社会

障害の有無に関わらず、共に仕事ができる社会の実現に向けて

2025年1月20日 (月) 投稿者: メディア社会コース

 「障害者雇用」をご存知でしょうか。その名の通り、障害のある人々を企業などが雇用することです。この「障害者雇用」の考え方は先進国では変わりつつあります。

 例えば、IT企業のマイクロソフトは、障害者を雇用することで、企業の利益がアップすると考えています。なぜなら、障害のある人々と一緒に働くことで、商品やサービスの不便な点について気づくことが出来るからです。多様な人々の意見を取り入れることで、結果として障害の有無に関わらず、多くの人にとってより便利な商品やサービスを開発することが可能になります。

 日本でも、大企業などは障害者雇用を積極的に行なっていますが、雇用人数だけが注目されており、「一緒に働く」という観点に欠けている企業が多いのが実情です。

企業と障害者雇用促進を目的とした体験型コンテンツを開発しワークショップを実施

 10月16日に、障害者の就労移行支援に取り組んでいる株式会社ゼネラルパートナーズが運営するatGPジョブトレ大手町にて、障害者の支援スタッフの方々を対象にワークショップを実施しました。20名の方々が参加し、5つのグループに分かれて開発した体験コンテンツを視聴し、聴覚障害者が職場で困っていることなどについてディスカッションしました。
 世の中にはさまざまな聞こえの方がいます。コミュニケーション手段を工夫して、誰もが働きやすい環境を整えることが必要です。今後は、実際に聴覚障害者の方を雇用している企業に出張し、サイレント・コミュニケーションを実施する計画を検討しています。

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●ワークショップの詳細は、atGPジョブトレのブログをご参照ください。
参考記事:東京工科大学と障害者雇用促進のためのコンテンツ開発で連携!
https://info.atgp.jp/jobtra-blog/article002-19

 

●サイレント・コミュニケーションの詳細はプロジェクトHPをご参照ください。
サイレント・コミュニケーション 公式サイト
https://www.silentcommunication.jp/

 


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「サイレント・コミュニケーション」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。


 

2025年1月20日 (月)

ゲスト講義のご紹介③I&S BBDOの松井亘平さん(メディア学部 藤崎実)

2025年1月 3日 (金) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

「メディア特別講義I」では私の担当回に広告業界からのゲストをお招きしています。

そして2024年11月1日は、株式会社I&S BBDOのExecutive Creative Directorの松井亘平さんにゲスト講義にお越しいただきました!
ご講演タイトルは、「課題解決のためのアイデアとストーリー」です。
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クライアントの課題を解決するために広告会社ができること、その課題解決にはクリエイティビティが大切だということを、これまでに手がけた数多くの具体例を取り上げてご講演いただきました。 
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現代の広告は、その姿がなかなか学生からはわかりずらいものですが、広告の有意義な活動について、学生の理解促進ができました。

現在の広告会社に求められる様々なスキルに関して、最新の事例をもとにお話いただくことができ、多くの学生にとって有意義な授業となりました。
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「広告のもつ影響力」についてリアルにイメージすることができたようで、
履修生からも多くの質問が寄せられて、大変活気のある良い授業になりました。

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松井亘平さん、お忙しいところ、大変貴重なご講演、ありがとうございました!

(メディア学部 藤崎実)

2025年1月 3日 (金)

ゲスト講義のご紹介②アジャイルメディア・ネットワークの吉永竜馬さん(メディア学部 藤崎実)

2025年1月 1日 (水) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。

「メディア特別講義I」では、私の担当回に広告業界からのゲストをお招きしています。

そして2024年11月22日は、アジャイルメディア・ネットワーク 株式会社の吉永竜馬さん(アンバサダーマーケティング事業部 部長)にゲスト講義にお越しいただきました!

ご講演タイトルは、「ファンと一緒に行うマーケティング」です。
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アジャイルメディア・ネットワーク株式会社(略称:AMN)は、「ファンマーケティング」「アンバサダーマーケティング」のリーディングカンパニーです。

AMN では、SNSで自身の「好き」や「〇〇愛」を発信するような、熱量高いファンを「アンバサダー」と定義し、
彼らのビジネス貢献を可視化するツール「アンバサダープラットフォーム®」を独自開発し、
ファンの組織化・活性化を支援する「アンバサダープログラム®」を提供しています。
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今までのマスメディアに頼る広告ではなく、ファンの熱量を活用した、
ファンと企業のいわばパートナーシップの活動は、新しい可能性を生み出しています。
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当日は、多くの最新事例をもとにお話いただくことができました。

なかなかそうしたリアルなマーケティングに触れることがない学生にとって興味深い、とても有意義な授業となりました。

学生からの多くの質問にも丁寧に答えてくださり、吉永さんには感謝が尽きません。
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吉永竜馬さん、お忙しいところ、大変貴重なご講演、ありがとうございました!

(メディア学部 藤崎実)

2025年1月 1日 (水)

ゲスト講義のご紹介①/88株式会社の川上明代表取締役(メディア学部 藤崎実)

2024年12月30日 (月) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部の藤崎実です。
「メディア特別講義I」では私の担当回に広告業界からのゲストをお招きしています。

そして2024年10月25日は、88株式会社の川上明代表取締役にお越しいただくゲスト講義でした!

ご講演タイトルは、「「判断」と「決断」−材料が少ない中で、ちゃんと「決断」ができるスキルの身につけ方−」という内容です。

88株式会社は、2024年に川上明代表取締役により創設された企業で、「組織にあった適材適所と仕組み化を実現して現場の人を活かす“ミギウデ”人材サービス」を行う、いわばハイスペックな複業プロ人材を紹介する企業です。とても現代的な企業ですね!

ただ、大変ユニークなのは川上明さんのプロフィールです。
川上さんは読売広告社でスポーツマーケティングを担当して、米国駐在も4年間経験。
さらに帰国後、ネット広告会社に転職。さらにBtoBマーケティング会社にも転職して上場までの対応を経験してきました。

(参考)川上明さん
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さらに2021年1月、新潟アルビレックスBBを運営する株式会社新潟プロバスケットボールに入社し、経営企画本部長に就任。
同年5月31日には代表取締役社長に就任して、新潟アルビレックスBBの経営を行ってきました。
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私は読売広告社時代にいくつかの仕事でご一緒させていただきました。

ご講演はスポーツチームのスポンサーとして、いかに広告主が大事か、というお話に始まり、「判断と決断」に関する大変有意義な内容でした。
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波瀾万丈でありながら一本筋の通ったお話しは多くの学生から共感を得ました。

これから人生をどのように歩むか、悩み多き学生にとって多いに参考になったことと思います。
私自身も大変勉強になりました。
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川上明さん、貴重なご講演、ありがとうございました!

(メディア学部 藤崎実)

2024年12月30日 (月)

【先輩からのメッセージ】 就活に最強の味方!それは大学の…

2024年12月13日 (金) 投稿者: メディア社会コース

皆さんこんにちは、メディア学部社会コースの森川です。
今日は前回の続きで、今年3月に卒業した森川研Iさんの工科大生活後半について紹介します。
3、4年生の頃のお話です。
コロナに翻弄されたIさん。コロナが落ち着いた後は、いよいよ就活が始まります。
Iさんはどうも前々から就活に不安を抱えていたようです。
 
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3年からは就職活動に入るため、必修科目と興味のある分野のみ履修し、空きコマを増やしてインターンシップや会社説明会など積極的に取り組みました。
私は就活に対して何故か焦りがありました。
そのため、2年後期から会社の目処をつけていました。
今思えばそんなに焦らず、もっと友人と遊んだり、アルバイトをしたかったなと正直思います。
 
就活で私が特におすすめするのは、大学のキャリアコーオプセンターです。
就活に対して何もよく分からずにいた2年後期からお世話になりましたが、非常に丁寧かつ相談なども親身になって乗ってくれます。
就活関連のことは全てお世話になりました。
例えば、自己分析からエントリーシート・履歴書の添削、面接練習、面接での動きなどです。
分からないことがあったらすぐに予約を取って相談することを勧めます。
曜日によって担当者が違うので、私は悩みがある場合には相談しやすい人がいる金曜日を予約し、面識の少ない人には面接対策を行ってもらうといった活用をしていました。
私が初めて企業の面接を受けたのは3年の10月でしたが、キャリアコーオプセンターを早くから利用していたこともあり、4年の4月には無事就活を終えることができました。
 
大学生活を計画的に送れば、びっしり授業を詰めていたとしても、検定取得やバイトとの両立が可能です。
就活をしつつ、卒業研究や授業に取り組まなくてはいけないとしても、乗り越えることができると思います。
私は自転車通学だったこともあり、大学の友人と遊びに行くようなことはほとんどありませんでしたが、バイト仲間と飲みに行ったり、長期休みには地元に帰省して同級生と旅行に行ったりと充実した生活を送ることができました。
 
大学生活は人それぞれだと思いますが、4年間という多くの時間があるからこそ、「あっという間に終わっちゃった」で終わらせることなく、何か一つでも自信の持てる強みを見つけて欲しいと思います。それができたら、就職活動も行いやすくなるでしょう。
皆さんそれぞれの大学生活を、悔いなく楽しんでください。
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Iさんの言う通り、キャリアコーオプセンターは工科大の就活生の心強い味方です。
就活に関することは、どんなことでも相談してみましょう。
必ず力になってもらえます。
そして就活だけでなく、大学生活そのものも、Iさんのようにしっかり計画を立てて進めて行けば、想像以上に多くの経験をしたり、知識を身に付けたりすることができると思います。
是非濃い4年間を過ごしてくださいね!

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(メディア学部 森川 美幸)

2024年12月13日 (金)

【先輩からのメッセージ】 コロナに翻弄された工科大生活

2024年12月11日 (水) 投稿者: メディア社会コース

皆さんこんにちは、メディア学部社会コースの森川です。
今回の私のブログも、皆さんの先輩の声をお届けしています。
今日から2回に渡って、今年3月に卒業した森川研Iさんの工科大生活についてご紹介します。
まず1、2年生の頃のお話です。
Iさんの代が入学したのは、まさにコロナ騒動が始まった2020年。
随分大変な思いをしたようです。
 
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私が東京工科大学に入学した時は、感染対策を十分に行っていたコロナ禍でした。
その影響で入学式はなく、授業開始も遅れ、一般的な大学生活のスタートを切ることはできませんでした。
その上私はTwitterなどのSNS等で大学の人との繋がりを持っていなかったため、授業開始までにしなくてはいけない様々な設定も自力で行いました。
 
初めは授業全てがオンラインだったので地元に住み続け、アルバイトとオンライン授業の毎日を過ごしました。
この頃は大学に入学した気が全くせず、正直フリーターの生活を送っている感覚でした。
しかし、卒業までに必要分の単位を取得しなくてはならないため、オンライン授業でも授業参加と課題提出は毎度必ず行いました。
授業開始から何カ月か経つと、同じフレッシャーズゼミの友人と相談しながら課題を行うなど、人との交流も少しずつ増えていきました。
1年前期が終わった時は、初めてのことだらけで不安だった緊張感から解放され、同時に達成感を味わいました。
 
1年後期には、少しでも多く単位を取って3、4年になった時少しでも就活のために時間が取れるようにしようと、28単位分授業をびっしりと詰め込み(後期は4単位分追加することが可能でした)、忙しい毎日を送りました。
また、後期からは対面授業も少しずつ再開されていたため、地元から東京に転居し、徐々に工科大での生活に慣れていきました。
 
1、2年生の頃はかなり授業を詰め込んだため、勉強を主とした生活を送りました。
2年後期からはメディア学部の特徴でもあるプロジェクト演習の中から、自分の興味のあるWebサイト制作の演習に参加しました。
興味はあるけれど難しく、不得意であることは分かっていたので沢山躓きましたが、少人数クラスで先生も丁寧に教えてくれたので、自分でも納得のいくオリジナルサイトを完成することができました。
 
びっしり詰め込んだ授業の中でも自己成長するために苦手なことにも挑戦した結果、物事を計画的に取り組むことができる姿勢が身についたと思います。
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今となってはコロナ期間が遠い昔のように感じられますが、思い返してみると我々教員も当時は本当に大変な思いをしました。
しかし、新入生たちはそれとは比べ物にならないくらい複雑な思いを抱えた大学生活のスタートになってしまったと思います。
でもIさんはそんな中でも、真面目に勉学に取り組みました。
想定外の環境の中でも、自分にできることをしっかりと積み重ねることがいかに大切かわかりますね。
さあ、そんなIさんの3、4年生時代はどのようなものだったのでしょうか?
金曜日に続きます。

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(メディア学部 森川 美幸)

2024年12月11日 (水)

【先輩からのメッセージ】 ハマればハマるほど歴史を勉強したくなるゲームとは!?

2024年12月 9日 (月) 投稿者: メディア社会コース

皆さんこんにちは、メディア学部社会コースの森川です。
今回の私のブログも、皆さんの先輩の声をお届けしたいと思います。
月曜日の今日は、今年3月に卒業した森川研Tさんが大好きなゲームを紹介してくれましたのでご紹介します。
 
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私のおすすめのゲームである「刀剣乱舞」を紹介します。
「刀剣乱舞」とは、プレイヤーである審神者が日本刀の付喪神たちである刀剣男子を鍛刀・育成し、日本の歴史を改変しようとする敵を討伐して歴史を守る育成シミュレーションゲームです。
 
このゲームでは多くの刀(キャラクター)が登場し、その刀(キャラクター)ごとに生みの親である刀工、歴史上の持ち主、活躍した歴史等の史実が反映されているため、好きな刀(キャラクター)について詳しく知ろうとすると必然的に日本の歴史について詳しくなることができます。
「刀剣乱舞」は基本的にPCやスマートフォン向けのゲームであり、体格のよいかっこいいキャラクターから美人のキャラクター、そして女の子と見間違えるほどの可愛い男の子のキャラクター等多様な系統のキャラクターが登場します。
 
また、「刀剣乱舞」には「刀剣乱舞無双」というNintendo Switchで遊べるゲームも存在します。
「刀剣乱舞無双」では実際に歴史改変されてしまった歴史を史実と見比べながら敵を討伐して史実に戻していくストーリーを楽しめるため、歴史を楽しく覚えることができます。
 
他にも、「刀剣乱舞」はアニメ、マンガ、舞台、ミュージカル、映画など様々なコンテンツにまで広がっているため、気になる方はまずは好きなコンテンツから見てみるのはいかがでしょうか。
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私は全くゲームをしないのですが、話題になっていたため、「刀剣乱舞」の映画を見に行ったことがあります。
映画館は女性客でびっしり。
人気があるゲームが原作だということは知っていましたが、これほどとは!と驚愕したものでした。
彼女たちはゲームのファンと言うよりも、映画に出て来る若手俳優のファンなのかも知れませんが、「刀剣乱舞」がメディアをまたいで人気のコンテンツであることに変わりはありません。
興味があったら是非皆さんも「刀剣乱舞」を体験してみてください。

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(メディア学部 森川 美幸)

2024年12月 9日 (月)

素晴らしい社内情報システム

2024年11月11日 (月) 投稿者: メディア技術コース

 東京工科大学でも2023年度から学内システム(教職員向け)が刷新され、ペーパーレスの仕組みが導入されました。以前のブログ記事でその話題を出した際に「これまでいろんな会社に勤務したが『これぞ素晴らしい社内情報システム』というのはほとんど無かった」と言いました。
 
 今日は言ったことの回収です。数少ない素晴らしい社内システムの話をします。
 
 1995年、私は初めて外資系の会社(「シリコングラフィックス」)に転職しました。3次元CGのコンピュータシステムを売る会社で、製品開発は米国本社です。まだ一般にはPCも普及していない時代に、世界中の社員は一人一台自社製品を仕事で使っていました。PCよりもはるかに高価なワークステーション(WS)という製品です。
 
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 写真はたまたま私の手元で今も保管している機種で、1995年当時私が使っていたものとまったく同型機です。ちなみに当時の価格は1,000万円以上です。シリコングラフィックスのCG用WSが爆売れしてバブルだった時代です。
 
 正確にはバブルというより競合製品に市場で打ち勝ち寡占となった結果の爆売れです。それほど良い製品だったことは確かです。米国本社の開発チームには天才たちが多数集まっていました。彼らがそのような優れた製品を次々と出せた理由はいくつもあります。今日のテーマの「素晴らしい社内システム」はそのうちの一つです。
 
 そのシステムは簡単なことです。各社員は設定さえすれば自分のWSのデータファイルの一部(指定したフォルダの下全部)を全社員から見ることができる、という暗黙の決まりがあったのです。具体的には、"guest"というユーザIDを使えば特定フォルダ下は見たりコピーしたりは自由とする文化です。
 
 もちろん、アクセスするためにはその社員の使うWSのホスト名を知る必要があります。メールで「この製品情報はaaaa(ホスト名)にあるよ」と一人あるいは複数人に知らせることができます。そしたら
 
 rlogin guest@aaaa
 
 と命令(遠隔マシンにログイン)をタイプすれば、パスワードなしでその後はその人が使うaaaaというWSのファイルを見たり自分のWSにコピーしたりできます。あるいはファイルの遠隔コピーだけであれば、教えてもらった場所を
 
 rcp guest@aaaa:~/product/info.sc .
 
 とタイプ(遠隔コピー)すればこの1行だけで情報を自分のWSに持ってこれます。ちなみに.scというのは今のPowerPointのようなソフト("showcase")のスライドファイルです(なつかしい)。
 
 このような文化が、世界中に1万人以上いる社員間の円滑なコミュニケーションにどれだけ役立ったか計り知れません。
 
 ついでですが、各WSはそのままWebサーバーにもなっていて、各社員は自分のWebページを全社員に公開できました。これもWSのホスト名だけは知らせる必要ありましたが。
 
 ちなみにシリコングラフィックスの米国本社はシリコンバレーのMountain Viewという街にあり、キャンパスと呼んでいました。2000年以降はPCに押されて製品は衰退し、会社は倒産し消滅しました。創業者を追い出したビジネススクール出のCEOが90年代半ばに下した経営判断のミスが理由です(結果論だけど)。広大な本社キャンパス敷地は、ほぼ全部の建物もそのまま居抜きでグーグル本社が入っています。
 
メディア学部 柿本正憲

2024年11月11日 (月)

エスカレーターの片側空けという社会課題とプロジェクト演習「企業・団体のプロモーション技法」による解決案

2024年10月25日 (金) 投稿者: メディア技術コース

全国唯一の健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。健康メディアデザイン研究室では、人体を健康メディアとしてとらえメディアを活用して自らの健康をデザインしたり、研究者本人を健康にして、その成果を多くの人たちに役立てて、健康改善するための提案や健康アプリを制作するといった研究を行っています。

今回は、千種が企画実施しているプロジェクト演習に「企業・団体のプロモーション技法」という演習科目の1コマで実施した、『
エスカレーターの片側空けという習慣から2列並びを習慣化へ転換する』という100分の演習授業を紹介したいと思います。

まずポスターデザインのテーマとして取り上げたエスカレーターの片側空け問題は、安全面や効率性といった観点から、長年議論されてきた社会課題です。東日本では左側に立って、右側を空ける習慣があり、西日本では右側に立って、左側を空ける習慣があるなど、その地域性も問題になることがあります。最近、ニュースでも見聞きすることが増えた、多くの駅や施設で「2列に並んで立ちましょう」という呼びかけが強化されていますが、依然として習慣を変えることまでは到達していません。

片側空けは、エスカレーターの構造上、転倒のリスクを高める可能性があります。特に、急な停止時や、小さなお子様や高齢者にとっては大きな危険因子となります。また、急いでいる人にとっては、片側を歩いて移動することで時短ができるので、2列に並ぶことは時間の無駄に感じられることがあります。

2列に並ぶことで、転倒のリスクを軽減し、横に並んで手をつなぐなどにより、より安全な利用が可能となります。さらに、ポスターや動画を活用して、駅や施設に分かりやすいポスターや動画を掲示し、2列に並ぶことの重要性を周知徹底します。

片側を空けることで、エスカレーターの収容人数が減り、混雑を招く原因となります。さらに、片側空けによってエスカレーターにかかる荷重が片側に偏り、長期的に機械に負担をかけます。

2列に並ぶことで、エスカレーターの収容人数が増え、混雑緩和に繋がります。そして両側に均等に荷重がかかることで、エスカレーターの耐久性が保たれ、メンテナンスコストや修理の頻度が減少します。

片側空けがマナーとなっていると、それを守らないと周囲への配慮が欠如しているという印象を与え、社会全体のモラル低下につながる可能性があります。

2列に並ぶことがマナー化すると、上に記載したように周囲への配慮を促したエスカレーター利用が実現され、社会全体のモラル向上に貢献します。

上記の観点からエスカレーターの2列並びが推奨されているわけですが、それを転換するためにポスターデザインを使用することにしました。

ポスターデザインに使用するキャッチコピーを決める必要がありますが、ここでは最近多方面で活用されているChatGPTを使用します。『大学生向けのエスカレーターを2列で乗るためのキャッチコピーを10件』とプロンプトに入力すると以下の10件のキャッチコピーが出力されます。

  • 「急がず2列で、安全な未来を歩こう。」
  • 「みんなで並んで、安心と効率アップ!」
  • 「2列でゆっくり、エスカレーターも長持ち。」
  • 「急ぐより大切なこと、安全第一で2列並び!」
  • 「安全に進もう、2列でできるスマートな選択。」
  • 「2列並びで、みんながスムーズに移動できる。」
  • 「2列並びは新常識、仲間と一緒に安全を守ろう!」
  • 「エスカレーターもチームプレイ、2列でスムーズに。」
  • 「急ぐ前に考えよう、安全と協力の2列ルール。」
  • 「未来のための一歩、2列並びでエスカレーターを守ろう。」

「さらに10件」と入力すると、

  • 「2列でゆっくり進もう、みんなの安全が最優先。」
  • 「スピードよりも安全、2列並びで安心移動!」
  • 「エスカレーターは2列が基本、みんなでスムーズに進もう。」
  • 「安全な未来は2列から、今日から始める新ルール。」
  • 「片側空けはもう古い!新しい常識、2列でゆっくり。」
  • 「一緒に並んで、エスカレーターもみんなも快適に。」
  • 「2列で乗る、それが賢い選択。」
  • 「急ぐ気持ちを抑えて、2列で安全にゴールしよう!」
  • 「2列のマナー、未来の自分にもやさしい選択。」
  • 「みんなで作ろう、安全と安心の2列文化。」

と簡単に20件のキャッチコピーが出来上がります。受講している学生たちは各自自分のイメージしているキャッチコピーもしくはその修正版などを用いて、60分間でデザインツールのcanvaを用いてポスターデザインを作成します。

レビューの際に提示され秀逸な完成度であったのが、この演習で使用するcanvaによるデザインを初めて1か月の1年生の菅原歩音さんです。最初に提出されたデザインは以下のようなものでした。高校時代にSDGsの総合学習で同様の課題に取り組んだことがあり、その時のアイデアをポスターデザインにしたものが作成したデザイン案でした。

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この演習の特徴として、デザイン企業の社長である早川氏が演習講師を勤め、全員のデザイン案に対して、一人ひとりにデザインレビューを行ない、修正のアドバイスをすることです。他の学生からも毎回、感想コメントをもらって参考にします。

菅原さんのデザインレビューの際、キャッチコピーをもっと読んでもらうため、横書きのキャッチコピーを縦書きにして、さらに右上から左下への視線を意識した修正案にしました。余白のスペースも適度に埋まって全体としてバランスの良い仕上がりになりました。

以上、きわめて学修効果の高い「企業・団体のプロモーション技法」というプロジェクト演習の紹介でした。

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2024年10月25日 (金)

八王子市内のボランティア団体の活動スタートアップを支援するプロジェクト演習「企業・団体のプロモーション技法」による地域活性化

2024年8月19日 (月) 投稿者: メディア技術コース

全国唯一の健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。健康メディアデザイン研究室では、人体を健康メディアとしてとらえメディアを活用して自らの健康をデザインしたり、研究者本人を健康にして、その成果を多くの人たちに役立てて、健康改善するための提案や健康アプリを制作するといった研究を行っています。

今回は、千種が企画実施しているプロジェクト演習に「企業・団体のプロモーション技法」という演習科目について紹介したいと思います。

シラバスはこちらになりますが、
https://kyo-web.teu.ac.jp/syllabus/2024/MS_P022749_ja_JP.html
要約すると

このプロジェクト演習では、営業用名刺やイベント・販売促進用のデザインを通じて、実践的なデザイン手法を学びます。マンパワー不足の企業や団体を対象に、名刺やポスター、SNSデザインを制作し、週に1課題を実施して、毎週PDCAサイクルを実践しながらスキルを向上させます。優秀なデザインは実際に使用されます。

といった感じです。今回の課題は、以下の内容のボランティア団体の活動促進用A4リーフレットのデザイン制作です。

団体名:お互いさま倶楽部
元本郷町周辺の住民同士の話し合いから生まれたボランティア団体です。団体名には、地域の困りごとは地域に住む身近な人に相談できるような「お互いさまの関係、共助と信頼の関係を広げたい」 という思いが込められています。

さらにデザインするイメージとしては「気軽に依頼できそうでやさしい雰囲気 」を希望されていました。この課題について、当該プロジェクト演習の履修者が取り組み、メディア学部2年生の鈴木美優さんが制作したデザインが選出されました。鈴木さんは1年次後期からこのプロジェクト演習を履修し、この科目を履修して1年目です。

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そして、定期試験の終わった8月5日(月)に学内で、表彰式を実施しました。左から2番目が受賞した鈴木さん、右から2番目がボランティア団体代表の穂刈さん、右端が千種になります。この課題に協力していただいた皆様、ありがとうございました。
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2024年8月19日 (月)

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