社会

八王子市内のボランティア団体の活動スタートアップを支援するプロジェクト演習「企業・団体のプロモーション技法」による地域活性化

2024年8月19日 (月) 投稿者: メディア技術コース

全国唯一の健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。健康メディアデザイン研究室では、人体を健康メディアとしてとらえメディアを活用して自らの健康をデザインしたり、研究者本人を健康にして、その成果を多くの人たちに役立てて、健康改善するための提案や健康アプリを制作するといった研究を行っています。

今回は、千種が企画実施しているプロジェクト演習に「企業・団体のプロモーション技法」という演習科目について紹介したいと思います。

シラバスはこちらになりますが、
https://kyo-web.teu.ac.jp/syllabus/2024/MS_P022749_ja_JP.html
要約すると

このプロジェクト演習では、営業用名刺やイベント・販売促進用のデザインを通じて、実践的なデザイン手法を学びます。マンパワー不足の企業や団体を対象に、名刺やポスター、SNSデザインを制作し、週に1課題を実施して、毎週PDCAサイクルを実践しながらスキルを向上させます。優秀なデザインは実際に使用されます。

といった感じです。今回の課題は、以下の内容のボランティア団体の活動促進用A4リーフレットのデザイン制作です。

団体名:お互いさま倶楽部
元本郷町周辺の住民同士の話し合いから生まれたボランティア団体です。団体名には、地域の困りごとは地域に住む身近な人に相談できるような「お互いさまの関係、共助と信頼の関係を広げたい」 という思いが込められています。

さらにデザインするイメージとしては「気軽に依頼できそうでやさしい雰囲気 」を希望されていました。この課題について、当該プロジェクト演習の履修者が取り組み、メディア学部2年生の鈴木美優さんが制作したデザインが選出されました。鈴木さんは1年次後期からこのプロジェクト演習を履修し、この科目を履修して1年目です。

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そして、定期試験の終わった8月5日(月)に学内で、表彰式を実施しました。左から2番目が受賞した鈴木さん、右から2番目がボランティア団体代表の穂刈さん、右端が千種になります。この課題に協力していただいた皆様、ありがとうございました。
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2024年8月19日 (月)

読書の勧め

2024年8月 5日 (月) 投稿者: メディア社会コース

皆さんは読書はされるでしょうか?

最近私はほとんど本をゆっくり読むことがなかなかできなくなりましたが、時間をつくって読んでいます。

『ダーウィンの呪い』という本は大変話題になりましたが、最近読み始めて著者の博覧強記ぶりに驚きました。

ビーグル号航海記や何よりも有名な進化論の『種の起源』、また表情研究の先駆けでもある『人及び動物の表情について』で有名なダーウィンですが、なぜダーウィンに呪いがあるのだろうと思いながら読み進めました。とても丁寧にダーウィンの考え方が説明されています。進化論は優生思想(適者と不適者、優れたものと劣ったもの)へとダーウィンの手を離れて進んでいき、20世紀にはアウシュビッツの悲劇にまで行き着きます。

しかし、同時に現在バース・コントロールと言われていることを普及させたサンガー女史のような方々にも優生思想があったということにも衝撃を受けました。

 目の前の事実を科学的に見ることの重要性をさらに確認しました。もう一点、学際的(メディア学部のように社会・コンテンツ・技術)のような多様な背景で個々人がその科学的事実を複数のやり方で見ることができるようになれば、呪いになるようなことが少なくなるのではないかと思います。

そういう意味では、メディア学部の構成は、学生さんたちを市民として育てることに適していると自画自賛してしまいました。

山崎晶子

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(ダーウィンのパブリックドメインの写真です)

2024年8月 5日 (月)

トイレサインあるいはトイレのピクトグラムの色々

2024年7月31日 (水) 投稿者: メディア技術コース

全国唯一の健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。健康メディアデザイン研究室では、人体を健康メディアとしてとらえメディアを活用して自らの健康をデザインしたり、研究者本人を健康にして、その成果を多くの人たちに役立てて、健康改善するための提案や健康アプリを制作するといった研究を行っています。

長期休みにはひとり旅することが多いので、その際にトイレサインあるいはトイレのピクトグラムにはたくさんのバリエーションがあって面白いことに気づきましたので雑感としてまとめたいと思います。

1枚目は1964年の東京オリンピックの際にピクトグラムが注目されたようで、女性を赤色、男性を黒色とするのもこの時がスタートのようです。

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2枚目は2013年の高知県のものです。カツオが地域の特産品なのでこういったユーモアのあるセンスのトイレサインです。
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3枚目は2022年の写真です。スマホ・タブレットのレイアウトがタイル型になってきた影響でのっぺりとしてますが、すっきりとしたデザインになっています。
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以上のように、トイレサインについて画像を調べるだけでも、4枚目の写真のように見慣れたものからデザインセンスの高いものまで、多種多様なデザインがあって楽しいです。そしてメディア学部ならではの路線では、トイレが地図上のどこにあるのかを探すアプリも存在していますし、IoTを使って高層ビルとかのトイレの空き状況を「見える化」する仕組みも実現されています。


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https://www.google.co.jp/search?sca_esv=a63c16f2bb691621&sca_upv=1&sxsrf=ADLYWIID7KKxd1zcDxn__p7PXyBxFs-N4A:1720680535374&q=%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%B3&udm=2&fbs=AEQNm0BqbPbAzSj6PhNr7nv9Ltx-oFh8tVsgXi1MyFbswNtTUOS5b68chsyOj2QEdx4EPnOrt5ZHu3S6DMvYgOC1wFxAdIFa_dxe3IxofEKCDlLaeR1KtYz4T5WA62ryVfxSBXPB-xzvPrAAzZdzdUdbv3y85Eh5OLeQTCn3Fe6NzdReGs-dXizUwj1p8EqrTQoi2ws8DFKGfMaXLJpV6_PLCS3wFExo6Md-p6yTBcdpTij0EDt7KIc&sa=X&ved=2ahUKEwi10dTAsp6HAxWEZfUHHYP7B5cQtKgLegQIDhAB&biw=1078&bih=612&dpr=1.5





2024年7月31日 (水)

Inclusive Hub ミートアップ「みみ」に登壇

2024年7月17日 (水) 投稿者: メディア社会コース

研究室ホームページの問い合わせフォームから、「インタビューをしたい」と1通のメールが届いたのは昨年11月のことでした。東京都の「多様な主体によるスタートアップ支援展開事業(TOKYO SUTEAM)」に採択された株式会社The Elementsからのメールでした。そして、運営している情報サイトがInclusibe Hubです。

▶︎Inclusive Hub
 https://the-elements.jp/inclusive-hub-top

ご覧頂ければ分かりますが、様々な障害者の課題を解決しようと奮闘している方々を取材し、記事として発信しているほか、障害ごとに関係者を集めたトークセッションも企画・運営しています。

私の記事はこちらで、前編・後編があります。

▶︎ 【みみ #4】娘の聴覚障害を探し克服に奔走した研究者
 https://the-elements.jp/posts/Sj1_ZLLc

そして2024年3月に、Inclusive Hubとしては初めてとなるハイブリッド配信形式のトークセッションが開催されました。イベントの様子は、こちらのリンクから動画と記事でご紹介しています。

▶︎ 【#1】Inclusive Hub ミートアップ「みみ」
 https://the-elements.jp/meetup/xoXkkTEr

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Inclusibe Hubで紹介されている皆さんは、当事者として自分の障害に向き合って課題解決に取り組んだり、身の回りの障害を持つ方のために活動をしている方々ばかりです。

「誰一人取り残さない」

SDGsが掲げるメッセージです。

次のブログでは、7月21日(日)に本学八王子キャンパスで開催されるオープンキャンパスで私が実施する模擬授業について話します。

模擬授業のタイトルは「メディアとSDGs」です。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

2024年7月17日 (水)

声の方向を聞き分けて文字化するアプリ「VUEVO」導入

2024年7月15日 (月) 投稿者: メディア社会コース

聴覚障害があり、補聴器や人工内耳を装用している人は、会社の会議など複数の人が話す場面が苦手だと言われています。また、音が聞こえないろう者の方も、これまでの文字起こしアプリだと、誰がどの発言をしたかが分かりにくい事が課題でした。

私の研究室にも聞こえない方、聞こえにくい方がいらっしゃいますので、今回「VUEVO(ビューボ)」を導入することにしました。

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図:「VUEVO」の利用イメージ
出展:「VUEVO」ホームページ
https://vuevo.net/

この文字起こしサービスはスピーカに特徴があります。中央の丸いスピーカが、360度の声を認識し、どこから何を発言しているのかを分析しています。どこに、誰が座っているかを登録すれば、名前を表示することも可能です。

多言語にも対応していますので、大学であれば留学生が母国語で話しても、すぐに日本語に翻訳してくれます。自分のパソコンやスマートフォンで表示すれば、自分の言語で表示することができます。

また、障害がなくても、とても便利な昨日が揃っていることも分かってきました。例えば、複数人でディスカッションをしている中央に置いておけば、自動的に議事録をとってくれるだけでなく、5分おきにChatGPTが要約してくれます。後で見返せば、自分たちがどのような議論をしていたか、要約で振り返ることができるのです。途中で雑談をしていれば、それもバレてしまいますね。

多くの企業や官庁などでも使われているだけあり、セキュリティもしっかりしています。VUEVOを使った会議に参加している人は招待制なので、自分が参加した会議の議事録しか見ることができません。機密情報を扱う会議での利用も安心です。

障害者の支援として使われているものが、実は多くの人が便利に使えるということはよくあります。車椅子の方が必要としているスロープも、ベビーカーを押している人、スーツケースを転がしている人、台車で荷物を運んでいる人にとって便利なのも同じです。

実は、「VUEVO」に出会ったのは、とあるトークショーに登壇したことがキッカケでした。

続きは、次回のブログで。

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

2024年7月15日 (月)

情報システムにおけるストックホルム症候群

2024年7月 8日 (月) 投稿者: メディア技術コース

 企業や学校などあらゆる組織で情報システム(近年のバズワードで言うとDX)が活用されるようになりました。東京工科大学でも遅ればせながら2023年度からペーパーレスが実現され、教職員の物品購入や出張外出経費精算をPCだけで行えるようになりました。以前は紙に書いて(またはPCで印刷して)捺印して提出だったのを変えたのはたいへん素晴らしいことです。
 
 とは言え、今回の学内のシステムはお世辞にも素晴らしいとは言えない代物でした。いろいろ細かい文句を言うとたぶん100個ぐらいこのブログ記事が書けます。ただ、そのようなシステムは珍しいことではないです(だからそれで良いとは思いませんが)。私はこれまで大企業、ベンチャー企業、外資系企業、大学で勤務してきましたが、これぞ素晴らしい出来栄えの社内ITシステムだ、というものは皆無ではないもののほとんどありません。
 
 話を新しい学内システムに戻すと、ほかの多くの教員と同様、私も使い方がわからなくなると事務局の担当部門に内線電話で質問します。操作方法を逐一指示してもらい、それで解決します。担当の事務の方々はいやな態度を微塵にも出さずていねいに対応して下さり、頭の下がる思いです。
 
 一度操作方法がうまく行けば、その途中状態を保存しておき(保存できます)あとで再利用すればいい、という誘惑にかられます。事務の担当者と話すと、それはやらない方がいい、とおっしゃいます。なぜか。それは、面倒でも操作を何回も繰り返す方が結局ちゃんと身に付くからです。
 
 確かに、このような社内申請は同じ種類で中身が異なるものを何度も繰り返し行います。そうすれば、まるでジャングルのような込み入ったところでもいつも同じ場所を通るうちにやがて進み方を憶えて速く進めるのと同様、事務作業は効率よくできるようになります。初めて行う操作でわからないときは電話で尋ね、二度目からは忘れた場合でもマニュアルのどこを読めばいいかわかるので何とかなります。
 
 習うより慣れろ、という何ともアナログな昭和な感じのやり方ですが、使うシステムに文句をいうよりもさっさと身に付けるのが得策です(ついでにこのようなブログネタを一個増やしてくれたのだからそれもお得でした)。
 
 もしかしたらこのシステムを提供した会社はそこまでちゃんと見越してジャングルのようなソフトを開発したのかもしれません。皮肉ではなく本当にそう思います。事実そのシステムは長年多くの企業で採用されているようです。
 
 事務の方も言われていましたが、慣れて行けばだんだん負荷も少なくなっていくのでそれはそれでいいですよとのことです。私はまるで「ストックホルム症候群」のようですね、と申し上げました。ストックホルム症候群をその方はご存じなかったので、ぜひ今すぐ検索してみてくださいね、と言って長い電話を切りました。
 
 ちなみに最初のほうで言及した「これぞ素晴らしい出来栄えの社内システム」の一例はまたの機会でご紹介します。
 
メディア学部 柿本正憲

2024年7月 8日 (月)

「第45回日本BtoB広告賞」映像部門の審査員をつとめました(メディア学部 藤崎実)

2024年6月24日 (月) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。
今日は広告賞の「映像部門<採用系映像>」で、審査員をつとめたお話です。

日本BtoB広告協会主催の「日本BtoB広告賞」は、45年もの歴史ある広告賞です。
ただ、通常の広告賞と若干、異なる点は、対象分野がBtoB向けの広告である点です。

BtoBとは(Business to Business)の略で、企業間取引のことです。
BtoBを簡単に述べると、企業が企業に向けて行う活動のことを言います。
対比語としては、BtoC(Business to Consumer)があります。

こちらは企業が行う活動の対象は消費者です。一般に普通に生活していて目にする広告はBtoCが多いです。

それに対して、BtoB広告は業界向けの広告ですので、普通に生活しているとちょっと目につきずらいかも知れません。
でも、社会には様々な業務や取引がありますので、BtoBという分野も確かに存在しているのです。

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(画像出所)日本BtoB広告協会Webサイトより

さて、前置きが長くなりました。
「第45回日本BtoB広告賞」「映像部門<採用系映像>」には多くの映像広告の応募がありました。
なお、審査員は下記のメンバーでした。

映像部門審査委員(順不同・敬称略)
主幹:橘貴之氏(コミュニケーションデザインリンク)
審査委員:気賀崇氏(イントリックス)、廣田和也氏(CMerTV)、山之口援氏(明治大学大学院 グローバルビジネス研究科講師)、明豊氏(日刊工業新聞社)、藤崎実氏(東京工科大学)、刀根幸二氏(メディアプロデューサー)

さて、受賞作は!

次回のブログでご紹介しますね!
(メディア学部 藤崎実)

2024年6月24日 (月)

デジタル時代のコミュニティ-3

2024年5月17日 (金) 投稿者: メディア社会コース

メディア社会コースの進藤です。

今週はデジタル時代のコミュニティについてお話をしていきます。

今回はその3回目です。

今回は,コンテンツファンのコミュニティについて述べます。

コンテンツビジネスを定義するならば,「人間の創作活動の成果,芸術作品として著作者が創作した著作物(たとえば,マンガの原稿,映像,ソフトウェア等)を核に,コンテンツ(たとえば,書籍としてのコミックス,映画,ソトウェア製品等),すなわち製品をコンテンツホルダ(出版社,映画会社など)がつくり,その製品を著作権法上の権利をもとに,戦略的に,様々な形態に変容させ,かつ,物語を拡張させて,多様なメディアに流通させること」ということができると思われます(進藤,2009)。インターネットやソーシャルメディアの発展により,コンテンツファンは受動的で孤立した存在ではなく,能動的で繋がりを持つ人々になりました。そして生活者のコンテンツに対する強い感情的愛着をうながし,そのことによって,さらに売上を増やす方向に考え方が重要になっています(ジェンキンズ,2021)。

<引用・参考文献>

進藤美希(2009)『インターネットマーケティング』白桃書房

ヘンリー・ジェンキンズ,渡部宏樹・北村紗衣・阿部康人訳 (2021)『コンヴァージェンス・カルチャー ファンとメディアがつくる参加型文化』晶文社

2024年5月17日 (金)

デジタル時代のコミュニティ-2

2024年5月15日 (水) 投稿者: メディア社会コース

メディア社会コースの進藤です。

今週はデジタル時代のコミュニティについてお話をしていきます。

今回はその2回目です。

今回はプロシューマーのコミュニティについて見ていきましょう。プロシューマー(prosumer)とはproducerとconsumerからなる造語で,生産と消費とを一体化し, 消費するだけでなく創造をも行う生活者のことを意味します(トフラー,1982)。

このプロシューマーのコミュニティの代表例として,フリー/オープンソースソフトウェアのコミュニティがあります。フリー/オープンソースソフトウェアは現代社会の重要なシステムに広く採用されているソフトウェアです。フリー/オープンソースソフトウェアは,企業のなかから生まれたものではありません。個人が生み出したものであり, ハッカーによる自発的な開発活動が,コミュニティを舞台にして行われています(井田・進藤,2006)。

<引用・参考文献>

アルビン・トフラー, 徳岡孝夫訳(1982)『第三の波』中央公論新社

井田昌之,進藤美希(2006)『オープンソースがなぜビジネスになるのか』毎日コミュニケーションズ

2024年5月15日 (水)

デジタル時代のコミュニティ-1

2024年5月13日 (月) 投稿者: メディア社会コース

メディア社会コースの進藤です。

今週はデジタル時代のコミュニティについてお話をしていきます。

今回はその1回目です。

コミュニティの形や役割は時代と共に変わってきました。20世紀半ばまでのコミュニティは,地理的に近くにいる人々と共に,食料の生産・獲得活動などを行うために形成するものでした。近くの地域の人々とコミュニティを形成していたのは,個人が自由に使えるメディアが未発達であったために,遠隔地にいる人々と連絡を取り合うことが難しかったためです。

しかし,インターネットの登場は,この状況を大きく変えました。インターネットほど,個人を一対一のみならず一対多,多対多でリアルタイムにつなぎ,多くの人が参加するコミュニティを円滑に運営可能にするメディアはありませんでした。インターネットは,コミュニティから場所の制約や古いしがらみをとりはらい,グローバルな広がりを与えました。

2024年5月13日 (月)

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