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オープンキャンパスシーズン到来!

2019年5月22日 (水) 投稿者: メディア社会コース

こんにちは、メディア学部着任2年目の森川美幸です。
昨年、私がオープンキャンパス(OP)のブログ担当として、このブログにPR記事を書いたことを覚えていらっしゃる人はいるでしょうか?
今年はOPの準備全般を担当しています。
実は今、ちょうど本年度初のOPの準備をしている最中なのです!
日程は6月16日(日)
例年同様、
●入試説明会
●学部・学科説明
●研究紹介
●プロジェクト紹介
●キャンパスツアー
●在学生による相談
●個別相談コーナー
●キャンパスランチ
などなど、盛りだくさんの内容が用意されています。
今年は6月のOCでも、メディア学部の研究室が入っている研究棟Cが開放され、いくつかの研究室が出展を行う予定です。
詳しいメディア学部の出展情報などはまた追ってお知らせしますね。
6月以降は、7月14日(日)8月4日(日)の開催も決定しています。
本学のウェブサイトをご参照ください。
本年は、我々が常日頃精力的に取り組んでいる研究の数々を、積極的にご紹介する予定です。
大学院生の研究ポスター展示も予定しています。
内容的に、高校生には少し難しいものもあるかも知れませんが、わからないところは教員や学生に質問してみてください。
大学は学問・研究の場です。
学習を主とする中学や高校とは、そこが大きく違うところです。
だから中学・高校生を「生徒」(学校などで教えを受ける人)と呼ぶのに対し、大学生は「学生」(学問をする人)と呼ばれるのです。
我がメディア学部の学生たちが、日頃どんな「学問」を行っているのか、是非ご覧になりにいらしてください。
八王子キャンパスでお会いしましょう。
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(メディア学部 森川 美幸)

2019年5月22日 (水)

【授業紹介】メディア専門演習「ビジュアルコミュニケーション」紹介

2019年5月21日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

本日のブログでは,私が担当している「メディア専門演習Ⅰ・Ⅱ ”ビジュアルコミュニケーション”」に関して紹介したいと思います.

「メディア専門演習Ⅰ・Ⅱ」は,メディア学部の 2 年次後期(Ⅰ)と 3 年次前期(Ⅱ)に履修する「専門教育科目(必修)」で,3 年次後期の「創成課題」や 4 年次の「卒業研究」に着手する前のより専門性の高い演習科目になります.

私が担当しているテーマの「ビジュアルコミュニケーション」では,ビジュアルコミュニケーションのための技術と理論,およびその価値を学びながら,その可能性と多様性を探求するため Adobe Illustrator と Photoshop,および After Effects を用いて自身のアイデアをビジュアルとして制作し,他者に伝えることができるようになることを目標としています.ここで「ビジュアルコミュニケーション」とは,図や写真,絵画,イラストレーション,映像などで構成されるイメージによって受け手の知覚に直接働きかけるもので,主観的,感覚的,瞬間的で共感性が高い視覚による情報伝達のことを指します.

モノを作るためには,道具を自分の身体のように使えることが大切です.

デジタルなクリエイティブの世界でもそれは同じで,創造するためにはまずは技術を身につけることが必要になります.そこで本授業では,大学の PC ルームに設置されている PC と受講生各自が持っているノート PC を併用し,技術的なトレーニングを積みながら,毎週の授業内課題,および最終課題に取り組み,各自で課題に関する調査・分析を行いながら課題作品を制作していきます.

本日のブログでは,毎週の授業内課題のなかから,第3回目の授業で課される「有名人の似顔絵イラスト」を紹介しましょう.

「似顔絵イラスト」は,対象となる人物の視覚的な特徴を抽出し,”どこをどの程度デフォルメ(強調)することによって,観ている人に特徴をより強く印象付けて伝達し,知覚に働きかけることができるか?”を考えなければなりません.
したがって,「ビジュアルコミュニケーション」のための視覚表現にとっては,とてもおもしろい題材になります.

今年度の受講生による作品は,以下のようなものがありました.

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これらの作品は,学生各自が表現対象として選定した有名人に対して,「どのような特徴を抽出し」,「どのように表現すれば観ている人に自分の意図したことが伝わりやすいのか」を考えながら制作していきます.
ある場合には,必ずしもフォトリアルではなく,特徴を誇張して表現することによって情報が伝達しやすくなることもあります.
コミュニケーションとは,そのような「情報の抽出と圧縮・誇張・解凍」の積み重ねによって成り立ちます.それを課題制作を通しながら学んでいきます.

なお今年度は,本課題ではじめて「私(菊池)」を表現対象に選定した学生が現れました(笑.上記作品の右上)

本授業では,これから最終課題に向けてさらなる課題制作を行っていくことになります.
最終課題の成果に関しては,前期が終了した時期にまたご紹介したいと思います.

文責 : 菊池 司

2019年5月21日 (火)

おとなプログラミング講座

2019年5月 9日 (木) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の寺澤です。

立て続けの記事ですみません。以前、八王子市との共催講座の「子供プログラミング講座」や総務省事業の「ヒラメキICTクラブ」などの、小学生を対象としたプログラミング講座の記事をいくつか書きました。昨年、八王子市の担当者と打ち合わせをしていた際に、大人向けにも、小学校でのプログラミング教育開始に絡めて、講演+体験の講座を開いてはどうかという話が持ち上がり、今年3月の末に私が講師を務めて本学と共催の形で実施いたしました。

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市の方で受講者募集を行ったところ、幅広い年齢層の方から申し込みがあったとうかがい、講座内容を検討しました。その結果、やはり2部構成とし、まず、現在のICTの状況と社会の変化、子どもに今後身につけることが求められる能力などについて、文部科学省の手引きなども参考にしながら、1時間ほど講演を行いました。

そのあと、休憩をはさんで、今度は体験として子供たちの講座でも利用しているソニーのMESHを使ったプログラム体験、続いてmicro:bitを用いたプログラム体験をそれぞれ1時間弱程度の時間で行いました。私の研究室の学生2名がアシスタントを務めてくれました。短い時間ではサンプルを動かしてみる程度のことしかできませんでしたが、大人の方でも、自分が作ったプログラムが動くと嬉しいのは同じで、あちこちで笑い声やプログラムが発する音が聞こえ、初めて会った人同士にもかかわらず、教えあう姿もありました。中にはIT企業にお勤めの方もいらして、いろいろとお話しすることもできました。私にとってもよい経験となりました。今後も機会があれば、内容をアップデートしてこのような講座を実施したいと思っています。

(メディア学部 寺澤卓也)

2019年5月 9日 (木)

いよいよ開幕「台湾大学芸術祭」続報

2019年5月 6日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

先日お伝えした台湾大学芸術祭,いよいよ5/3に開幕いたしました.それまでの悪天候とは打って変わり,本日は暖かい日差しが降り注ぎ式典の開催を祝う絶好の天気となりました.本日より,東京工科大学を設置する学校法人片柳学園の千葉理事長が参加されましたので,きっと日本から良い天気を引き連れてこられたのだと思います.

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2019年5月 6日 (月)

祝!「令和」初イベント「台湾大学芸術祭」(専門学校,メディア学部.デザイン学部共同出展)

2019年5月 5日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

令和に元号が変わって間もない5月1日早朝から,台湾に出張しています.台湾と交流のあった元八王子市長でもある黒須理事のつながりで,第25回台湾大学芸術祭に招かれ,日本工学院専門学校,日本工学院八王子専門学校,東京工科大学メディア学部,デザイン学で招待展示をすることになりました.

専門学校側からは,放送芸術,アニメ,CG,ゲームなどの関連学科から作品の上映や試遊,メディア学部からは研究紹介と作品上映,デザイン学部から作品上映をすることにしました.

この時期の台湾はあいにくの雨ですが,初めての海外の大学での展示,しかも合同展示ということで期待と不安の入り混じったスタートです.

 

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2019年5月 5日 (日)

【授業紹介】検定試験に合格すると単位を認定「実践メディア処理技術」

2019年5月 4日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

本日のブログでは,今年度後期から始まる「実践メディア処理技術」に関して紹介したいと思います.

ズバリっ!
この科目は,「公益財団法人画像情報教育振興協会CG-ARTSが実施しているCGクリエイター検定CGエンジニア検定Webデザイナー検定画像処理エンジニア検定マルチメディア検定」の検定試験に合格し,指定のレポートを提出すると単位として認定するという科目です.

画像や映像を含むディジタル情報によるコミュニケーションは,私たちの生活に必要不可欠なものとなりました.
いま私たちには,コンピュータやスマートフォン,インターネットを利用して画像や映像などのディジタル情報を収集・整理するだけでなく,「ディジタル情報をどのように見せたら効果的か」「どのように活用したら効率的か」といった,より豊かに的確に相手に情報を伝えるスキルが求められています.

この授業では,公益財団法人画像情報教育振興協会CG-ARTSが実施しているCGクリエイター検定,CGエンジニア検定,Webデザイナー検定,画像処理エンジニア検定,マルチメディア検定の検定試験に主体的に取り組み,各検定試験のベーシック,およびエキスパートの別を問わずこれらの1つに合格することを目指します.

学生が自らの計画に基づき自習し,指定の検定試験合格を目指します.
当該年度の春期・秋期のいずれかの試験に合格した後に,レポート提出等の所定の手続きを取れば本授業の単位が得られます.

「検定試験合格」と「単位」の二兎を追って二兎を得てしまう授業となっていますので,学生の皆さんには是非チャレンジして欲しいと思います.

シラバスの詳細は,こちらに公開されています.


文責:菊池 司

2019年5月 4日 (土)

大学院進学のススメ

2019年5月 2日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

この 4 月から,大学院メディアサイエンス専攻長を仰せつかりました菊池です.
本日は,「大学院進学のススメ」と題してブログを書きたいと思います.

皆様もご存知の通り,大学の学部を 4 年間で卒業したあとの進路は大きく分けて「就職」か「進学」の 2 つになります.
この「進学」にあたるのが「大学院進学」になります(各種専門学校への進学という道もありますが...).

大学院とは,学部までの知識をもとにより広く深い知識と研究能力を身につけ,高度な専門性を担う人材を育成することを目的とするところです.学部のときとは異なり,研究活動が中心の生活の中でも,少人数でのより専門性の高い講義を受講し,TA( Teaching Assistant )として授業サポートを行うなど,教員からの指示を待ってから行動するのではなく,自らが考えて研究を進め,後輩を指導することも多くなります.

研究活動においては,学術論文・学会発表などを目指して,各自の研究テーマにおける関連研究の調査,現状の解決すべき課題や明らかにしたい事項の洗い出し,それに対する仮説立て,仮説を実証するための実験や開発を行うことになります.
そこには,論理的な展開が求められます.

私が考える「大学院進学のススメ」は,上記に集約されます.

将来的にどのような職種に従事することになろうとも,上記のような「自ら考え行動する」こと,「論理的に考え,進める」こと,および「後輩の面倒をみる」ことは必ずや役に立ちます.

内閣府・経済社会総合研究所の分析レポート ESRI Discussion Paper によると,理工系学部の大学院進学率は国立大学で 50 ~ 90%,有名私立大学で 30 ~ 70% になります.
また,学部卒と大学院卒の賃金プロファイルを比較した結果では,男性においても女性においても大学院卒の生涯賃金収入は学部卒のそれよりも高いことが報告されています.大学院卒の賃金は高年齢層になっても年齢とともに上昇し,それが学部卒の生涯賃金収入との差を広げる大きな要因であることも明らかになっています.さらに,大学院進学に関する内部収益率を計算した結果,博士前期課程(修士)に進学した場合,男性は11.4%,女性は10.1% となることが示されています.

日本ではこれまで,大学院に進学することの経済的価値に疑問が投げかけることも多かったのですが,大学院卒が収入面でのプレミアムを持つことが上記の報告からも明らかとなりました.

人生は長いです.
「社会に出て働く」,「海外で活躍したい」などの将来の目標を考えた際,「人生の価値観を何に持つのか?」を今一度立ち止まって,ゆっくり考えてもいいのではないでしょうか?

昨今の就職活動という世の中の急流に,文字通り「血眼になって」押し流されていく学生たちを見ていて,フッとそのようなことを考える専攻長でした.
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文責:菊池 司

2019年5月 2日 (木)

三上研究室 春の学会発表成果総括

2019年5月 1日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です

新学期が始まり少し落ち着いたところでGWが始まりました.ひと段落したところで今年の春の学生たちの学会発表について振り返ってみたいと思います.

春は様々な学会が年次大会という年1回の大会を開催したり,若手研究者のためのイベントを用意するなど,学術研究成果を披露する機会が多くあります.

私の研究室では,卒業研究の学生には当初から学会発表できるような成果をあげられるように研究に取り組んでもらいます.最終的に一定の水準の成果が上がった場合,学会で発表してもらうように奨励しています.

今年の学部生17名のうち11名がこの春に合計11件の研究発表をしました.

(1)日本デジタルゲーム学会年次大会

森中 太⼀,兼松祥央,三上浩司「地⾯の性質と⽣物の重量を考慮した⾜跡のプロシージャル⽣成」
前島 ⽞太,兼松祥央,三上浩司「MEJMVision:ロケーションベースVRにおける体験共有⼿法の提案」
猪巻 美夏,兼松祥央,三上浩司「ゲームキャラクターの⾃動⽣成における⾝体的特徴を考慮した能⼒値の⾃動設定」

(2)映像表現・芸術科学フォーラム

小黒由樹,兼松祥央,三上浩司「OGRone:マルチローターを用いた浮遊感覚提示デバイスの開発」
宮崎裕司,茂木龍太,兼松祥央,三上浩司「武装を考慮したロボットキャラクターデザイン支援システムの開発」
院去彰太,茂木龍太,兼松祥央,三上浩司「パーツコラージュ手法による 3D ドラゴンキャラクターのデザイン支援」
佐藤悠太,兼松祥央,三上浩司「SATOBot : ブレインストーミングにおける会話の形態素解析を用いた会議支援 bot」
米山顕広,伊藤彰教,三上浩司「AR ゲームを想定したサウンドデザインツール開発」
青柳柊人,兼松祥央,三上浩司「サッカーゲームにおける選手の姿勢に基づく移動可能範囲の可視化手法の提案」
桑原健吾,兼松祥央,三上浩司「対戦型格闘ゲームにおけるプレイスキル向上のための隙の可視化手法の提案」

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ポスター発表の様子

 

(3)情報処理学会・エンタテインメントコンピューティング研究会

坂本聡美,伊藤彰教,三上浩司「タッチインタラクションと音で実現する『あたたかさ』〜」

 また,これらの発表のうち,小黒君の「OGRone:マルチローターを用いた浮遊感覚提示デバイスの開発」が優秀ポスター賞,坂本さんの「タッチインタラクションと音で実現する『あたたかさ』〜」が第51回研究会研究奨励賞(金賞)を受賞しました.

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写真は小黒君と映像表現・芸術科学フォーラムの委員長

 

さらに卒業研究の学生ではなく,先端メディア学の学生として,当時学部2年生の鈴木由香さんも日本デジタルゲーム学会年次大会でポスター発表をしてくれました.

研究の詳しい話は,これからひとつづくこのBlogで紹介できればと思います.

ここのところ企業側には4月の「一括採用」から「通年採用」に切り替えて,より勉強した学生を採用したいという動きがあります.現在でも私の研究室の学生は就職活動と卒業研究をうまく両立させています.今のままでも心配はありませんが,もっと研究に集中できるようになったらと思うとワクワクします.

真剣に勉学に励む学生に有利になるといいですね.

文責:メディア学部 三上浩司

 

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2019年5月 1日 (水)

東京工科大学大学院卒業生モンキー・パンチ氏(本名:加藤一彦氏)を偲んで

2019年4月19日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

 

去る,2019年4月11日,「ルパン三世」シリーズで著名な漫画家モンキー・パンチ氏(本名:加藤一彦氏)がご逝去されました.

様々な紹介ページで,モンキー・パンチ氏が東京工科大学大学院メディア学研究科メディア学専攻(現在のバイオ・情報メディア研究科メディアサイエンス専攻)の卒業生であることが伝えられております.モンキーパンチ氏は2003年4月から2005年3月まで在籍し,2005年3月に修士(メディア学)を授与されております.ちなみに,ルパン三世のテレビ第一シリーズの監督であるおおすみ正秋氏も同級生として,本学大学院に進学され見事修士号を授与されております.

モンキー・パンチ氏もおおすみ正秋氏も,指導教員は,私の師匠であった金子滿先生でした.金子先生も残念ながら昨年6月にお亡くなりになっておりますので,当時の大学院のことを知る私から同氏を偲んで,当時について研究についておおすみさんらを交えて語った日々を思い起こしていきたいと思います.

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修了証書と記念品の授与
(左:指導教員の金子先生 右:モンキー・パンチ氏)

 

モンキー・パンチ氏が入学した2003年は,東京工科大学大学院メディア学研究科メディア学専攻が誕生した年です.その4年前,日本では初となる「メディア学部」が誕生し,学部教育からさらに高いレベルの研究を求め,大学院が設置されました.

大学院も含めた本学の基本理念は「生活の質の向上と技術の発展に貢献する人材を育成する」であり,その具体的な理念として下記の3つがあります.

・実社会に役立つ専門の学理と技術の教育
・先端的研究を介した教育とその研究成果の社会還元
・理想的な教育と研究を行うための理想的な環境整備

大学院を設置し,教育と研究の環境を整備することは,新たに産声を上げた「メディア学」をさらに高め,実社会に役立つ教育を通じて,先端的な研究を行いその成果を社会還元していくために必須であったと言えます.

 

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2003年当時の当時のコンテンツテクノロジーセンターの設備
(当時はまだ高価だったMayaをはじめとする3DCGソフトウェアや作画ツール,ペンタブレットなどが充実)

 

このような理念のもと,業界での実績があるモンキー・パンチ氏やおおすみ正秋氏,さらには元CGARTSの宮井あゆみ氏らが大学院に進学して,他の学生たちとともに議論しながら学んでいただけたというのは,大学の理念とも合致する大変喜ばしいことです.

ちなみに入学当時,モンキー・パンチ氏はすでにパソコンを利用した漫画の作画を試行していました.他の記事では1975年ごろにパソコンに触れてすぐに購入し,1988年からマッキントッシュを仕事にも用いたと記録があります.

モンキー・パンチ氏は他のコンテンツ同様に漫画も制作だけでなく流通やメディアもデジタルになると当時から予測しており,来るべきデジタル漫画時代における制作手法や表現の在り方,流通などについて,大学院で研究を進められました.

指導教員である金子滿先生は日本のCGの草分け的存在の一人で,1983年放映のNHKのアニメ作品「子鹿物語」において日本で初めてテレビアニメにコンピュータを用いた人物でもあります.(現在NHKの朝のドラマで放映されている「なつぞら」とも関連がありますがそれは後ほど別なBlogで)

私は金子先生のもとで,当時急速に進行していたアニメーションのデジタル制作の研究をしておりました.透明なセルにインクで着色しフィルムに撮影していたいわゆるフィルムアニメーション(アナログアニメーション)がコンピュータ上での彩色や合成に代わり,3DCGと組み合わせ表現するデジタルアニメーションになっていった過渡期でもありました.その際に,従来のフィルムアニメーションで培ってきた知識や技能をコンピュータ上でもうまく活用し品質を上げるための方法論や,新たなツールとの共存や移行のための方法論などを調査しまとめていました.そうして出来上がった「デジタルアニメマニュアル」が,制作関係者に広まり,アニメのデジタル化に少なからず寄与することができました.

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デジタルアニメマニュアル
(出版:東京工科大学/デジタルアニメ制作技術研究会)

 

モンキー・パンチ氏の研究はまさにこのデジタル移行(拡張)を漫画の世界で実現するための研究でもありました.単にコンピュータを使って漫画を描くということだけでなく,デジタルデータとなった漫画の表現手法や制作のためのツールに求められる機能など様々な検討を行い修士論文「電子(デジタル)出版によるデジタル漫画の考察とそのキャラクター」を執筆しました.

大学院に入学した当時は66歳だったと伺いました.すでに漫画家として多くの人から尊敬される存在で,むしろ教える側であるモンキー・パンチ氏が,66歳から再び大学院で学び,研究をまとめ上げて修士号を取得する姿には大変敬服いたしました.

当時はキャンパスの喫煙所で研究ミーティングや授業の後に,モンキー・パンチ氏と先述の同級生おおすみ正秋氏とともにタバコをふかしながら,「いやー授業の課題がしんどくてねー」なんて話をして過ごしていたのが懐かしいです.研究の進め方や論文の書き方など,指導と呼ぶにはおこがましいですが,いろいろとお話ししました.すでに作品を通じて多くの実績を残してきた,モンキー・パンチ氏やおおすみ正秋氏の知見を体系化して論文として明文化していくということは大変貴重です.そのため,あまり学術研究の枠にとらわれすぎて,二人の良さが薄れてしまわないように,研究を進めてもらっていました.

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卒業式の集合写真
(私は不在ですが,前列左からおおすみ正秋氏,金子滿先生,宮井あゆみ氏,モンキー・パンチ氏)
(それ以外はメディア学部から進学した大学院の同級生ですが,この中にはCG監督として活躍しているOBがすでに2名おります)

 

モンキー・パンチ氏は卒業後,2010年から3年ほど本学の客員教授として着任いただき,後進の育成にもご尽力いただきました.また,大手前大学にて人文科学部やメディア・芸術学部の教授も務められました.制作現場の最前線できらめく実績を残された方が,さらに高みを目指し自分の知見を理論化したり,新たな取り組みを推進する手法を得るべく大学院に進学する姿は大変刺激になりました.

実は私自身も,一度社会人になってから,社会人大学院生として修士号,博士号と取得してきました.学ぶのはいつからでもできるなと本当に思いました.そして,モンキー・パンチ氏やおおすみ正秋氏を指導されていた金子先生のお姿を見て,常々私も指導者として,現場で実績を残された方とともに研究を進める楽しさと,その価値を学ぶことができました.

ご存知の方も多いと思いますが,私の研究室の博士課程にはゲームの世界で著名な遠藤雅伸氏が在籍しております.あのころと同じように日々刺激を受けながら,指導すると同時に自分も学び成長させていただいています.

これからも,自分が専門とするゲーム,アニメ,CG,映画などの分野で,博士課程や修士課程の学生を指導できるという立場から,産業界の発展に寄与していければなと思った所存です.

 

ある意味,私の進むべき方向を示してくれたような,そんな日々を共に過ごさせていただいたモンキーパンチ氏のご冥福を心よりお祈りいたします.

 

文責:東京工科大学 メディア学部 教授 三上浩司

 

 

 

2019年4月19日 (金)

灼熱のタイ滞在記 (10, 11日目, 最終回)

2019年4月13日 (土) 投稿者: メディア技術コース

タイのキングモンクート大学のメディア学科から招待を受けて訪問しています。10日目です。最終日です。

 

今日の午前中は、キングモンクート大学全体のイベントとして行われる KMUTT Creativity & Techonolgy Showcaseというイベントの見学に行きました。ここに、今訪問している学科からも学生がいくつか展示を行っているとのことで、それを見るのが主な目的です。

 

場所は、今宿泊しているホテルがあるメインキャンパスや講義を行っているメディア関連の学科があるキャンパスとは別の場所に、KXビルという施設が、より街の中心部からのアクセスが良いところにあります。KXとは何ぞや?と聞いたところ Knowledge Exchange (Knowledge Xchangeと書いていました)の略であるそうです。なるほど、格好いいですな。ビルは15,6階(以上だったような、覚えてません)ありました。展示は3フロアに渡って行われており、他に講演なども行われていました(もちろんタイ語なので聴講しませんでしたが)。一般に公開されているものらしく、大学の内容を宣伝する大きなイベントのようです。

 

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下の写真にあるのは、通路内を歩くと、人の動きに合わせてインタラクティブに映像やライトが反応する展示です。実は一週間前ほどに作業中の場所を見せてもらっていたのですが、その際はほとんど外の大枠ができているくらいで、コンピューターでプログラムを書いているのが一人だけけその場にいる状態でした。これで本当に来週の展示に間に合うのだろうかと思って見ていましたが、なんとできてますね!驚きました。メディア学科以外のところからも研究成果が展示されていて、皆、英語で説明をしてくれました。

 

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午後には、いつもどおりのメディア学科のキャンパスへ戻って今度は4年生へ Interaction Designの講義です。4年生は下の学年より若干、英語が通じているような感じを持てました。講義が終わった後には質問にも来てくれました。そういうものがあると講義をきちんとできたという感じが持てますね。今回はこれで終わってしまいますが、もっと学生と直接ディスカッションできればよかったなと思いました。今回はこれで1年生以外のの学生には全部講義をいたしました。

 

ところで、タイや台湾の大学との連携に関して記事を書くたびに、こちらの学生も飛び込んでいって外の世界を体験してほしいというようなメッセージも載せるのですが、これまで反応はありません。原因として思い浮かぶのは(記事が読まれていないというのは置いて)、短期であれ留学ということを考えたときにアジアの国が対象としてイメージが浮かばないということがあるかもしれません。英語が通じないじゃん!という、あたかも英語ができるかのような理由で敬遠してしまっているのかもしれません。しかし、アメリカやイギリスに行くのには相当の英語力が求められる気がいたします。タイや台湾であれば、英語はしょせん彼らにとっても外国語であり、求められるレベルもそれほど高くなくて済みます。また、アメリカやヨーロッパが経済的に停滞し、政治情勢も混乱するなかで、アジア諸国のプレゼンスが増していいるなかで、アジアの国を知ることはメリットになるでしょう。彼らは日本文化への憧れもあり、興味を持って接してきてくれますから、海外を経験する初めとしていい選択肢だと思います。こちらの大学からも是非学生が来てほしいと言ってくれてましたので、将来に期待したいと思います。と、ここまで書いて思い当たりましたが、情報もあまりきちんと伝えられていなかったなと反省しています。こういう機会があることを広く伝える準備をこれからするつもりです。

 

ところで、この一連の記事のタイトルを「灼熱の」と書いていますが、実はそこまで灼熱ではありません。30℃から33℃くらい?なので暑いことは暑いのですが、まあ東京の夏もそれくらいですよね。4月に入るとさらに上がって40℃前後になるというようなことを云っておりましたので、そのときに行くと灼熱感がもっとあったのだと思いますが、まあイメージですからお許しください。それから、外は暑いのですが、その反動なのか建物内はどこもかしこもエアコンが効きすぎていてしばらくいると寒さでふるえてくるくらいです。何しろ外が暑いのでTシャツ一枚でいますから、寒さが身にしみます。暑さと寒さを交互に浴びせられている感じで、結構体にはきつい環境でした。

 

さて、11日目の朝早く、6時前にホテルまでタクシーが迎えに来てくれました。午前中のフライトということもあるのですが、7時を過ぎると道が混雑してほとんど動けなくなってしまうとのアドバイスだったので早くにでることにしました。電車の駅が近ければそれでいけばいいのですが、生憎、駅からも離れているので、朝早くのタクシーということにいたしました。空港周辺はそれでも混んでいてなかなか玄関口まで入り込むのが大変でした。空港のなかで念願!のもち米とマンゴーをつけあわせたスイーツにありつきました。タイに来る度に食べるお気に入りです。ご飯はもち米ですので、甘いマンゴーと合わせても非常によく合います。これを味わって、今回のタイへの出張は終わりです。帰りの飛行機は順調に予定された通りの時間で発着しました。それでは。

 

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太田

 

2019年4月13日 (土)

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