在学生向け

今年はオンライン出展「東京ゲームショウ2020」

2020年9月17日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

今年は前期が例年より遅く,大学の夏休みは少し遅くスタートしましたが,あっという間に秋が見えてきました.メディア学部の秋といえば「東京ゲームショウ」です.

今年は遠隔での開催となりましたが,学生たちも遠隔でゲームの開発を進め,間もなく完成する見込みです.

ぜひ,皆様お越しいただければと思います.

以下はプレスリリースです.
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東京工科大学(東京都八王子市、学長:大山恭弘)メディア学部は、923()(注1)から27()に開催される「東京ゲームショウ2020オンライン」に出展いたします。

(特設サイトURLhttps://www.teu.ac.jp/gameshow2020/index.html)※924日開設予定

 

本学部では、2003年よりゲーム制作の総合的な教育や研究に取り組んでおり、「東京ゲームショウ」には2007年に国内の4年制大学として初めて出展し14年連続での参加となります。初のオンライン開催となる今回は、VR(仮想現実)空間上でイベントが体験できるSNScluster(クラスター)」を活用し、1年生〜3年生200名余りが履修する「プロジェクト演習」(注2)の成果として、3年生が制作したゲーム5作品を仮想空間上で発表。作者の学生らとコミュニケーションする機会を提供します。また同作品は、特設サイトよりダウンロードして試遊いただくことができます。

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このほか、AIVR、生体情報の分析などを活用した次世代のゲーム体験や表現の高度化のため技術をはじめ、ゲームのプロモーションやビジネス、地域連携、教育、社会問題解決への活用など、メディア学部で取り組んでいる様々な研究についても同特設サイト内で紹介します。

 

 (注1) 923日はオンライン商談会のみ

 

 (注2) 1年次から3年次の選択科目「インタラクティブ・ゲーム制作」。実際の現場を想定したさまざまな役割を担う610名のメンバーでチームを構成し、集団制作による実践的なものづくりを体験するとともに、「東京ゲームショウ」で一般に発表することで今後の大学での学びに活かすことを目的としています。

 

東京工科大学メディア学部

国内初のメディア系学部として1999年に設立。「メディアコンテンツ」「メディア技術」「メディア社会」の3コース専攻で、講義と演習を効果的に組み合わせた特色のある教育を実施しています。他大学に先駆けてゲーム制作の総合的な教育や研究に取り組んでおり、基礎技術を習得する演習から知識を総合的に蓄積する講義、さらにはゲーム開発技術の発展可能性を探る研究などを行っています。平成16(2004)年度にはゲーム関連の教育としては日本で初めて文部科学省認定「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」(現代GP)に選出されました。東京ゲームショウへの出展のほか、2010年から世界規模のゲーム開発ハッカソン「グローバルゲームジャム」の国内メイン会場の一つとなっており、学生がプロとチームを組んでゲーム制作を体験する貴重な実学の場となっています。

2020年9月17日 (木)

歴史とは因果関係

2020年9月 3日 (木) 投稿者: メディア技術コース

 メディア学部の数少ない必修の講義の一つに一年次前期「メディア学入門」があります。先日の最終回の授業では、メディアに関わる歴史を紹介しました。
 
 この授業の中で、履修生から次のような質問がありました。遠隔授業でしたのでチャットを通しての質問です。
 
『歴史を調べるための勉強過程で、自国の歴史を歪曲したり、歴史の一部分を削除して勉強できない場合もありますが、この場合はどのような方法で勉強すれば正確な歴史を知ることができるのでしょうか。』
 
 私が説明していたメディアに関する歴史とは直接関係はないですが、以下のように回答しました。
 
 ●ネットあるいは書物でいろいろ調べるしかない
 ●その際、偏った考えだけにならないように注意する
 ●いろいろ調べた結果で、この人の言うことは正しい、という人を増やしていく
 ●その人は何が目的で言っているのか、我田引水になっていないか注意する
 ●使っている言葉の定義まで考えて勉強する
 
 その場で端的な回答が思い浮かばず、長い説明になりました。少し時間を置いて考え、より端的な回答が見つかりましたので、この場を借りて補足します。
 
 ●正確な歴史を知るには、因果関係を把握することです。歴史が歪曲されたり一部分が削除されたりした場合、時間的空間的に周辺にある事実との矛盾が必ず生じます。
 
 この「因果関係の把握」の勉強には一長一短があります。まず欠点ですが、勉強するのに手間と時間がかかることです。対象とする歴史的事象の前後の事実、あるいは同時期の別の場所での事実を知り、それらと照らし合わせるというのは手間のかかる作業です。周辺と言ってもかなり広範な調査が必要な場合もあります。
 
 一方で長所ですが、周辺との矛盾が一つでも見つかれば、その対象事象は捏造あるいは歪曲された可能性が濃厚であると断定できる点です。もちろん、逆に周辺の事象の方が誤りだったという可能性もあるでしょう。ただ、そこまで調べができたら、別の情報源で別の周辺事象を調べるのに最初ほどの苦労はしないでしょう。別の周辺事象がわかれば、どちらが事実と違っているかは比較的容易に判明します。
 
 元の質問にあった、削除により勉強できない場合、は一見して難しいです。しかし、どこかに残っている資料を見つけたとしたら、私はその資料が史実である可能性は高いと思います。都合の悪い「真実」だからこそ、時の権力者が消したと考えられるからです。
 
 過度に宣伝されたこと、特に曖昧な言葉や感情に訴える言葉で伝えられたことは、怪しむべきことです。逆に、埋もれていたことというのは事実の可能性大です。さらに、「こんなのが埋もれていた」というのが出てきた場合は、先ほど述べた周辺との矛盾をチェックすれば捏造かどうか判定できます。
 
メディア学部 柿本正憲

2020年9月 3日 (木)

もっと抽象的にわかりやすく

2020年9月 1日 (火) 投稿者: メディア技術コース

 抽象化について、日頃から思っていることを話します。先日、学部一年生向け講義「メディア学入門」の最後の授業回で、メディア分野の各種歴史を簡単に紹介しました。
 
 歴史には必ず因果関係がある、という話をしました。そして、二つの歴史的事実の因果関係を現在と未来の事象に当てはめることができる場合がある、という話題の中で「歴史的事実を表層的に理解しただけでは得られる結論も凡庸になる」という説明を加えました。
 
 これに対して受講生から「表層的でない理解とは何ですか」という質問がありました。
 
 それに対する回答は「抽象的な本質の理解」です。「猿も木から落ちる」と「弘法も筆の誤り」を表層的に理解しただけでは、二つに共通する抽象的な教訓、つまり本質を理解したことにはなりません。歴史的事実も同様です。
 
 私の回答はここまででした。蛇足かもしれませんが補足すると、前記二つの各要素を抽象化すれば、「木」と「筆」は専門分野であり、「猿」と「弘法」はその分野での一流の人であり、「落ちる」と「誤り」は失敗ということになります。達人もたまには失敗する、ということですね。
 
 歴史的事実に限らず、抽象化は、物事を考えたり理解したりするときに常に考慮すべき重要ポイントです。
 
 加えて、物事を説明する際にも抽象度は重要です。例えば、専門分野のやや難しい概念をスライドで説明する場面を考えてみましょう。
 
 説明内容が抽象的すぎて理解してもらえない、というのはよくあることです。その場合は少し具体的な例を使って説明すればよいことになります。この対処は比較的容易ですが、本当に良い例を見つけることは難しいです。下手な例を使うと理解してもらえないだけでなく、完全に間違った理解をさせてしまう危険性があります。
 
 一方で、説明が具体的すぎて本質を理解してもらいにくい、という事態もときどき生じます。抽象化した説明で置き換える必要があります。とは言っても、具体化に比べて抽象化は難しいです。そもそも当人が本質を正しく理解しておくことが不可欠です。そのためには普段物事を考える際にも、本質を意識して自ら訓練する必要があります。
 
 学生や大学院生が自分の研究発表のスライドを作る際に、説明は間違いではないのだが発表スライド文脈に照らし合わせると今ひとつ意図が伝わらない、という場合があります。抽象度を調節することで格段に良くなります。
 
 先日も学生の研究発表会で「もっと抽象的にわかりやすく説明してもらえますか」とつい質問してしまいました。本当に具体的すぎて何が言いたいのかわからなかったからです。
 
 ここまでのこの文章も、なるべく理解してもらえるような抽象度を考えて説明したつもりです。具体例を示したところもあれば、あえて抽象的な説明にとどめたところもあります。良い具体例が見つからず、抽象説明だけになった部分もあります。本質を理解してもらえれば幸いです。
 
【参考文献】
 吉田塁,2016年, スーパープログラマーに学ぶ最強シンプル思考術,ディスカヴァー・トゥエンティワン.
 柿本,大淵,三上,進藤,2020年,改訂 メディア学入門,コロナ社.
 
メディア学部 柿本正憲

 

2020年9月 1日 (火)

オンラインリアルタイム講義

2020年8月31日 (月) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。メディア学部の寺澤です。

メディア学部は前期は全面的にオンライン授業でした。私は講義科目も演習科目も担当していますが、この記事では、講義科目をどのように行ったか、紹介したいと思います。とり上げるのは、山崎晶子先生と共同で担当している「インターネットコミュニティ論」という科目です。この授業は当初、オンデマンド型で行うつもりで、それに近い形で実施した回もありましたが、リアルタイム型でもさほど通信の障害等もないことが分かりましたので、途中からZoomを用いたリアルタイム型を主体とした授業を行いました。前半の第7回までを山崎先生が、残りを寺澤が担当しました。2年生を中心に毎回150名程度の皆さんが授業に参加してくれました。なお、Zoom授業の様子は教員側で録画し、授業終了後に受講生に公開しました(できなかった回もありました。申し訳ない)。

オンライン授業では、大きく分けて、課題提示型、オンデマンド型、リアルタイム型の3タイプがあります。それぞれに長所と短所がありますが、リアルタイム型は、決まった時間に皆が同じ「場」に集まり、リアルタイムで授業が行われるので、最も対面授業に近いということができます。そのため、ただ、教員が解説をするのを聞いてもらうだけではなく、受講生が参加できるように心がけました。

前半の山崎先生のパートでは、授業時間内にMoodleのアンケート機能やGoogle Formsを使った課題の時間を取り、その結果をすぐに残りの授業で活用したり、さらなる課題の基礎データとして使ってもらったりしました。Zoomではチャット機能を使って質問をすることができるので、それを用いた質問もたびたびありました。対面授業の際よりも自発的な質問がしやすい環境だったということと思います。教員の方ではそれをとり上げて、すぐに口頭で回答しました。

後半の寺澤のパートでは、Zoomのブレイクアウトセッションの機能とGoogle Drive上でのGoogle Documentの共有機能を使ってグループ作業を何度かしてもらいました。150名超の学生を25のセッションに分け、1グループ6名前後でディスカッションとそのまとめの作成の共同作業をしてもらいました。いくつかのセッションに私も参加して様子を見聞きしましたが、少人数でも皆さん、遠慮しているのか恥ずかしいのか、音声でのディスカッションは活発でしたが、カメラはオフのままでした。なお、私のパートでもチャットでの質問をいくつも受けました。

なお、この授業では、スモールワールドネットワークの説明をする回に、これまでの対面授業でも、アメリカの社会心理学者 Stanley Milgram(スタンレー・ミルグラム)が1967年に手紙で行った「スモールワールド実験」のまねごとをやってみているのですが、それも、Zoom内でやってみました(チャットがファイルを個人宛に送れるのを利用)。結果はあまり想定通りとはいかず、工夫すべき点がまだまだあることがわかりました。

講義科目のオンライン授業は、リアルタイム型で実施するのでも、100分の授業を教員がひたすら講義するのは教員・学生双方に無理があります。途中で学生が何らかの形で主体的に参加する時間を取ることが、対面授業と変わらず、重要だと感じました。私の担当した部分は講義そのものにも反省すべき点がいろいろありましたが、自分の経験としても得るものが多かったと言えます。今後は同一授業を教室で受講する人とリアルタイムにオンラインで受講する人がいるようなハイブリッドタイプの授業も行われることでしょう。他大学の先生方の今期のオンライン授業の様子をネット上で読んだりすると、いろいろなツールに目移りもしますが、その授業にとって本質的なことは何かを見失わないようにしていきたいと思います。

(メディア学部 寺澤卓也)

2020年8月31日 (月)

人の名前から音楽をつくってみました(その2)

2020年8月30日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤(謙)です。

私の「音楽入門」や「音楽創作論」の授業では、ちょっとした素材やアイデアで作曲できることを学生諸君に知ってもらうために(と言いながら半ば個人的な趣味になっていますが)、学生の名前や学生が考えたフレーズから曲をつくっています。

(参考)「音楽創作論」で作曲しました[2020年1月27日]


本日のブログのタイトル「人の名前から音楽をつくってみました」と題して、このような作曲を紹介したのは今からちょうど6年前。このときは、一人の学生の名前から抽出された音名をもとにメロディをつくり、そのメロディのみを5回繰り返す曲をつくりました。

 人の名前から音楽をつくってみました[2014年8月27日]


今年の「音楽入門」では、この授業を履修した学生の中から選ばれた3名の名前をもとに、それぞれ雰囲気の異なるメロディを作出し、それらを組み合わせてピアノ曲に仕上げました。楽譜のアニメーション動画でお聴きください。


楽譜中の「音名①」「音名②」は男子学生、「音名③」は女子学生の名前からのものです。音名に該当する音符を、音名①は赤色、音名②は黄色、音名③は青色で示しましたので、それぞれ曲の中でどのように使われているかお分かりいただけると思います。

最終回の授業では、いつものようにピアノを演奏して学生諸君に聴いてもらいました。ただ今回は遠隔開講のため、Webカメラを通して演奏の様子を見てもらう形になったのはちょっと残念でした。それでも演奏後、多くの学生から拍手(チャット欄に「8888」)をもらえて嬉しかったです。演奏を聴いてもらったあとで、楽曲の構成や調性、和音の使い方など、「音楽入門」で講義した内容とリンクさせながら解説を行い、学生諸君との質疑応答の時間も設けました(冒頭で「半ば個人的な趣味」と書きましたが、授業内容に絡めることも忘れていませんよ)。

曲を聴いてもらったあとで各自に曲名を考えてもらいました。今年も「なるほど」と感心するものや、思わず微笑んでしまうユニークな案が寄せられ、どれも良い曲名で非常に悩みましたが、最終的に、「回想」の意味を持つ「Recollection」を選びました。私自身は特定のイメージを持って作曲したわけではないのですが、曲の各部分に、ある種の情景を重ね合わせた学生が多かったようです。そうした映像的な観点で聴くと、また違った印象を受けるかもしれません。

後期の「音楽創作論」でも曲をつくる予定で、学生からどのようなアイデアが出てくるか今から楽しみです。


(文責:伊藤謙一郎)

2020年8月30日 (日)

授業紹介:メディア専門演習「ビジュアルコミュニケーション」(その2)

2020年8月29日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

本日のブログは,私が担当している「メディア専門演習:ビジュアルコミュニケーション」(2年次後期・3年次前期)の中で,
今年度前期の受講生が制作した課題作品を紹介する第2弾です!(第1弾はこちら

本日紹介する作品は,「文字が主役の東京オリンピックポスター」です.


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グラフィックデザインにおいて重要な要素のひとつが,「文字」です.
たとえば,Web サイトやポスターにおいてコンテンツに文字を使用する場合,タイポグラフィによって見る人へ与える印象,見え方,読みやすさなどは大きく変わってきます.どのような書体を選ぶか,どう配置するかといった基本のルールを知り,理解しておくことが重要です.

この「文字が主役の東京オリンピックポスター」では,タイポグラフィの基礎を学んだあとに課題作品として受講生が制作した作品です.

いかがですか?
どの作品も,とても魅力的な作品に仕上がっていますよね.


文責 : 菊池 司

2020年8月29日 (土)

YouTube番組に出演しました!

2020年8月27日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

先日,YouTube番組「インテブロ情報局」に出演させていただきました!
番組は,こちらから.

「インテブロ情報局」は東京工科大学のあんなことやこんなこと,サークルの紹介から1年生のお悩み相談まで様々な疑問に答えてくれるチャンネルです.

私が出演した回では,私の趣味である「スノーボード」を始めたきっかけや,「盛岡三大麺」,「八王子ラーメン」の麺トーク,私が学生時代に経験した「世に恐ろしい恐怖体験(笑)」,最後は私の研究分野である CG に関しての話まで,楽しくも真面目に話させていただきました.

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番組は 30 分ほどですので,お時間のあるときにでも聴いていただけたら光栄です.
よろしくお願い申し上げます.

文責:菊池 司

2020年8月27日 (木)

「作曲演習」の遠隔開講での取り組み(その後)

2020年8月26日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤(謙)です。

6月4日のブログ記事「『作曲演習』の遠隔開講での取り組み」でお約束した授業の進捗報告ができないまま前期授業が終わってしまいました。

そこで本日は、その後の授業の様子と、学生が作曲した曲の一部をご紹介いたします。

この授業では毎期、4音から成る音列を素材として作曲するのですが、今期のお題は「ミ−ファ−ソ−レ」でした。曲の中に現れるいくつかのメロディのうち、いずれかはこの音列が冒頭に置かれていなければなりません。また、単に音列を用いるだけでなく、適度に反復・変化させる必要があります。このような作曲技法に関しては、以前のブログ記事に楽譜を交えて詳しく説明していますのでご覧ください。

クラスを4グループ(各グループ4〜5名)に分け、4名の指導スタッフが毎週ローテーションして各グループを担当し、作曲のレッスンはマンツーマンで行いました。この点は通常の対面授業とほぼ同じ対応ができて良かったです。

また、MuseScoreで表示される「楽譜」は、具体的な視覚情報によって、創作上の問題点や改善方法を学生と指導スタッフとの間で共有するのに大いに役立ちました。ただ、直感的・感覚的に音を探るには扱いづらい面があり、特に楽譜が苦手な学生は苦労したようです。それでも最終回の数週間前には作品が完成した学生も多く、音楽の経験や知識の度合いによって作曲の進捗に大きなバラツキが生じることを実感した次第です。

最終回の授業では作品発表を行いました。事前に提出されたオーディオファイルを楽譜を見ながら聴き、各自がそれぞれの曲にコメント(感想やアドバイスなど)しました。楽譜を見ながら曲を聴くことができたのは非常に有意義だったと思います(※これまでは作品発表のあとに楽譜を完成させていたので)。MuseScore自体が楽譜ですし、特別な作業をしなくとも、オーディオファイルやPDFファイルに一瞬でエクスポートしてくれる機能はとても便利でした。何より、指定音列の音符をカラーで表示できるのは、どのように素材を用いて展開しているかを把握するのに役立ちました。

遠隔開講に即して授業方法や目的を変える必要があると考えていましたが、蓋を開けてみると、さほど大きな違いはありませんでした。授業後のアンケートで学生から寄せられた声も好意的なものが多く、当初抱えていた遠隔授業の懸念は杞憂に終わりました。しかしながら、「ソフトウェアなどの説明動画をより充実させてほしい」「学生同士でディスカッションする時間がもっとあると良かった」などの意見も寄せられたので、これらを参考に、より良い授業を行うために改善を図っていきたいと思います。

さて、最後に今回の授業で学生が作曲した作品の一部をご紹介しましょう。

まずはIさんの曲です。

クラリネット3本による軽快なリズムが特徴的な曲です。「ミ−ファ−ソ−レ」の音列を含むフレーズが第7小節に第1クラリネットに現れます。この曲は「ミ−ファ−ソ−レ」の音列を原形として、その反行形(桃色)逆行形(青色)逆行の反行形(緑色)、そして拡大形などリズムの変形を随所に散りばめつつ、相互に組み合わせている点も注目して聴いてください。


次はI君の曲です。

この曲は、冒頭から「ミ−ファ−ソ−レ」の音列によるフレーズがストリングスで現れます。アウフタクトのリズムをにもとに、音型を変形させながらメロディを形作ります。このイントロののち、Aメロがシンセサイザーで奏でられますが(リハーサルマークA)、それに続くサビのメロディはイントロの「ミ−ファ−ソ−レ」 のフレーズを伴って現れます。


どちらも指定の音列から作ったフレーズやメロディをうまく展開させつつ、全体的にまとまりある曲に仕上げられています。同じ音列を素材に用いながら、このように曲調が大きく違う点も面白いですね。ほかにもユニークな曲がたくさんありますが、紙面の都合で紹介できないのが残念です。

今後もこの「作曲演習」からどのような作品が生まれるかとても楽しみです。


(文責:伊藤謙一郎)

2020年8月26日 (水)

ソーシャル・デザインプロジェクト卒業研究中間発表とヒオウギ

2020年8月23日 (日) 投稿者: メディア社会コース

こんにちは!飯沼 瑞穂です。今年も卒研、中間発表の時期がやって参りました。今年は例年と違い、中間発表もすべてオンラインのZOOMを活用して行いました。ソーシャル・デザインプロジェクトは、持続可能な社会の実現のためのアイデアや仕組みについて研究しています。特に教育関連のテーマやメディアの社会活用に関連した内容、近年ではSDGsを取り上げて研究を行ってきました。今年の4年生も幅広い、テーマで研究を行ています。ICTを活用した教育に関する研究から、空き家を通じた地域活性化に関する研究まで、社会の問題を解決する、もしくは新しい時代に沿った、より幸せな社会の実現のためのアイデアや試みに関するテーマを扱っています。

私は以下の写真のような体制で、学生の発表を聞きながら時間を計っていましたが、秋学期の最終発表は、ぜひ教室で全員の前で4年生には発表してもらいたいです。

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余談ですが、ヒオウギという花をご存じでしょうか?日本にも自生する夏咲きでやや大型のアヤメ科の花です。剣状の葉が重なり合って

扇のように見えるのでヒオウギと言う名がついたそうです。8月12日の中間発表の日はこのヒオウギが、きれいに咲いていました。

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2020年8月23日 (日)

オンラインでポスターセッション

2020年8月16日 (日) 投稿者: メディア技術コース

助教の戀津です。

前期の授業期間も終わり、卒業研究中間発表の時期になってきました。
研究の発表会にはいくつかの方式がありますが、その中のポスターセッションという形式が卒業研究の中間発表に適している面があります
そこで今回は、ポスターセッションについての説明と、それをオンラインでどうやるかのお話です。

まずポスターセッションの形式ですが、発表者は発表内容を一枚の大きな(A1やA0等)ポスターにまとめます。
論文ほど文章は書かず、大まかな目的や手法を箇条書きしたり、図表と補足説明を主に載せる形です。

そしてここが大きな特徴ですが、ポスターセッションは大人数で一度に行います。10人前後から、大きな学会では50人くらいで一度にやったこともあります。
大きめのホールなどで発表者がそれぞれ持ってきたポスターを指定の場所に貼り、参加者は会場内を好きなように歩き回ります。
発表者はなるべくポスター前に居て、見に来た人に説明したり質問を受けたりできるよう待機します。
参加者はあらかじめ聴こうと決めていたポスターを見に行っても良いし、適当に歩いて目に留まったものを見てもよいわけです。

普通の発表では、教室や講堂などに人が集まり、前にある壇上から多くの人へ向けて一度に発表します。
研究や教育の成果として得られた知見を、多くの人に一度に共有するためにはこの形式が一般的と言えます。
しかし、〇〇の場合どうなるだろうか?というようなディスカッション的な質問は多少なり時間を要するので、多くの聴衆がいる場面では少しやりにくくなります。

それに対しポスターセッションは、ディスカッションの役割が大きくなります。
発表者と一対一でも会話できるため、細かなところまで詳しく聴いてもよいし、今後の進め方を話し合うこともできます。
逆に発表者側も、ディスカッションを目的として発展途中の研究テーマを出すこともできます。この点が特に中間発表に向いている一面です。

前段が長くなりましたが、このポスターセッションをオンラインでどのようにするか。
ポスターセッションの特徴と利点として、次のいくつかが挙げられます。

  • 一対一(もしくはそれに近い状況)で直接ディスカッションができる
  • 発表されている研究一覧から好きなものを見に行ける(目的なく見回ることで普段の興味の範囲外の研究とも出会いやすい)
  • 発表者が誰かと話していたりポスターを眺めている人が多いなど、「混んでいる」時は後回しにできる

これを実現するためにいくつかサービスを探してみたのですが、ぴったりくるものがなく、これは良さそうというものは少し高めの月額課金制サービスでした。
いいサービスであれば対価を払うのはもちろんいいのですが、複数研究室合同で行う都合上予算の扱いが難しく、今回は見送りました。

そこでどうしたか。システムを自作してみました。
私は元々研究や前職の業務経験などでWebアプリケーション制作を行っており、以前制作したサービスが近い形だったため、それを改良して実装してみました。
要件としては、上の利点と対応する形で

  • ビデオ通話システム(ここは流石に既存サービスを利用)
  • ポスター画像を一覧できるトップページ(クリックして拡大表示・ビデオ通話システムへの接続)
  • ビデオ通話サービスへの接続をした人を記録し、「今発表者と会話している人数」の可視化

今回、特に三つめが重要と考え念入りにやり方を検討しました。
実際のポスターセッションでは、聴いている人数を物理的に見ることができますがオンラインではそこがやりにくく・・・。
「今は他の人が話しているようなので、別の研究を先に見ておこう」これができるのが、ポスターセッションのいいところと思うので。

システムの実装は終え、確認も済んだので後は微調整しつつ来週水曜・木曜に本番です。
実際のシステム画面や、どんな感じでポスターセッションが運用できたかは後日また報告しますね。
上記の通り、来週が本番なので在学生の皆さんは時間があれば是非見学に来てください。学内者限定公開で開催されます。

2020年8月16日 (日)

より以前の記事一覧