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専門演習「作曲演習」の紹介【第8弾】:作品発表会開催!

2022年8月14日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

 メディア学部の伊藤(謙)です。

「作曲演習」が2年ぶりに対面開講となったことをこちらの記事でお知らせしました。

中間の作品発表会は無事に終了し、その後、5回の個別指導を経て、最終授業(7月21日)で期末の作品発表が行われました。下の写真はそのときの模様です。
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この演習では、作曲にあたっていくつか条件があります。その中でも特に重要な条件は次の2点です。

指定された音列からフレーズを作り、作品の中で展開(反復・変化)させること。
・演奏時間は1分半〜3分とすること。


「指定された音列」はメロディの素材となるもので、今回は「ミーソーファーラ」がお題でした。(※音列の音の組み合わせは学期ごとに変わります)

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設定された条件を満たしていれば、曲のスタイルや使用する音色は全く自由です。今回は16名の履修生が「ミーソーファーラ」をうまく「料理」してくれて、どれも個性的な作品に仕上がりました。

16名それぞれの作品で「ミーソーファーラ」が使われている部分(一人あたり10秒前後)をピックアップしましたのでお聴きください。




いかがでしょうか? 同じ「ミーソーファーラ」を使っても、こんなにもいろいろな音楽を生み出すことができます。私自身、指導しながら思いもよらないフレーズやハーモニーを耳にして、とても刺激になります。

このように「作曲演習」では、「小さな素材を展開させること」に重点を置きつつ、「時間経過にふさわしい展開であること」を意識した作曲指導をおこなっています。これは1年次科目「音楽入門」(楽典)での「『名前に含まれる音名』をもとにした作曲」や、2年次科目「音楽創作論」(楽曲構成法)での「モティーフ(動機)に展開による作曲」と繋がりを持ちます。

ただ、これらの授業で前提となる知識を得ていても、実際に自身が曲を作るとなると、なかなかうまくいかず苦労するようです。そうした試行錯誤が「ものづくり」には大切ですし、その経験は学生諸君がそれぞれの専門分野での研究や制作に取り組むときにも必ず役立つはずです。

後期はどのような作品に巡り会えるか、とても楽しみです。

(参考:過去の関連ブログ記事)
【作曲演習】
[2020.06.04] 「作曲演習」の遠隔開講での取り組み
[2020.08.26] 「作曲演習」の遠隔開講での取り組み(その後)
【音楽入門】
[2022.06.27]  授業紹介:「音楽入門」での作曲(今年のお題の紹介)
[2022.08.10]  授業紹介:「音楽入門」での作曲(「お題」がこうなりました)
【音楽創作論】
[2022.01.12] 「音楽創作論」での作曲 〜今回は難易度高し〜
[2022.01.15] 「音楽創作論」での作曲 〜お披露目に間に合いました〜
[2022.02.21] 「音楽創作論」での作曲 〜最終版ついに公開!〜


(メディア学部 伊藤謙一郎)

2022年8月14日 (日)

授業紹介:「音楽入門」での作曲(「お題」がこうなりました)

2022年8月10日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤(謙)です。

前回(6月27日)の記事で「作曲します!」と宣言していた曲が完成し、7月22日の最終授業でお披露目しました。

そのときの演奏と楽譜を本日、皆さまにご覧いただこうと考えていたのですが、曲の完成がギリギリとなってしまい楽譜の清書まで手が回らず、演奏もおぼつかないので、ブラッシュアップしたものを次回(9月中旬)の記事でご紹介したいと思います。その楽譜には、履修者諸君が考えてくれた曲名から選ばれたものが記載されていることでしょう。

今回は曲全体をお聴きいただくことはできませんが、作曲にあたって「お題」となった3つの音列がどのようなメロディになり、それにどのようなハーモニーがついたのか当日の演奏でご紹介します。元の音列とあわせてお聴きください。

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お聴きいただいた【音列①】はサビ、【音列②】はAメロ、【音列③】はイントロのフレーズの素材としてそれぞれ使われました。

Aメロは2回現れるのですが、1回目のあとにBメロを置いています。このBメロは「お題」の音列とは関係なく私が独自に作りました。


いかがでしたでしょうか?

次回は最初から最後まで曲全体をお聴きいただこうと思います。どうぞお楽しみに!


(メディア学部 伊藤謙一郎)

2022年8月10日 (水)

ゲーム開発における初見プレイヤーの重要性

2022年8月 8日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

夏本番となりオープンキャンパスなどで東京ゲームショウ向けのゲームを展示する機会が増えてきました.先日のオープンキャンパスでも6チームが開発途中のゲームを展示し,多くの来場者に体験してもらいました.

その前のオープンキャンパスの際に,課題として「操作方法がわからない」,「何をしたらいいかわからない」といった感想というか状態になることが多く,展示スタッフが横で細かく指示をしないとクリアできないという有様でした.

ゲームの空間の中でプレイヤーを操作する方法は主にコントローラー操作ですが,慣れ親しんだゲームと似たような操作であれば誰でも簡単に操作を始められると思います.アクションゲームなどでは,キャラクターの移動,カメラ操作,ジャンプ,攻撃はほぼ共通のボタンが使われますし,画面に表示されるアイコンの意味もほぼ共通しています.そうした,法則を理解して自分たちのゲームにも利用することがうまくできると,まずは自由に動き回ることができます.

次に,ゲームの目的や次に何をするのかを明確にヒントを出す必要があります.これがないとプレイヤーは何をしてよいかわからず,ゲームの空間の中をただ歩き回るだけ(場合によってはすぐにゲームオーバー)になってしまいます.

昔の家庭用ゲームのパッケージソフトであれば,ソフトと一緒に封入されていたブックレット(説明書)を読むのも一つの楽しみでした.お店でソフトを購入した帰りの電車の中で,さっそく開いてストーリーや操作方法などを予習して家ですぐにプレイしたものでした.

昨今では基本無料(Pree to PlayやF2Pといわれます)で,後から課金するスタイルのスマホ向けゲームが増え,事前に説明書を読んでからプレイするというスタイルはまれになりました.

そのため,学生の作品でも,最小限の説明でゲームの世界に入ることができて,どんどん進められるような設計が求められてきました.

今回のOCでは,関係者で今回開発したゲームについて全く知らないプレイヤーに,特別な説明なくゲームをプレイしてもらいました.その結果,少し戸惑ったところはありましたが,予定していた時間(3分程度)の中で体験することができるようになりました.

このようにブラッシュアップを続け,9月のTGSでの出展を目指しています.

文責:三上浩司

 

2022年8月 8日 (月)

7月17日オープンキャンパス開催報告(次世代CGクリエイション 川島研究室)

2022年7月24日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

皆さんこんにちは。メディア学部 特任講師の川島です。
今回は、7/17に実施したオープンキャンパスについて紹介します。
川島研究室では、プロのCGのクリエイター・ゲームクリエイターを目指す学生らのための研究指導を行っています。
7月のオープンキャンパスでは、感染症対策のため各研究室10名程度のキャパシティで紹介を行うルールで実施しました。そのため、来場者1人あたりにじっくり時間をかけて対応できない難しさはありましたが、なるべく多くの方と直接お話する機会を作りたいと考え、短時間の説明と個別のご相談・質問等への対応を繰り返し行いました。
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お陰様で多くの皆さんに興味を持っていただき、1日で200名ほどの方々に立ち寄っていただきました。
お待ちいただく間に少しでも時間を無駄にしないよう、学生スタッフが廊下でも紹介資料や学生作品を上映しながら説明してくれました。
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ご参考まで、このブログにも当日上映していた学生作品のダイジェストを貼っておきます。
8月は8/7、8/21にオープンキャンパスがあります。川島研究室は8/21に再び出展しますので、ご興味のある方々はぜひお立ち寄りください!

2022年7月24日 (日)

メディア学部でシナリオをやる価値(OCでよくある質問)

2022年7月24日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部助教の兼松です.

そろそろ前期の授業も終わりが見えてきました.
私が担当するプロジェクト演習も,シナリオアナリシスはこの間の金曜日に最終回でしたので,恒例の最終発表会を実施しました.

私がオープンキャンパスで研究や授業の紹介を担当するときは,大抵このシナリオアナリシスの紹介も話の中に混ぜています.そのせいだと思いますが,私の説明を聞いてくださった高校生や保護者の皆様から,よく「シナリオの授業で大事にしていることはなんですか?特徴はなんですか?」という趣旨の質問をいただきます.今年度も6月,7月に1回ずつオープンキャンパスに参加しましたが,両方の回で聞かれました.

シナリオに限りませんが,今はさまざまなことをwebなどを通じて学ぶことができます.
シナリオを書くための共通的なルールを学ぶだけであれば,わざわざ大学や教育機関に通う必要はありません.書籍もさまざまなものが売っていますし,それこそwebを活用すれば現役のプロの方の話も見つかるでしょう.
ですが,シナリオを書くために必要なこと,そして,むしろ一番難しいのは,こういったルールを勉強することではありません.

私が授業で扱っているシナリオは,読んで楽しむための読み物ではありません.
あくまでも,映像コンテンツを制作するための設計図・仕様書です.
設計図であるからこそ,内容が他の人(他の制作スタッフ)に誤解なく伝わるように書かなければなりません.
また,仕様書であるからこそ,明確な企画意図と,この意図を映像コンテンツの視聴者に伝えるための工夫が必要になります.
そもそもシナリオを書くために必要なルールなんて,ごくわずかしかありませんので,これを勉強するのは簡単です.ですが,そのルールに則って,前述した意図や工夫を,伝わるように盛り込むのが難しいのだと,私は考えています.

自分の好き勝手に物語を妄想するだけであれば,アニメ好き・ゲーム好きの多くの人にとって容易なことだと思います.小学校に上がったばかりの甥っ子ですら,色々なおもちゃをつかってやっています.
そこで私の授業では,シナリオの書き方自体よりも,なぜこういうストーリーを書いたのか,なぜキャラクターにこういう行動をさせるのか,といった,「なぜ」を大事にしています.これはさまざまな製品を作る上では当たり前のことです.例えば車であっても,形であったり色であったり機能であったりには,必ず理由があって設計されていると思います.
この「なぜ」を明確にしながら書くためには,単にシナリオの書き方を学ぶだけでなく,さまざまな視点での知見・経験を持っていることが大切です.

例えば心理学的な視点から,自分の作ったキャラクターがどういう印象を与えるのかを考えてみるのも良いでしょう.また,企画としてしっかりとした提案をしていくためには,市場調査の知識があるに越したことはありません.自分の書いたシナリオを土台に,さまざまな専門家達が映像化していくわけですから,シナリオ以外の専門家達がどういう考えでもって仕事をしているのかを知っていないと,わかりやすい設計図は書けないでしょう.

メディアに関するさまざまな専門家である先生方が集まっているメディア学部だからこそ,シナリオをやる価値があると私は考えています.

(文責:兼松祥央)

2022年7月24日 (日)

シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その41後編

2022年7月23日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品の40本目「忍びの国」について、どこに注目すべきか述べていきます。

今回取り上げる「忍びの国」は2017年に公開された日本の映画です。現在の三重県にあたる伊賀で、天正6年(1578年)に起きた伊賀軍と織田軍の間で起きた戦い『天正伊賀の乱』をモチーフにした作品です。ジャンルとしては「忍者モノ」といっていいですが、衣装などに「忍者らしさ」を多少加えているものの、魔法や超能力のような忍術は登場せず、各種アクションシーンの強調によって「忍者らしさ」を表現しています。

この作品でシナリオライターとして注目すべきは「歴史的背景のある作品の魅力を伝える難しさ」です。

本作は「忍者」を題材にしていますが、どちらかというと忍者発祥の地として最も有名な土地のひとつ「伊賀」に注目した内容で、当時の伊賀の領民が忍者として各国に傭兵として出向いていた背景や、その当人たちの価値観、思考などを中心に描いています。主人公の無門は確かに無類の強さを持っており、その活躍ぶりは超人的といっていい描かれ方をしているものの、物語上あまり正統派のヒーローとは言えない立ち振るまいが目立ちます。

ある意味、無門は主人公らしからぬ、これといった信念の無い、いい加減な人間で、ただただ金のために動く男です。しかし、それは当時の伊賀の国の状況を考えれば、特におかしなことではなく、そもそも作中において敵対勢力となる織田軍が織田信長に仕えているように、明確な君主が伊賀にはいません。そうなるとなおさら、伊賀の人間が自分の食い扶持を得るためだけに動くことは、とても自然なことになるのです。

もっと言うなら、最終的に主人公の敵となる伊賀の首脳陣「十二家評定衆」は、主人公と同じ伊賀の人間の中でも更に利己的であったがゆえに反感をかっているわけですが、同じ打算的な思考の中でも微妙な差異があることを理解して楽しむには、歴史の予備知識が必要になります。残念ながらそれをすべて説明するには、この映画の125分という長さは短すぎるのです。

この「忍びの国」は、物語の大筋を理解する上で本当に大事な情報はしっかり盛り込み、何も歴史的知識がない人でも楽しめるシナリオにはなっているとは思います。しかし、前述した伊賀の人間の打算的な考え方にかぎらず、例えば本作のキーアイテムである「小茄子」という茶器がどうして国ひとつに相当する価値を持っていて、しかしながらパッと見は小ぶりで脆い器でしかなく、それをラストシーンであっさり砕いてしまうことに、どれだけ重大な意味があるか、は予備知識の有無で大きく印象が変わるでしょう。

もちろん、基本的にはどんなシナリオも初めて見る人が理解できるように書くべきです。ただ「理解が深まるとより楽しめる」という要素をシナリオに組み込むことはとても難しく、またどの程度まで作中で触れて表現するのか、はとても悩ましい部分です。やりすぎてしまうと、観客を楽しませるどころか、映画の進行テンポの悪さを感じさせてしまうからです。

「忍びの国」は、何も知らずに観ても十分楽しめる作品でありつつも、歴史の予備知識があれば、より楽しめる作品になっています。そのバランスが絶対正しいというわけではありませんが、自分がシナリオライターなら何を強調して、何を切り捨てるだろうか、と考える上でもたいへん参考になる昨品です。ぜひ一度見てみてほしいです。

2022年7月23日 (土)

シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その41前編

2022年7月22日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品」を紹介します。

前編となるこの記事は、あらすじのまとめが中心です。

後編ではその内容をもとに注目すべきポイントを述べますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。

取り上げる映画は次のタイトルです。

『忍びの国(2017)』

○監督
中村義洋

○脚本
和田竜

○あらすじ

天正4年(1576年)。伊賀の国では豪族同士が小競り合いを繰り返していた。そんな小競り合いの中を巧みに渡り歩いて助太刀しては報酬を稼ぐ男がいた。その名は「無門」。ひとたび城攻めに加担すればこの男に開けられぬ城門は無い、とのことからそう呼ばれた男だった。戦場では無類の強さを誇る無門だったが、家に帰れば妻・お国の尻にしかれる日々。良い稼ぎする暮らしを約束してお国を娶ったものの、不安定な稼ぎの無門はお国に頭が上がらなかった。

この頃、伊賀の国は織田信長による勢力拡大の標的とされていた。伊賀の豪族たちは小競り合いをしつつも、これをのらりくらりとかわしていた。しかし、業を煮やした織田軍はついに信長の息子・信雄が軍勢を率いて伊賀に攻め込むことになった。これに慌てた伊賀の首領組織「十二家評定衆」は詳しい状況を知るべく、無門を偵察に向かわせた。なんなく敵軍内に潜入した無門は今回の織田軍が伊賀を攻め滅ぼすつもりで来ており、勝ち目がないことを悟る。

偵察を終えて脱出しようとした無門は、偶然にも織田軍の捕虜となっていた伊勢の国の姫に出会う。伊勢は織田軍に滅ぼされて間もなく、その後は酷い仕打ちをうけているという。無門は伊賀もまたそうなる前に伊賀から逃げ出そうと考え始めていたが、伊勢の姫は、伊賀には織田信長に負けないで欲しい、と告げ、一国分の金銭にも相当する茶器「小茄子」を無門に託し、自害した。

複雑な想いを抱えながら伊賀へ戻った無門が報告を行うと、十二家評定衆は劣勢でも徹底抗戦を決める。しかし、伊賀は何の報酬もなく戦うことに賛同しない打算的な者たちが多く、十二家評定衆の決定に従わず領民は我先にと逃げ出し始めた。無門もまた、成り行きで手に入れた「小茄子」を売り払って他国で暮らすことを妻・お国に提案し、伊賀をたつことにした。

伊賀軍は織田軍を迎え撃つべく挙兵したが、ほとんど数は集まらず悲惨なもので、到底太刀打ちできない状態だった。そうなることはわかりきっていた無門だったが、妻・お国から「このまま無様に国を捨ててよいのか」という問い掛けに一念発起。周囲にいた伊賀の者たちに「小茄子」を売った金銭で多額の報酬を約束すると、彼らを率いて伊賀へ引き返し、救援に向かった。

織田軍は突如戻ってきた伊賀の増援によって総崩れとなる。なんとか城にたどり着いた将兵たちだったが、大将・信雄を待ちぶせていたのは無門だった。信雄の首を取ることはことは容易かったが、自らの命と引き換えに決闘に臨み、十二家評定衆が内通していたことを暴露した、信雄の家臣・平兵衛に免じて、無門はその場を退いた。

無門が伊賀の国に帰還すると、十二家評定衆は勝利に気を良くして大宴会の真っ最中。何もかもが十二家評定衆らの打算的な思惑によって引き起こされたことに怒りを覚えた無門は、十二家評定衆を糾弾する。それでも全く悪びれる様子のない十二家評定衆は、その場にいた伊賀の者たちに、無門を打ち取れば多額の報酬と地位を与えるとけしかけてきた。

窮地に陥る無門だったが、お国が「小茄子」を掲げて注目を集めた隙をついてその場を脱出。しかし、その間際に無門をかばったお国は命を落としてしまう。どこまでも打算しか考えない伊賀の連中に愛想の尽きた無門は「小茄子」をその場に叩きつけて破壊し、お国の亡骸と共に姿を消した。

その後、織田軍を退けた伊賀の名声は一時的に上がったが、同時に織田信長の怒りを買って再度侵攻され、無門のいなくなった伊賀は滅ぼされてしまうのだった。

・・・次回は、この作品でシナリオライターとしてどこに注目すべきか、について述べていきます。どうぞお楽しみに。

2022年7月22日 (金)

第18回シナリオ執筆未習熟者の作品に共通して発生する欠点(あな)

2022年7月21日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆未習熟者の作品に共通して発生する欠点」として、定期的に私が何度も遭遇してきた「シナリオの欠点(あな)」について書いていこうと思います。今回取り上げるトピックは・・・

「ターゲットを定められずに書かれたシナリオの欠点(あな)」です。

シナリオライターというと、なんとなく真っ白な原稿用紙にペンでイチから文章を書き込んでいくような姿を想像する人は多いと思います。

しかし、シナリオライターがイチから企画を立ててシナリオを執筆することは、実際のところ、ほとんどありません。多くの場合はクライアントやプロデューサーから大まかな企画の内容を説明され、その企画にあわせたシナリオを書く場合が多いです。

とはいえ、依頼された案件であろうと、自分がイチから執筆するシナリオであろうと、よく考えなければならない要素が、その作品を見ることになる「ターゲット」です。これは、言い換えるなら「そのシナリオは誰に向けて書くのか」という命題でもあります。

「誰のために?」という問いがあるとするなら、シナリオ執筆未習熟者には「自分のためにシナリオを書いてしまう」人が多いです。報酬を得るためや、受賞を狙うためなど、そういう意味では確かに自分のためにシナリオを書くことになるわけですが、ここで言う「誰のために」とは、そういう意味ではなく、シナリオの内容自体の話です。

シナリオ執筆未習熟者が勘違いしてしまいがちなのは「自分が面白いと思えるシナリオを執筆できれば評価される」という思い込みです。自身の感性や価値観を信じてシナリオを執筆すること自体は決して悪いことではないですし、執筆者本人の得意分野を活かすこともなんら問題ありません。大いにやるべきです。

しかし、それらがすべての人の理解と共感を得られるわけではなく、ましてその内容を享受する側、消費する側が楽しめるかどうかは別のことだと把握しておくべきです。シナリオを執筆した本人が「面白い」「楽しい」と考えて執筆した内容を、同じように誰もが「面白い」「楽しい」と感じるわけではないのです。

ゆえに「そのシナリオは誰に向けて書くのか」を、しっかり見定めて書く必要があります。「誰でも楽しめるシナリオにしました」と主張することは簡単ですが、本当に「誰でも楽しめる」ようにすることは、決して簡単ではありません。

東京工科大学メディア学部に入学してきて、初めてシナリオの執筆に挑戦したという大学生に「作品のターゲット」を尋ねたとき、最も多い答えのひとつは「10代~から20代前半の、自分と同じぐらいの年齢層」というものだったりするのですが、彼らは自分と近い感性をもった人たちを想定してはいるものの、そのターゲットが、これから作るシナリオのどの部分に理解と共感を示すか、考慮していないことが多いです。

私は「第2回シナリオ執筆未習熟者の作品に共通して発生する欠点(あな)」でこう述べました。

http://blog.media.teu.ac.jp/2021/05/post-883c4f.html

『自分が経験してきた年代かつ記憶にも新しい年齢を設定して「10代の若者」をターゲットに想定したくなる気持ちはよく分かるのですが、それでも「10代の若者」という区分はとても広く、また多感な年齢であることも考慮すると、もっと条件を絞り込んで作品を作らないと、適切な形で受け入れてもらうことは難しいです』

大学生の年齢を考えれば「10代の若者」を自分で経験してきたことは間違いないでしょうが、当時10代だった執筆者と同じように、今現在の「10代の若者」が、その作品を受け止めるとは限りません。それはそのシナリオを享受するターゲットの設定としては理解と共感が得にくくなることを意味し、「シナリオの欠点(あな)」になりうるということです。

こういった感覚のズレは、世代が違うほどに大きくなっていきます。得意分野のシナリオを書くときほど、最終的なターゲットの特徴を見誤らないようにしたいものです。

2022年7月21日 (木)

7月17日オープンキャンパス開催報告(片柳研究所棟)

2022年7月19日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部助教の兼松です.

今日は7月17日に開催したオープンキャンパスの様子を紹介します.メディア学部では八王子キャンパスの中でも,片柳研究所棟と研究所棟Cの2ヶ所で展示を行いました.今日は片柳研究所棟の様子を紹介します.研究所棟Cの様子は,昨日の椿先生の記事をご覧ください.

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片柳研究所棟でゲーム展示をしている学生チームは,毎回前日の土曜日に会場の設営等,さまざまな準備をしています.土曜日は残念ながら雨が降っていて,オープンキャンパス当日の天気を心配していました.当日の明け方になってもまだ,少し雲行きは怪しい感じがしていましたが,開催時間ごろには天気もすっかりよくなり,安心しました.むしろ,ちょっと暑くなりすぎたくらいでした.八王子キャンパスはとても広いので,ご参加いただいた皆様は移動が大変だったかもしれません.

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メディア学部のオープンキャンパスは,片柳研究所棟地下ホールでの大渕学部長による学部紹介からスタートしました.
単純に理系文系では分けられないメディア学,そしてそのための学部の取り組みや工夫をご理解いただけましたでしょうか?

学部紹介の後は,各所で行われている展示や催物を自由に見学できる時間です.
片柳研究所棟では4階のCTCで,私がCTCやゲーム関連演習,三上・兼松研の紹介などを行い,5階MTCでは学生が開発中のゲーム展示を行なっていました.

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4階CTCにも多くの方にお越しいただきました.
私が口頭でお話しさせていただいた他,CTC内外でゲームやアニメに関する研究紹介パネルの展示と,これまでの研究成果をまとめた動画展示を行なっていました.
普段も授業などで人前で話すことには慣れているはずなのですが,やはりオープンキャンパスで話すとなるといまだに緊張して,だいぶ噛んでしまいました.むしろ,次にご紹介する5階で展示している学生達のほうがスムーズに喋れているなぁと毎回感心しています.

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5階MTCでは,プロジェクト演習でゲーム開発を行なっている学生たちが,開発中のゲームを展示しました.
この学生達は9月に東京ゲームショウ出展を控えています.
彼らのような東京ゲームショウ出展を目指す学生にとって,毎回のオープンキャンパスは出展の練習的な側面も持っていて,毎年学生達自身で展示方法の検討から,準備,必要機材の申請などを行なっています.今年の各チームは,事前に学生同士で相談して自主的に計画を立てることに対してとても力を入れています.

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メディア学部でのゲーム教育は,単にゲーム開発に関する個々のスキルを学ぶだけでなく,チームを結成してゲームを企画するところから,ゲームを社会に出すところまで経験できることが大きな特徴のひとつです.ゲーム会社であれば当然やっていることを,1年生のうちから総合的に体験・学ぶことができます.
オープンキャンパスでは基本的に,このように展示しなさいと,教員側から展示方法を強制することはありません.今回のオープンキャンパスは今年度2回目ということもあり,学生達が前回のオープンキャンパスの反省点などを事前に話し合いました.そして,ゲーム機の台数調整はもちろん,お待ちいただく皆様ができるだけ退屈しないような工夫を行なっていました.
次回展示の際には,さらに成長した姿を見せてくれると信じています.

以上,7月17日オープンキャンパス,片柳研究所棟の様子でした!
次回のオープンキャンパスは8月7日です.お申し込みの受付も既に始まっています!

(文責:兼松祥央)

2022年7月19日 (火)

7月17日オープンキャンパス開催報告(研究棟C)

2022年7月18日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の椿です。こんにちは。

7月17日にオープンキャンパスを開催しました。メディア学部は今回も片柳研究所棟と研究棟Cの両方で実施しました。この記事では研究棟C(研C)の様子をご紹介します。研Cでは15の研究室が研究紹介を行いました。上の階から順に写真を載せます。

  • 竹島・戀津研

 Tll1cTll2 

  • 飯沼研

Il1Il2d

  • 盛川研

Mol1Mol2c

  • 小林研

 Kol3Kol1

  • 山崎研

Yml1Yml2

  • 菊池研

Kil2 Kil4

  • 羽田研

Hl1Hl2

  • 吉岡研

Yol2Yol3

  • 安原研

Yal1Yal2

  • 椿研

Tl1Tl2

  • 伊藤[彰]研

 Itl1Itl2

  • 榎本研

 El1El2

  • 渡辺研

 Wl2Wl4

  • 藤崎研

Fl1 Fl2

  • 川島研

 Kal2Kal1

あと、写真を撮るのが思ったより難しかったです。感染対策で各研究室には10人までというルールでしたので、満員の部屋に入らないように、また、お客様の顔が写らないようになど、気を付けながら撮りました。そのため、実際の雰囲気が伝えきれない部分もあります。お客様の来場直前に撮った写真も載せました。

学生スタッフの皆さんも真剣でしたので、さぞかし疲れたことと思います。お疲れさまでした!

高校生の皆様、8月にも開催しますので、またお越しくださいね。

2022年7月18日 (月)

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