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専門演習「CGアニメーション」2023年度前期作品の紹介

2023年11月17日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

皆さんこんにちは。メディア学部 特任講師の川島です。
今回は、私の担当する専門演習「CGアニメーション」の取り組みについて紹介します。
この授業では、アニメーションのキー技術であるモーションキャプチャ技術を学び、それをフル活用した作品制作を行います。東京工科大学はプロレベルの大規模なモーションキャプチャスタジオを運用している数少ない大学の1つで、この授業ではその施設を活用し、実際にここで制作してきた劇場映画やゲームコンテンツの制作ノウハウを学ぶことができます。
この授業ではCGモデルの美術的な完成度の追求には時間をかけず、プロのセオリーを学んだうえでアニメーションにひたすらこだわります。そのため、ぱっと見のヴィジュアルは少し荒削りに見えるかもしれませんが、キャラクタの動きや、ストーリーを伝える工夫が凝らされています。そういった点に注目してみてください。
では、作品をどうぞ!
■  MALICIOUS / エクサー
あらすじ:悪意を学習したAIロボットが研究施設の機密情報を入手しようとしているところを警備AIロボットが発見。機密情報の入手を阻止するべく、警備AIロボットは敵AIロボットに対して発砲を開始する。    
作品名は「MALICIOUS」。近未来が舞台のバトルアクション作品である。
人間では不可能なロボットならではの戦闘アクションに注目してほしい。また、「近未来的な世界観」、「ロボット同士の抗争」といった日常では体験できない状況を感じつつ、1対1の緊迫感のある戦いを味わってほしい。
■ 御譚護(おだんご) / 団喜
お団子を用意して、縁側で休憩していた式神の「蓬(よもぎ)」。そこへ、お団子を盗みに来た別の式神「栗(くり)」が…
「蓬」はお団子を守るために術を使って攻撃を仕掛け、「栗」も反撃するため近くにあったお団子の串を手にし、斬りかかった…お団子を巡った2体の式神の争いが行われる。
式神がお団子を守るというかわいい物語と剣戟のギャップ、そして剣戟シーンがある中でも流血などの過激な演出が無い作品にしました。
■ 怪盗Sの犯行 / ステップ
私たちの制作した作品「怪盗Sの犯行」は、一枚の予告状と共に怪盗が美術館へと忍び込み、警備を乗り越えて目的のお宝を盗みに行くCGアニメーションとなっています。「お宝を盗みに行く怪盗」をコンセプトに、モーションキャプチャを利用してスタイリッシュなアクションを表現することを目標に制作しました。厳重な警備を時に隠れ、時に躱して目的のお宝へと向かっていく怪盗の姿をお楽しみください。
■ りんごの誘惑 / つぼさざえ
タイトルはりんごの誘惑です。これは、自分が考えました。由来は、りんごの果実の花言葉が、誘惑なので、そこからとりました。この作品は、主人公のニックが、おなかをすかしていて何か食べ物を探していると偶然リンゴを見つけて、リンゴまでの困難を乗り越えてリンゴを食べることができるのかというあらすじです。
おすすめポイントはスクワッシュ&ストレッチやアンティシぺーションなどの技法を使った動き、音や動きからなるニックの可愛らしさ、大きなリンゴやキノコのファンタジーな世界観です。
文責:東京工科大学 メディア学部 川島基展

2023年11月17日 (金)

プロジェクト演習「インタラクティブ・ゲーム制作 グラフィックスコース Unreal Engineチーム」2023年度前期 学生作品の紹介

2023年11月15日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

皆さんこんにちは。メディア学部 特任講師の川島です。
今回は、私の担当する演習授業のうち、「インタラクティブ・ゲーム制作 グラフィックスコース UnrealEngineチーム」の学生作品を紹介します。
この授業は、ゲームクリエイターを目指す学生が実践的に学ぶことができる「インタラクティブ・ゲーム制作プロジェクト」のコースの1つです。初級者向け授業「シネマティクスチーム」を経て、プロのヴィジュアルアーティストやテクニカルアーティストを目指すための知識と技術を学びます。科目の中では学年毎に個別の授業を実施しており、履修生は段階的に高度な技術を学ぶことができます。
本演習では、さまざまなAAAゲームタイトルの制作に使われているEpic Games社のUnreal Engineを使い、メディア学部生の技術と表現センスを活かしたゲームヴィジュアルを制作します。今回は動画として作品を紹介しますが、これらは実際にプレイアブルなゲームとして制作しています。
それでは、作品をどうぞ!
■ Disaster of Knowledge / こまごめぴぺっと
タイトルは“Disaster of Knowledge” で知能の災害という意味が込められています。最近AIをはじめとする技術の発展が目まぐるしい速さで進んでいます。しかしそんな技術も一歩間違ってしまえば大変なことになるかもしれません。このゲームが少しでも考えるきっかけになってくれると嬉しいです。この作品でこだわった部分はドローンや主人公などのモデリング、よりリアルになるように工夫したテクスチャ、さまざまなギミックを起こすためのBPです。
■ Koinot / カルシウム
人間が行くには危険な場所である、未探索の場所の調査に使われるロボット。今回は、人間の文明が残っていることが確認された謎の惑星へ降り立った。そこには、見たことのない生物や謎の遺跡、そして広大な森が星全体に広がっていた。
今回作ったゲームは、3D横スクロールプラットフォーマーゲームです。プレイヤー、はロボットを遠隔操作し、道中にある危険な生物やトラップに気を付けながらゴールを目指します。
■ Lost Encounters / しゅんとう
博士と円満な日々を送っていた家庭用ロボット「ターラ」。ある日、巨大な地震が地面を揺らす。強い衝撃を受けたターラはスリープ状態になり、長い年月をかけて目を覚ました。しかしそこには変わり果てた景色が広がっていた。
この作品では長い年月をかけて荒廃した世界をイメージして作りました。鉄が錆びた表現や、瓦礫、緑が侵食している様子などにこだわりました。
■ Blumella / 喫茶フレ―フェ
煌びやかな美しいお城、静かな夜の城下町。
魔法が解けてしまう前に、0時の鐘が鳴る前に。
王国の舞踏会に参加したシンデレラは、夢のような時間を楽しんでいました。しかし楽しい時間はあっという間。シンデレラが気づいたときには、すでに魔法が解けてしまう0時が迫っていました。シンデレラは大急ぎで家を目指し、走り出します。果たしてシンデレラは、魔法が解けてしまう前に、カボチャの馬車に乗り込むことができるのでしょうか。
絵本の中のような情景と、誰もが夢見る物語を、屋根の上や塔を登る、原作にはないアクロバットな動きで、魔法が解けてしまう前にカボチャの馬車へ駆けるシーンを、ゲームという媒体で追体験してほしいです。
■ 境ノ迷人 / ナギ
主人公の前に現れた精霊を追いかけるとそこには見知らぬ門があった。精霊を追いかけ門をくぐると見たこともない世界に転移してしまった。主人公はこの世界を探索しながら元の世界に戻る方法を探す。
渓谷の自然と建造物の交わった神秘的な雰囲気を目指して制作しました。崖つかまりやしゃがみ移動、ジップラインを駆使して、自然の地形をうまく潜り抜けながら探索できるようにしました。
■ Ground Zero:Carpediem / セレーノ・ソヴィアータ
あらすじ「ある日、かつての人造人間である”1号”は長い休眠期間を終え再起動した。しかし、研究所を出て見た景色は自分の記憶領域に保存されている記憶とはとてもかけ離れていた。この理由を知るために主人公は中央の制御柱を目指すのだった。」
今作は人類がいなくなった世界を題材としたゲームで廃墟と自然の調和を楽しむことが出来るゲームを目指して制作をしました。
■ EVOLVE / SPACE
作品タイトルは「EVOLVE」です。このゲームは、荒廃した世界を探索したいプレイヤーにターゲットに置いています。移住計画のため着陸した惑星が荒廃している、その原因をプレイ中に探しながら目的地に向かう作品になっています。視界を濁らせて砂埃を表現することで、よりリアルな世界観に近づけました。どの視点からも荒廃した世界に見えるように建物の傾き、配置を工夫しました。エネミーの不気味な雰囲気がポイントです。
文責:東京工科大学 メディア学部 川島基展

2023年11月15日 (水)

プロジェクト演習「オリジナルCG演習アニメーション制作」「アドバンストCGアニメーション制作」2023年度前期 学生作品の紹介

2023年11月13日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

皆さんこんにちは。メディア学部 特任講師の川島です。
今回は、私の担当する演習授業のうち、「オリジナルCG演習アニメーション制作」「アドバンストCGアニメーション制作」の学生作品を紹介します。
プロジェクト演習は、メディア学部の特徴的な授業の1つです。さまざまな分野の専門スキルを1年次から3年次まで、実践的に学ぶことができます。プロのCGクリエイター、ゲームクリエイターを目指す学生は、講義等から得る知識はもちろんのこと、在学中にプロに近い制作スキルを身に着けておく必要があります。
初心者向けの「オリジナルCGアニメーション制作」は、まずプロのCG制作の手順とソフトウェアオペレーションの基礎を学習し、15秒未満のショートアニメーション制作を通じて自身の適正を確認するための授業です。企画書や絵コンテの書き方など、独学では学べない知識についても学習します。さらに高いスキルを身につけたい学生は、2期目以降も「オリジナルCGアニメーション制作」を継続履修することもできますが、基本的には中級クラスである「アドバンストCGアニメーション制作」に進み、就職活動に対応できるレベルの技術習得と作品制作を継続していくイメージです。これらの授業をどのように履修していくかは履修生しだいですが、プロを目指すならば最低でも2カ年の実学ベースでのトレーニングが必要です。
それでは、作品をどうぞ!
<オリジナルCGアニメーション制作>
■ REBELLION / ROBOTS
このアニメーションは、ロボットやメカが登場するアニメーションを作りたいメンバーが集まって制作した作品です。
このアニメーションは、近未来のAIに世界を占領されかけている世界を舞台にしています。そんな世界で主人公は巨大なAIが操るロボットに占拠された街を開放するために巨大ロボを破壊する任務を受けて巨大ロボットに立ち向かいます。
この作品を通して視聴者に近未来、こうなってしまうかもしれないと考えることを楽しんでほしいです。
■ こども心 / ノスタルジア
この作品は、主人公である少年、ソウタが伝説のカブトムシを目指して探索をするという、わくわくする感情に懐かしさを感じるような物語です。大人になって、何でもできる気がしていたあの日の「こども心」を忘れてしまった人は、この世の中にたくさんいるかと思います。私もそんな中の一人です。そんな人たちが、新しい発見に目を輝かせて、無邪気に遊びまわっていたあの頃を思い出し、こども心にまた触れるきっかけになったら嬉しいです。
■ おばけPANIC / GAG
夜の学校で実験が終わり廊下に出た女の子。そこでおばけに出会う。驚き慌てる女の子…しかしおおばけには女の子に何か言いたいことがあって…?そして二人の最後の結末とは!?ハチャメチャコメディの短編アニメーションです。
■ 勿忘草 / おむすび
花が魔力を持つ不思議な世界。
その世界に住まう少女、レナは、魔法学園に入学したばかりの16歳だ。そんな彼女には目的があった。
「天花の儀」の巫女である昔馴染みの青年、ナギをその役目から助け出すことだ。
レナは7年ぶりに彼と再会する。しかし、ナギは彼女を覚えていないという。対話を重ねるうち、レナは一つの結論に辿り着く。原因はあの花の面ではないか、と。
レナは、彼を助けるため杖を取った。
15秒という短い中でも、彼女たちの心情の変化が見えるよう、頑張って作ったので、注目して見て頂けると嬉しいです。
■ MagicalRing / STARTLINE
しいなとたるとという名前の魔法少女2人が倉庫で戦う場面を作成しました。この作品は魔法を使える指輪を使った戦闘ものです。作成に当たって指輪の色や形等のデザインに力を入れました。
<アドバンストCGアニメーション制作>
■ scramble / オムプロ
「荒廃した世界を彷徨う、充電不足の2体のロボットたち。そんな中、偶然充電器を発見するが、抜け駆けしようとした1体にもう1体が怒り出し、その充電器を奪おうとしてしまう。我先にと充電器を使おうとするロボットたちの追いかけっこが今始まる……!」
この作品はロボットたちのドタバタとした追走劇を面白おかしく描いたコメディ作品です。自己中心的なロボットたちが迎える結末を楽しんでいただければ幸いです。
文責:東京工科大学 メディア学部 川島基展

2023年11月13日 (月)

6月18日(日)開催のオープンキャンパスで研究成果の展示を行います!

2023年5月31日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

来たる 6 月 18 日(日)に開催される来場型のオープンキャンパスにて,模擬授業を担当させていただくことは,先日(5/29)のブログにて紹介しました.

模擬授業を担当するほか,わたしたち菊池研究室の研究成果も展示いたします.

わたしたちの研究室では,CG映像・技術の中でも「VFX」や「自然現象」,および「食べ物」などをリアルに表現するための CG 技術を研究しています.研究成果のダイジェスト映像は,こちらからご覧ください(音が流れますので,音量や周囲の環境などにご注意ください).

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6 月 18 日のオープンキャンパスでは,研究室所属学生が日ごろ研究活動を行っている「研究室(研究棟C・519号室)」を公開し,
そこで研究成果動画をたくさん流しながら実際に研究活動を行っている学生が,来客の皆様に研究のポイントなどを説明いたします.

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最新の研究成果も出し惜しみなく(笑)紹介いたしますので,是非会場にお越しください.



2023年5月31日 (水)

授業紹介:「音楽入門」での作曲(「お題」がこうなりました)

2022年8月10日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤(謙)です。

前回(6月27日)の記事で「作曲します!」と宣言していた曲が完成し、7月22日の最終授業でお披露目しました。

そのときの演奏と楽譜を本日、皆さまにご覧いただこうと考えていたのですが、曲の完成がギリギリとなってしまい楽譜の清書まで手が回らず、演奏もおぼつかないので、ブラッシュアップしたものを次回(9月中旬)の記事でご紹介したいと思います。その楽譜には、履修者諸君が考えてくれた曲名から選ばれたものが記載されていることでしょう。

今回は曲全体をお聴きいただくことはできませんが、作曲にあたって「お題」となった3つの音列がどのようなメロディになり、それにどのようなハーモニーがついたのか当日の演奏でご紹介します。元の音列とあわせてお聴きください。

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お聴きいただいた【音列①】はサビ、【音列②】はAメロ、【音列③】はイントロのフレーズの素材としてそれぞれ使われました。

Aメロは2回現れるのですが、1回目のあとにBメロを置いています。このBメロは「お題」の音列とは関係なく私が独自に作りました。


いかがでしたでしょうか?

次回は最初から最後まで曲全体をお聴きいただこうと思います。どうぞお楽しみに!


(メディア学部 伊藤謙一郎)

2022年8月10日 (水)

ACM CHI2022

2022年5月 4日 (水) 投稿者: メディア技術コース

こんにちは,メディア学部の加藤です.

今年も ACM CHI2022が始まります.

CHI (「カイ」と読む)は The ACM CHI Conference on Human Factors in Computing Systemsの略称であり,

ヒューマン・コンピュータ・インタラクション(HCI)の研究分野において最も規模が大きく,権威のある国際学会です.

今年は現地(アメリカ・ニューオリンズ)で開催されていますが,僕は残念ながらオンラインでの参加となります.

ぼくは 慶應大学・杉浦研究室と,Yahoo! JAPAN 研究所との共同研究で ReflecTouchという研究を Full paperで発表します.

日本語の記事も公開されているので興味がある人は見てみてください.


Xiang Zhang, Kaori Ikematsu, Kunihiro Kato, and Yuta Sugiura. ReflecTouch: Detecting Grasp Posture of Smartphone Using Corneal Reflection Images. In Proceedings of the 2022 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI'22), Article No. 289, pp1--8, (2022). [DOI]

2022年5月 4日 (水)

よりリアルなロードバイク(競技用自転車)体験を目指したVR研究【WISS2021 学会発表】

2021年12月25日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部三上です.

今日は大学院在籍中の学生渡邊拓人君がWISS2021(第29回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ)においてデモ発表した,「競技自転車ゲームにおける操作・知覚提示に関する研究について紹介します.

コロナ禍で多くの学会がオンラインで開催される中,インタラクティブなテクノロジーの発表のために,万全の感染症対策を施し,人数を限定し対面とオンラインのハイブリッド開催にて実施されました.

この研究は,ロードバイクのVRコンテンツの試作版を体験した渡邊が感じた課題(違和感)を解決するために,よりリアリティにこだわった体験システムを開発したいという欲求からスタートしました.(ちなみに渡邊君は自転車屋でバイトする自転車好きで,私も3年ほど前から自転車が趣味に加わりました)

ハイスピードで疾走するロードバイクは,コーナリングの際にハンドルを切るのではなく,ロードバイクや体を傾けながらバランスをとって曲がります.そして,その傾け方ですが,ロードバイクと体を一体的に傾けることもできますし,体だけは起こしてロードバイクを倒すなど様々な倒し方ができます.このような体やバイクの傾きなどをコンテンツに反映させたり,プレイヤーにきちんと知覚させたりすることに課題があるため,新しいデバイスの開発をしようということになりました.

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そもそも,実際の走行中と同じようにロードバイクを傾けたり戻したりすればいいのですが,そのためには大変大きな力が必要になり,テーマパークや大規模なアミューズメント施設でしか利用できません.また,安全性の配慮も課題になります.そこで,渡邊君はハンドルを車体と独立させてハンドルだけを傾けることで,プレイヤーは傾きを感じるのではないかと考えて装置と連動するシステム(とそのコンテンツ)を開発しました.

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開発したシステムは安全性も考慮し鉄パイプで周りを固めました(それでもまだ強度が足りなかったので改良中).
参加者は普段ロードバイクを乗らない方から,競技用自転車の経験者まで様々な方がおり,興味を持って体験してくれました.

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いろいろなフィードバックを得ることができたので,これからどんどん改良していきます.

 

2021年12月25日 (土)

ACM UIST2021

2021年10月25日 (月) 投稿者: メディア技術コース

こんにちは,メディア学部の加藤です.

今回は 2021年10月21-23日に開催されたACM UIST2021について紹介します.
UISTは,User Interface Software and Technologyの略であり,HCI (ヒューマン・コンピュータインタラクション)の研究分野の中でも,
特にユーザインタフェースに関する研究を取り扱ったトップカンファレンス(分野の中で最高レベルの学会)です.
昨年に引き続き,今年もCOVID-19の影響で完全オンライン開催になり自宅からの参加となりました.

メインの Paper セッションには,全部で 367本の論文が投稿され,その内 95本が採択されています (採択率 25.9%).
UISTも同様の方式で,発表者とセッションチェア(座長)がそれぞれリアルタイムにZoomに接続し,各々の自宅または職場から発表を行います.

UIST にはPaperセッションの他,Demoセッション,Posterセッションといった発表も行われます.
今年はこれらの発表も Zoom上で行われました.
各発表に 1つずつブレイクアウトルームが割り振られ,聴講者は自由に部屋を移動しながら聴講することができます.
僕は Demoセッションにて 2件の研究を発表しました.
1件目は ShiftTouchという研究で,東京工科大学・Yahoo! Japan研究所が共同で進めているプロジェクトです.
発表は太田・加藤研究室 B4の川上くんが行いました.


Kaori Ikematsu, Kunihiro Kato, and Rei Kawakami. ShifTouch: Sheet-type Interface Extending Capacitive Touch Inputs with Minimal Screen Occlusion. In Proceedings of the 34th Annual Symposium on User Interface Software and Technology (UIST' 21 Adjunct), pp.86-88, (2021). [DOI]

2件目はレーザカッターを用いて木製の基板を作成する手法に関する研究です.
こちらはお茶の水女子大学・東京工科大学・Yahoo! Japan研究所・東京大学が共同で進めている研究プロジェクトです.
発表はお茶の水女子大学の石井さんが行いました.


Ayaka Ishii, Kunihiro Kato, Kaori Ikematsu, Yoshihiro Kawahara, and Itiro Siio. Fabricating Wooden Circuit Boards by Laser Beam Machining. In Proceedings of the 34th Annual Symposium on User Interface Software and Technology (UIST' 21 Adjunct), pp.109-111, (2021). [DOI]

UISTで発表された研究のほとんどは YouTube上 [Link]でも見ることができます.

2021年10月25日 (月)

ACM CHI2021

2021年5月11日 (火) 投稿者: メディア技術コース

こんにちは,メディア学部の加藤です.

2021年5月8日から14日にかけて開催される ACM CHI2021に参加しています (5/10 12:00現在).

CHI (「カイ」と読む)は The ACM CHI Conference on Human Factors in Computing Systemsの略称であり,

ヒューマン・コンピュータ・インタラクション(HCI)の研究分野において最も規模が大きく,権威のある国際学会です.

年に一度 4-5月に開催されており,今年は CHI史上初の日本・横浜での開催(となるはず)でした.

残念ながら COVID-19の影響によりオンラインでの開催になり,僕は自宅から接続をしています.

 

今年は 2,800本以上の論文 (Full paper)が投稿され,そのうち採択されて発表の権利を得たのが 747本です (採択率 26.3%..狭き門です).

ぼくは Yahoo! JAPAN研究所の池松さん,東京大学の川原先生との共同研究で LightTouch Gadgetsという研究を Full paperで発表しました.

オンライン開催のため,各論文につき 2回発表の時間が設けられているのですが,

(ついさっき) 朝 9時くらいに 1度目の発表があり,このあと 16時から 2度目の発表があります.


Kaori Ikematsu, Kunihiro Kato, and Yoshihiro Kawahara. LightTouch Gadgets: Extending Interactions on Capacitive Touchscreens by Converting Light Emission to Touch Inputs. In Proceedings of the 2021 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI '21), Article No.509, (2021). [DOI]

CHIの研究や,発表動画は以下のリンクから視聴可能です.

https://www.youtube.com/c/acmsigchi/playlists?view=50&sort=dd&shelf_id=2

Full paperでの発表は本当に難しいですが,Interactivity (デモ発表)や Late-Breaking Work (ポスター発表)は比較的ハードルも低く,

他大の学生からも多くの発表があるので,メディア学部からも発表を目指してみると良いんじゃないかなぁ.

2021年5月11日 (火)

ACM UIST 2020参加

2020年12月15日 (火) 投稿者: メディア技術コース

こんにちは,メディア学部の加藤です.

前回 WISSの告知をしてみましたが,真面目に記事を書くのはこれが初回です.
HCI・インタラクション関連の学会・イベントの告知の他に,
僕が進めている研究,参加した学会について紹介する記事をポストしていこうかなぁと思っています.

今回は 2020年10月21-23日に開催されたACM UIST2020について紹介します.
UISTは,User Interface Software and Technologyの略であり,HCI (ヒューマン・コンピュータインタラクション)の研究分野の中でも,
特にユーザインタフェースに関する研究を取り扱ったトップカンファレンス(分野の中で最高レベルの学会)です.
今年はアメリカのミネアポリスで開催される予定だったのですが,
COVID-19の影響で完全オンライン開催になり,僕は自宅からの参加となりました.

メインの Paper セッションには,全部で 450本の論文が投稿され,その内 97本が採択されています (採択率 21.56%..狭き門です).
オンラインでの学会は基本的に Zoom上で行われるものが多いようです.
UISTも同様の方式で,発表者とセッションチェア(座長)がそれぞれリアルタイムにZoomに接続し,
各々の自宅または職場から発表を行います.
また,UIST参加者全員が参加できる Discordが用意されており,聴講者はそこから発表者に対して質問をすることができます.

UISTの発表の中で,特に興味深かったHERMITSという研究を紹介します.
この研究は MITに所属する中垣さんが発表しました.
HERMITSは toioをベースとしたインタラクティブシステムで,
3Dプリンタを用いて作成された様々なタイプのアタッチメントモジュールにドッキングすることで
色々なインタラクションを実現しています (動画が最高なのでぜひ見ましょう).
豊富なアプリケーション例はどれも圧巻ですね〜

この研究についてもっと詳しく知りたい!という人はぜひ,論文も読んでみてください.
(当たり前ですが,全部英語です.がんばってください..w)


Ken Nakagaki , Joanne Leong, Jordan L Tappa, João Wilbert, and Hiroshi Ishii. In Proceedings of the 33rd Annual ACM Symposium on User Interface Software and Technology (UIST'20), pp.882-896, (2020). [DOI]

UIST にはPaperセッションの他,Demoセッション,Posterセッションといった発表も行われます.
これらの発表は Zoomではなく,Discordのビデオチャット形式で行われました.
僕は Posterセッションにて LightTouchという研究を発表しました.
これは Yahoo!研究所の池松さん,東京大学の川原先生との共同研究です.
(LightTouchの詳しい紹介はまた次回..)
Kaori Ikematsu, Kunihiro Kato, Yoshihiro Kawahara. LightTouch: Passive Gadgets for Extending Interactions on Capacitive Touchscreens by Automating Touch Inputs. In Proceedings of the 33rd Annual Symposium on User Interface Software and Technology (UIST'20 Adjunct).  ACM, New York, NY, USA, pp. 10–12, (2020). (Acceptance Rate: 58%)[DOI]
20201023-20144
図: Discord上での発表の様子
UISTで発表された研究のほとんどは YouTube上 [Link]でも見ることができます.
とても面白い研究がたくさんあるので,興味のある人はぜひ見てみましょう〜

2020年12月15日 (火)

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