研究紹介

第6回Symposium for Women Researchersにて大学院生の園部由美子さんが発表

2020年2月13日 (木) 投稿者: メディア社会コース

こんにちは!メディア社会コースの飯沼瑞穂です。女性の研究者は日本ではまだまだ、男性に比べると数が少ないのはみなさん、ご存知だと思います。残念ながら、日本は先進国でありながら、研究分野における男女共同参画の状況は他国に比べると低く、OECDの平成29年度の調査結果によると15.7%だそうです。第6回SWR Symposium for Women Researchersは、「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」事業の一環で、女子の中高生、大学生、大学院生によるポスター発表会です。2019年11月3日に行われ、場所は都立戸山高校です。私は審査員の一人として参加しましたが、 メディア学部からは、ソーシャル・デザインプロジェクトに所属している大学院生の園部由美子さんがポスター発表を行いました。

 

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修士2年生の園部由美子さんです。ポスターセッションでは積極的に女子高校生に研究内容の説明をしていました。

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女子高生、女子大生、女子大学院生、それぞれユニークな研究発表をたくさん拝見しました。まだまだ、少ない女子研究者がもっともっと将来増えて、女性らしい感性が研究分野でも認められる時代が来ると良いですね!

 

2020年2月13日 (木)

寺澤研 卒研最終発表会

2020年2月 8日 (土) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の寺澤です。

他の先生からも卒業研究の最終発表会の記事が投稿されていますが、私の研究室でも2月3日に発表会を行いました。私の研究室ではPowerPointを使った口頭発表の形式で毎年発表会を行っています。今年は11名の学生が発表を行いました。

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私の研究室ではコンピュータネットワーク、インターネットの研究を行っていますが、どちらかといえば応用寄りのテーマが多く、広くITを用いて問題解決を行うことを目標にしています。その分野は検索の応用やフィッシング対策、情報フィルタ、プログラミング教育支援など多岐にわたっています。今年の特徴としては、機械学習の手法を取り入れた研究が多いことです。

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2年生、3年生も発表会を聞きに来てくれました。発表は練習をつんで本番に臨むのですが、スライドを早く仕上げて練習を繰り返す人もいれば、ギリギリまでスライド修正をして当日、私も初めて見る(!)スライドを披露してくれる学生もいました。聞きに来てくれた学生の中には、積極的に質問してくれた人もいました。質問対策も練習の時にするのですが、緊張もあり上手に対応できないケースもありました。

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後姿は、レビュアーをしていただいた山崎晶子先生です。卒研発表会は分野の異なる先生が必ず1名、審査のために参加するルールになっています。山崎先生からも多くの質問やコメントをいただきました。結果的に発表会は全員乗り切った形となりましたが、これから、今月末の卒業論文の最終版の提出に向けて追加実験や加筆修正作業が待っています。また、3名の学生は卒業論文の内容で3月に学会発表を行うことになっています。そちらについてはまた報告したいと思います。

寺澤卓也

2020年2月 8日 (土)

研究紹介 - 音楽の塊: Soluble Concrete Music

2020年2月 6日 (木) 投稿者: メディア技術コース

ミュージックコンクレートとという音楽の分野をご存知でしょうか?楽器ではなく、生活音や騒音、川の流れや鳥の音などの自然の音を使って創作される音楽?のことです。ビートルズやピンク・フロイドといった有名なバンドも、そのような手法で曲を創っています。コンクレート(フランス語、英語ではコンクリート、って両方日本語(カタカナ)か)は「具体的な」という意味です。ところで、英語のコンクリート(concrete)という言葉にはもう一つ、「固体の」という意味があります。ここで紹介するのは、音楽の塊(固体となった音楽、Concrete Music)を創ろうというものです。

 

「音楽の塊」は、色々な形の固体物で、一つ一つが異なる曲に対応しています。これを水に落とすと、泡をだしながら曲が溶け出してきますというものを創ろうとしているのです。ですから、溶ける音楽の固体ということで、Soluble Concrete Musicとなりました。まだ、この研究は試作段階ですので、とりあえず適当?ないくつかの固体を造ってみました。

 

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これらは、3Dプリンターを使って作成しています。この物体に空洞を用意し、そこに入浴剤など水に溶けて泡を出すものを仕込んで音楽の塊を用意します。これを水に落とすと、光と音が溶け出してくる様子が次の画像です。用意されている瓶に塊を落とすと、溶けて泡がではじめます。それに合わせてその固体となっていた音楽が映像とともに、瓶から溢れてきます。溶ける部分が無くなったらそれとともに音も映像も消えていきます。

 

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いったい何でこんなことをしようとしているのでしょう?実はこの研究の目的は、新しい音楽との出会いをデザインしようという意図があるのです。現在では、ネット上のサービスで曲名を指定することで、いくらでも希望の音楽を簡単に聴くことができます。「ジャケット買い」という言葉がありましたが、曲を知らないけど、アルバムの表紙が格好いいので買ってしまうというような音楽との出会いかたがありました。そうして入手した音楽をはじめて聞くときのドキドキ感が、現在のネットを中心とした音楽の聴き方では得られなくなっているように思います。そうした音楽との初めての出会いを、色々な物体から、その形状のデザインだけで曲を想像して選び、いったいそれはどんな曲なのだろうと期待するような体験を創ろうということを考えているのです。

 

さて、このようなことを実現するのには、大きく分けて二つのことを実現しなければなりません。一つは、音楽の塊を水に落としたことを感知し、その形状から対応する曲を特定して、曲と映像を流すインタラクティブなシステムを作成しなければなりません。もう一つは、曲の一つ一つから、それに対応する塊の形状を自動的にデザインする方法が必要です。これらを組み合わせることで、上で述べたような体験を創り出すことができるでしょう。

 

これは、修士課程の研究として行っているもので、現在1年目の準備段階が終わったところです。ですから、上に挙げた実現に向けての作業はこれから進めていかなくてはいけません。とりあえず現状までの内容を、3月に行われる「映像表現・芸術科学フォーラム」でポスター発表する予定です。

 

 

 

太田高志

2020年2月 6日 (木)

ADADA Internationalで、こっそりゲームをしている人を発見する方法の発表

2020年2月 3日 (月) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

1月19日の記事に続いて、ADADA Internationalでの発表の紹介です。2件目は、私自身が"Playing Games or Writing Papers? User Activity Detection from Typing Sound"というタイトルで発表を行いました。

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この研究は、もともとは前の記事でも紹介した「先端メディア学」という科目で、履修生の正田ゆきのさんが担当していたものです。その後、彼女は研究テーマを変えてしまったのですが、なかなか面白いテーマだと思ったので、私が引き継いで追加の実験などをして、今回の発表に至りました。

研究の内容は、キーボードを叩いている音を聞いて、その人がゲームをしているのか、それとも文章をタイプしているのかを推定しようというものです。発表のときは、「研究室の学生がゲームばっかりしていて困っていても、このシステムがあれば簡単に見つけられます」なんてことを言ったのですが、決して自分の研究室で使いたくてこんな研究をしたわけではありませんよ。

私自身、学会で発表するのは久しぶりだったのですが、普段の授業とは違った緊張感があって、なかなか楽しかったです。今は学期末でなかなか時間が取れませんが、春休みには自分の研究もがんばって、また学会発表してみたいと思っています。

 

2020年2月 3日 (月)

令和元年芸術科学会東北支部大会・発表報告(その3)

2020年1月30日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

本日のブログは,「令和元年度芸術科学会東北支部大会」での研究発表紹介・第 3 弾です!

本日ご紹介する研究は「Integrated Volcanic Eruption Animation by 4-phenomenas Simulation[1]」です.

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図.研究発表中のNapatron Sitimanee君


本研究では,火山現象の中でも特に挙動が多様で複雑な火山噴煙挙動に焦点を当て,爆発噴煙モデルトレーサー粒子を用いた疑似ガスモデル重力落下を考慮した火砕流モデル溶岩湖モデルの 4 つの計算モデルによる混相流数値シミュレーション法を提案しました. 
火山噴煙現象すべてを 1 つの計算モデルでシミュレーションするのは非常に困難であるため,本研究で提案する 4 つの計算モデルによるシミュレーション手法は有益であると言えます.

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図.4 つの計算モデルによるシミュレーション例


こちら」からシミュレーション動画もご覧いただけます.

今後は,さらにシミュレーションのスケールを大きくし,大規模な火山噴煙現象を再現したいと考えています.


文責:菊池 司


[1] Napatron Sitimanee,圓谷章吾,伊藤智也,菊池 司,”Integrated Volcanic Eruption Animation by 4-phenomenas Simulation”,令和元年度芸術科学会東北支部大会,講演セッション,01-04,2020.

2020年1月30日 (木)

令和元年度芸術科学会東北支部大会・発表報告(その2)

2020年1月29日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

本日のブログは,「令和元年芸術科学会東北支部大会」での発表報告の第 2 弾です(全 7 回の予定).
本日ご紹介する研究は,「XPBDによるクラゲの遊泳運動とFLIPとの流体構造連成解析法の開発[1]」です.

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図.河下君の発表の様子


本研究では,Position Based Dynamics によるソフトボディと FLIP 法による流体の連成問題を数値解析によって解くことで,クラゲの遊泳運動の様子をシミュレーションするというものです.

こちらからシミュレーションの様子をご覧いただけます.

FLIP 流体の解像度がまだまだ低いため,今後は解像度を上げながら計算を高速にする手法を検討するなどの課題に取り組んでいく予定です.


文責:菊池 司

[1] 河下拓紀,伊藤智也,菊池 司,”XPBDによるクラゲの遊泳運動とFLIPとの流体構造連成解析法の開発”,令和元年芸術科学会東北支部大会,講演セッション,01-05,2020.

2020年1月29日 (水)

令和元年度芸術科学会東北支部大会・発表報告(その1)

2020年1月28日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

令和2年(2020年)1月25日(土)に,岩手県盛岡市「いわて県民情報交流センター(アイーナ)」で開催された「令和元年度芸術科学会東北支部大会」において,菊池研究室から 7 件の研究発表を行いました.

本日のブログから毎回 1 件ずつ,発表を行った研究の概要を紹介したいと思います.
初回の本日は,「炊き立て米飯のプロシージャルアニメーションに関する研究[1]」をご紹介いたします.

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図.甘君の発表の様子

現在は様々なモノが CG で再現され,商用コンテンツを中心に利用されるようになっています.そのような背景のもとで我々の研究室では「デジタルフード(食べ物の CG 表現)」のモデリング法やアニメーション法の開発を行っています.

本研究では食品の中でも炊き立てのご飯を写実的に描画することを目的に,米粒ひとつひとつの形状のバラツキをプロシージャルにモデリングし,さらに炊き立てのやわらかいご飯がお茶碗などに充填される際の運動を Positon Based Dynamics で高速に計算する手法を開発しています.

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図.成果画像例

こちら」からシミュレーション動画をご覧いただけます.

今後はシミュレーションの精度をより高いものにしつつ,様々な応用例を制作していく予定です.


文責:菊池 司

[1] 甘 暁博,伊藤智也,菊池 司,”炊き立て米飯のプロシージャルアニメーションに関する研究” ,令和元年度芸術科学会東北支部大会,講演セッション,01-06,2020

2020年1月28日 (火)

ADADA Internationalで、ピアノ運指練習システムの研究発表

2020年1月19日 (日) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

先日の記事にも書きましたが、11月末にマレーシア・クアラルンプールで開催された ADADA International 2019 で、大学院生の山口さんが発表しました。発表のタイトルは、"Extremely-simple Piano Training System using Finger Tap Recogniton" です。

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山口さんは、学部1年生の頃から「先端メディア学」という科目を履修して研究室に所属し、足音から路面状態を推定する方式の研究をしていました。その成果で、2018年には学会発表もしています。そして、そこで培った機械学習の技術を応用して、指で机などを叩く音から、どの指で叩いたかを推定する仕組みを作り上げたのです。そしてその仕組みを利用して、ピアノの音を正しい指で弾けているかどうかを判定するシステムを作りました。今回の発表では、実演の動画も含めてシステムの概要を紹介しました。

日程が厳しかったので、せっかくマレーシアまで行って観光もせずにとんぼ返りだったのですが、学会で各国から来た人たちと交流して、バンケットでマレーシア料理も食べて、楽しんで来られたのではないかと思います。(学会の様子などについては、こちらの記事もどうぞ)

 

2020年1月19日 (日)

社会問題としてのストレスの対策アプリの企画デザイン

2020年1月18日 (土) 投稿者: メディア技術コース

健康メディアデザイン研究室の千種です。

近年、ハラスメントや働き過ぎが問題となり働き方改革が叫ばれております。ストレスと人体の反応はよくボールを指で押すことにたとえられます。人間はボールでストレスは指です。ボールは指で押されると凹みますが、押すのをやめると元の球体に戻ります。しかし、長時間指で押し続けていると、押すのをやめても球体の凹みが元に戻りません。この状態がストレス過多による人体への悪影響、すなわちストレス状態になります。凹みきってしまうと元に戻りにくくなりますが、少しの凹みなら、すぐに元に戻ります。この少しの凹みを自分自身で元に戻す科学的な一連の行動のことをストレスコーピングと呼び、現在注目されている方法です。

今回は、健康メディアデザイン研究室の学生が、2019年12月に大学コンソーシアム八王子にて、このストレスコーピングの仕組みをアプリに組み込み、デザインし、その結果をまとめた研究報告をしましたので、その概要を紹介したいと思います。

https://gakuen-hachioji.jp/wp-content/themes/cuh/images/presentation-pdf/2019/2019_D113_121.pdf

研究に先立って、まずストレスの原因を先行研究を調査して5分類しました。それらは、①暑さ・寒さ・騒音などの物理的・環境的要因、②多忙・残業・夜勤などの社会的要因、③病気・けがなどの肉体的要因、④挫折・失恋などの精神的要因、⑤アルバイト先や友人とのトラブルである人間関係的要因、です。

そして、先行研究を調査し、さらに研究者本人の過去の行動を分析することにより、ストレス対策を50~100種類ほど選定します。少な目から始めて追加してもよいです。これも同様に先行研究をもとに5分類します。つまり、(A)ストレス源に働きかけ自助努力により軽減しようとする問題焦点型コーピング、(B)身近な人に協力を求める社会的支援探索型コーピング、(C)ストレスに対する自分の考え方や受け止め方を転換する情動焦点型コーピング、(D)ストレスそのものを前向きにとらえるポジティブシンキングを取り入れた認知的再評価型コーピング、(E)気分転換してストレスを忘れようとする気晴らし型コーピング、です。

これで、事前準備は完了です。ストレス対策を用意するのは大変なので50種類あるいはそれ以下から始めてもよいです。その場合、随時追加していきましょう。

そして実際に、ストレスを感じた時にそのストレス源がどの分類の属するかを選択し、次に、ストレス対策の中から効果がありそうなものを選択して実行します。そして選択したストレス対策とそのストレス低減の度合いを記録します。これを一定の期間繰り返していきます。そうすると利用者自身のストレス源とその際に使用したストレス対策&ストレス低減効果、の関係が可視化できます。ストレスを感じた時に、この過去のストレスの原因と対策とその効果を確認して、適切な対策を選ぶようにすると、効果的なストレス対策となります。

ここまでの調査研究とアプリデザインを完了したものが今回の発表になります。

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2020年1月18日 (土)

夜景写真を自動的につくる研究

2020年1月17日 (金) 投稿者: メディア技術コース

 大学院メディアサイエンス専攻修士2年の王 旭(おう きょく)さんの学会誌論文が採録されました。
 
 王 旭,渡辺大地,柿本正憲,2019,昼間の都市俯瞰画像からの夜景画像の生成,画像電子学会誌,48(3),375-384
 
 都市の建物群を撮影した写真一枚から、同じアングルの夜景写真を自動計算で生成するという研究です。
 
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 この分野は一般に画像のスタイル変換と呼ばれ、近年盛んに研究されています。AIによる画像認識はすっかり世の中に定着しています。画像のスタイル変換にもAI技術が使われます。
 
 ただ、夜景画像は特殊で、昼間には存在しなかった膨大な数の細かいけど明るい光が現れます。これは一般的なスタイル変換では扱いにくい対象です。今回の研究ではAIの手法は使わず、建物群の遠景画像を徹底的に分析し推定する方法を選びました。
 
 例えば、道路付近の街灯や店の灯りや車のヘッドライトなどが高層ビルを下から照らす効果も入れています。また、最終的に描画する細かい光は、色の種類が現実世界と同じような割合になるように工夫しています。1000枚近い既存の夜景写真を分析した結果です。
 
 現在、このような分析的な手法ではなく、日々進歩しているAIの技法をうまく使えるような手法を研究中です。成果が楽しみです。
 
 メディア学部 柿本正憲

2020年1月17日 (金)

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