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【学部長Blog002】意外と広い専門分野

2025年4月13日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部長の三上です.

隔週更新と思いましたが,頑張れるうちは毎週書こうと思いましたので更新します.

私の現在の専門分野として,大学の教員プロフィールページには「プロデュース、ディジタルコンテンツ制作技術、映画、アニメ、CGアニメーションおよび ゲーム制作技術、制作管理技術
」と記載しています.

プロデュースという点は職種というか,立ち位置の色合いが濃くて,全体を見渡すいわばプロジェクトリーダ的な統括的な部分が専門ですよという意味だったりします.もちろん個々の技術も専門ではありますが全体を統括することが仕事柄多かったことからここを書くようにしています.一方制作技術の込み入った部分も専門とするので,ある意味かなり範囲が広かったりします.実際に同じ業界内でも,つながりがなかったりする人同士が,私を通じてご挨拶する機会があったりするぐらいです.(プロデューサや社長と,現場で面白いツールを開発しているエンジニアなど)

その後ろに「映画」,「アニメ」,「CGアニメーション」および「ゲーム」とつながるのですが,これも「エンタテインメント」,「コンテンツ」という分類では同じように扱われるのですが,要素技術はかなり異なるので,業界は全く異なっているといっても過言ではありません.ここでもゲーム業界の技術カンファレンスであるCEDECCGの世界的なカンファレンスであるSIGGRAPHなどで知り合いとお会いしてお話ししていると,思いもよらない人通しが実は初対面だったりしておひき合わせする機会が多くありました.

こんな経験をさせていただいたのも,やはり東京工科大学でコンテンツ教育を立ち上げた金子先生の影響は大きいと思います.金子先生はもともとテレビ業界の方で,南カリフォルニア大学大学院のシネマ&テレビジョンに留学され,ハリウッドの映画会社MGMでもお仕事をされ,その後CGVFXプロダクションをハリウッドと日本で設立されました.コンピュータを使ったアニメ制作の最先端を走り,3DCGなどの研究も進めました.その後そのCG会社の3DCG部門は当時のナムコ(現在の株式会社バンダイナムコエンターテインメント)に合併されましたので,ある意味ここでゲームともつながってきます.(今年卒業生が株式会社バンダイナムコエンターテインメントにお世話になったのは実に感慨深かったです)

映画,アニメ,ゲームの本来は異なる業界をつないだのは3DCGで,東京工科大学においてもその研究開発をご一緒させていただき,CG業界から映画,アニメ,そしてゲームへと交流の場を広げることができました.

異なる業種や職種の方と仕事をしながらつなげていく力は母校である慶應義塾大学SFC(初代メディア学部長でもある相磯秀夫先生が1990年に立ち上げられました)での経験と最初の職場である総合商社の日商岩井株式会社の影響が強いと思います.

文理芸融合という考え方や,プロジェクト全体の推進のために広くコミュニケーションを図る重要性はこのころから醸成されていたのだと思います.

次回は,この専門領域に興味を持ったきっかけというか,少年時代にコンテンツやエンタメにどのようにはまっていったのかをお話しできたらと思います.

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DMCスタジオでの実写VFX(兼CGアニメーション)のためのMOCAP撮影
(一番右が金子先生,中央にいるのは「FRENDS」のディレクターのRoger Christiansen氏)

2025年4月13日 (日)

学部長就任のご挨拶【学部長Blog001】

2025年4月 6日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

2025年4月1日より東京工科大学メディア学部の学部長に就任しました三上浩司です.
ゲームやアニメ,CG,映画,XRなどのコンテンツ制作技術の研究開発を専門分野に,産業界も大学も垣根なくいろいろと活動してまいりました.

本当はもう少し身軽な立場で自由に動ける方が性に合っているのですが,色々考えて今は私がやるべき時だと判断してメディア学部長をお受けすることにしました.
東京工科大学メディア学部は1999年に日本で一番最初の「メディア学部」として,相磯秀夫先生が立ち上げられ初代学部長に就任してスタートしました.相磯先生は私の母校でもある慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの環境情報学部の初代学部長でもありました.(そんな相磯先生先生の立ち上げ他学部に四半世紀経って学部長として就任できるのは大変光栄です)
当時,私が働いていたエムケイという制作会社(ゲーム,3DCG,アニメ)の代表の金子満先生も教授として設置から加わり,コンテンツの制作技術の研究開発には実際に制作ができるスタジオとスタッフが必要だとの強い思いがあり,私もお手伝い(研究所のプロデューサーというか嘱託技術員)することとなりました.
金子先生はハリウッドのプロダクション「メトロライトスタジオ」のファウンダーの一人であり,アカデミー賞もエミー賞も受賞したCG業界の著名人であり,日本で一番最初にテレビシリーズにCGを用いるなど,革新的な取り組みをされる方でした.また,制作だけでなく東京工業大学(現東京科学大学)で博士号を取得した稀有な方でした.
東京工科大学で制作技術の研究とそれを生かした作品制作をする傍らで,2004年にはゲーム開発教育カリキュラムをスタートさせ,2007年には教員としてメディア学部に参加することになりました.現在まで,先進していたハリウッドの事例をはじめ,国内外の産業界や大学方と交流し,かなりカリキュラムに手を入れながら,奮闘してきました.

メディア学部長は私で8代目になるのですが,これまでは技術系が6名,社会系が1名と,いわゆるエンタテインメントやコンテンツ系の学部長は初めてになります.
さらに,これまでの学部長はメディア学部就任時から教授として活躍された先生でした.一方の私は嘱託技術員から,嘱託研究員,研究所助手,講師,准教授,教授とある意味一番下の方から積み重ねてきました.
この辺りの経験と視野(視座)を生かして,周りの先生方やアラムナイ(OB)の皆様と一緒になって,時代に合わせてさらに発展する学部,大学にしていきたいと思います.

引き続き皆様からのご支援を賜ることができればありがたいです.
よろしくお願いいたします.

今後は隔週ぐらいを目指して,日曜日に学部長としてのBlogの公開をしていこうと思います.

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2025年4月 6日 (日)

2024年度3月のイベント報告1

2025年4月 2日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の栗原です。

まずは新入生のみなさま、ご入学おめでとうございます。

新入生ガイダンスも始まり、大学生活を楽しみにしておられると思います。

ちなみに私は今年度より助教になりました(パワーアップ)。

 

今週は2回に分けて2024年度3月に行われたイベントのうち、私が関わったものの紹介をしたいと思います。

新入生はもちろん、高校生にもメディア学部の活動を知ってもらえればと思います。

私が紹介するものはいずれもメディア学部の特徴的な科目でもあるプロジェクト演習が関わるものになります。

なお、細かいところは他の先生からご報告があるかと思いますので、私からはざっと概要だけ紹介いたします。

 

1.Anime Japan2025 出展

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こちらは3/22~23日に東京ビッグサイトで行われたアニメに関する展示会です。

大学のWebサイトにも告知が出ています。

https://www.teu.ac.jp/information/2025.html?id=63

参加した演習や研究室は以下になります(私は研究室枠)。

・プロジェクト演習 キッズアニメーションCG制作、キッズアニメーションディベロップメント(子供向けゲーム体験、アニメ作品上映、キャラクターグッズ展示等)
・プロジェクト演習 オリジナルCGアニメーション制作、アドバンストCGアニメーション制作(アニメ作品上映)
・プロジェクト演習 デジタルキャラクターメイキング(学生によるキャラクター関連の分析・研究成果展示)
・ 三上・栗原研究室(ゲーム・映像コンテンツ制作技術)
・ 川島研究室(CG・アニメーション制作技術)
・ 兼松研究室(シナリオ・キャラクター制作技術)

 

初めてイベントに足を運んだのですが、色々なアニメの上映やコスプレ衣装や作中に登場する装備の模型などの展示をはじめとしたプロモーションブースがあり、とても迫力がありました。

我々の展示ではいくつか体験型の展示もしていて、小さいお子さんや海外からの方までに楽しんでもらえました。

 

 

2.TGS2025チーム オープンキャンパス出展

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こちらはAnime Japan2025の2日目の裏、3/23に行われたオープンキャンパスについてです。

プロジェクト演習「インタラクティブ・ゲーム制作」では毎年とても規模が大きいゲームの展示会である東京ゲームショウに出展しています。

https://www.teu.ac.jp/press/2024.html?id=176

今回のオープンキャンパスでは今年の夏に行われる東京ゲームショウ2025への出展を目指す2年生がプロジェクトをスタートして約半年時点のプロトタイプを展示いたしました。

お越しくださった方はまだまだゲームには程遠いという印象かもしれませんが、いただいた感想をもとにこれから制作を加速していきます。

今回の展示を経てどう変わっていくのか、6月以降のオープンキャンパスにもお越しいただき変化をご覧いただければと思います。

 

今回はこの2つをご紹介したところで終了としたいと思います。

たくさんの分野が学べるメディア学部においてもアニメ・ゲームといったコンテンツは大きな目玉ともいえると思います。

興味のある方はぜひこれらのプロジェクト演習の受講や展示へ足を運んでいただければと思います。

それでは。

2025年4月 2日 (水)

2024年度冬の三上・栗原研究室学会発表

2025年3月31日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

こんにちは。メディア学部助手の栗原です。

本日は他の先生方も報告されていますが、2024年度冬に開催された学会における本研究室の発表についてご紹介したいと思います。

 

本研究室では2月に行われた日本デジタルゲーム学会第15回年次大会(松山大)、3月に行われた情報処理学会インタラクション2025(一橋講堂)、映像表現・芸術科学フォーラム2025(東京工芸大)の3つでポスターやデモを用いた発表をし、参加者にシステムのデモを体験してもらったり議論をしました(写真はインタラクション2025の1枚)。Img_20250302_135007

その中で学部4年生の発表人数はなんと15名、研究室の配属が16名だったのでほぼ全ての学生が少なくとも1回は(1名は夏と合わせて2回)自身の卒業研究について外部発表を行ったことになります。もう1名についても成果がなかった・間に合わなかったわけではなく、やむを得ない諸都合で見送ったためでした。さらに、学部生だけでなく大学院生4名も映像表現・芸術科学フォーラム2025に発表し、3名は口頭発表を行いました。

このように、たくさんの学生が外部に自身の研究成果を発表できたのは学生が興味のあるテーマを選択し、紆余曲折はありましたが目標に向かって地道に進めることができたからに他なりません。私個人としてはまだまだ伝えきれていない点はあったかと思いますが、研究を進めていく上で得た知見や視点をこれからのキャリアのどこかで活かしてもらえればと思います。

ちなみに、映像表現・芸術科学フォーラム2025では学部生1名と大学院生1名が優秀発表賞を受賞しました。受賞したと聞くと特別優秀という印象があるかもしれませんが、個人的には最後は運も絡むところで多くの他の学生とそこまでの差はないと思っています。ただし、先ほども述べましたがどれだけ研究を地道に続けたか、という点をきちんとクリアしたからこそだと思いますので、そこは忘れないで欲しいと思います。

 

ここからは個人的な話になりますが、着任1年目で初めて経験することも多く、いくつかのプロジェクトに携わることにもなり大変なようであっという間の1年でした。それらを踏まえて来年度からはパワーアップして励んでいきたいと思います。

 

それではまた新年度にお会いしましょう。では。

 

発表した学会のリンク

日本デジタルゲーム学会第15回年次大会: https://digrajapan.org/?page_id=10347

情報処理学会インタラクション2025: https://www.interaction-ipsj.org/2025/

映像表現・芸術科学フォーラム2025: https://expressive-japan.art-science.org/

2025年3月31日 (月)

「侍タイムスリッパー」のインパクト

2025年3月14日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

 2025年度から「映像創作入門」を担当するので、いろいろ映像の基本をおさらいしているのですが「ストーリーが面白ければ映像は二の次」という作品にまた出合いました。それが「侍タイムスリッパー」です。インディーズ作品でありながら、日本アカデミー賞を取って話題になりました。

 もちろん「映像」には映像そのもののインパクトがあります。ウェス・アンダーソン監督作品シンメトリーな左右対象の映像の美しさは、もともと映像が「静止画の連続」だったことを思い出させてくれます。ビビッドな色使いとんがった選曲は、映画という「総合芸術」の教科書といえるでしょう(「ダージリン急行」「ムーンライズ・キングダム」「グランド・ブダペスト・ホテル」は必見!)。

「侍タイムスリッパー」も、時代劇でよく使われる「長玉(望遠レンズ)」、腰の位置でどっしり構える「低目のカメラアングル」など。映像の部分でも解説できないことはないのですが、それ以上に暑苦しい圧力を感じるのです。

 まず、脚本がよく考えられています。ストーリー展開が奇抜で、ダレるところがありません。そして何より出演している俳優さんが「初めまして」の方々ばかり。普通、俳優さんというと有名人なので、良くも悪くも私たちは先入観を持って見てしまいますが、この作品ではそれが一切ない。まるでその俳優さんが、映画の中の実在の人物のように見えるのです。これは「カメラを止めるな!」「ぴあフィルムフェスティバル」出品作品でも感じられるところです。

 個人の感想になりますが、大資本が繰り出す完璧なCG映像よりも人間的な暑苦しい(一所懸命ともいう)足りなさの方が心を打つことがある。かつてヌーヴェル・ヴァーグに感じたインディーズの可能性を思い出させてくれる作品でした。

 先日、「ぴあフィルムフェスティバル」事務局の方と話しましたが「コロナ後、大学生の出品が増えている」そうで、「東京工科大学さんの作品もお待ちしています」とのことでしたが。。。

メディア学部 山脇伸介

 

2025年3月14日 (金)

専門演習「CGアニメーション」2024年度前期作品の紹介

2025年2月21日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

皆さんこんにちは。メディア学部 特任講師の川島です。
今回は、私の担当する専門演習「CGアニメーション」の取り組みについて紹介します。

この授業では、アニメーションのキー技術であるモーションキャプチャ技術を学び、それをフル活用した作品制作を行います。東京工科大学はプロレベルの大規模なモーションキャプチャスタジオを運用している数少ない大学の1つで、この授業ではその施設を活用し、実際にここで制作してきた劇場映画やゲームコンテンツの制作ノウハウを学ぶことができます。

この授業ではCGモデルの美術的な完成度の追求には時間をかけず、プロのセオリーを学んだうえでアニメーションにひたすらこだわります。そのため、ぱっと見のビジュアルは少し荒削りに見えるかもしれませんが、キャラクタの動きや、ストーリーを伝える工夫が凝らされています。そういった点に注目してみてください。
今週紹介してきた他の授業と同様に、こちらの授業でも後期の履修生たちはまだブラッシュアップを続けていますので、今回は前期授業の作品をとりあげます。
では、作品をどうぞ!

 

■ 魔法少女☆まほ / Mr.ぽるちーに
まほは魔法を使うのがちょっぴり苦手なドジっ子魔法少女!
公園で暴れている巨大なモンスター タイヤマン から子供たちを助けようと魔法で攻撃しようとするも失敗してしまい、タイヤマンに笑われてしまいます。怒ったまほは魔法で反撃...!ではなく拳で立ち向かいます。何度失敗しても諦めないまほの、ちょっぴり笑える可愛いバトルに、元気づけられてくれたら嬉しいです。

 

■魅惑の秘宝 / アーティファクト
呪いにより周りから差別を受けていた主人公は、その恨みから世界を破壊しようと伝説のアーティファクトの眠る遺跡へと足を踏み入れる。そこから繰り広げられる魔法剣を使用した主人公と、ランスと盾と触媒の力で戦う聖騎士とのバトルが展開されていくダークファンタジーバトルアクションという内容となっている。

 

■ 夏休みの補習 / お茶漬けおにぎり
夏休みに補習を受けているいたずら好きな生徒がいたずらに怒った先生と繰り広げるドタバタコメディーです。学生時代のいたずらを大胆に演出し、「笑いと懐かしい思い出を楽しんでもらいたい。」「因果応報やったことは必ず返ってくる。」というメッセージを伝えたいと思い作品を制作しました。アニメーションならではの動きやコミカルな演出を強調し、効果音にも力を入れました。ぜひご覧ください!

 

■ unMarionett / ばなななばななふらぺちぃの
小さな舞台で踊る二体のマリオネット、リベルテとフォントッシュはある日大きな舞台で踊るバレリーナのポスターを発見します。それに憧れたマリオネットの片割れリベルテは糸を引きちぎり舞台の外へと飛び出し、自由に踊り始めます。タイトルには自由になりたいというリベルテの強い意志が込められています。表現の楽しさ、現状から抜け出す勇気を伝えたいです。

2025年2月21日 (金)

プロジェクト演習「インタラクティブ・ゲーム制作 グラフィックスコース Unreal Engineチーム」2024年度前期 学生作品の紹介

2025年2月19日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

皆さんこんにちは。メディア学部 特任講師の川島です。
この記事では、私の担当する演習授業のうち、「インタラクティブ・ゲーム制作 グラフィックスコース Unreal Engineチーム」の学生作品を紹介します。こちらの授業でも後期の履修生たちは4月の発表会に向けてブラッシュアップを続けていますので、今回は前期授業の作品をとりあげます。

 この授業は、先日ご紹介した「オリジナルCG演習アニメーション制作」「アドバンストCGアニメーション制作」のようなアニメーションを制作するのではなく、PlayStation™やNintendo Switch™の大型ゲームタイトル開発でも活用されているプロフェッショナル向けツールであるUnreal Engineを使った高度なゲームビジュアル表現技術について学ぶものです。後期は、ゲームビジュアル表現について学び始めて2期目の2年生と、4期目で最後のチーム制作を行う3年生がそれぞれのクラスで学んだことを活かしてグループワークに取り組みました。今回はブログ記事ということで動画を掲載していますが、すべての作品はゲームとして実際にプレイすることができます!

 

それでは、作品をどうぞ!

 

■ Tenacity / Project:Comet
Project:Cometです!
作品のタイトル「Tenacity」は日本語で「不撓不屈」「粘り強い」などの意味を持ちます。
この作品では、主人公の乗っている宇宙船がスペースデブリに当たってしまい、火災が発生したり、消火したと思ったらデブリに付着していた植物が大繁殖していたりする宇宙船から脱出するのがこのゲームの目標です。

皆さんは様々な困難に直面した時、どうしますか?
ぜひ、この作品の主人公のように、諦めず、不撓不屈の精神で挑むことの大切さを実感してほしいです!

 

■ うらのみち / NieR_Graphics2
 主人公である少女が神社の鳥居をくぐると、そこは自分の知らない不思議な世界。和風な建物が立ち並ぶ、どこか近代日本を思わせる街並み、そこに蔓延る、人ではない面妖な姿をした何か。どうやら、主人公は異世界で迷子になってしまった。
 自分の行く道を阻む物の怪、闇に引きずり込む怪異を潜り抜け、現実世界への脱出を目指す、3Dアドベンチャーゲーム。

 

■ グレドラムの花 / ~かけがえのないあなたに~ / グレドラム製作委員会
 おばあちゃんでもあり、師匠でもある人を助けるために、一人の少女は禁忌の地である山に生息するグレドラムの花を求めて駆け出しました。
少女にとって「かけがえのないあなた」のために。

そんな物語を、Unrealにて作り出す美しい世界で体感していただけたらなと思います。

 

■オトと奏の杜 / ぽんぽこもふもふ
 祭りの夜、和太鼓の音に導かれて迷子になった少年オト。霧に包まれた幻想的な世界で出会う我リスや巫女、様々な動物たちと共に、演奏の奉納を通じて帰り道を探す物語。オトは我リスの望みを叶え、巫女の提案に従いながら、楽器と演奏者を集めていく。やがて神社は賑やかな音で満たされ、祭りの雰囲気が広がる中、オトは再び母親と再会します。心温まる冒険をぜひ体験してください。

 

■ VerdantCelestialQuest / 鸛
 ウサギの獣人の少年のフェイが神鳥ソルに騎乗し、空を飛び、浮島や森林、そして大空を飛び回ることで自然を感じることができる作品です。フェイは、浮島の塔「アンブリアルの塔」が纏う邪気を払う為、ソルから受け取った剣「エーテリアル」に力を集め、邪気からなる結界を破壊し、邪気を晴らすために奔走します。

 

■ Pulmoa / おさかなぽてち
 海をただよっていた くらげさま は、遺跡となり果てたプルモア神殿をみつけました。神殿を美しい姿に甦らせるために、くらげさま は海中に散らばる月のかけら を集めにでかけます。

水面が生み出す光の美しさ、かわいい海の生きものたち、神秘的な世界観に浸りながら、隠されたストーリーを推測するロマンを味わってほしいです。

 

■ スイーツコレクト / しゅがーぽっと
 舞台はお菓子でつくられた世界。
主人公の女の子は、ホームパーティの準備中です。クッキーのお家を飾り付けるために、お菓子を集めているのです。
しかしそこには女の子のお菓子をねらう動物たちがいました。
そのため、動物たちを避けながらお菓子を集め、お家に持ち帰らなければいけません。
女の子は無事にお菓子を持ち帰ることができるのでしょうか。

2025年2月19日 (水)

プロジェクト演習「オリジナルCG演習アニメーション制作」「アドバンストCGアニメーション制作」2024年度前期 学生作品の紹介

2025年2月17日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

皆さんこんにちは。メディア学部 特任講師の川島です。
今回は、私の担当する演習授業のうち、「オリジナルCG演習アニメーション制作」「アドバンストCGアニメーション制作」の学生作品を紹介します。後期授業が終わった時期ではあるものの、後期の履修生たちは4月の発表会に向けてブラッシュアップを続けていますので、今回は前期授業の作品をとりあげます。

プロジェクト演習は、メディア学部の特徴的な授業の1つです。さまざまな分野の専門スキルを1年次から3年次まで、実践的に学ぶことができます。CGクリエイター、ゲームクリエイターは競争率の高い人気の職業ですから、プロを目指す学生は、講義等から得る知識はもちろんのこと、在学中にプロに近い制作スキルを身に着けておく必要があります。

初心者向けの「オリジナルCGアニメーション制作」は、まずプロのCG制作の手順とソフトウェアオペレーションの基礎を学習し、15秒未満のショートアニメーション制作を通じて自身の適正を確認するための授業です。企画書や絵コンテの書き方など、独学では学べない知識についても学習します。さらに高いスキルを身につけたい学生は、2期目以降も「オリジナルCGアニメーション制作」を継続履修することもできますが、基本的には中級クラスである「アドバンストCGアニメーション制作」に進み、就職活動に対応できるレベルの技術習得と作品制作を継続していくイメージです。これらの授業をどのように履修していくかは履修生しだいですが、プロを目指すならば最低でも2カ年の実学ベースでのトレーニングが必要です。

 

それでは、作品をどうぞ!

 

■ LOOP / CONNECT:World
 登場人物は不思議な力を持つ時計の所有者、柳田洋一とその時計を狙う名もなき亡者です。舞台は洋一の部屋の中、洋一はソファの背もたれを掴み起き上がると、どこからともなく飛んできたナイフを冷静に避ける。扉から亡者が乗り込んでくるのを見た洋一は拳を構えた。亡者との激しい攻防の中、とうとう主人公は髪を掴まれ絶体絶命。しかし、その時不思議なことが起こった。この作品では息が止まるような至近距離の攻防戦ご注目ください。

 

■ Showdown / ロボット
 この作品はお互いのロボット(メシア)が対峙し、それぞれの領土と乗り手としてのプライドをかけた戦いが始まるがどうなるのか,という緊迫とした場面。美術設定はかなり手の込んだものになっているので、その美術設定が無駄にならないようにモデリングには時間をかけたので、そういった部分にも注目してみてほしい。また、編集し慣れたメンバーがつけてくれた効果音にも注目してほしい。

 

■ DoppelGunger / ThanK YoU
 自分と似姿をした敵と戦う、という独特な要素を原点に展開されるガンアクションショートムービーです。ただ銃撃戦を繰り広げているだけでなく、敵の特性をうまく活かした主人公の戦い方や、主人公の表情の変化や一つ一つの心理を表した動作、展開や演出の緩急、さらにSFチックなレーザー銃や手持ちプロジェクターなどから発せられる光の輝き方などを楽しんでいただければなと思います。

 

■ Candy can be friendship / チーム「WOW」
 この物語は、とある洞窟にやってきた探検家のリョウスケが、一人孤独であったお化けのマルと出会い、最後には二人がキャンディと宝石を交換することで仲良くなるという、心がほっこりする物語です。最も注目してもらいたいところは、キャラクターたちの表情の変化です。彼らが出会うことでどのように二人の表情が変化していくのかにご注目ください。

 

■ フリージアでの不思議な出会い / じゃじゃ味噌
 迷宮の森「フリージア」にて迷子になってしまった少年「ルーベン」。そんなルーベンの前に現れたのはフリージアに現れるとされる精霊の一人「リフラーシャ」だった。リフラーシャはルーベンの顔色を伺い、あることを思いつき持っている杖から魔法の粉を一振り。ルーベンがふと顔を上げると目の前にはフリージアの花の道が奥まで広がっていた。リフラーシャ付いてくるように腕を引っ張る。ルーベンは元居た場所に帰れるかもしれない期待を込めて付いていった。

 

■ magier / ビウイッチ
 敵であるピエロに挑む主人公ヘルドの戦闘シーンを作りました。ヘルドがピエロの魔法によって杖が折れてしまいますが、煙でピエロから自分を見えないようにすることで倒すというあらすじです。ピエロの魔法がヘルドに当たってからは一瞬の間に様々なことが起こることを場面を変えることや1カットの時間を多くとらないことで切迫感のある演出にしました。

 

■ 妖退治譚 / フューチャー・アニメーション
 この作品は、10代から20代を中心にして作った作品で、妖怪退治を生業とする男が、退治依頼のあった鬼を退治する物語です。物語の舞台は暗い森の中。そこで繰り広げられる鬼と男のスピーディーで緊張感のあふれる戦闘がこの作品の特徴です。最初は男が鬼に対して油断してしまいますが、男が力を開放し、鬼を瞬殺するシーンが一番の見所です。短い作品ではありますが、非常に見応えのあるかっこいい作品になったと思います。

 

■ Veggie Rampage / パティスリー&ファイブ
 料理人である主人公。ロディはポタージュの開発に行き詰まり野菜に八つ当たりをしてしまう。そして、転んで気を失ったロディはとんでもない夢を見ることになる。果たしてロディは美味しいポタージュを作ることができるのか。
料理人と野菜たちのどたばたとしたアニメーションや、野菜や肌の質感、液体表現にもこだわって制作しました!楽しんでいただけたら幸いです!

 

■ こるると信楽焼の調薬のすゝめ / ひみつのはるまき
 人が立ち入らない森の中にある忍者の里。人間に憧れる者が多くいるこの里では人間社会に忍び込み、人間の生活を学ぶことを目標にしている。たぬきのこるるときつねのゆきは忍者見習いとして日々修行をつみ、人間社会に忍び込むことを目標に完璧に人に化けられる薬の研究を行っている。しかしある日、少し抜けているところがあり、調薬が苦手なこるるは大きな失敗をしてしまう。そんなこるるが信楽焼との不思議な交流によって成長していくお話し。

 

■ 怪盗シャルムと奇跡の青薔薇 / ブルーローズ
 世界に名を馳せる(予定の)怪盗シャルムは、今日も「不可能を可能に」という信条の下、華麗に(?)お宝を盗みだす。
本日のお目当ては、中世の凄腕の宝石職人が作り出したといわれる、伝説の宝石「ブルーローズ」。
シャルムの逃走劇がここに幕を開ける―。
かっこいいけどやっぱり締まらない、まだまだ半人前な怪盗シャルムとポンコツ警備ロボットの
華麗で、たまにドタバタなアクションをお楽しみください。

 

■ Ice Adventure / あにまるず
 この作品は冒険が好きな主人公エマが北極に冒険に行くお話です。ドキドキ感や、笑顔になるような演出で視聴者の心をつかむような物語になるようにストーリー構成を行いました。
アニメーションやライティング、モデルもかわいくでき、世界観も大事にできたアニメーションです。

2025年2月17日 (月)

S-ROOMからSound Studioへ

2025年1月31日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

こんばんわ。伊藤彰教です。

1999年に設立されたメディア学部では、2001年から演習室「S-ROOM」を設置し、ディジタルメディアのための音楽・音響を学べる演習室として運用してきました。今年度の9月より、2001年以来の大幅アップデートを敢行し、名前が「Sound Studio」にリニューアルされました。これに伴い、20年以上継続してきたWindows環境から、いよいよMacOS環境へと大幅リニューアルを行いました。

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アプリケーションも新規導入し、音楽スタジオやポストプロダクションなどのプロが使う「ProTools」が使えるようになりました。この秋から初めて導入したアプリケーションですが、産業界の標準ツールを使えるということで、熱心に練習に励む学生さんがこれまで以上に増えたのが印象的です。

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新アプリとしては、楽器音の音色を制作したり、エフェクターを開発できるツール「Reaktor」を導入し、今学期に初めて本格的な演習を行いました。アナログシンセサイザーの操作感でビジュアル・プログラミングできるツールによる演習は、教員であるわたしも学生さんも初めての経験でしたが、すでに実施しているハードウェアのアナログシンセの操作練習のあとなので、スムースに取り組んでいる姿はたいへんに頼もしかったです。以下は、学生さんが練習として組んだシステムの一例です。

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Sound Studioでは伊藤謙一郎先生が担当されるメディア専門演習の他、わたくしが担当するプロジェクト演習が開講されています。多くの学生さんがにぎやかに参加してくれています。

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リニューアルはいまも進行中であり、2025年度以降も少しずつ新しい道具・アプリがが追加され、演習で学べる内容も時代に合わせて徐々に変容を遂げる予定です。在校生はもちろんのこと、こうした分野に興味がある高校生のみなさんも、ぜひ楽しみにしていてください。卒業生のみなさんは、紅華祭など大学においでになる際に、ぜひ新しくなったS-ROOM…もとい、Sound Studioに遊びに来てくださいね。

2025年1月31日 (金)

学生・若手のためのAESジャパンフォーラム2024参加記

2025年1月29日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

こんにちは。伊藤彰教です。

昨年度2023年は、東京工科大学にて開催された「学生・若手のためのAESジャパンフォーラム」ですが、今年度のフォーラムは2024年11月に、東京藝術大学千住キャンパスにて行われました。

今年度もメディア学部生の有志が学生主体の運営委員会に参加する他、伊藤彰教研究室『exSDプロジェクト』からは、2組3名の学生さんが、音響に関する研究発表を行いました。

山地阿世流さん・鈴木開斗さん『ステレオ化された楽器音源の立体音響配置の変化による印象比較』

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三浦海響さん『インタラクティブメディアにおけるAudio Listererの位置調整に向けたテストアプリケーションの開発』

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研究発表でもメディア学部生が活躍してくれましたが、運営スタッフとしても、専門的な機器の操作スタッフとして責任の一旦を担うようになりました。

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(東京藝術大学の音響デモ機材を操作するメディア学部生岩堀さん)

AES (Audio Engineering Society)は、世界的な音響エンジニアリングの業界・学術団体です。日本支部は国際的にみてもにも活動が盛んな支部のひとつであり、音響制作に興味のあるメディア学部生はこうした活動に参加しやすい環境が整えられています。

在校生はもちろんのこと、この分野を目指す中高生のみなさんも、メディア学部のプロジェクト演習<Audio Engineering><サウンドデザイン>、そしてexSDプロジェクトに参加してもらえるとうれしいです。サウンドの新しい地平を切り拓く多くのプロフェッショナルや、志を同じくする他校の同世代の人たちといち早く仲間になれることと思います。

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(来年はどの教育機関で開催されるか楽しみです)

2025年1月29日 (水)

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