25日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

ずいぶん寒くなってきて、冬のように感じる日もあります。
しかし、最近家の近くで数回蚊に刺されました。調べたら冬でも刺す種類の蚊がいるんですね。

メディア学部の研究室がある研究棟Cは、裏側に林があります。
カーテンを開けると春は新緑、夏には深緑に変わっていく様子がきれいです。最近は木々も冬の装いです。

窓の外には虫もよくやってきます。最初は驚きましたが、段々と虫を見るのが楽しくなってきました。
オオゲジという虫を知っていますか?ゲジゲジとも呼ばれていて、足がたくさん生えていて、体長が5cmほどの虫です。
オオゲジは建物の中にもたまに入ってきます。
一番驚いたのは、部屋に入ろうとしてドアを開けたら上から降ってきたときです。
あと、部屋の天井に数日滞在し続けたこともありました。
よく見ると、ちょっとかわいい顔をしています。
台風など、風が強かった日の翌日に入ってくることが多いようです。

寒くなり窓に虫が来なくなると、冬になったと季節を感じます。

コンテンツコース 椿郁子

 

2024年11月25日 (月)

先端メディア学・ゼミナール「ミュージック・アナリシス&クリエイション」(その3)

2024年11月 8日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

本シリーズの最後となる3回目は、受講生の研究をご紹介します。

これまで本ブログで紹介した先端メディア学・ゼミナール「ミュージック・アナリシス&クリエイション」 での取り組みは、その2のような機材体験でした。下記の過去記事もご興味がありましたら、ぜひご覧ください。

 ■先端メディア学/ゼミナール(ミュージック・アナリシス&クリエイション)で「打ち込み」に打ち込みました[2019.12.21]
 ■授業紹介:1980年代のハードシーケンサーへのデータ入力[準備編][2021.11.30]
 ■授業紹介:1980年代のハードシーケンサーへのデータ入力[実践編][2021.12.04]


その1に書きましたが、先端メディア学・ゼミナール「ミュージック・アナリシス&クリエイション」の受講生は2017年度前期の開講から2024年度前期までで32名を数えます。授業名の通り「楽曲分析」「音楽制作」を行う学生が多く、今年度前期の受講生は以下のようなテーマでした。
(★のテーマの学生は現在、私の研究室に所属して新たな研究テーマに取り組んでいます)

 ★ボーカロイド楽曲「まにまに」は何故ヒットしたのか(3年生)
 ★ドラマ内における音楽とセリフの関係の分析:
  ①ドラマ『アンサング・シンデレラ』 ②ドラマ『silent』(3年生)
 ★木管五重奏への編曲:
  Valkyrie「Le temps des fleurs」【「あんさんぶるスターズ!!」より】(3年生)
 ■ヨルシカの楽曲分析とそれに基づく楽曲制作:
  ①「思想犯」【アルバム『盗作』より】 ②「嘘月」【EP『創作』より】(3年生)
 ■「オープンコードを用いたギター演奏において、コードトーンの高音域に
  一貫した押弦箇所が存在するコード進行」の歴史的変遷の調査(2年生)


そして、この後期に受講している3名の学生はいずれも、これまでとは一味違ったユニークなテーマを掲げています。現在取り組んでいる研究について学生たちにコメントしてもらいましたのでご紹介しましょう。


【Aさん】(2年生)

私は「病みカルチャーと音楽の関連性」について研究を行っています。

現在、Z世代の若者を中心に「病みカルチャー」が流行しています。これは、メンタルの不調や自己肯定感の低さをあえて表出させたサブカルチャーであり、ファンションやSNS上でのコミュニティなど様々な場面で波及しています。有名な例では「地雷系ファッション」「トー横界隈」が挙げられるでしょう。

病みカルチャーは音楽とも大きな関わりがあります。そして、これらの音楽には、カルチャー独自の特徴があるのではないかと私は考えました。

そこで、病みカルチャー内で流行している楽曲を調査し、これらの共通点の考察に取り組んでいます。このカルチャーは現在進行形で発展しているため、文献調査はもちろん、SNSを活用した情報収集も欠かせません。

今後の最終発表では、病みカルチャーに関連する音楽の特徴について結論づけ、音楽という視点から、若者のサブカルチャーが今後どのように発展していくのか考察したいと考えています。

日本の新しいサブカルチャーを深掘りする、意義のある研究にできるよう努めたいと思います。

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【Tさん】(1年生)

私は、自分自身がバレエを習っていた経験から「バレエ音楽と振付の関係性」についての研究に取り組んでいます。

バレエを完成させるには音楽と踊りの調和をとることが非常に重要です。そこで、音楽を体で表現するにはどのようなことが大切なのか、バレエ音楽の楽譜の解析や使用されている楽器の調査、また、振付に組み込まれている「パ」(ステップ)の種類や意味を考え、それらを照らし合わせて分析を行います。

今回は「『コッペリア』第1幕よりスワニルダのバリエーション」を研究対象としています。

この研究を通して、踊りと音楽の調和のとり方を考え、振り付けに込められた意味を理解することで表現力の向上につなげると共に、自分自身も楽しく、より美しく踊ることができると考えています。

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【Mさん】(1年生)

私は今回、SQUARE ENIXが手掛けたゲーム『NieR:Automata』のフィールドBGMである『遊園施設』の楽曲分析を行っています。このタイトルは大学でゲームサウンドを学びたいと思ったきっかけでもあり、毎日四苦八苦しつつ楽しく分析しています。

調査としては、インタビュー記事や感想記事などを読んで、制作面での楽曲意図を考察しました。現在はAIによるアプリケーションを使用して音源分離し、自身でスコアに起こして曲構成を分析するなど、様々な側面からの調査を行っています。

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当講義を共に受講する仲間たちや先生からの質問やアドバイスも研究の良き刺激となっています。これから、この楽曲がゲーム作品にどのような影響をもたらしているのか紐解いていくのが楽しみです。

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今後、それぞれの研究がどのように展開していくか楽しみです。


(メディア学部:伊藤謙一郎)

2024年11月 8日 (金)

先端メディア学・ゼミナール「ミュージック・アナリシス&クリエイション」(その2)

2024年11月 6日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

先端メディア学・ゼミナール「ミュージック・アナリシス&クリエイション」の紹介の第2回は「シンセサイザー体験」です。

皆さんは、シンセサイザー(synthesizer)を知っていますか? 実際に触れたことがなくても、名前を聞いたり実物を見たりしたことがある方は多いと思います。音楽制作や楽器演奏を趣味にしている方は、ソフトシンセサイザーやハードの機材を持っているかもしれませんね。

では、シンセサイザーの語源はご存知でしょうか?

これは英語のsynthesize(合成する)が元になっています。ですから、シンセサイザーは「音(音色)を電子的に合成して作る楽器」と言えるでしょう。

シンセサイザーの中には、ピアノや弦楽器、管楽器、もちろんシンセサイザーならではの電子的な音も含めて、あらかじめ用意(プリセット)されているものもあります。

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 楽器のカテゴリを選ぶダイヤル部分    カテゴリ内の多様な音色が選べます    プリセット型は外観が比較的シンプル

ですから、プリセットボタンやダイヤルを回せばすぐに「いろいろな音が出る楽器」と思われがちですが、本来は「ユーザーが自ら音を作る楽器」なのです。
(もちろん、プリセット機能のあるシンセサイザーも、プリセット音のエディットやゼロの状態から音の作成が可能です)

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 ツマミやスイッチを動かして音作り   VCFの設定で音色が大きく変化します    作った音を記憶して呼び出せます

こうしたシンセサイザーの原点に立ち返り、先週の授業では学生たちがアナログシンセサイザーでの音作りを体験しました。

どの学生もアナログシンセサイザーに触れるのは初めてということで、まず最初に音作りの基本原理(VCO, VCF, VCA)を説明しました。しかし、イメージした音を初心者が作るのは、やはり難しいので、製品マニュアルに掲載されているセッティングチャート(その音色を作るためのツマミの位置や配線方法を指示したイラスト)を見ながら音作りを行いました。

このセッティングチャートには、「トランペット」「ヴァイオリン」「オルガン」「ベース」「ハイハット」などの楽器音のほか、「サイレン」「嵐」「光線銃」「流れ星」といった音の作り方が書かれています。実際の「流れ星」に音はありませんが、セッティングチャート通りに作って聴いたところ、全員揃って「なるほど〜」と納得の声を上げました。
(昔のアニメのシーンで耳にするような効果音です。イメージできますか?)

今回使用したシンセサイザーは、コルグ「MS-20 mini」シーケンシャルサーキット「Prophet-5(ver.3.3)」ローランド「JUPITER-4」の3台です。いずれもたくさんのツマミやスイッチがあり、それらを動かすときの感触も新鮮だったようです。
(これら3台は、そっくりに作られたソフトウェアシンセサイザーもあります)

以下の写真はその時の様子です。(音をお聞かせできないのが残念です…)


【MS-20 mini】
(1978年に発売された「MS-20」の復刻版です。モノフォニックなので和音は出ません。本体右側に配置された端子どうしをパッチケーブルで接続すると、より複雑な音色を作成できます)

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セッティングチャートを見ながら音作り   パッチケーブルを繋いでいるところ     ちょっとした加減で音色が大きく変化


【Prophet-5(ver.3.3)】
(1978年から1984年にかけて製造され、ver.3.3はその最終型です。2020年からはver.4が販売されています。5音ポリフォニックで、ver.3.3は作成した音色の記憶数が40から120に拡張されています)

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黒のパネルと天然木を組み合わせた本体  機材の状態が悪く、この日はここで断念…


【Jupiter-4】
(1978年に発売された4音ポリフォニックで8つの音色を記憶できるシンセサイザーです。自動アルペジオ機能が搭載されています)

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 横一列に配置された扱い易いツマミ類    音色が大きく変わるVCFの数値を調整中   VCAで音の立ち上がりと持続を設定



最後に、学生たちの感想をご紹介します。


【Aさん】(2年生)
それぞれの機種によって音の特徴が大きく異なっていたことが興味深かったです。
例えば、管楽器を模した音作りをした際、どの機種も同じ音が出るわけではないのです。無限大の音が作り出せる一方で、機種によって音の「クセ」があるからこそ、シンセサイザーの音作りはより奥深いものになり、より音作りの可能性が広がるのではないかと思いました。


【Tさん】(1年生)
つまみの役割などを考えながらシンセサイザーをしっかり触ることは初めてでしたが、音源となるものによって音階がつかないものもあり、実際に考えながら触ってみることで新たな発見ができて非常に面白かったです。一つの音を作るにも多くの工夫がされていて音作りの奥深さを感じました。
さらに、この機械一つで無限の音色が出るということに魅力を感じました。Prophet-5、Jupiter-4はMS-20 miniとはまた違い、ケーブルがなく、つまみやスイッチだけで非常に多くの変化があって驚きました。今はパソコンを少しいじればどんな音色も作れますが、当時はつまみの微妙な違いで音色に変化をつけていたと考えると感慨深いです。


【Mさん】(1年生)
実際につまみを回したり、スライドさせることで音が変化するので、音を作っているという実感が得られました。つまみの特性を知ることで、音の可能性が無限に広がるのがとても興味深かったです。



この授業では、今後もさまざまな体験の場を設けていきます。


(メディア学部:伊藤謙一郎)

2024年11月 6日 (水)

先端メディア学・ゼミナール「ミュージック・アナリシス&クリエイション」(その1)

2024年11月 4日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部の伊藤謙一郎です。

本日から3回にわたって、先端メディア学・ゼミナール「ミュージック・アナリシス&クリエイション」についてご紹介します。

先端メディア学(1年次後期・2年次前期)は2016年に、先端メディアゼミナール(2年次後期・3年次前期)は2017年にスタートした少人数のゼミ形式の科目です。2024年度は、17名の教員がそれぞれ専門とする分野での研究指導や制作指導を行なっています。先端メディア学・ゼミナールの概要はこちらをご覧ください。

私は2017年度前期に先端メディア学を開講し、今年で8年目となりました。これまで32名が受講し、うち18名が私の卒業研究「ミュージック・アナリシス&クリエイション」に進んでいます。さらに大学院に進学して専門的な研究に取り組む学生も6名おり(現在1名在籍)、その中には1年次後期から3年次前期まで全て受講した学生もいます。音楽に特に強い興味をもつ学生が集まり、自身の研究テーマだけでなく音楽に関する話題について学生たちが自由にディスカッションする雰囲気が私自身とても好きですし、そうした中で学生から学ぶこともあってとても刺激的な時間です。

毎回の「学生の研究進捗報告」「音楽関連の映像資料視聴(または音楽鑑賞)」のほか、たまに「体験コーナー」なるものを設けることもあります。科目名の「先端」にとらわれず、最新の物事だけでなく、それらが歴史的にどのようなプロセスを経て現在に至ったかを実体験を通して考えることで、今日の音楽表現やテクノロジーを新たな視点で捉えることができるでしょう。

例えば「カセットテープ」。CDの出現によって姿を消しつつあったレコードが数年前に再び流行し、アーティストが新譜をサブスクやCDだけでなくレコードでもリリースしたことで話題となりましたが、最近はカセットテープでもリリースされるものもあります。10代、20代の若い皆さんは、「カセットテープ」という名前を聞いたことはあっても実際にその音を耳にしたことがある方は少ないのではないでしょうか。好きなアーティストのカセットテープを買ったとしても、それを聴くための機材や環境がないと難しいですよね。

ちなみに私の自宅ではカセットデッキが今でも現役で、中学から大学にかけてエアチェック(ラジオ番組などを生テープに録音することで、タイヤの空気圧のチェックではありません)したカセットテープが700本ほどあります。写真はその機材とカセットテープの一部です。
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私の研究室にもカセットデッキがあり、この機材はカセットテープブームが起こるより前に購入したものです。
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先日の第4回(10月17日)の授業では、この「カセットテープ」を取り上げ、カセットテープに録音された音を実際に学生たちに聴いてもらいました。聴いたのは、小林克也さんがDJを務める『渡辺貞夫 マイ・ディア・ライフ』というラジオ番組で、1985年1月5日(土)に放送された『最新ピットイン・ライヴ1』から「ランデヴー」という曲です。(※ライヴハウス「六本木ピットイン」は今から20年前の2004年7月に閉店しています)

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学生たちは一様に「すごく音が良い!」と驚いていました。演奏だけでなくライヴ会場全体の音も収録されていて、まるで会場の中にいるような臨場感を味わったようです(その音をブログでお伝えできないのが残念です)。生まれて初めてカセットテープを手にした学生もいて、このようなアナログなものから厚みのある豊かな響きがすることにびっくりしていました。渡辺貞夫さん(今年で御年91歳!)の温かなサックスの音色にも感動したようです。

上の写真を見ての通り、カセットのインデックスは「週間FM」というFM雑誌のもの、そしてエアチェック情報は全て手書きです(高校1年生のときの字)。こうしたカセットテープが今も700本近くあり、どれも思い出があって捨てられずにいます。
(最近、カセットテープが再び増えてきたので保管用の木製ラックを新たに入手しました)

次回は「シンセサイザー体験」をご紹介します。


(メディア学部:伊藤謙一郎)

2024年11月 4日 (月)

実在するバンドのバーチャルライブ(ABBA 「Voyage」)

2024年10月18日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

9月の授業開始直前に,企業から展示会のお招きがあり急遽ロンドンに弾丸ツアーに行きました.その際にエンタテインメント界隈で話題になっていた,アバターによるバーチャルコンサート「ABBA Voyage」を視察してきました.

ABBAは私たち(より上)の世代に絶大な人気を誇るアーティストなのですが,すでに高齢で,激しいライブを重ねるのはさすがに困難なのですが,その往年のライブをVFX制作会社として著名なIndustrial Light &Magicが制作を手掛けて実現しました.なんとしてでも見に行きたかったのですが,さすがにロンドンまでこのためだけに行くのは・・・と思っていたところでした.

さっそく,チケットを探したのですが幸い一人での視察になったので,意外といい席も取れました.(お値段はそれなりにしますが・・・)会場はロンドン郊外のオリンピック会場のそばに作られた特設のシアター.地下鉄の路線図を調べて乗り継いでいってきました.

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シアターの外観

会場はステージ前のダンスフロア(椅子はなく上映中ずっと踊っている人の席)とアリーナ席という椅子に座って全体を眺める席がありました.私は全体の雰囲気をじっくり見たかったのでアリーナ席から参加しました.

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シアター内部の様子

実際の映像は,高齢のメンバー超えたメンバーをモーションキャプチャーで収録,CGで制作する映像に利用しそれらをホログラムを利用して展示するという物です.
この体験は,言葉ではどうしても伝えにくいのですが,とにかく製作期間,費用,機材のスケールの大きさに驚くと同時に,今後このフォーマットで多くのイベントが開催される未来が容易に想像できました.

コンテンツにかかわる詳しいレポートはこちらを見てください

2024年10月18日 (金)

前期の三上・栗原研の学会発表

2024年10月16日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

三上・栗原研究室の学部学生は,2月から3月にかけての学会で発表することが多いですが,4月から9月にかけての前期も大学院生を中心に学会発表に行くケースが多くあります.今回はそのいくつかを紹介したいと思います.

(1)NICOGRAPH International 2024

芸術科学会が主催する国際会議で,海外での開催のほか国内の大学でも開催しています.国際会議ですので原稿も英語で執筆し,発表も英語で行うことになります.しっかりとした査読があり,不十分な内容では発表ができません.

今回は,「おとなり」といってもいい,東京都立大学の南大沢キャンパスで開催されました.大学院博士課程の谷村さんがポスター発表を行っていました.(わたしもVRのセッションのChairとして論文発表のオーガナイズをしました)
国内での開催ということもあり,国際会議初挑戦の学生も多く初々しい発表も多くありました.

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NICOGRAPH International2024

(2)情報処理学会Entertainment Computing 2024(EC2024)

情報処理学会が主催するエンタテインメントに関連する研究会のシンポジウムで,2023年は東京工科大学で開催しました.今年は北の大地「北海道」の北海道情報大学での開催となりました.この学会では,口頭発表のほかエンタテインメントにかかわるシステムなどを実際に体験できるデモ発表が多く実施されます.

三上研究室からは,川島先生とともに指導している横山さんがバンダイナムコスタジオとの共同研究において研究開発した内容を発表しました.また,デモ発表では学部学生の松浦さん,大学院の釣部さんに加え,助手の栗原先生もご自身の研究を発表しました.

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松浦さんの発表

ECでは,多様なエンタテインメント研究に際し,審査員のそれぞれの視点から推しの研究を推薦する「レコメンデモ」という制度があります.本年度は大学院生の釣部さんが「レコメンデモ」を受賞しました.

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レコメンデモを受賞した釣部さん

(3)日本デジタルゲーム学会夏季研究発表大会

日本デジタルゲーム学会が主催する夏の研究発表大会です.今年度から三上が学会の会長を務めております.東京工芸大学の中のキャンパスで開催され,三上研からは川島先生と共同で指導している大学院生小杉さんが,参画しているバンダイナムコスタジオとの共同研究の成果を口頭発表にて発表しました.また,インタラクティブなデモを行うインタラクティブ発表に大学院生の荒木さん,西村さんが発表を行いました.

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小杉さんの口頭発表

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西村さんのインタラクティブ発表

前期の学会発表は,大学院生の発表が多く,学部の学生の発表はこれから本格化します.ぜひ皆さん良い研究を進めてもらい,春にもまた多くの研究発表を報告できればと思います.

なお,その他の研究発表も含め下記にまとめます.

[1] Akifumi Tanimura, Suguru Matsuyoshi, Yoshihisa Kanematsu and Koji Mikami,Distribution of Setting Information Elements for Characters Introduction in Japanese Animation,NICOGRAPH International2024,2024.6
[2] 山地 阿世流,伊藤 彰教,三上 浩司, 音源包囲型マルチマイクレコーディングを用いた立体音響表現の印象評価, 研究報告音楽情報科学(MUS), 2024-MUS-140(68), pp.1-4. 2024.6.
[3] 横山 雅来, 鈴木 雅幸, 菅野 昌人, 山口 翔平, 川島 基展, 三上 浩司:「ビデオゲームコンテンツに向けた現実の光を正確に再現したHDRIを用いるLookDev環境の構築法」, エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2024論文集, pp. 79-85 (2024).
[4] 栗原 渉 , 三上 浩司: 水滴噴霧による松かさ鱗片の乾湿運動を用いた松かさ転倒駆動手法の基礎検討,エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2024論文集, pp. 424-426 (2024).
[5] 釣部 彩花 , 栗原 渉 , 兼松 祥央 , 松吉 俊 , 安原 広和 , 三上 浩司: トリガーの抵抗制御による投げ銭時のユーザ体験向上手法の提案,エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2024論文集,pp. 453-457(2024).
[6] 松浦 優 , 栗原 渉 , 兼松 祥央 , 三上 浩司: ビデオゲームにおいて炎の燃焼を表現する触覚デザインについての基礎検討,エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2024論文集,pp. 488-491(2024).
[7]荒木海斗,栗原渉,松吉俊,兼松祥央,安原広和,三上浩司:高難易度アクションゲームにおける プレイヤーに気づかれにくい 動的難易度調整手法,日本デジタルゲーム学会夏季研究発表大会,インタラクティブ発表,2024.9
[8]西村響,栗原渉,兼松祥央,松吉俊,安原広和,三上浩司:ポーカーゲームAIにおける表情による駆け引きの実装,日本デジタルゲーム学会夏季研究発表大会,インタラクティブ発表,2024.9
[9]小杉勇翔,鈴木雅幸,菅野昌人,山口翔平,川島基展,三上浩司:HDRIを用いた物理ベースレンダリングによる質感表現が設定しやすい環境の検討,日本デジタルゲーム学会夏季研究発表大会,口頭発表,2024.9

2024年10月16日 (水)

先鋭の映像制作企業とのプロモーション映像撮影

2024年10月14日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

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LED MEGA MESHを応用した例(サッカーの選手入場に利用するイメージ)

メディア学部の三上です.

今回は少し前に,新進気鋭の映像制作会社MPLUSPLUSさんのでも映像制作に学生とともに参加したお話を紹介します.

MPLUSPLUS株式会社さんはアーティストのライブステージや,イベントの演出など,エンタテインメント分野で「テクノロジーの力で、常識を更新する」ことをモットーにしている企業です.

これまでにも「ピカチュウ大量発生チュウ!2019」第67回NHK紅白歌合戦に出場した三代目 J Soul Brothersの楽曲「Welcome to TOKYO」の演出,さらにはF1ラスベガス・グランプリ(Formula 1 Heineken Silver Las Vegas Grand Prix 2023)のオープニングセレモニーなどで,ダンサーの動きや楽曲に合わせてLED照明を点滅させたり,特別なLEDシステムを利用することで,未踏の表現を次々と実現してきました.

そんなMPLUSPLUSさんの代表である藤本実さんは,以前東京工科大学メディア学部の助手として,三上研究室に所属になり,私の研究室のほか,渡辺先生や羽田先生,太田先生たちとも多くのプロジェクトを実施してくれました.

そんな藤本さんから,新しい映像演出の可能性をアピールするためにプロモーション動画を撮影したいと相談があり,大学のキャンパスを使い学生にも参加してもらう形で実現しました.

プロモーション映像のために,ドローン撮影チームを編成し望みました.本格的な撮影機材に参加した学生たちもシステム構成や操縦方法などに興味津々でした.

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ドローン撮影のための機材

今回のプロモーション映像の目玉は「LED MEGA MESH」という巨大で軽量で形状が自在に変化できるLEDウォール.これに,LEDスーツを装着したダンサーとコラボレーションすることで見たこともない映像演出が実現するという仕組みです.

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LED MEGA MESH

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LEDスーツを装着したダンサー

この,LED MEGA MESHの特徴は何といっても軽量であること.LEDの点灯を制御プログラムを開発し,映像からLEDの色や点滅を遠隔制御し映像表現しています.軽量なのでドローンを使ってつかって上空を縦横無尽に映像スクリーンが飛び交う演出も実現しています.

そしてこのLED MEGA MESHの軽量である最大の特徴を生かし,今回は人が運ぶという演出にも挑戦しました.

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LED MEGA MESHをもって移動する様子

LEDメッシュは透過するため,ディスプレイの奥にディスプレイが見えるという変わった表現も可能です.この研究棟Aから研究所棟に降りてくる坂を使った演出では,LEDディスプレイの奥に別の映像が透過して見える様子が良く伝わります.

 

このように未踏の技術を実現し,その魅力をでも映像を通じて多くの人に届けるための映像制作は,いつも新鮮は発見や驚きの連続です.撮影に参加した学生たちも,自分の研究や作品制作にあたり,新しい発想をどのように具現化していくのか,多くのことを学ぶことができたのではと思います.

完成した作品はMPLUSPLUSさんのWebページYoutubeなどで公開されております.

 

 

 

 

 

2024年10月14日 (月)

【授業紹介】メディア学部でのグラフィックデザイン系の授業

2024年9月 6日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

東京工科大学にはデザイン学部がありますが,メディア学部でもデザインに関することを学ぶことができる授業が複数あります.
それは当然,「メディア学」と「デザイン学」が密接に関りがあるからです.
たとえば,グラフィックデザインの知識は,映像での画面構成やカメラワーク,ゲームでのユーザインタフェースのデザイン,商品パッケージやポスターのデザインなどに必要となります.

本日のブログでは,「グラフィックデザイン」に関することを学ぶことができる「視覚情報デザイン入門( 1 年次)」と「メディア専門演習:ビジュアルコミュニケーション( 2 年・ 3 年次)」を紹介している過去のブログ記事をご紹介します.

まずは「視覚情報デザイン入門」は,こちらをご覧ください.

次に「メディア専門演習:ビジュアルコミュニケーション」は,こちらをご覧ください.

どちらの授業も,グラフィックデザインに関する理論とスキルを学びながら,実際に作品制作にもチャレンジします.
毎年,素晴らしい作品がたくさん生み出されます.


文責:菊池 司

2024年9月 6日 (金)

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